国連安全保障理事会では北朝鮮の弾道ミサイル発射した事に対して議長の非難声明が採択されたとの事に対して中曽根外相は「議長声明としては異例に強い内容であり、ミサイル発射で最も深刻な危険にさらされた我が国のみならず、北東アジア地域全体にとって重要な意義を有する」と談話を発表したようです。
この声明が纏まるまでには、中国やロシアが当初この案には反対だったようですが・・今回は日本の国連外交代表も相当努力されたようで、議長声明に「北朝鮮の行動を糾弾し、制裁を強化する」という内容が盛り込まれました。このような案は日・米・韓の目標に近づいたと言われております。
当初は北朝鮮への制裁措置が盛り込まれた安保理決議1718(今回の北朝鮮の核実験に対し安保理が採択した北朝鮮制裁決議1718では、貨物の検査を含む形で、大量破壊兵器等の違法取引を防止するための協力行動を国連加盟国に要請することを履行徹底も求めたようです)・・現在の国際政治の中では日本政府が取れる精一杯制裁との事です・・・河村官房長官は14日の閣議後の記者会見で「すでにある決議の順守を求めるという点で強制力もあり、実質的には新たな決議と同等の効力を有する強いメッセージになった」と強調しておりますが・・・
また、日本独自で北朝鮮に対する追加制裁も新たに加えられ、北朝鮮に現金を持ち出す際の届け出基準を100万円超から30万円超に引き下げる改正案を17日に閣議決定することを決めたそうです。送金時の届け出基準を3000万円超から1000万円超に引き下げる措置とあわせて、5月中旬から実施するとの事です。
これに対して北朝鮮側は相当不満らしく・・・「6か国協議には二度と参加しない」…として安保理議長声明を非難しております。朝鮮中央通信によると、北朝鮮外務省は「国連安保理が我々の衛星打ち上げを論議したこと自体、許し難い犯罪行為だ」などと非難して、今後も「自主的な宇宙利用の権利を行使していく」と明言したそうですが・・このような横車がいつまで通用するのかしら・・・
この国連安全保障理事会で北朝鮮の弾道ミサイル発射問題について、英国のブラウン首相は5日、英メディアに対して「北朝鮮のミサイル試射はまったく受け入れられない。国際的な義務違反だ。世界中の国々から批判されるだろう」と、厳しく批判しております。同様にフランスのサルコジ大統領も、北朝鮮のミサイル発射を「挑発だ」と批判したうえで、「国際的な規則を守ろうとしない体制に制裁強化を」滞在先のプラハで仏テレビTF1のインタビューに答えております。そしてサルコジ大統領は「北朝鮮への対応はイランへの対応と同じだ。国際社会が一致して体制を孤立させ、制裁を強化すると知らしめなければならない」と言われたようです。
隣国・韓国政府の談話は・・「迅速で団結した対応」と評価し,北に核・ミサイル開発の断念を迫る国際社会の「強力なメッセージ」と歓迎しているようです。韓国・李明博政権は今月5日のミサイル発射に先立ってPSI全面参加方針を固めて、日米にも説明しております。北朝鮮の反発は必至でしょうが議長声明採択により、環境は整ったと判断しているとの事です。
北朝鮮の弾道ミサイル発射に対して国連安全保障理事会で議長声明が北朝鮮を非難しておりますが・・それに対して北朝鮮の思惑と違った事に対しての怒りなのか?今度は六カ国協議を離脱すると一方的に宣言する不法な行動に出ており、今度こそ日本も防衛力をさらに充実する必要を強く感じます。
それにしても中・露両国はこのままこの北朝鮮の弾道ミサイル発射問題をいつまでかばっているのか?と怒りを感じます。