国際化の波が加速する中、情報の世界においてもその動きは益々活発化しているようで、中国の情報機関などは、国家が最も力を入れて推進している活動の一つだと思います。
最近は益々、中国は米国家安全保障局(NSA)の傍受・収集した情報に熱心なようで、その活動も組織的で、中国語の翻訳作業などに携わる「協力者」を通じてアクセスしていたと・・・21日付の米紙ワシントン・タイムズが報じました。米国も相当神経を尖らせているようですが・・・現在米国に留学中の学生、専門情報員、ニセ商社等々様々な姿を変えて集めた情報網が米国だけでなく世界の先進国にはおそらく、それと似た組織が活躍しているようです。
ワシントンタイムズによると、米海軍犯罪捜査局が数年前、ハワイにあるNSAの通信傍受施設と契約していた翻訳会社までもが中国の情報機関と関係があったようで・・・この事が判明したそうです。そういえばハワイにも現在は中国人が多く住んでますもの・・・
その手法は様々でしょうが・・一例として・・・中国の機関関係者が、機密情報にアクセスできる軍人や従業員に接近して、無料で中国旅行に招待することを持ちかけて「協力者」に仕立てていたと言う具体例もあります。
ご承知の通り、NSAは通信傍受、暗号解読などの信号情報の収集を行っている機関ですが・・ここで英語圏5カ国の傍受情報システム「エシュロン」を主導しているそうです。同紙によると、ハワイのNSAの施設は数千人を雇用しているそうですが・・・この中にスパイが紛れ込んでいる可能性すら捨て切れません・・・
米紙ワシントン・タイムズは21日、ハワイで中国の通信を傍受していた米国家安全保障局(NSA)の施設が、中国の情報機関が作ったダミー会社に業務を委託した結果、機密である監視対象や傍受内容が中国側に筒抜けになったと伝えて下ります。
これは日本でも起こりうる事ですが・・・民間業者への背景調査の不徹底によって起きた大失態ですが・・・、米側の情報専門家は、軍や行政機関で急増する「民間への業務委託」を利用した工作ルートだといっております。この点は日本でも多いに参考にして欲しいものです。
複数の米政府筋の話として同紙が報じたところでは、情報を盗まれたのは、ホノルル近郊のクニアにあるNSAのアジア向け通信傍受施設だそうです。傍受記録の英訳をハワイの翻訳会社に委託した所、この会社がなんと・・・中国最大の情報機関である国家安全省が作ったダミー会社だったことが発覚したそうです。
この事件は米海軍犯罪捜査局(NCIS)の対スパイ捜査から判明したそうです。数百万件もの傍受記録がこの会社に渡った結果・・・監視対象から米側の情報源まで中国側に把握されていたのだとか・・・オソロシヤ・・・
このような情報漏えいについて、米国の場合・・民間への業務委託が盲点となっているようです。この点について米国防情報局(DIA)の日系元工作員氏は「10年前ならいずれも翻訳の業務は軍人か政府の文民職員がやった仕事ばかりだ」として、このような翻訳の業務委託を民間委託することにより、情報漏れの懸念を強く訴えております。