韓国の次期大統領に選出された李明博氏の北朝鮮政策の骨子について20日の記者会見で「私は実利外交を行う。南北協力も同様だ。北朝鮮の核廃棄が体制維持の助けとなることを説得する」と述べたそうです。
そして今後の南北間の最大の懸案は核廃棄であると指摘しております。現在の政権のような無定見な北朝鮮援助ではなく「経済交流の前提は核廃棄」だと明言しております。また、韓国は従来のような六ヶ国協議に核問題を委ねていた姿勢を転換して、自発的にこの問題を取り組むべきだ・・・といってますが・・
この10年ぶりの保守政権誕生を契機に、より一層南北関係を実務的な関係に変化させようとしている公算が伺われます・・ 聞く所によると、李明博氏はこの1年間を、約400人から成るの学者、専門家から「一流国家ビジョン委員会」なるものを立ち上げ、ここでで内政、外交政策を検討してきたのだそうです。それが役に立てばの話しですが・・・
特に対北政策や、南北関係については、「金大中氏が唱えた太陽政策を基礎にした盧武鉉政権の包容政策の検討、核問題への取り組みについて研究・検討作業を行ってきたのだそうです。
この李明博氏は公約で「非核化を前提に、10年間で北朝鮮の国民所得3000ドルを実現するパッケージ支援」を謳っており・・・私などはこの点まったく呑めません・・・何故ならその資金は日本から出す・・・といっているからです。
ただ・・・現在道路、鉄道、経済特区など巨額の社会資本投資は、核廃棄のめどが立っていない現在、「手をつける段階ではない」と言っております。(政策ブレーンの南成旭・高麗大教授の提言)だそうです。私も賛成・・・
ただ、コメ、肥料などの人道支援は継続する方針のようですが・・・これに対しても「人道的相互主義」で無制限には行わない方針とのことです。
しかし、開城工業団地や金剛山観光などは民間レベルをベースに継続してもいいのではないか・・との考えのようですが・・・
一方でこの民族共助の名の下に行なわれてきた「経済協力」については、プロジェクトなどはすべて再検討の対象になるようです。私もそれは見直すべきだと他国の事ながら思います。
現政権の基礎として来た 2000年の金大中前大統領と金正日総書記の「6・15南北共同宣言」の扱いについても李明博氏は、「発展させるところは発展させるが、拘束はされない」との立場を取る方針との事です。
また、李氏は会見で、北朝鮮の人権問題に関し、「愛情のある批判は北朝鮮の社会を助ける。北朝鮮社会を健康にするために必要な指摘はしていく」と述べており、この政権はいままでのような安易な宥和策には走らない姿勢を強調して下ります・・
これで少しはまともな政権が出来たと・・韓国民の為に喜んでます。ただ日本に対し、協力はしても、自国政権の浮揚策の為に日本を使って欲しく在りません・・・・過去多くはそうしてきましたから・・・・