ベネズエラで2日に行なわれた、大統領の再選制限廃止などを盛り込んだ憲法改正の是非を問う国民投票で、反米左派のチャベス大統領による改憲案は小差ながら否決されました。これで私も少しは安心してもう一度ニュースを読むゆとりが出来ました。
チャベス大統領が言う「21世紀の社会主義」の建設を掲げ「終身大統領」をもくろんだチャベス氏には大きな打撃を与えた事でしょう・・・ ベネズエラ中央選管によると、改憲反対が約51%、賛成は約49%。投票率は56%。だそうです。
ただ、このチャベス氏は「逆転できない結果だ。国民の決定を認めよう」と敗北を認めている点はいいのですが・・「社会主義体制建設の戦いは続く。世界で最も進んだ改革案は生き続ける」と、相変わらずこの方針に拘っているようで、あくまでもこれまでの方針を貫く姿勢を示しております。このチャベス氏は99年の就任したそうですが・・・ベネズエラで産出する潤沢なオイルマネーを使い、識字教育や無料の診療所建設など手厚い貧困対策を施してきた事も事実です。
一方でエネルギー事業の国有化を宣言し、民放局を「反政府的だ」として放映中止に追い込んだり、その政治手法は独裁色が強く、このような大統領に対し反対も多く今回は反対派も必死の戦いだったと思います。
ただ、現行憲法では、チャベス氏の任期は13年まであるそうで、その間に何を仕出かすか心配です。と言うのは、現在、議会から軍部や最高裁まで掌握しているようですので・・・今日の報道によると、この大統領は「平和目的のために核開発する」と述べたそうです。
この反米を掲げる強硬左派のチャベス氏は、イランのアフマディネジャド大統領の盟友だそうで・・・地元メディアによると、チャベス氏は「イランは核兵器はつくっていない。間違いなく平和目的だ」と同国の核開発を擁護しているそうで・・・このような世界にとって危険な人物は、おそらく北朝鮮の金正日氏などと提携して自分達の描いている世界を達成するたもに今後も動くのでしょうね・・・・
今回の選挙は同氏にとってのまさかの初黒星に衝撃も大きいと思います。
一方で、反チャベス派が勢いづく事でしょうし・・・当分の間この国は政争に明け暮れると思います・・・また、チャベス氏に追随しているボリビアやエクアドルなど周辺の左派政権にとっても大きな打撃だと思います。これらの国家は、資源の国家管理や改憲を進めている点で要注意国家かもしれません・・・