NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

セイヤング

2009-07-19 | 休み
元春さん版「アクターズ・スタジオ・インタビュー」と言っても良いような「佐野元春のザ・ソングライターズ」が今月から始まり、一応録っておいたのですがさださんがゲストということで初めて録画も含めて観ると、公開収録場所が立教大学の12号館でやってるとは…毎週?元春さんとまともなソングライターたちの鼎談が聴けるって羨ましいなぁ学生。


音楽番組は数あるけれど詩によりそって番組を繰り広げるようなものは地上波、BS・CSでも皆無でこれは希少だと思います。もちろん雑誌の紙面の多さやテレビとは違った態度が違うなどの面白さがあり、雑誌でもそういうのはたまにあるけどやっぱり映像だと情報量が違って話者のニュアンスもリテラシーがあればつかめるのは良いなぁ。


今回特に印象的だったのは「檸檬」のくだり。「詩が映像を思い浮かばさせる」と言う元春さんの振りから、さださんは歌の重要な要素として色と匂いと温度を上げていきました。風景描写、情景描写を行うにはこういった細部への意識が必然で、必要でだからこそさだんの歌の多くが物語性を持ちえたのかなぁと思いました。そもそもさださんが物語にしか価値を置いていないのかもと。

純文学には情景描写が多いですが、一方で現代小説やライトノベルでは一気にそれが減り会話が増えました。音楽を見ると、やっぱりロックやポップミュージックって物語にはフォーマットとして向いてないから、感情を歌ったり物語の一部を切り取ることは出来ても物語全体を包含することは出来ないようにに思えました。だからこそのフォークであり、ハンバートハンバートなのかなぁとも。


来週はさださんの2回目で次は松本隆さんらしいけど、若い世代のソングライターは出るんだろうか。ヒロトさんとか引っ張り出せたら楽しそうだなぁ。