NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

02007年010月001日(日)青山は重い

2007-10-01 | 休み
土曜の夜にThe Birthdayの新しい方のアルバムを
TSUTAYAに借りに行く。帰って見てみたら超綺麗。
綺麗どころか借りられた形跡すらない…綺麗…
綺麗は良いこと…買わなきゃ駄目だ…


先々週から借りておいてそのままになっていた
青山真治の『ユリイカ』をようやく見ることが出来た。
見る前に217分という表示に閉口しながらも
気持ちを奮い立たせてDVDを見てみる。3時間か…


・・・・・・・・・


冒頭のバスジャックの場面から暴力描写の陰惨さに
ぐったりしてくる。どんなに暴力的なハリウッド映画も
敵わないんじゃないだろうかと云うほどな陰惨さ。

でも感情は全編に渡ってほぼ意図的に抑制されていて
暴力もその他の衝動もフラストレーションが募る。
これまた全編を覆うセピアカラーもそこに輪をかける。

今、中上健次の本を読んでるから余計そうなのかも知れないが
方言が非常になまめかしくて、気持ちが悪く聞こえる。
乾いてるのに、生々しくて、なまめかしくて、気詰まりになる。


事件によって失ってしまったものを取り戻してゆく話で
セピアカラーはそれを失ってしまっている状態で最後に
残されたものが失ったもの、多分言葉として暗喩されるもの
を取り戻すと、画面がカラーになる。だからユリイカか。

テキストで語らないって大変なんだなぁ。まだ知識も無いので
カット割とかの演出だと何を言わんとしているのか理解
出来ないけれど、あれだけ自然なテキストで状況を伝える
って凄いな。ほとんど五月蝿くない。標準語の秋彦は例外。

多分標準語で話している、北九州的に異物な秋彦なら良いのか。
梢は失ったものを取り戻せたのだろう。直樹はどうか分からない。
沢井は失ったものを取り戻せたのだろうか。他人のために生きるたい
と沢井が言っていたのだから、梢が取り戻せたことで取り戻せたか。


パソコンのDVDプレイヤーの調子がおかしくて何故か英語字幕が
消えなくて、途中まで英語字幕が出たまま日本語映画を見る。
聞こえて来て、理解の出来る言語が、理解が出来る違う言語が
字幕表示されると、頭おかしくなりそう。そんで余計気詰まりに。

それにしても長い映画だ。217分って絶対映画館じゃ見れないや。
それに映画自体の密度も濃いと云うか、重いのですんゴイ疲れた。
食欲まで無くなったし。幸せにとは云わないまでも、不幸にはなるな
とか思っていたら、ばっさり裏切られた。それもきつかった。