NOTEBOOK

なにも ほしがならなぁい なにも きたいしなぁい

02007年008月012日(日)行く時、帰るとき

2007-08-12 | 飲み
今日、と云うか昨日
バイトの帰りに飲みに行く。
ゼミ飲みだ。電車で向かう。



盆のせいか、いつもは込んでいるJRも
今日ばかりはところどころに空席が目立つ。
車内はちょうど良く空調が効き
ほてった体に気持ちよかった。

席に座って足を組んだ直後、どこかの駅に着いたとき
おじさんが乗り込んできた。酔っているようだった。
無意識のうちに、頭に電車内のマナーの標語の
ようなモノが浮かんで、足を正した。

すると、そのおじさんは律儀にお礼を云いつつ
僕の隣に腰掛けた。そしてほろ酔い加減のおじさんは
僕に何か話しかけてきた。

酔っ払いに話しかえられるのは普通あまり好い気がしない。
けれど、今日は、昨日は何だか悪い気もしなかった。
長崎から出てきたというそのおじさんは肉体労働者風だった。

おじさんの話に耳を傾ける。けれどもどうしてか、その話に
対して対話をしようとは出来なかった。ただただ目を細め
その話に対して、相槌を打つのがやっとだった。

別に、話しかえられることが嫌だったわけではなく
特段に話したくなかったわけでもない。何故だかそうは出来なかった。
けれど、その状況に何だかひどくホンワカとしたものがあった。

おじさんは話し続けたが、僕の何だか良くわからない相槌に
暖簾に腕押しでがっかりしたのか、悲しくなったのか
途中で話しかけるのを止めてしまった。

その不思議な感覚が無くなってしまったことに、僕は
残念に覚えた。と同時に、何か話を合わせてみれば
良かったかなと少しおじさんに悪いように思えた。
おじさんが何故か自分のように思えた。



そして皆と合流。すきっ腹で、がつがつ酒を掻っ込む。
ひどい酔っ払い。けれどそれがすこぶる楽しかった。
箍を外した僕は、下な話を次々に振ったような気がするが
あんまり覚えっていないことにしておく。

おじさんが話しかけてくれた不思議な感覚のおかげか
それともすきっ腹への酒のおかげか、久々に
すこぶる楽しいお酒が飲めた。ただやりすぎたのか
帰りの車内はちょっとした地獄。揺れる揺れる何もかも。
頭の中で井上陽水が笑っていたような気がした。
サングラスと白い歯を覗かせて。