話しとしては仇討ちを返り討ちにしたものの、
後日策によりおびき出され、結局は仇を取られてしまうと言うもの。
しかしこの劇は何と言っても片岡仁左衛門の演技が見世物。
勧進帳の富樫や菅原伝授手習鑑の菅丞相など凛とした役に定評があるが。
この芝居の主役藤田水右衛門は悪の中の悪、極悪非道。
この役を淡々とこなすからさらに凄味が増してくる。
そう言えば、女殺し油地獄でも極悪非道を演じているが、こちらはかっかと燃え盛るような殺しで、凄惨な場だった。
仁左衛門の魅力が存分に引き出されていました。