よみびとしらず。

あいどんのう。

海と空

2022-01-23 13:12:54 | 散文
別々の場所で別々に輝き
片一方は真昼の世界、もう一方は真夜中の世界へと旅立った
おなじところにありながら
わたしの姿はその名を告げることさえ許されず
うちに孕んだ憎しみは永年燃え続けて涙を乞うた
そんな一粒の涙から産まれ落ちたのは青色の星
恵みと悲しみは錯綜されて
空の青にも海の青にも染まらずにいた
反対の世界に降り立ちて
わたしの抱いた春の光はふたりの青さに憧れている

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