よみびとしらず。

あいどんのう。

みず

2022-01-22 15:55:38 | 散文
逃げ出した水の行き着いた先は
カラカラに乾いた空と
わたしと
魚は泳ぎ方も忘れて雲にまぎれた
冷たい風に運ばれて
水はゆらゆら泣くこともなく
辿り着いた場所は始めから居たところ
ところにより一時にわか雨の降る   
時間だけがずらされて僕はいまここにいる
逃げ出したい気持ちは変わらずに
行くあてもなく流れる空は
光を受け入れて水の色に染まる
その中にある魚の子らは
海恋しやとこの星を見下ろして
空を仰ぐわたしはただ一心にあなたをとらえた 

水を飲む身体に棲むさかな 

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