よみびとしらず。

あいどんのう。

シンゲツ

2021-04-12 16:21:22 | 詩(イラスト付)
真昼に昇った新月は
黒色の姿を露出して
明るく照らされた真昼の空の
ぽっかりと空いたその穴へ
是が非でも落ちていきたいと翼を広げた
太陽の在処には目もくれず
あの光なき月の姿にこそまほろばを

砕けて散った月明かりから
また新しき光の生まれ出(いず)るを
元に戻したのは夜の暗闇
それは真昼の空と重なって
無色透明な月の在処に
真の心を求めていはく

×××は何処のどちら様? 

わたしに重なるわたしの行方を
どこまでも追いかけて月は姿を晦(くら)ませた
つごもり孕んだ月隠(つきごもり)から
夜は昇りてそのなかにその影は走り去る

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