よみびとしらず。

あいどんのう。

ニコイチ

2021-08-02 10:47:39 | 散文
二つの分かれ難きは歳月に惑わず綴れ織るよもやもしやの問いかけもただ口を塞いで夜明けを待ったその瞳の明るさは夜に覆われて色はなくとも光と影は糾(あざな)えるその頑なな鏡のなかで水面は揺らめき新月は昇る月に一度のお楽しみそうして離れ離れになったいま逆さまに落ちていく裏や表やどちらやとそれぞれにくるくると年月は巡り満月に似たかたちの交わるところにわたしは大切なあなたを置き去りにしたそれでも追いかけてきた . . . 本文を読む