風に吹かれて行こう

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お米の便り オリザコメニケート9月号その1

2021-09-06 | 日記

 9月4日、午前中はどうにか持ちこたえたものの、午後からは雨となりました。冷たい雨。季節が間違いなく秋であることを確信させるような雨です。厳しい暑さだった今年の夏も、さて、オリコメを書くために気象庁の記録を見てみると、意外な推移をしていたのでした。みなさまへのご機嫌伺いより当地のことを先に書く。こういうのは一般的に倒置法と言われているかと思いますが、そんな言い方はしませんっ!自分にとっては備忘録の意味もありますので、記しておきたいと思います。

 8月上旬は、猛暑日かそれに近い日が続きました。それが10日にガクンと下がり、一週間ほどは25度前後となりました。中でもお盆の13、14日は21~22度! これはもう驚きの数字です。そして18日からは、暑さがぶり返しました。ですが猛暑日になることは無く、終盤には30度を切り、今日に至っています。記録というのはありがたいものですね。そしてその積み重ねは、私達にさまざまな事実や、考える材料を与えてくれます。時には自分の思い込みや勘違いを正すものとなったり、その反対に何かを信じ込まされる道具となったり…。

 

 一日の中で、朝晩から秋に変わってきます。8月下旬ともなれば、夜は涼しい風が吹き、時には冷たさを感じる日も出てきます。日中はまだ、いっぱいの汗が出ますが、季節はもう、秋の入り口。夏の終わりを感じさせる白く光る雨。秋の訪れを意識せずにはいられない、雨とその音。吹く風が稲を揺らせた時の、葉の擦れ合う音。空や雲の様子。その他、さまざまなきざしが日を追うごとに重なり合ってきて、いつの間にか一日のうちのすべてが秋になっています。それらは、もう秋だと認識するから、何となく違うように感じてしまうのでしょうか。それとも、やっぱり何かが違う? まぁ、どうでも良いことですね。確かなのは、話が少しずつずれて行っているらしいということです(笑)。

 何だか、お盆以降はそれほど暑くない気がしていたものですから、農業指導機関から、「今年の稲刈りは平年より早まりそうです。刈り遅れによる品質低下に注意してください」というメッセージが出た時は、少し意外な気がしたのでした。

 刈り取りの適期判断は、穂が出てからの積算温度が重要な要因になります。基準となる数字に到達した時に「今日から適期です」では、少々意味をなさないので、一定期間までの積算気温に、その後の予想数値を加算して発表するようです。まさに積み重ねられた記録が、根拠のない思い込みや感覚的なものに、事実はこうなのですよと知らせてくれるのですが、何となく素直にうなづきたくない(苦笑)。これも加齢のなせる業でしょうか。華麗なる世界とは、隔たりがありすぎです。