ニューヒロインが毎年誕生する日本女子ツアー。リオデジャネイロ五輪イヤーでもある2016年、新たにスポットライトを浴びそうな選手の一人が永峰咲希だ。
2014年のプロテストに合格し、翌年のツアー出場権がかかったQT(クォリファイングトーナメント)を37位で突破。
2015年のツ アー出場権を獲得した。2015年はほぼフル参戦の33試合でプレーして、トップ10入り8回。
予選落ちも10回あるものの、賞金ランキング39位で初 シードを獲得している。堅実なステップアップの裏にあるのが、しっかりと自分を見つめ、徹底的に考えることができる心の強さだ。
2011年から2013年の3年間、ナショナルチームに所属し、2012年全国高校選手権で優勝しているが、当時から悩みがあれば結論が 出るまで考え続けることで乗り越えて来た。食事をしていても、入浴していても、心ここにあらず。落ち込んでいるヒマなどないほど考え続ける。たとえ予選落 ちしたときでも、その理由を突き詰めて考え、結論が出ればすっきりする。その時にはもう、予選落ちのショックは乗り越えている。
こうして前に進むことを繰 り返してきたのだ。
プロになってからも、その傾向は変わらないどころか、さらに顕著になっている。スイングのこと、コースマネジメントのこと……。
考え続け ると同時に周囲を観察し、自分のイメージをしっかり描いてボールに対峙する。だからこそ、経験が人一倍の力になっている。ジュニア時代にツアーで優勝争い をするほどのトップアマでも、プロになった途端に思うような活躍ができなくなる選手も珍しくもない中、コツコツとステップアップしてきた秘密がここにあ る。
リラックスして転戦しているのもマイペースでプレーできる理由の一つだ。ツアーにフル出場できるようになると、
毎週のように全国を移動す る"ドサ回り生活”が待っている。ベッドも枕も変わり、食生活も考えなくてはならない。
整った練習環境でどれだけ練習するかも自分次第。宮崎出身の永峰は 毎週、自宅に帰れるわけではなく、その間の過ごし方も難しい。
永峰はこの難題を、身内を頼ることで乗り越えた。東京、大阪、千葉などに点在する親戚の家で試合の合間を過ごすことにしたのだ。いちいち 宮崎に帰ることはできないが、拠点となるような場所にある親戚の家に一度、戻ることで、オンとオフを上手に切り替え、リラックスする。歓迎し、応援してく れる人が増えることで、張りも生まれる好循環だ。こうしてツアー1年目を乗り切り、賞金シードを獲得。間違いなく、今年、初優勝が期待される選手の一人に 成長した。
その年の優勝者と賞金ランキング25位以内の選手しか出場できないツアー最終戦、LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップの舞台 は、地元・宮崎カントリークラブ。ジュニア時代から馴染みの深いコースで、温かく見守り、育んでくれた地元の人たちの前でプレーしたい気持ちは誰よりも強 い。
3月の開幕に向けて課題のショートゲームを磨き、実戦を重ねて見据えるのは初優勝。そして最終戦で故郷に錦を飾るために、今年もまた永峰は考えて考え て考え続けるに違いない。
以上、グリーン・ゴーラ記事
今年はシード入りし、脚光を浴びるプロになることは間違いない。
私が見た印象は、女倉本って感じです。
小柄だけど、パワフルなスイングをします。