◎なぜ少年は、毒尻山で尻を出したのか
東京新聞の愛読者として、毎週金曜日は、連載マンガ『喫茶アネモネ』を楽しみにしている。
今月二三日(金)は、その第237回。小学校の裏山で排便していた少年が、ヘビに噛まれたという伝説のお話である。その伝説ゆえに、その裏山は、「毒尻山(どくじりやま)」と呼ばれているという。
最後まで読んだ読者は、その伝説のもとになった少年が、喫茶アネモネのマスターであったことを察する。
ところで、なぜ少年は、わざわざ、ヘビがいるような危険な山で排便しようとしたのだろうか。おそらく少年は、小学校にいる間に便意を催し、ひそかに裏山に登ったのであろう。学校のトイレに行けばよいではないかと思うかもしれないが、それは違う。小中学校に通う男子の間には、学校では排便してはならないという不文律が存在していたのである。インターネットで調べると、この不文律が、今日でも、厳然として存在していることがわかる。
つまり、この「毒尻山」の話は、なかなか重い問題を提起しているのである。『喫茶アネモネ』の連載は、年内は、二三日が最後。来年一月六日(金)に再開されるという。
今日の名言 2022・12・29
◎箸をとめて窓の外を見た
今月24日、ユーチューブ・ビデオニュースで「ウクライナで戦争が起きた理由とそれがなかなか終わらない理由」という番組を観た。出演していたのは、小泉悠・宮台真司・神保哲生の三氏である。その中で、宮台真司が紹介していた言葉。宮台氏は、小学生のとき、京都に転校したが、朗読の時間、「箸をとめて窓の外を見た」と読むと、先生から「宮台君、ちゃうで」と直されたという。京都の小学校では、こうした文章は、京都弁のイントネーションで朗読しなければならなかったのである。小泉悠氏は、ウクライナ戦争を、ロシアの失地回復運動(revanchism)として捉えていた。宮台氏のこの発言も、そうした流れの中で出てきたものであった。ただし、私が観たのは、番組のダイジェスト版であって、宮台氏の京都弁の話が、ウクライナ問題と、どう関わるのかは、よく理解できなかった。
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