ジジイのたわごと

ジジイが適当に思いついたことを書いてみます

エルメスのメキシカン刺繍柄

2011-08-12 03:13:12 | トピック

 エルメスが認めた、メキシコ・テナンゴの刺繍
(更新日:2011年05月24日)
エルメスがメキシコの先住民文化にリスペクト!


長屋 美保=首都メキシコシティ在住のフリーライターが、現地発信だからこそ伝えられる情報や、旅のヒントを教えます。

 メキシコの重要なルーツである先住民たちの文化。メキシコには現在、62の先住民族が存在するのですが、それぞれの民族衣装には素晴らしい刺繍がされているものが多く、特徴も異なります。国際的に見ても、メキシコ先住民の手刺繍が施されたブラウスやテキスタイルの数々が、とても人気を集めているんです。

そんなメキシコ先住民の刺繍に注目したのがフランスのファッション・ブランド、エルメス。エルメスの代表アイテムといえば、シーズンごとに新しいデザインを発表するシルクのスカーフ(通称カレ)ですが、2011年春夏のテーマは、なんとメキシコ。

メキシコシティの隣、イダルゴ州のテナンゴ・デ・ドリアという地域を拠点にする先住民オトミ族の刺繍をモチーフにしています。この地域の刺繍は、動物や植物が登場する神話をモチーフにしたカラフルなもので、そこには自然への畏敬の念が込められています。そんなオトミ族の文化を象徴するかのようなエルメスのスカーフはオトミ語で「Din Tini Yä Züe」(自然とひとの出会い)と名付けられました。このスカーフ、初回11万700枚が製造され、日本を含む全世界のエルメスで5360メキシコペソ(日本での価格は35,700円)で販売されています。

スカーフのモチーフとなった刺繍の職人たちをエルメスに紹介したのは、メキシコシティにある民芸品博物館、ムセオ・デ・アルテ・ポプラル。テナンゴの刺繍名人の女性たちを6人集めて、2 週間かけて作業が行われ、2011年3月3日には博物館に職人たちも招き、スカーフの完成お披露目会も開催されました。

今まで有名ブランドがメキシコ先住民の民芸をモチーフに扱う機会はあっても、作業の報酬を支払ったら、関係もそれきりというケースが少なくありませんでした。しかしこのエルメスのプロジェクトでは、職人たちの希望により収益のほとんどを地域の文化育成のため、小学校改築の資金にあてるようにしました。個人に刺繍やデザイン料を支払って終わりにするよりも、地域の未来に貢献してもらったほうがいいと考えたのです。さらに今後のスカーフの売り上げやデザインの著作権から得た利益で、刺繍職人の後継者育成センターを計画しているそうです。

ちなみに、このプロジェクト実現に尽力した民芸品博物館では、6つのフロアにメキシコ全土の名職人たちによるテキスタイル、仮面、人形、陶芸などの民芸品が集められています。メキシコのどの地域にどんな先住民族がいて、どのような民芸品を作っているのか知る参考になるので、メキシコシティ観光の際にはぜひ訪れてみてください。もちろん、手の込んだテナンゴ刺繍も展示されています。併設のミュージアムショップでも、テナンゴ刺繍のほか、メキシコ各地の名職人たちによる確かな民芸品を販売しています。

※ジジイのたわごと
上記写真のスカーフの実物確認のため、福岡天神三越の1階に出店してるエルメスに出かけた。
私「メキシコの刺繍柄のスカーフありますか?」
店員「こちらでございます。インターネットでも紹介してたようです。」・・・だから、 暑い中わざわざやってきたんだから・・・・・
  「こちらは紺色をベースにしてますが、赤色をベースにしたのもございます」と云って柄は同じだが赤色をベースにしたスカーフも見せてくれた。紺色も赤色も、色の鮮やかさは、さすがエルメスである。
 赤色のスカーフの写真撮影をお願いしたが、「店内の写真撮影はお断りしてます」とやんわり断られた。価格は消費税を含め4万円を少し上回るぐらいだった。
 スカーフとして使うのでなく、部屋の壁飾り(タペストリー)として使えば良いかもしれないが、私の懐具合が許さないので買うのは諦める。しかし、現物を見たので、少なくとも目の保養にはなった(これぞ.やせ我慢?!)