好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ドヴォルザーク 交響曲第9番「新世界より」 マッケラス/ロンドンフィル

2020-06-14 19:15:26 | ドヴォルザーク 交響曲第9番 新世界より
ドヴォルザーク 
交響曲第9番「新世界より」 

指揮…マッケラス
演奏…ロンドンフィル
好み度…4.5(5点満点)

情緒豊かな郷土色とか、吼える金管とか、分厚い弦とか、絢爛な華やかさとか、そういった響きではない。
少しゆっくりめのテンポで、意表を突くこともなく、落ち着いた中に繊細な美しさがたたずむような響きである。
例えばボヘミアの大地とか民族でなく、ボヘミアンガラスの、どっしり重みのある中に透明感と素朴な繊細さを見るような、そんな印象の響きであり、曲名が「新世界へ」でなく「新世界より」であることをふと思わせるような、ちょっとどことなくしんみりした香りを感じるようでもある。
録音もよく、にごりのない音で各楽器よく響いてもいて、落ち着きながらもしっかりした音をつくり、しっかり決めるところは決めながら、繊細な情と美しさが香るような、マッケラスってとてもしっかりした、表層的でない美しさを感じさせる音楽をつくる指揮者なんだな、と感じたりもする、ちょっと新鮮味も感じる自然で美しい新世界のように思う。

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