ベートーヴェン
交響曲第9番「合唱」
指揮…テンシュテット
演奏…ロンドンフィル&合唱団 他
(1992年)
好み度 5(5点満点)
91年盤(正規盤では現在出ていないようですが)とともに、第九の名盤と思います。
勝手な印象ではありますが、「祈りの第九」との印象があります。
響きに、空気に、「祈り」あるいは「神々しさ」を感じ、これが大変力強く美しい…。
第1楽章最初は少しエンジンの温まっていないような感もあり、また、途中のティンパニの強打の部分は、好みは分かれるかもしれませんが、特に中盤以降の、神々しく響き渡る弦の響き、「ここで!?」と思うところでカッコよく咆哮するホルン等、少し残響の多めのホールもプラスにはたらいてこの盤ならではの雰囲気に引き込まれます。
続く第2楽章での緊迫感がまた圧巻であり、その切れ味鋭く、美しくも力強い演奏には、まさに圧倒される感があります。ちょっと他の盤の第2楽章を聴く気がなくなる感があります。
第3楽章中盤のよさは私にはいまだに今ひとつわからないのですが、前半のゆっくり静かにうたう弦の調べは大変美しいです。
そして終楽章。少しゆっくりと、少し女性合唱が前に出た合唱部分は厳かであり、美しく、歓喜というより万物への感謝を謳うかのごとくであり、第九ってこういう音楽にもなるのかと、他では聴かれない一面を聴く思いがします。ラストはゆっくり、誠に堂々とした〆となっています。
この演奏を聴くときは、所謂テンシュテット節の爆演は期待しないほうがよいように思います。その代わりに、85年盤にも91年盤にもない、晩年のテンシュテットが示したひとつの世界があるような気がします。
また、音が小さめの録音なので、ボリュームを上げて聴くことをお勧めします。
余談だけど、「91年」って何で正規盤ないのでしょう。これを世に出していないのはある意味、文化に対する犯罪ですらないかと(大げさ…)すら思ってしまうのですが…。
交響曲第9番「合唱」
指揮…テンシュテット
演奏…ロンドンフィル&合唱団 他
(1992年)
好み度 5(5点満点)
91年盤(正規盤では現在出ていないようですが)とともに、第九の名盤と思います。
勝手な印象ではありますが、「祈りの第九」との印象があります。
響きに、空気に、「祈り」あるいは「神々しさ」を感じ、これが大変力強く美しい…。
第1楽章最初は少しエンジンの温まっていないような感もあり、また、途中のティンパニの強打の部分は、好みは分かれるかもしれませんが、特に中盤以降の、神々しく響き渡る弦の響き、「ここで!?」と思うところでカッコよく咆哮するホルン等、少し残響の多めのホールもプラスにはたらいてこの盤ならではの雰囲気に引き込まれます。
続く第2楽章での緊迫感がまた圧巻であり、その切れ味鋭く、美しくも力強い演奏には、まさに圧倒される感があります。ちょっと他の盤の第2楽章を聴く気がなくなる感があります。
第3楽章中盤のよさは私にはいまだに今ひとつわからないのですが、前半のゆっくり静かにうたう弦の調べは大変美しいです。
そして終楽章。少しゆっくりと、少し女性合唱が前に出た合唱部分は厳かであり、美しく、歓喜というより万物への感謝を謳うかのごとくであり、第九ってこういう音楽にもなるのかと、他では聴かれない一面を聴く思いがします。ラストはゆっくり、誠に堂々とした〆となっています。
この演奏を聴くときは、所謂テンシュテット節の爆演は期待しないほうがよいように思います。その代わりに、85年盤にも91年盤にもない、晩年のテンシュテットが示したひとつの世界があるような気がします。
また、音が小さめの録音なので、ボリュームを上げて聴くことをお勧めします。
余談だけど、「91年」って何で正規盤ないのでしょう。これを世に出していないのはある意味、文化に対する犯罪ですらないかと(大げさ…)すら思ってしまうのですが…。
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