チャイコフスキー
交響曲第5番
指揮…クーベリック
演奏…ウィーンフィル
好み度…4(5点満点)
クーベリックとチャイコの組み合わせは何かピンとこなかったし、ましてやウィーンフィルとの組み合わせはチャイコの感情的な情や熱には向いていないのではと思いきや、第1楽章なんかはまっとうな展開の中に剛毅な強さや熱、あるいは濃く漂う情なんかも感じられ、木管や弦なんかもチャイコらしい雰囲気を出した響きで、ウィーンフィルならではとチャイコ色がうまいことかみ合ってよい響きを聴かせるし、第2楽章も弦やホルンの厚さ美しさは特筆もののような感を受ける。
第3楽章を少しゆっくりめにやった後の終楽章は、弦による主題提示まではそれまでの流れを受けてよい響きと力感だが、その後ティンパニがせりあがるところでティンパニを不発のように終わらせて以降、フィナーレまでは響きが急に少し力感が減じるかのようにやや控えめになる。フィナーレではまた盛り返すが、第1、第2楽章で聴かせた厚く情と力の漂う響きが終楽章でもあったら…と、それまでがよかっただけにちょっと残念。フィナーレを際立たせたかったのか、賑々しくなるの避けたのか、意図的なのかもしれないが。
アナログ録音の温かみのある録音(1960年にしてはかなり音はよい)も関係するのだろうか、感情的なだけとか騒がしいだけとかにならずに、響きに風格も漂わせたよい演奏とは思う。
交響曲第5番
指揮…クーベリック
演奏…ウィーンフィル
好み度…4(5点満点)
クーベリックとチャイコの組み合わせは何かピンとこなかったし、ましてやウィーンフィルとの組み合わせはチャイコの感情的な情や熱には向いていないのではと思いきや、第1楽章なんかはまっとうな展開の中に剛毅な強さや熱、あるいは濃く漂う情なんかも感じられ、木管や弦なんかもチャイコらしい雰囲気を出した響きで、ウィーンフィルならではとチャイコ色がうまいことかみ合ってよい響きを聴かせるし、第2楽章も弦やホルンの厚さ美しさは特筆もののような感を受ける。
第3楽章を少しゆっくりめにやった後の終楽章は、弦による主題提示まではそれまでの流れを受けてよい響きと力感だが、その後ティンパニがせりあがるところでティンパニを不発のように終わらせて以降、フィナーレまでは響きが急に少し力感が減じるかのようにやや控えめになる。フィナーレではまた盛り返すが、第1、第2楽章で聴かせた厚く情と力の漂う響きが終楽章でもあったら…と、それまでがよかっただけにちょっと残念。フィナーレを際立たせたかったのか、賑々しくなるの避けたのか、意図的なのかもしれないが。
アナログ録音の温かみのある録音(1960年にしてはかなり音はよい)も関係するのだろうか、感情的なだけとか騒がしいだけとかにならずに、響きに風格も漂わせたよい演奏とは思う。