ベートーヴェン
交響曲第3番「英雄」
指揮…若杉
演奏…ケルン放送響
好み度…4.5(5点満点)
器用だったり繊細な深みだったりとか、そういう演奏ではないが、実直な力強さを感じる堂々とした演奏。
ライナーノートでミュンヘンフィルの首席ファゴット奏者の言葉として「確かに指揮のテクニックに弱いところもあったが、ドイツの楽員は棒さばきの巧拙だけでは動かない。(略)その博覧強記が楽曲解釈の深さ、ドイツ音楽への傾倒と表裏一体のものであることをみな知っていたから、若杉の指揮には付いていけた。チェリビダッケも日本の「哲人指揮者」には一目置いていたため、毎シーズンの客演が実現した」というくだりがあるが、確かに、指揮者と奏者が思いを共有してそれを一緒に精一杯表現しようというような活力に満ちた力強さを感じる。
テンポはどちらかといえばゆったりめの印象、音色は明るく開放的だがズシリとした重心の低さを持ち、微熱を伴ったスケール感を感じさせる演奏となっている。
日本人指揮者といえば小澤、小林、朝比奈等がよく名を聴くが、ヨーロッパの有名オケとこんなに一体感をもってこれほど堂々とした演奏をした指揮者がいたとは、の感がある。
交響曲第3番「英雄」
指揮…若杉
演奏…ケルン放送響
好み度…4.5(5点満点)
器用だったり繊細な深みだったりとか、そういう演奏ではないが、実直な力強さを感じる堂々とした演奏。
ライナーノートでミュンヘンフィルの首席ファゴット奏者の言葉として「確かに指揮のテクニックに弱いところもあったが、ドイツの楽員は棒さばきの巧拙だけでは動かない。(略)その博覧強記が楽曲解釈の深さ、ドイツ音楽への傾倒と表裏一体のものであることをみな知っていたから、若杉の指揮には付いていけた。チェリビダッケも日本の「哲人指揮者」には一目置いていたため、毎シーズンの客演が実現した」というくだりがあるが、確かに、指揮者と奏者が思いを共有してそれを一緒に精一杯表現しようというような活力に満ちた力強さを感じる。
テンポはどちらかといえばゆったりめの印象、音色は明るく開放的だがズシリとした重心の低さを持ち、微熱を伴ったスケール感を感じさせる演奏となっている。
日本人指揮者といえば小澤、小林、朝比奈等がよく名を聴くが、ヨーロッパの有名オケとこんなに一体感をもってこれほど堂々とした演奏をした指揮者がいたとは、の感がある。