チャイコフスキー
交響曲第6番「悲愴」
指揮…チェリビダッケ
演奏…ミュンヘンフィル
好み度…4.5(5点満点)
ゆっくりである。
ただ、美しく俗から離れたかのような雰囲気もつくって、長い分退屈するといったようなものではない。
情感豊かなようでどこか厳しく徹底的に客観的なようなところもチェリらしい。
冒頭から終始ゆっくりのテンポで丁寧に音がつくられていて、厚い響きではないのだが、そこかしこで「ここでこの楽器か」と強調される楽器も効果的に特有の雰囲気をつくり、退屈どころか魅き込まれる思いすら感じる。第2主題では、弦の響きとタメをもった歌には安らぎを覚えるような美しさがあり、展開部以降も確かに遅いが、そのこととトランペットの鋭い響きなどが相まって、激しさとは違って徐々に感情の頂点へ否応なしに向かわされるような、多分チェリにしか醸しだせないような雰囲気がつくられている(個人的にはクライマックスでは情感を以ってかぶさる高弦を聴きたいところだが、ここも痛烈なトランペットがかぶさる。ただ、これだけ意志が感じられればこれもありかと思う)。
第3楽章も遅く軽快間はあまりないが特に悪いものでもない。
終楽章もゆっくりと、どちらかといえば静か目で、強い情感は感じられないが、中盤までは響きに深みとはちがう艶とほんのりもの悲しいような美しさが感じられ、終盤の高揚部では悲愴感漂うような重みも感じられる。
前後の拍手も入れてとはいえ61分の表示だからかなりゆっくりではあるが、ただゆっくりなだけではない、チェリなりの必然が感じられる、重い悲愴感というよりは、情を超えた美しさを漂わせるような、チェリならではの悲愴のように思う。
交響曲第6番「悲愴」
指揮…チェリビダッケ
演奏…ミュンヘンフィル
好み度…4.5(5点満点)
ゆっくりである。
ただ、美しく俗から離れたかのような雰囲気もつくって、長い分退屈するといったようなものではない。
情感豊かなようでどこか厳しく徹底的に客観的なようなところもチェリらしい。
冒頭から終始ゆっくりのテンポで丁寧に音がつくられていて、厚い響きではないのだが、そこかしこで「ここでこの楽器か」と強調される楽器も効果的に特有の雰囲気をつくり、退屈どころか魅き込まれる思いすら感じる。第2主題では、弦の響きとタメをもった歌には安らぎを覚えるような美しさがあり、展開部以降も確かに遅いが、そのこととトランペットの鋭い響きなどが相まって、激しさとは違って徐々に感情の頂点へ否応なしに向かわされるような、多分チェリにしか醸しだせないような雰囲気がつくられている(個人的にはクライマックスでは情感を以ってかぶさる高弦を聴きたいところだが、ここも痛烈なトランペットがかぶさる。ただ、これだけ意志が感じられればこれもありかと思う)。
第3楽章も遅く軽快間はあまりないが特に悪いものでもない。
終楽章もゆっくりと、どちらかといえば静か目で、強い情感は感じられないが、中盤までは響きに深みとはちがう艶とほんのりもの悲しいような美しさが感じられ、終盤の高揚部では悲愴感漂うような重みも感じられる。
前後の拍手も入れてとはいえ61分の表示だからかなりゆっくりではあるが、ただゆっくりなだけではない、チェリなりの必然が感じられる、重い悲愴感というよりは、情を超えた美しさを漂わせるような、チェリならではの悲愴のように思う。
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