好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

マーラー 交響曲第2番「復活」 クーベリック バイエルン放送響・合唱団

2023-01-07 10:09:43 | マーラー 交響曲(第2番「復活」 第5番)
マーラー 
交響曲第2番「復活」

指揮…クーベリック 
演奏…バイエルン放送響
合唱…バイエルン放送合唱団 他 
好み度…5(5点満点)

1982年ライブ。
クーベリックのマーラー録音の中でも特に世評の高い盤のようであり、その世評を裏切らない名演名盤と思う。
このオケの透明感ある響きは、ときに重みに欠ける印象を与えることもあるが、この透明感は敬虔な雰囲気となって響くこともよくあり、例えばオルフェオレーベルでの第9などでもその響きは感じられるが、この演奏でも十分な厚みと緊張感をひしひしと感じさせながらこのコンビならではの敬虔な響きを聴かせている。
そんな響きで、クーベリックの熱さを内包した実直な指揮で、復活を、だからこれは特別な演奏になる。
録音も会場の空気感も感じられるようでいい。
最初の低弦と別世界へ誘うような木管からもう引き込まれる。
どこをとってもただ楽譜を追うだけでなく楽団員それぞれが同じ表現イメージを共有しながらさりげなくしっかり表現付けをしているようでもあり、金管のタメなんかも阿吽の呼吸と言うのだろうか、結構絶妙。
弦や木管を中心とした夢見心地のような叙情部と緊迫感みなぎる大きな強奏部、スケール感も十分。
終楽章も、この楽章だけでも十分雄弁壮大なドラマである。透明感と声量のある合唱もすこぶる美しく、入りは敬虔な透明感に満ちたような美しさ、独唱との重なりも美しい。決して急がず、各パートの清らかな重なりは荘厳な教会で厳かなミサを聴くような感がある。むしろほんの少しだけ速度を上げて追い込んで歌い上げるフィナーレは天にも届くような清らかな力強さと開放感に満ち、鳥肌ものである。速度を落とさないことで得られる荘厳さもあるのだな、と思わせられる。
一級の復活でしょう。

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