好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」 シュタイン/ベルリンドイツ響

2019-04-20 09:25:03 | ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」
ベートーヴェン 
交響曲第3番「英雄」 

指揮…シュタイン
演奏…ベルリンドイツ響
好み度…5(5点満点)

ゆっくりとしたテンポをとった演奏ではあるが、重々しい印象はなく、むしろその柔らかく明るい艶とおおらかさは流麗優雅ですらあるが、受ける印象は華美ではなくおおらかな力強さと大きさを感じる演奏のように思う。
低弦やティンパニなどもさりげないようでしっかり響き金管は尖らずおおらかに歌い、何を強調することはないがアンサンブルは行き届き、優雅な深みも醸すようである。
派手とか覇気とかではないが、その響きに感じられる優雅な艶は深みと重みの上で光るものであり、美しく大きな上質な味わいの感じられる盤と思う。
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チャイコフスキー 交響曲第4番 ユロフスキ/ロンドンフィル

2019-04-20 09:19:25 | チャイコフスキー 交響曲第4番
チャイコフスキー 
交響曲第4番 

指揮…ユロフスキ
演奏…ロンドンフィル
好み度…5(5点満点)

響きの印象としてクリアで硬質な印象を受け、感情的な熱とかロシア的雰囲気とかはあまり感じないが、その分音の分解には優れ、ロンドンフィルってこういうオケだったかな、と思うくらいに機能的にうまさを感じさせながら、高い水準と緊張感を保ち、内声も含めて艶のある響きでしっかり鳴らして、ライブ録音とのことだが、これは名演と思う。
第1楽章は、響きはやや硬質ながら、表情は無機的ではなく、中盤は結構な緊張感で聴かせるし、ラストなど聴かせどころではぐっと速度を落として情も乗せるなど、高い水準でちょっと冷静ながら表情豊かに聴かせ、第2楽章は、弦が、これ以上大きな音は出せないだろうと思わせるくらいくらいに目いっぱいに鳴らして美しくも迫力を感じるような響き、第3楽章は少し控えめな音量でいったん落ち着かせて終楽章へ向けてのバランスとしてはよいように思うし、終楽章の弾ける力感も申し分なし、また、その力感は大味な迫力とは全く別物で、音が大きいだけでも打楽器や金管の音が大きいだけでもなく、金管の中で弦楽器も高弦低弦しっかり聴こえるなどバランスもよく、各楽器しっかり鳴らしながら線がビシリと揃っていることが弾ける感(爆発力といってもよい)を更に高めてもいる。ラストの熱気と高揚感も見事。
ロシア的な情緒みたいなものはあまり感じないものの、演奏の質の高さ、内声のしっかり感、聴かせどころでの高揚感やテンポの動き、終楽章の弾ける感などといった点を揃え持ったなかなかない盤であり、個人的には1つの理想的演奏といってよいように思うし、クールだけど冷たくない、今後名盤と言われてよい盤と思う。
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ブラームス 交響曲第2番 クレンペラー/フィルハーモニア管

2019-04-20 09:16:31 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス 
交響曲第2番

指揮…クレンペラー
演奏…フィルハーモニア管
好み度…4(5点満点)

高ぶる感情や力に任せた活力や重厚な重みなどはないが、力みの抜けた明るめの、どこか気品を感じさせるような、それでいて弱くない流麗な響きで柔らかな情感も感じさせつつしっかり音を重ねて聴かせるあたり、うまいものだと思う。
このコンビはあまり聴かないが、この曲には合っていると思われ、明るく流麗で、それでいて軽くなく、情と力も感じられる美しい厚みを持った、優れた演奏のように思う。
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