好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ドヴォルザーク 交響曲第8番 テンシュテット/フィラデルフィア管

2015-07-31 21:25:07 | ドヴォルザーク 交響曲第8番
ドヴォルザーク
交響曲第8番

指揮…テンシュテット
演奏…フィラデルフィア管
好み度…5(5点満点)

ベルリンフィルとの録音のの2年後のライブ録音。
オケの性質もあるかもしれないが、ベルリンと比べると、一変に近いくらい趣を異にし、
緊張感と燃焼度とが印象的なベルリン盤に対し、叙情性あるいは情感を強く感じる印象。
テンポも少しゆっくりとなっている。
この曲は、所謂ボヘミア色の濃い美しい旋律が、どちらかというと軽やかに流れていく曲という印象があったが、
第1楽章の重みの効いた力のこもったアンサンブルはそんなイメージの完全に外にあるし、
第2楽章がこんなに敬虔な深い美しさを湛えた楽章であったとはこの演奏を聴くまで気が付かなかったし、
第3楽章は哀愁を帯びてぐいと迫ってくる。
両端楽章の聴かせどころの迫力もしっかり出ているし、この曲のスケール感と叙情性に初めて気付かされ、この曲はこんなに深く、聴かせる曲であったかと気付かされた感がある。
録音は極上ではないにしても聴くに問題なく、
流暢なドヴォ8を聴き慣れた方にとってはこの曲のイメージが一変するくらいの情感と力のこもった聴き応えのある名演だと思う。


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