紅茶の一期一会

紅茶歴(だけは)10年以上の管理人が、
主に、購入した紅茶の感想を書いています。

音楽感想『NOIR(ノワール) オリジナルサウンドトラックⅠ』

2011-03-11 10:08:49 | 音楽系
本当は別のサントラのことについて書く予定だった。
「With Ribbon」という美少女ゲームのサントラである。

「安瀬聖(ANJE HIJIRI)」さん目当てで購入したものだ。
しかし、どうも印象が薄めで、書く意欲が起きなかった。

そんな調子で、CDの整理ついでに古いCDをいくつか聴いていたら、
今日のお題のサウンドトラックに行き着いた。

まあ、「掘り出し物」というやつである。(自分のCDなのに。)


この「NOIR」(ノワール)というアニメのサウンドトラック。
(2枚あるうちの、1枚目のサントラ。)
作曲は「梶浦由記」さんである。

当方、この梶浦さんの音楽は、割と好みなのである。
きっかけは『ゼノサーガⅡ』かなにかだったかと思う。

以前、当Blogでも、アニメ『ツバサ・クロニクル』のサントラを取り上げた事がある。(拙著記事はこちら。)

現在進行形のアニメで行くと、
今をときめく(?)『魔法少女まどか☆マギカ』の作曲を手がけている方である。


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ちなみに当方、梶浦さん目当てで『魔法少女まどか☆マギカ』を見始めた。
その結果、アニメの「内容」の方にどハマりしてしまっている。

これは本当に『凄い』アニメだと思う。
あるものの言葉を借りれば「『凄い』という表現は控えめすぎる。」
まさに「外見にだまされてはダメ」なアニメ。

そして、お勧めはしない。
見ればその意味が分かるのではないかと思う。
しかし、積極的にはお勧めできない。

見て文句を言ってきても私は知らない。

だが、このアニメが放映されている時代に生きていることを
心から感謝する者が、僅かではあるが、存在すると思う。

あなたはどちらだろうか。

私は間違いなく後者である。

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話が逸れた。梶浦さんの紹介に戻る。

梶浦由記さんの音楽についての印象は、
民族的な雰囲気を持つメロディ、サウンドを持つが、
何とも素朴な味わいのある楽曲
を作られる方という印象である。

しかしながら、この「NOIR」というサウンドトラックは、
そういった印象の枠を超えた、「多彩」な楽曲群に仕上がっていると思う。

巷では、
『この「NOIR」のサウンドトラックこそが、梶浦さんのCDの最高傑作である。』
という呼び声もあるようだ。

これは、この楽曲の多彩さに由来するところもあるのではないか。

確かに、梶浦さんらしいといわれそうな、
民族的楽曲に疾走感を持たせたような音楽もある。

しかし、他にもメキシカン的な雰囲気あり、イタリア的な雰囲気あり。
かと思えば、教会音楽のようにゴシック的な音調のもの、童謡のように素朴な美しいメロディーの音楽などもある。
また、そういった言葉ではくくりきれないような複雑な楽曲もある。

それでいて、耳馴染みがいい音楽に留まろうとせず、
音楽を前面に出そうとするような尖った部分もある。

実におもしろいサウンドトラックである。


6.はシンプルでありながら、淡々と孤独を歌い上げるような感じがなかなか好みだし、
8.はスペイン舞踊のような軽やかさに寂しさが含まれているようで、これまた好きである。

9.は素朴で哀しい感じのメロディー。
それでいて、上品さ、粗暴さが内包されているような複雑な楽曲。

17.は、梶浦さん好きにはたまらないといった感じの楽曲ではないか。
民族的なサウンドと疾走感、途中転調がかなり美味。
しかし、最後があまり綺麗でない。この最後がなければイチオシなのだが・・・。
演出上のものだと思うのだが、楽曲的には残念なところ。


こういった多彩な楽曲の中でも、自分イチオシの曲は、
『4. canta per me』『7. solitude by the window』『14. zero hour』『18. きれいな感情』である

4.などは、こう来るとわかっていてもやはり好みである。
モノトーン調で哀愁があって、心地よい楽曲なのだが、
どこかに連れて行かれそうな感じの微妙な不安定感との調和が美味。

7.14.は、童謡的で素朴な美しいメロディーの曲。
素朴な中に悲しみが入っているような感じの曲が、何とも琴線に触れる。

そして、最後に収録されている『18.きれいな感情』
これが、非常に素晴らしい楽曲なのである。

作曲は『新居昭乃』さんという方。
この人の曲は初めて聴いたのだが、この曲はかなり好みである。

素朴なのだが、何かにじみ出るような味わい深さを感じる。

一聴すると、暖かで落ち着いた感じ。
サビの入りなども滑らかで、過度に強調する感じもない。
それでいて、何ともアンニュイな味わい深さがあるのである。

多彩な楽曲群を収録したこのサウンドトラックの締めにピッタリの曲だと思う。


多彩な味わいがあり、それでいてなぜか統一感のある楽曲群。
非常におもしろいサントラであった。

なぜ買ってすぐ気付かない。(For自分)

しかし、こういうことは良くある。
音楽の感想は、その日の気分によって随分と変わるからだ。
なので、私はCDを買って「すぐに」感想を書くということは避けている。

だから、自分の感想記事は、音楽シーンの流れについて行くことが出来ない。
まあ、そんな流れなどどうでもいい。

このサウンドトラックも、そういう流れとは無縁のCDだと思う。
しかし、異彩を放つ存在感がある、そんなCDであった。


○参考リンク
・Amazon「ノワール ― オリジナル・サウンドトラック」
→試聴が出来るようなので、良ければ聴いてみて頂きたい。

・拙著記事『感想「ツバサ・クロニクル」 オリジナル・サウンドトラック Future Soundscape II』
→『ツバサ』のほうが、良くも悪くも「無難」な仕上がりになっているという感じがする。

・TVアニメ『魔法少女まどか☆マギカ』公式ページ


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