ついに前々から言っていたSTAXイヤースピーカーの感想記事を公開することに相成りました。
先日の記事で少し紹介しましたが、ご存じない方のために少し説明いたします。
イヤースピーカーとは『STAX』という会社が作っているヘッドホンのようなものであります。
一般のヘッドホンは『ダイナミック方式』という駆動方式で音を出しているのですが、
『STAX』のイヤースピーカーは『コンデンサ方式』という特殊な駆動方式を採用しています。
技術的なところはこちらにリンクを貼っておきます。『STAX』のホームページです。
とりあえず「ネタ切れになったらこれやっとけ」っていう微妙な勢いで書いているため、
若干わかりづらい文章になっているかもしれません。
そしてこのBlogでも何度も言っておりますが、新聞だろうと本だろうと、
表現というものは著者の主観的な意図が入ったものになることがほとんどです。
さらに今回の場合『音』というかなり感覚に負うところが多い題材を扱うため、なおさら客観性を欠いた意見になると思います。
しかも決定的なのは、私自身そんなに音の違いがわかる耳を持ちあわせてないということです。
今後購入をお考えの皆さんは私の意見を、あくまで参考程度にしておいてくださいな。
ま、これは情報を受け取る上で当たり前のことなのですが、
それを理解していらっしゃらない方も少なからずいるものですから・・・。
このことだけで一記事書けそうなくらいなのですが、今日はこんなところにしておきます。
それでは本題に入りますか。
お金がなかなか貯まらなかったわけなんですが、こんな時に頼りになるのがやはり中古品っ!
もう素晴らしいね。中古品に足向けて寝られんよまったく・・・。
私が購入したモデルは『SRS-3030(SR-303+SRM-313)』であります。
STAXの中だと中堅クラスの位置付けになっているものです。
ノーマルバイアスの(古い)コンセントが付いています。
ですが、当然プロバイアスの方を使います。
(ノーマルバイアスを使うと、音がソフトになる傾向があるようです。)
諸費合わせて、約『47000円』でした。
(定価『75600円』。実売だと『60000円台』で買えたような気がします。)
<装着感・デザイン>
装着感はそう悪くないと思います。ただ夏になったら・・・わかりません。
でも付けてる所を見られたら、十中八九笑われると思います。
イヤースピーカー自体は機能美的で、なかなか好きなのですけどね。
<音質>
今まで使っていたのが『ER-4S』だったのでどうしてもそれとの比較になってしまうのですが、
一聴して気づくのは『音場の広さ』『ふくよかな低音』『音の細かさ』ですね。
頭の外から音が聞こえてきます。これがなんと心地よいことか!
やさしい低音と相まって、音楽に包まれている感じなのです。
コンデンサ方式では低音が出にくいといわれますが、そんなことは全くないと思います。
(ただ、後述のようにダイナミック型と比べて性質はかなり異なります。)
無論、低域過剰でもありません。音楽の雰囲気を作り出すのにかなり貢献しています。
はっきり言って、今まで聴いてきたイヤホン、ヘッドホンとは「次元が違う」といっても過言ではないです。
なんか危険ですが、『空に浮いて、雲の音を聞いている』ような気持ちになってきます。
ふわりと漂ってきて、触れると消えてしまいそうなくらい繊細。
そして、ダイナミック型との音の出方の違いが良く取り沙汰されますが、確かに異なる出方です。
ダイナミック型の音が『音の塊が出てくるような出方』をするとすれば、
コンデンサ方式では『音が空気に混じっていて、そのまま耳に伝わってくるような感じ』です。
これが、どのヘッドホンの音とも似ていないと言われるコンデンサ方式独特の音なのかもしれません。
追記→感覚として、ダイナミック方式は「直接音(楽器の音)から間接音(響き)を再現する方向」、
コンデンサ方式は「間接音から直接音を再現する方向」というようなものです。
どちらの方式でも、直接音と間接音を同時に再現するので、こうした順序は観念できないはずです。
しかし、雰囲気としてそういう印象を受けます。
(そして、機材をグレードアップするにつれて、後の順序の音に実体感が生まれてくるというような感じも受けます。)
こんな感じで、意外と焼きたてのケーキのようにソフトな雰囲気なのですが、解像度が落ちているわけではない。リアルです。
それは記録されている音は引き出しつつ、連続性のある滑らかな音になっているからだと思います。
その滑らかさが『ER-4S』との最大の差なのではないかと考えます。
『ER-4S』だと方式の副産物なのか、『SRS-3030』(以下『3030』)を聴いた後ですと、若干音のつながりが良くないような気がしてきます。
高域でそれが顕著に現れているのか、『ER-4S』では妙なキンキンしたものを感じますが、『3030』ではそれは皆無です。
『ER-4S』と『STAX』の音は似ていると言われますが、私には以上の理由から相当な違いがあるような気がしてなりません。
再生する曲のジャンルは問わないものであると思います。
(私が聴くジャンルがほとんど管弦楽曲、交響曲、協奏曲であるとかいう風に狭いせいかも。
しかし弟が聴く洋楽でもなかなか素晴らしいものを聴かせてくれるようです。私は聴いてないんですが・・・。クラシックも昔の洋楽だ!)
ですが、録音状態とか圧縮に関してはかなりシビアに反応してくれます。
mp3は・・・止めといたほうがいいかも・・・。
<まとめ>
長々と書いてしまいましたので、ちょっとまとめてみます。
音の定位は『ER-4S』の方がシャープに分かります。それに対して『3030』は臨場感で勝負する感じです。
音場の広さは圧倒的に『3030』に水をあけられます。響きまで再現します。
解像度の性質は、若干違いがあります。
『ER-4S』の方はエッジがかかったようなシャープな雰囲気。キリッとしたような感じです。
(ピアノ独奏曲なんかだとこちらのほうが良く聞こえました。)
『3030』はとにかく滑らか。それがソフトな雰囲気を出しているが、決して解像度が劣っているわけではない。
(オーケストラ、室内楽などで威力を発揮します。)
以上、個人的な贔屓満天のレポートでした。
何回も言うように、あんまりあてにしないように。
しかしまあ、私はこの買い物で、新たな境地へ足を踏み入れてしまったような気がします。
元には戻れないとはまさにこの事です。
でも、これ以上進む(嵌る)ことはおそらくないでしょう。
なにせ、不満が見つからない。
『ER-4S』の時は音は素晴らしいんだけど、音量調節がうまくいかないせいか、
聴力がどんどん落ちてきているような気がして、まともに音楽が聴けなかったという経緯がありまして・・・。
(どの機器に繋いでも、音が大きく感じた。あと、合わない耳栓を使ってると、耳道が腫れて狭くなり、音が聞き取りづらくなることがあるらしい。ということを聞いたので・・・。ちょっとおじけづきました。)
その点『SRS-3030』ですとそんな心配もなく、安心して聴けるので精神衛生上もいいですね。
う~む・・・ホントに幸せであります。
こんな素晴らしいものを開発してくれた『STAX』は私の音楽人生の恩人です。
素晴らしいものです。音楽の見方がまたさらに変わりましたね。
さらなるマニアへの道(?)参考リンク→『STAXへのインタビュー』
音楽を再現するオーディオ機材とはどうあるべきかということについて熱く語られております。これこそ日本のものづくり精神の原点!!
先日の記事で少し紹介しましたが、ご存じない方のために少し説明いたします。
イヤースピーカーとは『STAX』という会社が作っているヘッドホンのようなものであります。
一般のヘッドホンは『ダイナミック方式』という駆動方式で音を出しているのですが、
『STAX』のイヤースピーカーは『コンデンサ方式』という特殊な駆動方式を採用しています。
技術的なところはこちらにリンクを貼っておきます。『STAX』のホームページです。
とりあえず「ネタ切れになったらこれやっとけ」っていう微妙な勢いで書いているため、
若干わかりづらい文章になっているかもしれません。
そしてこのBlogでも何度も言っておりますが、新聞だろうと本だろうと、
表現というものは著者の主観的な意図が入ったものになることがほとんどです。
さらに今回の場合『音』というかなり感覚に負うところが多い題材を扱うため、なおさら客観性を欠いた意見になると思います。
しかも決定的なのは、私自身そんなに音の違いがわかる耳を持ちあわせてないということです。
今後購入をお考えの皆さんは私の意見を、あくまで参考程度にしておいてくださいな。
ま、これは情報を受け取る上で当たり前のことなのですが、
それを理解していらっしゃらない方も少なからずいるものですから・・・。
このことだけで一記事書けそうなくらいなのですが、今日はこんなところにしておきます。
それでは本題に入りますか。
お金がなかなか貯まらなかったわけなんですが、こんな時に頼りになるのがやはり中古品っ!
もう素晴らしいね。中古品に足向けて寝られんよまったく・・・。
私が購入したモデルは『SRS-3030(SR-303+SRM-313)』であります。
STAXの中だと中堅クラスの位置付けになっているものです。
ノーマルバイアスの(古い)コンセントが付いています。
ですが、当然プロバイアスの方を使います。
(ノーマルバイアスを使うと、音がソフトになる傾向があるようです。)
諸費合わせて、約『47000円』でした。
(定価『75600円』。実売だと『60000円台』で買えたような気がします。)
<装着感・デザイン>
装着感はそう悪くないと思います。ただ夏になったら・・・わかりません。
でも付けてる所を見られたら、十中八九笑われると思います。
イヤースピーカー自体は機能美的で、なかなか好きなのですけどね。
<音質>
今まで使っていたのが『ER-4S』だったのでどうしてもそれとの比較になってしまうのですが、
一聴して気づくのは『音場の広さ』『ふくよかな低音』『音の細かさ』ですね。
頭の外から音が聞こえてきます。これがなんと心地よいことか!
やさしい低音と相まって、音楽に包まれている感じなのです。
コンデンサ方式では低音が出にくいといわれますが、そんなことは全くないと思います。
(ただ、後述のようにダイナミック型と比べて性質はかなり異なります。)
無論、低域過剰でもありません。音楽の雰囲気を作り出すのにかなり貢献しています。
はっきり言って、今まで聴いてきたイヤホン、ヘッドホンとは「次元が違う」といっても過言ではないです。
なんか危険ですが、『空に浮いて、雲の音を聞いている』ような気持ちになってきます。
ふわりと漂ってきて、触れると消えてしまいそうなくらい繊細。
そして、ダイナミック型との音の出方の違いが良く取り沙汰されますが、確かに異なる出方です。
ダイナミック型の音が『音の塊が出てくるような出方』をするとすれば、
コンデンサ方式では『音が空気に混じっていて、そのまま耳に伝わってくるような感じ』です。
これが、どのヘッドホンの音とも似ていないと言われるコンデンサ方式独特の音なのかもしれません。
追記→感覚として、ダイナミック方式は「直接音(楽器の音)から間接音(響き)を再現する方向」、
コンデンサ方式は「間接音から直接音を再現する方向」というようなものです。
どちらの方式でも、直接音と間接音を同時に再現するので、こうした順序は観念できないはずです。
しかし、雰囲気としてそういう印象を受けます。
(そして、機材をグレードアップするにつれて、後の順序の音に実体感が生まれてくるというような感じも受けます。)
こんな感じで、意外と焼きたてのケーキのようにソフトな雰囲気なのですが、解像度が落ちているわけではない。リアルです。
それは記録されている音は引き出しつつ、連続性のある滑らかな音になっているからだと思います。
その滑らかさが『ER-4S』との最大の差なのではないかと考えます。
『ER-4S』だと方式の副産物なのか、『SRS-3030』(以下『3030』)を聴いた後ですと、若干音のつながりが良くないような気がしてきます。
高域でそれが顕著に現れているのか、『ER-4S』では妙なキンキンしたものを感じますが、『3030』ではそれは皆無です。
『ER-4S』と『STAX』の音は似ていると言われますが、私には以上の理由から相当な違いがあるような気がしてなりません。
再生する曲のジャンルは問わないものであると思います。
(私が聴くジャンルがほとんど管弦楽曲、交響曲、協奏曲であるとかいう風に狭いせいかも。
しかし弟が聴く洋楽でもなかなか素晴らしいものを聴かせてくれるようです。私は聴いてないんですが・・・。クラシックも昔の洋楽だ!)
ですが、録音状態とか圧縮に関してはかなりシビアに反応してくれます。
mp3は・・・止めといたほうがいいかも・・・。
<まとめ>
長々と書いてしまいましたので、ちょっとまとめてみます。
音の定位は『ER-4S』の方がシャープに分かります。それに対して『3030』は臨場感で勝負する感じです。
音場の広さは圧倒的に『3030』に水をあけられます。響きまで再現します。
解像度の性質は、若干違いがあります。
『ER-4S』の方はエッジがかかったようなシャープな雰囲気。キリッとしたような感じです。
(ピアノ独奏曲なんかだとこちらのほうが良く聞こえました。)
『3030』はとにかく滑らか。それがソフトな雰囲気を出しているが、決して解像度が劣っているわけではない。
(オーケストラ、室内楽などで威力を発揮します。)
以上、個人的な贔屓満天のレポートでした。
何回も言うように、あんまりあてにしないように。
しかしまあ、私はこの買い物で、新たな境地へ足を踏み入れてしまったような気がします。
元には戻れないとはまさにこの事です。
でも、これ以上進む(嵌る)ことはおそらくないでしょう。
なにせ、不満が見つからない。
『ER-4S』の時は音は素晴らしいんだけど、音量調節がうまくいかないせいか、
聴力がどんどん落ちてきているような気がして、まともに音楽が聴けなかったという経緯がありまして・・・。
(どの機器に繋いでも、音が大きく感じた。あと、合わない耳栓を使ってると、耳道が腫れて狭くなり、音が聞き取りづらくなることがあるらしい。ということを聞いたので・・・。ちょっとおじけづきました。)
その点『SRS-3030』ですとそんな心配もなく、安心して聴けるので精神衛生上もいいですね。
う~む・・・ホントに幸せであります。
こんな素晴らしいものを開発してくれた『STAX』は私の音楽人生の恩人です。
素晴らしいものです。音楽の見方がまたさらに変わりましたね。
さらなるマニアへの道(?)参考リンク→『STAXへのインタビュー』
音楽を再現するオーディオ機材とはどうあるべきかということについて熱く語られております。これこそ日本のものづくり精神の原点!!