紅茶の一期一会

紅茶歴(だけは)10年以上の管理人が、
主に、購入した紅茶の感想を書いています。

メガミマガジン2月号で佐野広明さんの記事を発見

2009-12-30 22:13:36 | 音楽系
なんかkeyの新作が発表されてましたね。
『クドわふたー』ってなんぞや・・・。ルームメイトって、本編では女子寮は男子禁制でなかったかしら・・・。
そんなこんなでシナリオはどうか知らないですが、公式ページで流れる音楽には完全にやられました。
『智代アフター』の『old summer days』みたいな感じですね。
爽やかで、新緑のように瑞々しい、透明感ある音色。過去を振り返っているような切なさが僅かに感じられます。
この1曲だけでサントラを買っても良いと思わせるほど。好みの曲です。
(しかし、公式ページで同時に流れるクドの語りが非常に恥ずかしいです。)


今日書きたいのはこっちではなくて・・・。
私、週に1回、必ず書店に行って、今どういうものが流行っているのかというような情報を収集する癖があるのですね。
平積みになっている本や雑誌を見れば、そういうことが大まかにわかるのです。で、気になる本、雑誌があれば中身をさらっと見ます。

そこで、生まれて初めて『メガミマガジン』という雑誌を読みました。劇場版なのは特集が入ってました。
立ち読み可能だったので、中身を見てみました。
すると、先日紹介した佐野広明さんなど3人の音楽担当者へのインタビューが2頁にわたって載っていました。
佐野さんに関しては、私、「佐野広明(HuMI)さんの音楽」というカテゴリを作ってしまうほど、作る音楽が好みだったりするのです。

インタビューの詳しい内容は雑誌を買っていただければわかるのですが、一部自分が気になったポイントだけ挙げてみますと、

・劇場版の音楽サウンドトラックは、生楽器の録音になっているらしい。
・劇場版の音楽は、TVアニメ版の音楽のアレンジらしい。


生楽器の録音ですと、CDの出来が演奏者の巧拙に左右されます。
よって。1回聴いてから買う必要性が大きいですね。
試聴のつもりで映画を見に行くのも悪くないかもしれません。(オーケストラのコンサートと比べれば安いもの。もちろん同列には出来ませんが。)

そういえば、『こんな劇場版なのはは嫌だ』このマンガ面白いですな。なんか見に行く気が・・・。
それはともかく、ここに載せたのはごく僅かのことで、雑誌には他にも面白い話があったりしてなかなか楽しかったです。
とりあえず、今後CD関連の支出が増えそうなのは確かですな・・・。


追記→劇場版なのはのサントラを購入し、感想記事を書きました。素晴らしい出来のCDだと思います。
『魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 1st オリジナルサウンドトラック』の感想とか

ベートーヴェン交響曲第9番『合唱』:私が気に入っている演奏(2009年版)

2009-12-22 09:17:14 | 音楽系
「2009年版」というのは去年も似たようなことをやっているからですね。この記事。
とはいえ、新しい演奏も聴いていくわけで、1年たつと人の考え方は大分変わります。
家にある第九の演奏は以下のとおりです。ここから3枚に絞ってみようかと思います。(かなりキツイですが…。)

イッセルシュテット指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(デッカ)
クリュイタンス指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(EMI)
クレンペラー指揮、フィルハーモニア管弦楽団-1957年盤(テスタメント)
クレンペラー指揮、フィルハーモニア管弦楽団(EMI)
クレンペラー指揮、フィルハーモニア管弦楽団-1961年盤(テスタメント)
コンヴィチュニー指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団(BELLIN CLASSIC)
トスカニーニ指揮、NBC交響楽団(RCA)
バーンスタイン指揮、ニューヨーク・フィルハーモニー管弦楽団(?)
バーンスタイン指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団(グラモフォン)
フリッチャイ指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(グラモフォン)
フルトヴェングラー指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団-1937年盤(IMG)
フルトヴェングラー指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団-1942年盤(Delta)
フルトヴェングラー指揮、バイロイト祝祭管弦楽団-1951年盤(Delta、EMI)
フルトヴェングラー指揮、バイロイト祝祭管弦楽団-1951年盤-バイエルン放送音源(フルトヴェングラーセンター)
フルトヴェングラー指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団-1953年盤(NUOVA ERA)
メンゲルベルク指揮、アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団(andromeda)

さて、それではこの中から選びますが、私は基本的に「第3楽章」を聴いて決めてます。
なお、おなじみのフレーズは「第4楽章」です。個人的には「第4楽章」はあまり聴かないのです。
嫌いではないのですが、「第3楽章」のほうが、断然いいように聴こえてしまうのです。(といっても「第4楽章」も聴くとやはり感動してしまう。)
しかし、私の経験上では、「第3楽章」がいい演奏は、「第4楽章」もよいものになっていることが多いです。


ということで、紹介に入ります。
まずは「フリッチャイ指揮、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団」(グラモフォン UCCG-3032)の演奏です。
これは、去年に引き続いてのものです。この演奏、個人的には不動の地位にあります。
なんといっても、演奏が自然だと思います。よどみなく流れるのですが、味わい深さも兼ね備えている稀有な演奏ではないでしょうか。
味付けもたまにあるのですが、恣意性をまったく感じさせない。
音には重みがありながら、明るさも感じることが出来ます。第3楽章など、正に天国にいるような明るさ暖かさ。こんなところで穏やかに死ねたらどんなにいいかと思わされます。(芸術には人を危うくする側面があるというのは、こういった点でなのかもしれません。)
それだけに、その世界が終わってしまう時の悲しさ、切なさも比類ないものです。いつ聴いても引き込まれる演奏です。

次に「クレンペラー指揮、フィルハーモニア管弦楽団」(EMI 西独輸入盤)
クレンペラー先生の第九は、テスタメントの演奏2枚とEMIのスタジオ盤1枚を所有しています。ここで紹介するのはEMI盤です。
宇宙のスケールといいますか、とにかく大きい演奏。奇をてらったところはないのに、このように聴こえるのがなんとも不思議です。
この人の音楽特有の透明感のせいかもしれません。弦が邪魔にまとわりつくということがなく、不必要にドロドロしないのです。美しいです。
旋律の流れ方も非常に素晴らしい。なんというか、綺麗に筒に巻かれている絹糸が、スムーズにどこまでも伸びていくような感じがします。(こういったものは「バイロイトの第九」にも感じられます。)
第3楽章の方が第2楽章より短いというのも特徴。つまり、第3楽章にしては早い演奏なのですが、これがまた巻き込まれていくような感覚で非常に心地よく感じます。
西ドイツの初期盤で聴く限り、音に広がり、明るさ、艶があって非常に音質良好に感じられます。

最後に「コンヴィチュニー指揮、ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団」(BELLIN CLASSIC)
去年にもちらっと触れていました。コンヴィチュニー先生の演奏はいつでも優しいですね。
しっとりとしていて、暖かい演奏に思います。瑞々しく、生命力にあふれた演奏ですが、決して軽々しくはない。
地味などという向きもあるようですが、私にはそうは感じられませんでした。安心して聴ける演奏だと思います。

フルトヴェングラー先生の演奏がないのは、いつでも聴きたいと思わせるような演奏ではないからです。(クレンペラー先生もそれに近いか。)なんといいますか、非常に自分の精神状態に左右されやすい印象があります。嵌まるとものすごい精神への浸透力を見せます。
番外編で挙げるなら「ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1942年)」との演奏ですね。
この演奏は、第九を聴いて私が生まれて初めて感動したものです。(というか泣きました。)
終わりをおぼろげながらに悟っていて、それでも何とかそこに留まっていたいというようなニュアンスが、第3楽章全篇にわたり悲壮感を感じさせます。
第4楽章の「突撃」は一度聴いてしまうと癖になってしまうほどの、圧倒的な存在感がありますね。


あと、まだCDを持っていないけど、今年ちょっとだけ聴いて買ってもいいかなと思っている演奏では、

「フルトヴェングラー指揮、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団」(DCCA-0054)
ニコライの第九と呼ばれる演奏ですが、これは流れよく素晴らしいと思いました。音が擦れ気味なのが購入を躊躇させています。

「イッセルシュテット指揮、北ドイツ放送交響楽団-1970年盤」(TAHRA)
渾然一体となった楽器群が織り成す音の厚みが非常に心地いい。(こういう調和が凄く大事。)
しかも、その音がしっとりとした暖かみのある味わいで好み。
個人的には、ウィーン・フィルとの演奏より好きですね。なんというか、こちらの方が音が生き生きしているような気がします。

「メンゲルベルク指揮、アムステルダムコンセルトへボウ管弦楽団」(PHILIPS)
じつは所持しているAndromeda盤と演奏は同じ。しかし、PHILIPS盤の方が音はよさそう。
ルバート、ポルタメントを多用しますが、意外にもかなり巧くはまっています。「逸脱」ではなく、「濃厚」という言葉の範囲に納まるいい表現だと思います。
また、音色に艶があり、非常に美しいです。十分感動できますし、第九の違った一面を気づかせてくれた演奏です。


ということで、いろいろ語ってきましたが、あまり嗜好が変わっていないといえばいないのかもしれません。
しかし、フルトヴェングラー先生の演奏をあまり聴けなくなってきたというのが大きな変化でしょうか。
あまりに強すぎるのかもしれません。自分には、たまに聴くのが丁度いい距離なのでしょうね。

リリカルなのはシリーズと佐野広明さん

2009-12-08 21:07:35 | 音楽系
前回、佐野広明さんの曲について書くために、
リリカルなのはのサントラを聴きなおしたわけですが、やはりいいですね・・・。

そういえば、来年1月に魔法少女リリカルなのはの劇場版(The MOVIE 1st)が公開されるらしいのですが、
なんと劇場版のサントラも発売されるようです。
Amazonでも劇場版サウンドトラックの予約が開始されています。(KICA-2503)

劇場版のサントラが出るとなると、また佐野氏の音楽に触れられるので非常に楽しみです。
(映画に使う音楽はそれなりにお金がかけられていたりするらしいので、音質なんかも期待できるかもしれない…。)

追記→劇場版なのはのサントラを購入し、感想記事を書きました。素晴らしい出来のCDだと思います。
『魔法少女リリカルなのは THE MOVIE 1st オリジナルサウンドトラック』の感想とか


さて、佐野氏は1期から3期全てのリリカルなのはシリーズの音楽を担当されているわけですが、それぞれに好みの曲がございます。
劇場版サウンドトラック発売記念ということで、ちょっと触れてみたいと思います。


◎まず、1期の音楽。
5曲あげますと、『4.レイジングハート・セットアップ!』『17.消せない過去、戻らない時』
『30.崩れゆく世界』『31.宿命の行く末』『39.リリカルマジカル、がんばります!』
各曲に対する感想は前記事、感想:TVアニメ版『魔法少女リリカルなのは』オリジナルサウンドトラックに書いたとおり。


◎次に、2期(A's)の音楽について。
なんとなく音質が1期3期と比べて落ちるような気がします。(なんというか少し音が硬いような…)
1期と比べて、異世界的な雰囲気の曲が多い様に思いますが、曲内容はやはり好みです。
その中からがんばって絞って書いてみます。


・『小さな願い』『For you For me』『夜天の主』
アレンジ違いなので、一緒に記載。
アニメを見ていれば必ず刷り込まれるであろうフレーズ。
もはや『はやてのテーマ』と言ってもいいような曲ではないかと。

穏やかであるが、寂しげなニュアンスが盛り込まれたような曲調。
それなのに、暖かな感じがするのが不思議。
雪山の中にポツンと建っている一軒家の暖炉が、優しく燃えている様子を感じさせるように思う。


・『蒼穹、貫いて』
個人的に好みの曲。
前半は、重厚さとスピード感、疾走感が両立しており、力強い悲壮な決意に支えられたニュアンスの曲調。
しかし、そこから一転、切なさを感じさせる楽器構成の入れ替えが、人間の強い面と弱い面の対比という感じでなんとも示唆的。


・『遙か、空の彼方まで』
ベタベタの「キメ」曲。出だしがちょっと恥ずかしい。
しかし、強い決意感と、その後の曲展開が織り成す広がり感、力強さは捨てがたい。


・『宿命の糸』
荘重な感じですが、音程とその動きが特徴的な曲。劇性を強調したような感がある。
道化師というか、糸で操られるマリオネットのような雰囲気が、運命に踊らされているようなニュアンスを感じさせるように思う。


・『紫電烈火・疾風迅雷』
これまたベタベタな曲。
これを入れてしまったのはシーンのせいであろう。


『涙の意味、願いの行方』
これは入れざるを得ない。
センチメンタルかつ荘重な曲調。
後半の畳み掛けるような展開と相まって、運命を受け入れる悲しさみたいなものを良く表現しているのではないかと思う。

しめやかに棺桶を見送る時のようなイメージ。


・『光、溢れたなら』
A'sの中で一曲選ぶとしたらこれになるのかな。

ピアノの透明感青空のような広がり、伸びやかさ。
何気に『小さな願い』の一部分が使われているんですね。
そして、その『小さな願い』から一歩踏み出すような曲展開が、
運命から解き放たれた様子を表現しているような感じ。

「たくさんの苦難がありました。けれども今は平和です。そして、私もまた新たなスタートを。」なんかそういうイメージ。


◎最後に、3期(StrikerS)の音楽。
1期に負けず劣らず曲の内容、音質は優れていると思う。
というより、曲としての出来は3期のものが一番かもしれない。


・『竜騎の召士~Theme of Caro~』
個人的には非常に好みの曲。

悲壮感に裏付けられた決意といったニュアンスが現れていて、力強さを感じます。どこか民族的な雰囲気もある。
また、楽器の使い方などがリズミカルかつ流れよく、曲全体を通じて音の厚みのバランスが良いと思う。
音楽に透明感があり、非常に美しく感じる。


・『遥かなる意志(Meister des Nachthimmels)~Theme of HAYATE~』
なんとなくシステマティックというか、大きなプログラムが起動するような感じのする曲。
弦楽器の艶やかさが、壮大さと荘厳さを感じさせる。
低弦の厚みもあって聴きよい。


・『襲撃』
出だしは少し単調な感じがする。
しかし、そこからの変化が多彩かつ重みを増していく感じで好み。
もちろん悲壮感はしっかり内包している。

あと、曲の雰囲気が往年のファミコンゲームサウンドのような感じで、その手の曲が好きな人には堪らないかも。


・『嘘にしないでください』
個人的には『騎士ゼスト』のテーマ。

軽やかで柔らかな笛の音が寂しく、侘しい雰囲気を作り出している。
全体的に民俗音楽のような雰囲気がある。(3期の曲には割とそういうのがあったりする)
なんというか、花がこれまでの一生を振り返りながら、花弁を一枚一枚散らしていくような、そんなイメージがある。


・『たいせつなこと』
最初は寂寥感、後に重厚感や切なさ成分を足していく曲展開は安定感があって素晴らしいと思う。
これも、出だしに民俗音楽(ケルトとか)みたいな雰囲気があるような気がする。


・『見上げる空が遠くても』
切なさ、重厚さ。
暗中を彷徨いながらも歩みを進めていくようなイメージがある。


・『たとえこの身が砕けても』
終始荘重な雰囲気が漂う曲。
映画音楽みたいな感じ。


・『その涙も、哀しみも~集え、星の輝き Ver.StS~』
これは、なのはシリーズ最高峰の曲ではないかと思う。
StrikerSで一曲取るなら迷わずこれを選ぶ。

この精神への浸透力の強さはどうだろうか。

なんとも重厚かつ悲壮感漂う曲で、どんなに傷ついても前に進んでいくといったような感じ。
傷ついた足を引きずりながらゆっくり進んでいくが、力尽き倒れてゆっくり目を閉じるというようなニュアンスがある。
この辺がなんとも泣ける。

中盤、荘重に曲が静まる部分との対比が、消えそうな命という感じを引き立たせているように思う。
そして、後半の弦楽器のすすり泣きに完全に打ちのめされる。

この曲は劇中1回しか使われないが、これは曲の性質上致し方ない。
こんな重いのを多用されたら、こちらはたまったものではない。
『ここ!』というところで使うべき曲という認識は正しいと思う。


・『夢見た未来 夢見る現在 (StS Arrange)』
これはなのはシリーズの音楽を素晴らしいと感じたきっかけの曲ですね。
1期でこれの原曲が流れたのですが、なぜかサントラには収録されておらず、信じられないと思ったのを覚えています。

小川のせせらぎ、新緑などを感じさせる爽やかな初夏のイメージ。
涼やかで流れよい旋律の美しさは、なのはシリーズの中でも最も優れたものではないでしょうか。


・『The StrikerS』
ずばり『卒業』っていう感じの曲。
しかし、その後に起こりうる苦難、思い通りにならない事などにも思いを馳せるようなイメージ。


さて、以上、曲の紹介をして参りました。
語彙がないため、同じような言葉ばかり並んでしまって恥ずかしい限りです。

ここで一つ言いたいのが「なぜA'sとStrikerSのサントラを単売しないのか!」ということです。
これほどいい曲があるのに大変勿体無い。

DVDとの抱き合わせ商法は、音楽だけ聴きたい人間にはあまりに酷です。
確かに、数が出るCDではないと思うので、CD化されるだけでもありがたいといえばありがたいのですが、やはり単売して欲しいですね。

こうした経緯もあったので、劇場版のサウンドトラックが単売されるというのは非常に嬉しいです。
まあ映画自体は見に行かないと思いますが(爆)。