紅茶の一期一会

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音楽感想:『異国迷路のクロワーゼ』OP・EDテーマ 世界は踊るよ、君と。/ここからはじまる物語

2011-08-14 12:05:35 | 音楽系
久しぶりのCD感想記事。

今回のお題は、古いCDの感想を主に書いている当Blogとしては珍しい、
現在進行系で放送しているアニメの主題歌シングルCDである。

『異国迷路のクロワーゼ The Animation』というアニメの主題歌、
『世界は踊るよ、君と。/ここからはじまる物語』という曲。

アニメの方もなかなか好みに合う感じだった。

忙しくドタバタせず、日々を淡々と過ごしていく。
その中で、様々なことを思い、考えていくという落ち着いた作風だ。
この作風が、19世紀のパリという舞台で展開されるのである。

この世界観の雰囲気が、画だけでなく、楽曲でも表現されている。
BGMも含め、この楽曲の雰囲気が実に良く、かなりツボにはまった。
サウンドトラックが出たら、おそらく買ってしまうのだろうと思う。

さて、ここで、サントラを買う予定があるのに、
なぜわざわざ主題歌のシングルCDを買うのかという疑問が出る。
サントラには、主題歌の「TVサイズ」が収録されるらしいのに、である。

あのエンディングテーマにやられた。

というのが率直な理由である。
早速、以下主題歌2曲の感想を述べてみようと思う。


オープニングテーマ『世界は回るよ、君と。』
作曲:千葉はな 編曲:市川和則 Vocal:羊毛とおはな

異国情緒な雰囲気が漂う楽曲。

流れるようなギターの音色がなかなか心地良い。
軽妙なフットワークがあり、アニメアニメした感じがなく、割と個性的ではないか。
嫌みのない楽曲に仕上がっているのではではないかと思う。


エンディングテーマ『ここからはじまる物語』
作曲:松浦みつを 編曲:保刈久明 Vocal:湯音(東山奈央)

このシングルのイチ押しはこの曲。

どちらかというと和風で童謡的なテイストをもった曲。

作曲もさることながら、保刈久明氏の編曲(アレンジ)が絶品。

メロディーの方は結構淡々としているように思うが、
アレンジが積極的に前に出て、かなり聴かせる。
この構造が、押しつけがましくない情感の表出に寄与しているように思う。

生き生きとして融通無碍。
それでいて無秩序にならず、品のある優しさ、しなやかさがあるのだな。

また、変化のあるアレンジのおかげで、曲の2番以降の存在意義が増している。
このため、1番2番は当然同じメロディーが流れるのだが、飽きがこない。
サントラのTVサイズではなく、このシングルのフルサイズを買わざるを得なくなったほどである。

2本のヴァイオリンが、1番ではたどたどしく、2番では伸びやかに歌う。
この2本の音のハーモニーが、また色気があって美しいのだな。
彩度を押さえたパステル調の音色も魅力的である。

テンポの変化も、自由闊達かつ嫌みがなく、素晴らしいと思う。
流れるようなピアノ伴奏が、耳に心地よい。

歌い手の方については多くは触れない。
ただ、3回目のサビ部分「始めよう ここから」を重ねてくるところは、なぜか胸に来る。


聴いた後に、優しいものがほのかに残る。そんな楽曲であった。


○参考リンク
Amazon『世界は踊るよ、君と。/ここからはじまる物語』
→今回感想を書いた楽曲の試聴が出来る。

Amazon『TVアニメーション「異国迷路のクロワーゼ The Animation」オリジナルサウンドトラック 』
→8月24日発売だそうだ。

拙著記事『音楽感想『NOIR(ノワール) オリジナルサウンドトラックⅠ』
→この記事で紹介している『きれいな感情』という曲の編曲が、保刈久明さんである。
 こちらの曲も方向性は違うが、良いと思う。

公式ページ『異国迷路のクロワーゼ Thi Animation』