普段は2~3日のペースで1冊を読み切るのですが、今回は珍しく1週間かけて読みました。
住友グループの祖ともいえる「伊庭貞剛」氏の立身出世のようなノンフィクションですが、一昔前にこのような人格と先見性を備えた経営者が存在したことを初めて知りました。
住友の社員であれば、おそらく皆さん知っている人物かと思いますが、これは道徳の教材になってもいいような人物だと思います。
中でも特に印象的なのは、「事業の進捗発達に最も害するものは、青年の過失ではなく、老人の跋扈である」という名文です。
昨今、地位や名誉にしがみつき自らの出処進退を決められないバカな大人が多い中、自分の役割と退き時を常に考えて仕事する生き方に感銘を覚えます。
普段、このような人生訓の類いはよまないのですが、たまたま読んだ人物伝が「伊庭貞剛」で良かったと思います。
私は経営者ではなく、一介のサラリーマンにすぎませんが、それでも根底の考え方だけはブレナイでおこうと思いました。