横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

日本再生論(その74)

2012-03-20 16:38:29 | Weblog
 心臓発作あるいは脳卒中は往々にして突発的に生じます。しかも、一部症状は全身的に現れます。
 このことからは、血液中に突如極めて激しい作用を持つ物質が出現することで起こると判断することが妥当でしょう。
 ということは、原因物質は水溶性の物質であるという特徴を有する必要があります。
 私どもは、あらゆる角度からこれら発作の原因を究明した結果、“酸性腐敗便(この腐敗便中に多量に産生される、これこそ心臓発作並びに脳卒中の根本原因物質だと私どもが特定したタンパク性の交感神経類似アミン類や、アドレナリンに代表される交感神経類似物質は共に水溶性の物質です)の産出・吸収”という結論を得ましたことは再三上述してきました通りです。

 この結論に至るきっかけが、東京は神田駿河台・お茶の水駅前に所在する基礎医学研究機関である佐々木研究所に於いて、1940年代初期に、当時の同研究所所長であられた佐々木隆興博士(同博士は、医学界で初めて文化勲章を受章された方です)の直接指導下に私の父・横田良助が、佐々木博士が20世紀初頭より、世界に先駆けて始められた、色々な食べ物を様々な条件下に腐敗させた際に産生される物質を調べる実験研究に携わったことにあります。
 上記実験研究を行ったことから、食品が腐敗すると極めて毒性の強い腐敗産物が多量に産生されることを知り、この腐敗産物が何らかの病気の原因になっているのでは(?)という強い興味と関心を父は持つに至ったのです。
 その後父は、ある事情から同研究所を退所し、一開業医となったわけです。これが昭和25年(西暦1950年)のことでした。
 
 上記しましたような経緯をたどってきましたので、臨床医となってからは、腐敗産物が何の病気の原因になっているのだろうかと、常にこれを探す気持を抱きつつ数多くの患者さんの診療に当たったわけです。
 そのため、心臓発作あるいは脳卒中を発症した患者さんの発作の根本原因が、腐敗便の産出・吸収にあることに気付くのにさほどの日数は掛かりませんでした(父は、とくに心臓発作あるいは脳卒中などの循環器系疾患に関しては、当時の日本の医学界の同領域の臨床医としてトップにあった佐々廉平博士の直接指導下に臨床医としての様々な技能の習得に励みました。そのため、この領域の臨床医としては秀逸した能力を得ておりましたことも、酸性腐敗便学説の獲得に極めて有利に働いたと推測されます)。

 なお、酸性腐敗便学説の初めての学会発表(1962年2月11日)に際して、父が“極めてスムースに心臓発作並びに脳卒中の根本原因を発見できた”と述べたことに対して、「“極めて容易に発見できた”などと述べること自体がおかしく、信用し難い」という発言があったそうです。
 すなわち、その時点から半世紀余の歳月が経った現在ですら、医学界がこれら発作の根本原因を未解明だとしているわけです。それが、当時ももちろんこれら発作の原因を医学界は未解明だとしており、世界中の社会的に高名な数多くの研究者たちがその解明に熱心に取り組み、それにもかかわらず極めてその解明に難渋している大問題を、社会的にまったく無名な研究者が、「容易に解明できた」と述べたことに対して、憤り(?)、ねたみ(?)懐疑(?)その他諸々の思いがあってそのような言葉が発せられたものと推測されます。
 科学の世界の学会という場で、発表内容に矛盾が存在するなどの指摘をするのならともかく、極めて論理的で無い、ただただ感情に任せた私見の吐露があったことになります。

 ただ父はこのことに対して、「最終的な結論を得るに至るには極めて難渋した道のりが自分の場合にも存在したので、言葉が足りなかった」と、私に反省の言葉を述べておりました。
 それは、腐敗便が心臓発作並びに脳卒中の根本原因であることには、1950年代の早期に気付くことができ、その後自ら、その腐敗便に対して『酸性腐敗便』という命名も行っていたのですが、根本原因物質の正体を特定し、ほとんどあらゆる角度から見て論理的矛盾を生ずることの無い、普遍的な価値を有すると強く確信することのできる学説としうるまでには、10年近くの歳月を要したからです。(続く)