座して死を待つのか？ それとも・・・その56

　医療並びに介護に要する費用は、年々増加の一途をたどっています。
　現在、医療費は年間三十数兆円ほどでありましょう。そして、約20年後には、年間の死亡者総数が現在の1.5倍ほどになると予測されています（したがって、医療費も増加して２倍近くになると厚生労働省は予測しております）。

　国は終末期をそれぞれの家で迎えるようにという方針を立てております。
　しかし、現在でさえ、老々介護などによる悲惨な事件のニュースが頻度高く見聞きされます。
　理想は、最期は自分の家でと願っていても、実際は病院のご厄介にならざるを得ないケースの方が圧倒的に多数であるのが現実です。
　そこで、このように政府と個々人の考えに大きなギャップの存在しますことから、このままで事が進行した場合に、10年後、20年後の世界がどのようなものとなるかを想像しますと、背筋が凍る思いを感ずる方は数多くおられるはずです。
　このように考えました時、このことは日本人の誰もが関係する、ご自分並びにご家族の切実な問題であると捉えて頂けるのではと思うのです。

　政府が考える解決策は、金銭的な問題が中心です。確かに、金銭的な裏付けが無いと、物事は進行致しませんから、そのことを国民の統治者として責任をもって考えることは大切です。
　ただ、それだけではその場しのぎにしかならないのです。

　私は、この問題の根本的な解決策はあると強く確信しております。
　大きく分けると二つの方法・手段があると私は考えています。その方法・手段を次回以降に述べたいと思います。