横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

座して死を待つのか? それとも・・・⑰

2008-03-09 11:53:23 | Weblog
 食生活の質に関係することでもあるのですが、慢性病蔓延の一つの因子として考えられるものに“経済的な裕福”ということがあると私は考えています。
 日本は現在、経済的に非常に裕福な状態にあります。確かにバブルの時代と比べるとかなり景気は悪くはなりましたが、それでも我が国は世界の中では物質的に非常に恵まれている国の一つです。

 もちろん、裕福であるということは極めて結構なことではあります。
 そして、経済力がそれなりにあれば、今の世の中では欲しいと思うものは何でも買うことができます。したがって、これらの人々は、食べたいと思えば美味しい物を満足するだけ食べることができます。
 実に幸せなことであると言えましょう。これこそが生きがいであると感ぜられて生活されている方も数多くおられると私は思うのです。

 ただし、極めて皮肉なことに、幸せは得てして危険と隣り合わせであることが多いのです。
 ただ、裕福で幸福の真っ最中に居ますと、その状態を危険と隣り合わせの状態であるという考えに大半の人々は思い至らないようです。
 慢性病の原因が“累積的な食生活の誤りにある”という結論は既にご存知の方でも、何がどのように誤りであるのかまでは現在は詳しく示されておりません。このような状態にありますから、何が危険かを人々は詳しくは知らされていないのです。
 そこで、知らない危険に対しては注意を払うことができませんので、知ってさえいれば怖くてできないような行為も平気で行ってしまうことになるわけです。
 
 したがって、その場その場では、“美味しい物を食べたい”という欲望を優先させる、あるいは、欲望に負ける人がどうしても多いようです。というよりも、食事時に目の前にご馳走を目にしている時には、それが健康にどう影響するかなどのことは一々考えが及ばないというのが正直なところでしょう。
 それに大体、たいていの場合は、例え好ましくない食生活であっても、強力な毒物の混入というようなことでも無ければ、その食生活の影響が短い期間の間に出てくるわけではありません。
 そのため、病気と食生活との間に存在する因果関係に気付くことは、一般の大半の人々では非常に難しいと私は判断するのです。

 したがって、食べたい物を食べたいだけ購買する経済力があって、なおかつ、その時点で或る程度に健康の維持された状態にある人が、遠い将来を慮って自らを律する行動をとるためには、きちんとした判断をする能力を持つことが必要だと判断されます。
 そのためには自らが心底納得できる情報・知識を身に付けることが大切だと私は思っています。
 “自らの健康・生命は自らが守る”のが基本であるのだということを、個々の方がそれぞれに肝に銘じて頂きたいと私は願っているのです。