アメリカの課題は日本の課題でもある!④

　後期高齢者医療保険制度による負担増加に対し、強い怒りを感ずる高齢者は数多いことでしょう。
　ただ、医学界が大半の病気の原因を未解明としている状態が今なお続いております。
　したがって、このような状態であることの改革を可能とする画期的な医学的発見・進歩無くして、医療費の大幅な削減は望むべくもありません。

　現状の健康保険の財政状態を鑑みて、担当部署のお役人は、近々の医学面での画期的な進歩は望めないだろうと判断し（あるいは、このような事はまったく考えずに、ただ金銭面の問題のみを机上計算しただけかも知れませんが）、保険財政の破綻を免れる方策として、後期高齢者医療保険制度の導入に踏み切ったのだと私は想像します。
　そこで、医療費の大幅な削減を可能とする策が出現しない限り、一旦決まった制度の改革はそうそう簡単にできるものではないと考えるべきでしょう（あるいは、与党が野に下るのを恐れて、後期高齢者医療保険制度の見直しを図る可能性はあります。ただ、次の選挙に勝つためだけのその場しのぎの手直しは、問題を先延ばしにするだけで、根本的解決をより遠いものとすることになります）。