横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

「顎関節症」・・・噛む力の不足は生命を危うくする!②

2009-06-27 09:03:30 | Weblog
 噛むということは、口の中で食べた物を咀嚼(そしゃく)するというです。
 食べた物の消化は、口内での咀嚼に始まり、それ以降の消化管内の消化器系の諸臓器によって成されます。
 口内での咀嚼を十分することは、消化に関して自らの意思が積極的に関わって行うことができる唯一に近いものであるわけです。口内にある食べ物を呑み込んでしまって以降は、その時点での消化器系の諸臓器の能力に任すのみで、消化を良くしようとしてもほとんど随意にはならないのです。

 口内での消化は、唾液に含まれるアミラーゼと呼ばれる消化酵素によるでんぷん質(炭水化物)の分解がもっぱらで、タンパク質や脂肪は口の中で化学的な分解は行われません。
 しかし、良く噛むことは食べ物を磨砕(まさい)することになり、このことにより食べ物は細かく砕かれて表面積が大幅に増し、胃腸以降の臓器から分泌される消化酵素による消化を大幅に助けることになります。

 このように、口内で十分な時間を掛けて食べた物を良く噛むことは、消化の点で非常に重要であるのです。
 私はこのブログで、これこそ慢性病の根本原因であるとして採り上げております酸性腐敗便は、消化されれば栄養となり、血となり肉となるべきはずのものが、腐敗した場合には、“毒”と呼んでも過言でない正反対の性質を持ったものに変身するのだということを述べているのです。
 そして、現代医学界では、私どもにとっては理解不能で、不思議だ不思議だと感ずるばかりなのですが、このことがなぜかまったくの盲点となってしまっている現状にあるのだということを指摘しているのです。

 すなわち、近年の我が国に於ける慢性病の蔓延の主因は、酸性腐敗便の産出を招きやすいような食べ物となるという、その質の激変はもちろんなのですが、食べ物の咀嚼をおろそかにし、「顎関節症」などという仰々しい病名まで付くほどに、噛む力の衰えにより消化不良を招きやすくなったことも一つの因子であると私は結論しているのです。