横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

座して死を待つのか? それとも・・・⑳

2008-03-14 10:50:06 | Weblog
 だいぶ以前、私はこのブログで、『41歳寿命説』の著者である西丸震哉氏のことに触れました。
 西丸氏は、独自の統計成績の解析手法を駆使して得た研究成果として、現今の日本人の食生活が好ましいものでないことを警告する活動を、かなり一生懸命努力して行われたようです。
 しかし、幾ら必死に親身になって警告しても、耳を傾けようとする人がごく一部のみであることに業を煮やして、『体内崩壊(法研)』というタイトルの著書を自らの遺言の書とされて、それ以上啓蒙の努力をされることを諦めてしまわれました。
 当時はまだ現在ほどには慢性病の罹患者増加が顕著では無かったので、西丸氏の言葉を切実な問題として人々はなかなか受け取りにくかったのかも知れません。しかし、その後西丸氏の言葉通りになってきていますし、現状のままが続く限りは、今後ますます事態は悪化する方向に進むと私も予測しております。

 ところで、統計成績の解析によって何が判るかと言いますと、相関性ということを調べることができます。
 すなわち、或る食物乃至食生活が健康に良い、あるいは、健康に悪いなどということに関して、統計成績を解析するなどしてその相関性の有無の見当をつけることができます。
 大半の人々はこの相関性を調べることは“科学”であると理解されているようです。
 なお、この相関性を調べることは科学では無いと私が言っている訳では決してありません。
 ただ、厳密に言えば、相関性が科学であるか否かは確かでは無いのです。すなわち、確率的に確かである可能性が高いことは判っても、確実にそうであるか否かは相関性だけでは確定できないのです。つまり、因果関係までつまびらかにしてこそ、初めて科学という名に値するものとなるのです。

 しかし、そのようなことはさておき、今日の食生活がこのまま続くと大変な世の中になってしまうと危惧する思いは私も西丸氏と同様です。
 私は、食生活と慢性病発症との間の因果関係を解明したと確信できる研究成果を得て、その情報の啓蒙に相当長い年月努力してきております。しかし、それだけ確信できる成果が得られていても、なかなか上手くその情報の伝達が行えないことに私は苛立ちを覚え、気持ちが切れそうになることもハッキリ言ってあります。

 私どもの研究成果の存在を知っていさえすれば健康・生命の助かる人の数は、日々の単位で考えても極めて莫大なものになると予測しております。しかし、啓蒙の機会が、このブログと本と僅かの回数の講演だけでは如何ともしがたく、地団太踏む思いを抱きつつも無為に時が経過する日々を過ごしております。