横田予防医学研究所

現代医学で原因未解明とされている慢性諸病は
今だ本当に解明されていないのか?
その答えを述べたいと思っています。

健康に対する心の箍(たが)を嵌めなおせ⑫

2007-12-21 11:31:54 | Weblog
 確かグリム童話だったかと思いますが、“ハメルーンの笛吹き男”という話がありました。
 その内容は皆さんもご存知のことでしょうが、私も子供の頃に読んだものでありますので、不確かな記憶になっています。確か、ある町でネズミが増えて困っているのを笛吹き男が聞きつけ、ネズミ退治を成し遂げたらかなり報酬を貰えるという約束の下に、笛の音でネズミの大群を操り、海へと導いて溺死させて完全に退治してやりました。
 ところが、その報酬の約束を町人たちに反故にされたことに腹を立てたこの笛吹き男が、町人の子供たちを笛の音で操りどこかに隠してしまったのです。そこで慌てた町人たちが悔い改め約束の報酬を支払ったので、子供たちは親元に無事戻り、めでたし、めでたしというようなお話であったかと思います。
 
 この寓話の内容とは設定やその意味合いもかなり違うのですが、現在の日本人の慢性病罹患者の激増の事態を見ていますと、私は何故かこの寓話の話を頭に思い浮かべてしまうのです。
 すなわち、肉を始めとする動物性食品を美味しい美味しいとバクバク食べて、やがて病気になり、自ら進んで死のうとしているのではなかろうかと私には感ぜられるような生活を送る日本人が近年激増しています。
 決して私はこの笛吹き男と同類の者ではありませんが、酸性腐敗便学説の啓蒙活動を長年続けて、一生懸命人々に注意を喚起してきておりますのに、自らの健康や生命よりも、その時点その場での食べ物の美味さのみを追い求める人が大半で、素直に忠告に耳を傾けようとする人が如何に少ないものかということを、長年つくづくと感じ続けてきております。

 知らないということは非常に恐ろしいものだ、あるいは、極めて悲しいことだと私は強く感じています。
 “無鉄砲”、“むこうみず”などの言葉がありますが、後からそれが実際はどのようなことであるのかを知った時、背筋が凍りつくようなほどのことでも、知らなければ何でもできてしまいます。
 ことに、何年何十年にわたる累積的な結果としての病気というものは、例えその病気の原因や発症のメカニズムを知っている者でさえも、なかなか生活をコントロールすることに苦心する性質のものであります。したがって、知らない者がまるで自殺行為のようなことを知らず知らずの中にしてしまうのも、現状では無理もない事ではあるのです。
 このようなものだからこそ、病気の原因について自らが心底理解・納得できる情報を捜して知って欲しいと私は人々に望んでいるのです。

 余り近いところばかり見ていないで、少し身を離して遠くから俯瞰して物事を見れば、すぐにでも判ることがあるのです。余りに近視眼的な物の見方では無い、少し違った物の見方をし、余りせかせかしてばかりいないで、時々立ち止まってゆっくり考えてみるということが、健康・生命の維持ということのみに限らず、必要なことであると私は思っております。