行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

巣立ちのチョウゲンボウ

2020-07-21 20:00:24 | 
夕刻になって晴れ間が出た7月12日、
自転車で上谷戸親水公園に行って見ました。
巣立ちしたチョウゲンボウが野原に出て、
餌を獲る練習をしたり、近い距離を飛ぶ練習をしていました。
どんな動物でも赤ちゃんは可愛いのですが、チョウゲンボウもその例にもれません。
しかも、まだ警戒心も弱く、すぐ近で写真を撮らせてくれました。


チョウゲンボウ(長元坊)、
ハヤブサ科に分類されるハヤブサの仲間、一応猛禽類です。


もともとは断崖に巣をつくりますが、
最近は都市部のビルや橋の隙間などの人工物にも営巣して繁殖します。
ここ上谷戸橋下には毎年2~4組が営巣しているようです。


6月、上谷戸橋の下で生まれ、
巣から外に遊びに出ることのできるようになったチョウゲンボウ雛鳥、
鳥撮りのカメラマンや公園で遊ぶ子供も気にすることなく、
低い場所を飛び移り、飛翔の練習をしてました。
ときどき地上に下りて、バッタなども捕えるようです。


4~5月に営巣、産卵後27~29日でふ化、
主に雌が抱卵し、雄は餌を運ぶ役です。
雛が巣立ちするまでは約1ヶ月、さらに親から独立するのに1ヶ月以上かかるとのことです。
この雛鳥、独立前の巣立ち期間、ときどき鳴き声をあげ、親と交信していました。
成熟するのに1年を要するとのこと。


橋の下、青色のガイシにとまりました。
コンクリート色だけではなく、採色が入ると写真が映えます。


近くで写してさらにトリミング、
上半身を拡大して見ました。
体色が成長の雌に似ているのでこの雛も雌と思っていましたが、
雛のうちは雌雄ともに同じような毛色であり、雌の成鳥に似ているのだそうです。


可愛いので、ポートレート。

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サナエトンボ3種(ヤマサナエ、コサナエ、オナガサナエ)

2020-07-20 20:00:40 | 昆虫
6~7月、
人の少ない丘陵の散歩道にサナエトンボを3種類写しました。
どれも同じような色でよく似ていて区別が難しいサナエトンボですが
大きさ、胸の斑紋などで種分けして見ました。


ヤマサナエ。
水辺の石の上にじっととまっていました。
胸部側面に黒条が2本、
平地~山地の河川の中流から下流域で見られます。


そのヤマサナエにそっと近づいて正面から。
サナエトンボの色合いは素人から見るとどれもオニヤンマ風です。
オニヤンマは大型で2つの複眼がくっついていますが、
サナエトンボの仲間の複眼が離れています。


サナエトンボ科コサナエ属コサナエ。
コサナエ属の中でもは一番小さく、
シオカラトンボより小さくアカトンボほどの大きさでした。


上とは別個体ですがこれもコサナエの雄のようです。
コサナエの特徴、胸部側条の第1縫線が途中で切れていて、
第2縫線のみが下から上までつながります。


同属にタベサナエとオグマサナエがいますが
東日本にはコサナエが多く、
西日本ではタベサナエ・オグマサナエが多いと図鑑などに記されていました。


オナガサナエ。
尾部付属器が長く独特な形状をしているので雄の個体です。
サナエトンボの仲間全体に言えることですが、
本種は特に警戒心が薄く、かなり至近距離まで近づいても逃げません。


5月下旬~9月下旬頃まで発生、
羽化後の未成熟期は付近の草むらや林縁などで摂食活動を行い、
成熟すると河川中流域に移動します。
この個体、複眼が褐色なのでまだ未成熟、翅の様子から判断すると羽化直後と思われます。
成熟すると複眼は澄んだ緑色に変わります。
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イヌザクラ、トチノキの実

2020-07-19 20:00:16 | 花,植物
今年の梅雨前線は動かない。
その上、前線に沿って連日の線上降水帯の発生、
西日本や長野など、各地で記録的大雨で大きな被害が発生しました。
一方、東京は連日の雨、今日は20日ぶりに晴れたものの、
7月は昨日まで、全日にわたり雨を記録、
また明日からもはっきりしない天気が続き、梅雨明けは7月の末になりそうです。

そして、新型コロナも再び感染者が増え続け、東京だけでも連日300人に近づく感染者が出ています。
このまま増え続けるとたいへんなことになりそうな気がします。
考えてみれば、今頃は東京オリンピックで盛り上がっていたはずの日本なのです。


そんな7月初旬の梅雨の晴れ間の散歩道、
イヌザクラに小さな紅い実がたくさん付いていました。
バラ科ウワズミザクラ属の落葉小高木です。


毎年、ときどき通る道ですが、
この木がこんなにたくさんの実をつけているのは初めて見ます。


低枝の実を大写し。
房状にまとまって咲く花のとおりに実もつきます。


同じ道から眼下の公園、
公園木のトチノキの実が熟したような茶色になっていました。


ムクロジ科トチノキ。
果実が熟するのは9月~10月、
実が割れて黒い種子が現れます。
この種子をすりつぶしたデンプンはトチ餅などの原料になります。


道ばたにはナワシロイチゴが真っ赤に熟していました。
バラ科キイチゴ属、苗代の頃に赤い実が熟すため、この名があるそうです。
食べられます。
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ジャコウアゲハ、モンキアゲハ

2020-07-18 20:00:20 | 昆虫
見ることは見るのですがすばやく飛んで行ってしまい、
梅雨空続き、
今年はなかなか撮ることのできなかった黒いアゲハチョウです。
それでも7月上旬、ジャコウアゲハとモンキアゲハが写せました。


ジャコウアゲハ♀。
翅表は灰黄色の地に黒筋が走る、
黒いアゲハチョウの仲間としては異色に思えます。


幼虫の食草はウマノスズクサ、
そんなに多い草ではないので、
ジャコウアゲハ♀は産卵のため、
草原をゆっくりと飛び、この草を探し回ります。


花が終わりかけたガクアジサイの周囲を
ジャコウアゲハ♀が行ったり来たりしていました。
アジサイの株の中にウマノスズクサが混じって生えているようです。


ウマノスズクサの葉の存在を確認し、
葉に隠れて卵は見られませんが産卵を始めました。
透けて見える翅もきれいです。


自宅近く、公園の遊歩道を歩いていると、
生垣のアベリアの花に黒いアゲハチョウの姿を見つけました。


アベリアの花から花へと飛び移っています。
後翅に白紋がくっきり、モンキアゲハです。


南方系の蝶、
西の方に旅行しているときにはよく目にしますが
多摩地区ではまだ少なく、
地元稲城で写したのは初めてです。
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ヤブカンゾウとヒメヒオウギスイセン

2020-07-17 20:00:14 | 花,植物
6月下旬から7月初旬、
2種の濃いオレンジ色の花が野道のところどころに咲き出します。
ヤブカンゾウとヒメヒオウギスイセンです。


ヤブカンゾウ。
7月になると、人里近くの道ばたや土手、林の縁などに、
直径8cmほどの橙色の花をつけます。
広義にはワスレグサとも呼ばれ、その仲間にノカンゾウがあります。


ノカンゾウは一重花ですが、
ヤブカンゾウは八重花、
雄しべと雌しべの一部が花弁に変化したと言われています。


有史前に中国から帰化したと言われる古くから日本にある花ですが、
結実はなく、人里近く、あるいはかつて人が住んでいた場所にしか存在しないようです。


雄しべと雌しべが変化して八重になったといっても、
全てが変化するわけではなく、花弁化していない雄しべもまじっています。
カンゾウ(萱草)の萱は中国語で忘れるという意味、
「美しいので憂いを忘れてしまう草」という意味合いだそうです。
別名のワスレグサも同様の語源になります。


ヒメヒオギスイセン(姫檜扇水仙)。
アヤメ科の多年草です。
こちらも7月ごろ鮮やかなオレンジ色から朱色の花を路傍などにも咲かせます。


南アフリカ原産、
耐寒性に優れ、また繁殖力も旺盛、世界各地のいろんな場所で野生化しているようです。
夏草緑に映える花色、よく目立ちます。
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ハンゲショウとネムノハナ

2020-07-16 20:00:28 | 花,植物
半夏生(ハンゲショウ)とは、
農民の人々がこの日までに田植えを終える目安した雑節の一つ、
夏至から数えて11日目、今年、2020年は7月1日でした。


ドクダミ科ハンゲショウ。
ちょうど半夏生の頃、
花が咲き、花のすぐ下の葉が緑から真っ白になります。


葉の表側だけが真っ白になるので、
半化粧、片白草とも呼ばれます。
花が地味なので、虫たちの注目を集めるために
花のすぐ下の葉が白くなると聞いたことがあります。


草丈は50~100cmほど、
長さ5~15cmほどの葉は互生、卵形で、基部がハート形の細長い形状をしています。
日の当たる湿地などに地下茎で分布を広げます。


ハンゲショウが群生していた少し上流、
ネムの落花が流れて、花筏を作っていました。
望遠レンズで画面いっぱいに。


橋の上に上ってみると、
そのネムノキ、まだ花がたくさん付いていました。


ネムノキのすぐ横で、
真っ白な クチナシ(梔子)の八重花が芳香を放っていました。
この花、真っ白なのはわずかの時間、すぐに黄色くなってしまいます。
今朝咲きし くちなしの又 白きこと(星野立子)
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雨あがりの長池公園にて

2020-07-15 20:00:43 | 花,植物
6月26日、
妻が近くで買い物をするというので
雨が止んだばかりの長池公園へ。
1時間ほど、草の花を写していました。


トモエソウ。
オトギリソウ科オトギリソウ属の多年草、
雨がかなり降った後のせいか写真映えするいい花はありませんでしたが、
花弁がねじれて巴のようになるのでこの名があります。
完全自生のものは少なく、
これも、もともと自生していたものを保護しているようです。


クサレダマ。
サクラソウ科オカトラノオ属の多年草、
ちょうど咲きはじめでした。
漢字で表すと草連玉、腐れ玉ではありません。
野の花としては美しい花です。


サクラソウ科オカトラノオ。
昨日はオオチャバネセセリと共載しました。
虎の尾のように花穂が長いのでこの名。


早くもキツリフネの花が咲いていました。
ツリフネソウ科ツリフネソウ属の多年草、
本来は9月ごろに咲く花、狂い咲きの部類でしょうか、少し早すぎます。


チダケサシ。
ユキノシタ科チダケサシ属の多年草、
林縁や湿った草原に生育します。
高さは40~80cm。


ウツボグサ。
シソ科ウツボグサ属の多年草、
日当たりのよい山地に自生し、夏に紫色の花穂をつけ、
地下茎を伸ばして殖えます。


草本でありませんが、
春早くに黄色の花をつけるキブシ、
果実があちらこちらに青葡萄のようにぶら下がっていました。
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6月のミドリヒョウモン

2020-07-14 20:00:25 | 花と虫
咲きはじめた公園道のトウネズミモチに
ミドリヒョウモンが吸蜜していました(6/26)。


ミドリヒョウモン。
6月に発生し、真夏の暑いときには休眠、姿を隠し、
秋になると再び姿を現します。
まだ、翅のきれいな6月に見たいと思っていた豹紋のある蝶です。


翅を広げたところをねらって一枚。
前翅に4本の太い黒筋が目立ちます。
雄の性標線です。


ピントがいまいちですが、翅裏も一枚。
後翅裏は黄緑色、そこに3本の白帯が縦に走ります。
翅裏の地肌が緑色に見えることが、
ミドリヒョウモンの名前の由来です。


翅表はよく似た豹紋模様のあるヒヨウモンチョウの仲間ですが、
翅裏の3本の白帯がミドリヒョウモンの目印、見分けるポイントになります。


樹はトウネズミモチ、
原産地は中国、街路樹や公園樹としてよく使われています。
葉や花はネズミモチによく似ますが、
葉を日にかざすとネズミモチが葉脈が透けて見えないのに対し、
トウネズミモチは葉脈が透けて見えます。


同じトウネズミモチの花にアオスジアゲハも吸蜜に来ていました。
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オカトラノオとオオチャバネセセリ

2020-07-13 20:00:25 | 花と虫
6月26日、
雨上がりの長池公園へ。
群生したオカトラノオが一斉に咲いていました。
その花に数頭の オオチャバネセセリが吸蜜していました。


オオチャバネセセリ。
イチモンジセセリによく似て、
翅は茶褐色で白い斑紋が見られます。
名にオオがつきますがイチモンジセセリとほぼ同じ大きさです。


その白い斑紋、
イチモンジセセリは直線状ですが、
オオチャバネセセリは凸凹に並びます。
その白紋も他種よりはっきりして、少し豪華?。
都市部では発生しなく、山地の林縁などによく見られます。


この個体、翅を広げて、花に吸蜜。
翅を広げた姿もイチモンジセセリによく似ます。


オカトラノオ(丘虎の尾)。
サクラソウ科オカトラノオ属の多年草。
山野の日当たりのよい草原に自生し、群生していることが多い。


花期は6月から7月、
白色の小さな花を茎の先に総状につけ、下方から開花していきます。
花穂の先端が虎の尾のように垂れ下がり、丘地によく見られるのでこの名。


群生して咲いていたオカトラノオ。
葉は互生し、長さ6〜13cm、幅2〜5cmの長楕円形または狭卵形で、先端は尖ります。
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トラフシジミ夏型、春型との比較

2020-07-12 20:00:49 | 昆虫
6月23日の散歩道、
山のリョウブが真っ白な花を開きはじめていました。
そして、そのリョウブにトラフシジミが吸蜜に来ていました。
新鮮なリョウブの花とトラフシジミ(夏型)の両方が撮れました。


トラフシジミ夏型。
夏型は6~8月に出現しますが、
数はそう多くなく、筆者は毎年、1年に1~2度程度遭遇するだけです。


市街地や都心でも全くいないということはないようですが、
低山地や渓流沿い、二次林などに多く見られます。
春型に比べ夏型は模様がはっきりしなく、色合いはやや見劣りします。


リョウブ。
リョウブ科の落葉小高木、若葉は山菜とされ、庭木としても使われます。
昔は飢饉のときの救荒植物として植えられたそうで、
現在でも「令法飯」などとして食べる習慣があるようです。


リョウブの花、開花は6~8月、
枝先の円錐形総状花序に多数の花をつけ、よく目立ちます。
花弁は白く5裂。


トラフシジミ、夏型は毎年どこかで見るのですが、
春型にはめったに遭遇しません。
写真上、2年前の4月10日、ヤマコウバシの花に偶然見つけた春型。


春型の翅裏は白~明灰色と暗灰色の明確な縞模様が見られます。
この翅裏の縞模様からトラフと名が付いたようです。
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