
(【読書録】そーなんだ!歴史編91)
「そーなんだ!歴史編」も、最近はほとんど近現代史。学生時代の歴史の授業では時間の関係でカットされたところも多いものだから、読んでいて大変勉強になる。もともと、歴史と言えば古代史の方が好きで歴史ロマンに浮かれていた私、大人になった今は、むしろ近現代史の方を真剣に学び直したいと思うようになった。
とはいえ、もともと不勉強なので、あまり不用意なコメントもかけず、当ブログでもあまり話題にできていないのだが、「そーなんだ!歴史編」は近現代史や、世界史であまり習わない地域の独立運動などにも相応のページを割いており、特に事の経緯を漫画で分かりやすく説明してくれているのでありがたい。
91巻はいよいよ太平洋戦争中盤、ミッドウェー海戦についてだ。この海戦については、いままで「ここでの敗戦を切っ掛けに、日本は守勢に回ることになった」という認識ぐらいしかなかった。
ここから先は書いていても暗澹たる気持ちになる。序盤で快進撃を続けていたとされる日本も、ミッドウェー海戦の直前には、アメリカ軍による東京、横須賀、名古屋、神戸の空襲を受けており、アメリカ艦隊の接近を許してしまった山本五十六海軍大将はメンツをかけて一気にアメリカ艦隊を叩こうとしたのである。しかしその情報アメリカ軍に漏れ、結局主力空母4隻、航空機250機以上、兵員役3500名を失う、有名な敗戦となったのである。
日本が情報戦で負けていたことは、よく知られていることであるが、この記事のワンポイントチェックにある「AF」の話は色々考えさせられる。当時のアメリカ軍は日本軍の暗号をほとんど解読していたが「AF」という部分だけがわからなかったという。そこでミッドウェーの司令部に「ミッドウェーの真水蒸留装置が故障した」というニセの電報を打つように頼んだところ、東京の軍令部が反応し「AFでは真水が不足している」という暗号文を発信。これでAF=ミッドウェーであることがバレてしまったのであった。
本件に限らず、太平洋戦争では、日本軍に読ませるために、敢えて暗号で偽情報を流すという戦略が採られたという。太平洋戦争時の日本軍の暗号「ニイタカヤマノボレ」とか「トラトラトラ」は有名だが、そういう作戦成功例ではなく、日本軍はどんな風に暗号を読まれてしまったのかという具体例の方が、はるかに重要だと思うなぁ。「AF」の話を知らなかったのは、単に私の勉強不足なのかもしれないが。
戦時中ではなくても、情報戦自体は形を変えて、我々の生活の中に色々ひそんでいるものである。偽情報に踊らされるだけでなく、重要な情報を取られてしまったのでは元も子もない。
月並みなコメントになってしまうが、私も騙されないようにしなくっちゃ・・・とか、色々思うわけである。
「そーなんだ!歴史編」も、最近はほとんど近現代史。学生時代の歴史の授業では時間の関係でカットされたところも多いものだから、読んでいて大変勉強になる。もともと、歴史と言えば古代史の方が好きで歴史ロマンに浮かれていた私、大人になった今は、むしろ近現代史の方を真剣に学び直したいと思うようになった。
とはいえ、もともと不勉強なので、あまり不用意なコメントもかけず、当ブログでもあまり話題にできていないのだが、「そーなんだ!歴史編」は近現代史や、世界史であまり習わない地域の独立運動などにも相応のページを割いており、特に事の経緯を漫画で分かりやすく説明してくれているのでありがたい。
91巻はいよいよ太平洋戦争中盤、ミッドウェー海戦についてだ。この海戦については、いままで「ここでの敗戦を切っ掛けに、日本は守勢に回ることになった」という認識ぐらいしかなかった。
ここから先は書いていても暗澹たる気持ちになる。序盤で快進撃を続けていたとされる日本も、ミッドウェー海戦の直前には、アメリカ軍による東京、横須賀、名古屋、神戸の空襲を受けており、アメリカ艦隊の接近を許してしまった山本五十六海軍大将はメンツをかけて一気にアメリカ艦隊を叩こうとしたのである。しかしその情報アメリカ軍に漏れ、結局主力空母4隻、航空機250機以上、兵員役3500名を失う、有名な敗戦となったのである。
日本が情報戦で負けていたことは、よく知られていることであるが、この記事のワンポイントチェックにある「AF」の話は色々考えさせられる。当時のアメリカ軍は日本軍の暗号をほとんど解読していたが「AF」という部分だけがわからなかったという。そこでミッドウェーの司令部に「ミッドウェーの真水蒸留装置が故障した」というニセの電報を打つように頼んだところ、東京の軍令部が反応し「AFでは真水が不足している」という暗号文を発信。これでAF=ミッドウェーであることがバレてしまったのであった。
本件に限らず、太平洋戦争では、日本軍に読ませるために、敢えて暗号で偽情報を流すという戦略が採られたという。太平洋戦争時の日本軍の暗号「ニイタカヤマノボレ」とか「トラトラトラ」は有名だが、そういう作戦成功例ではなく、日本軍はどんな風に暗号を読まれてしまったのかという具体例の方が、はるかに重要だと思うなぁ。「AF」の話を知らなかったのは、単に私の勉強不足なのかもしれないが。
戦時中ではなくても、情報戦自体は形を変えて、我々の生活の中に色々ひそんでいるものである。偽情報に踊らされるだけでなく、重要な情報を取られてしまったのでは元も子もない。
月並みなコメントになってしまうが、私も騙されないようにしなくっちゃ・・・とか、色々思うわけである。
それよりも大きな問題は、日本が「暗号が筒抜けになっているのではないか」という疑問を全くといっていい程持たなかった事なんですわ。開戦前の日米交渉の暗号で既に筒抜けでした。カードゲームで言えば、こちらの手の内が全て見られているようなもんで。
日本が大惨敗を喫したマリアナ沖海戦の前も、連合艦隊の参謀長が搭乗機遭難の結果捕虜となり、迎撃戦の作戦書を奪われたという事件が起こったんですが…(以下腹が立ってきたので略)
ただ日本も、部分的にはとっさの暗号?でアメリカ軍を煙に巻いた事もあったそうで。その時使われたのが実は薩摩弁で、期せずして暗号になったらしい…(笑)
また別のお勧め本「風雲児たち」に、薩摩弁は、日本国内での暗号・・・というか、あえて幕府にわからないような言葉にした・・・と書かれていましたね。
江戸時代の暗号化が太平洋戦争で役に立ったこともあるとは、面白い話ですね。