これまでのところ、台風は中国ばかりに向かう。

今年の台風はおかしい。これまでのところ、日本へはほとんど上陸していない。その代わりに中国へと向かっている。19日には台風7号が広東省珠海市に上陸した。これまでの台風が妙に、日本や台湾を避けて通っているように見えるので、なにかあるのではないかと中国大陸の人々の間で、ささやかれているという話である。もちろん、まだ8月だし、日本にとっては9月から台風の本格的なシーズンを迎えるので、今年は来ないなどと言うつもりはないのだが、中国では災害が続く。長雨が続き、大洪水をもたらした長江沿岸でも、一息ついたと思っていたら、重慶や成都と言った上流地域で、雨が続き、再び、洪水の被害に見舞われている。三峡ダムができて、日本のように、山から海まで、水が一気に流れ去るということは無い。その高低差は驚くほどに小さいのである。だから、ひとたび、水があふれれば、その水はなかなか引かない。だが、どうも今年は中国で起こった災難が周回遅れで、日本でも起こるようで、コロナもそうだし、熊本の豪雨災害もそうなので、台風も少し心配になってきているのである。（くちなし亭、2020.08.20）

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