昨年「味の時計台 六丁の目店」跡地に「山小屋 六丁の目店」が入った時にも何故「芳々亭」の近くにわざわざブツけてくるなんてと思ったのですが、先月「山神山人」が更にOPENして、仙台には珍しい白濁系とんこつ店がわずかの距離の中に3店もひしめき合う状況になりました。
「山神山人」側がどういうマーケティングをしてココに出店したのかがとても興味ありますが、多賀城地域に於ける「デンコードー・コジマ・ヤマダの郊外型電器店戦争」のように産業道路沿いエリアというのは仁義なき戦いが繰り広げられやすい土地柄のようですね。まぁ客側としては選択の幅が増えて嬉しい限りです。
今日は「芳々亭」とともに迎え撃つ側の「山小屋 六丁の目店」に行ってきました。「山小屋」で食するのは国技場に出店してた時以来なんですが、そういえば「山神山人」と「山小屋」は数ヶ月だけですが国技場で同時に出店していた時期がありましたっけ。
「山小屋 六丁の目店」の駐車場は広く、道路からも入りやすく出やすいです。店内も広く綺麗な作りでゆったりとテーブルで食事が出来る雰囲気ですね。ラーメン店としてはちょっと広すぎるかな位です。
今日は看板メニューの「山小屋特製昭和(むかし)ラーメン」780円(写真上)を注文。スープベースにはカシラなど豚骨のみを使用し、鶏ガラや野菜ダシ等を一切加えないという硬派さ。この豚骨100%材料を各店舗にて丸2日間丁寧に炊き出したものに、本店の釜で継ぎ足して作られた元種を加え、更に醤油ダレ等各メニューに合った副ダレを加えることで完成させています。
丸2日間炊き上げるという技法は同グループ会社の「ばさらか」と同じですね。確立された長時間炊き出し方法があるものと思われます。「ばさらか」は鶏ガラも併用することでよりマイルドさに振ってますが、「山小屋」はずっしりと硬派な味わいでより純度の高いとんこつの旨みを味わうことが出来ます。
早速スープを一口すすりますと、濃厚な豚骨のコクと甘みがいきおい口の中にふわっと広がります。旨みには深いものがありますが、鶏ガラ等を加えないことで逆にあっさりした風味にも感じます。注目すべきは豚特有の臭みがあまり感じられないことで、鼻からわずかに抜ける程度のごく薄めです。豚骨の丁寧な下処理はもちろんのこと、醤油ダレのちょい強めな風味・塩味と、隠し味の加熱ニンニク使用が効果アリかと推測されます。この醤油ダレはスープ全体に一本筋を通しておりバランスは絶妙です。ほぼ理想に近いとんこつスープに仕上がっていると思います。美味です。
麺は低加水率のストレート中細麺で程よいコシのもの。硬さは注文できると思います。卵を一切使わないというこだわりぶりですが、若干ボリュームは少なめなので次回は大盛(+100円)もしくは替玉(+150円)を頼みたいですね。トッピングはチャーシュー、味玉1個分、キクラゲ、海苔、白ごまがのっかります。
チャーシューが正直いまいちな感じでしたが、それを補うかのように「味玉」の出来が素晴らしいです。半熟加減が絶妙で、味付けもしっかりしているだけでなくスープとの調和も考えられたもので非常に美味でした。国技場に出るようなお店は味玉の作り方が丁寧ですね。
連れは「黒マー油ラーメン」710円を注文。「黒ラーメン」という名前の似たメニューもありましたがそれとは別メニューです。山小屋の「黒マー油」はニンニク+タマネギを揚げた油とのことで、他店の黒マー油ともまた違う独特の風味のものになっています。スープを一口頂きましたが、香ばしさにタマネギの甘さが加わった感じがあって、よりまろやかで口当たりのよいスープに仕上がっています。とんこつ苦手なんだけど山小屋に連れてこられちゃった的な方はこの辺から始めるのもいいかもしれません。ただ味玉は是非トッピングしてみて欲しいですね。
チェーン店と侮るなかれ?実に充実した一杯に感じました。ごちそうさまでした。
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