日本人なら誰でも知っている「ジョン万次郎」であるが、個人的には、これほど波瀾万丈の人生を送った日本人はいないと思っている。 彼の人生の概略は知ってはいたが、以前からどうしても訪問してみたかった「ジョン万次郎資料館」にようやく行くことができた。
とにかく、彼の有能さだけでなく、あまりの偶然、奇跡的出会い、そして時代背景が絡み合い、とても70年の人生とは思えない濃密さである。
1841年1月、万次郎14歳の時、その年の初漁で、大シケに遭い、760キロ南の太平洋の孤島、鳥島に漂着する。 143日後、アメリカの捕鯨船ジョン・ハウランド号によって奇跡的に発見され助けられる。 特に、この船のウイリアム・H・ホイットフィールド船長の人間性には感服する。
そして、1843年、船はマサチューセッツ州ニューベットフォードに帰港。万次郎は初めてアメリカ本土の土を踏んだ日本人となる。 ここから帰国までの詳細は知らなかったのだが、実は、捕鯨船に乗って7つの海を航海、その後、カリフォルニアに向かい、ゴールドラッシュを利用して資金を得、ハワイへと向かっている。
そして、1851年に帰国しているので、漂流してからわずか10年の出来事である。 我々の10年と比較して、凄まじいものである。
後に、勝海舟と福沢諭吉とともに「咸臨丸」に乗って活躍、開成学校(東京大学の前身)教授就任等を経て、71歳でその生涯を閉じている。
From Face Book: John Mung Museum. Japan’s first world citizen.
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