先日、日本化学会の支部長会議に出席した。 いろいろな議題があったが、そんな中、改めて驚かされる数字があった。 日本最大の学会である日本化学会も、会員数減少に悩まされていることは聞いてはいたが、実際に数字を見て愕然とした。 2003年からの会員数の推移を示すグラフがあった。 それによると。学生会員数はほぼ横ばいか微増であるのに対し、個人正会員は約7600人も減っている。 2003年をベースにすると約7割になっている。 1年で600人ずつ減少していることになり、残念だが、今もこの傾向は続いている。 なお、会員数ピーク時の1992年の会員数は、38,831名で、この25年で約1万人の減となっている。 まさに、私が本学に赴任したのが1992年で、本応用化学科の教員も、ここ25年で、約7割に減っている。 現在、アジアからの会員や中高生の会員増に取り組んでいるようだが、この大きな負のスパイラルを止めるのは非常に難しいであろう。 また、当然ではあるが、財政も逼迫しており、昼食の弁当にまで話が及んでいる。 過去25年間、シュリンクし続ける大学や学会を目の当たりにしている身としては、何か寂しい。
From Face Book: You see a drastic decrease in the number of the membership of CSJ in the last 25 years.
最近、新しくできたKITTE博多の地下にある飲食店街に寄ることが多い。 オープンスペースになっており、店の様子や料理を外から見ることができるため、何となく利用しやすい。
そんな中、いつも混んでいて、なかなか立ち寄ることができなかったが、少し早い時間帯に着くことができたので、30分くらい待って、「博多とりかわ大臣」で、今、ちょっと話題になっているとり皮を食べることができた。
タレと塩の二種類があり、10本単位で注文したが、生ビールとの相性は抜群で、ついつい食べ過ぎてしまった。 1時間ほどいたが、常に満員であった。
From Face Book: We enjoyed the skin of a chicken grilled with salt or sauce.
ロータリークラブでプラサド君が大変お世話になったH氏が、学位取得後、3月でインドに帰国する彼のために送別会を開いてくれ、私も参加させて戴いた。
日本滞在最後の送別会ということで、日本の味を多いに楽しんでくれたようである。
彼の生まれた町での最初の博士号ということで、H氏と私にとっても、非常に嬉しい送別会となった。
また、改めて、H氏の多大なサポートに、心から感謝したい。 二次会はピアノバーに移動した。
こんな彼の姿を見ると、今の日本の若者のひ弱さが浮き彫りになってくるような気がする。 安易に、他人のせい、社会のせい、国のせいにするなと言いたい。
From Face Book: We had the last dinner for Dr. Prasad who was going to return to India at the Japanese restaurant.
若松区高須にある「リサリオカフェ」に立ち寄った。
いくつかの店舗が並ぶ場所の一角にあり、外見は普通の店の感じだが、中は天井が比較的高く、ちょっとした二層構造になっていた。
本棚には、建築に関するちょっと面白い本などもが陳列されており、自由に読むこともできる。
イスは非常に弾力性のあるソファで、座ると体重で意外に動きが固定化され、予想外に食事がし易かった。
また、コールドプレスジュースもメニューにある。 これはスロージューサーと呼ばれる低速回転のジューサーで材料に熱を加えず、強い圧力をかけてすりつぶして搾ったジュースのことである。
From Face Book: We stopped by the Café called Lisalio Café in Wakamatsu ward of Kitakyushu.
クアラルンプールの最大の名所の一つは、何と言ってもツインタワーであろう。
正式には、ペトロナスツインタワーと呼ばれており、1998年に完成した高さ452m、88階の建物である。 20世紀に建てられたものとしては、最も高い高層ビルということである。
二つのタワーの内、タワー1を日本のハザマ建設が、そしてタワー2を韓国のサムソンが担当したということで、当時、両社間で熾烈な競争があり、それに伴ういろいろな都市伝説が伝わっているようである。 このビルの低層階は、近代的なショッピングモールになっており、多くの観光客で賑わっていた。
今回、S先生の研究室にお世話になったことのあるイブラヒム君も合流し、近くのイタリアンレストランで夕食を共にした。
イスラム教の国ではあるが、このように自由にアルコールを楽しめる場所もあり、マレーシアの多様な価値を受け入れる寛容性を感じる。
From Face Book: Petronas Twin Towers in Kuala Lumpur are twin skyscrapers that were built in 1998 by Japanese and Korean construction companies.
卒業式の夕方には恒例の謝恩会が行われた。 卒業生と全教員、職員が一同に会する機会である。 多くの卒業生とは、たぶん、もう会うこともない別れの場でもあり、そう考えるとちょっと寂しいものである。
S学科長のご挨拶
記念品等の贈呈
学科内で最年長なので乾杯の挨拶をさせて戴いた。
研究室の集合写真
教職員の集合写真
謝恩会終了後、近くの居酒屋で研究室のコンパを行った。
また乾杯の挨拶
修士1年生からの卒業生への記念品贈呈も恒例となっている、今回、インドに戻るプラサド君には、日本の扇子が贈られた。
これで、28年度の行事もほぼ終わった。 こうやって、本学で卒業生を送るのも、25回を数えるに至った。 それぞれの年に、それぞれの思い出がある。 そして、こんな追い出しコンパも残り少なくなってきた。 時の流れは辛い。
From Face Book: We had a going-away party of our department after the commencement followed by another party of my research group.
本学の卒業式である。
人数の関係で学外の北九州ソレイユホールでの挙行が恒例となっている。
学部、大学院の式に続いて、大学院博士後期課程学生の学位記授与式が執り行われた。 大学院修士課程とは異なり、一人一人に直接学長から学位記が渡され、また、主指導教員も参加することが恒例になっている。
今回、29人の修了者がいたが、その内、私の研究室のプラサド君も含め、16人が留学生である。
プラサド君
留学生による代表挨拶
今回のプラサド君の博士号取得は、私にとって、これまでの中でも特に嬉しいものであった。
実は、彼の出身地は非常に貧しい地域で、ご家族の方は読み書きが不自由ということを聞いていた。 そんな厳しい境遇にも負けず、最高学府を目指し、さらに頑張って博士号を取得できたことに、少しでも役に立てたことがほんとうに嬉しい。
尾家学長と一緒に
幸い、4月からインドの研究所での職も決まっている。 彼の実力を考えると、今後、研究所で素晴らしい研究を展開してくれると確信している。 そんな時、少しでも、本学や日本のことを思い出してくれると有難いし、こんな小さなことの積み重ねが、真の国際交流に繋がると思っている。
From Face Book: The diploma of Doctor of Philosophy was handed to all qualified students by the president of our university.
プトラ大学の学生寮も見学させて戴いた。
日本とは少しシステムが異なり、寮自体をカレッジ13と呼んでおり、独立した教育方針を持っているようである。
また、担当の方も時間を作って戴き、寮の詳細な説明や、その後のこちらの質問にも丁寧に答えて戴いた。
その後、実際に寮を見学した。 少し古い印象はあるが、学生が生活するには十分な設備があり、1日の費用が約100円というのも大変な魅力である。 今後、こちらの化学科と、もっと幅広い交流を進めて行きたいと感じた。
プトラ大学内にある本学のオフィス
From Face Book: We had a tour of the dormitory at UPM.
クアラルンプールにあるイスラム美術博物館を見学した。
1999年にオープンした、白を基調とした建物にブルータイルがよく映えているマレーシア初のイスラム文化をテーマとした博物館である。
広々としたロビーで入場券を購入しエレベーターで1階に向かうと天井にはイスラム教のシンボルの一つと言えるドームを見ることができる。 このようなドームは他にもいくつかあり、それぞれ特徴ある模様であった。
また世界中の美しいモスクの模型がガラスケースに入っており、どの国のモスクも特徴があって見応えのあるものばかりであった。
この博物館は4階建てで、吹き抜けの天井や、空間を広く使った展示スペース、白を基調とした造りになっており、また各階ごとに色彩や模様が異なっている。 イスラム美術の緻密さ、繊細さに圧倒される。
世界各地から取り寄せたコーランや陶器、ガラス製品、金属細工や織物、硬貨など貴重な品々が展示されてあり、とても短時間では回ることのできない規模であった。 またゆっくりと鑑賞してみたい。
From Face Book: We visited Islamic Arts Museum Malaysia.
非常に嬉しい知らせである。 「日ノ本合成樹脂製作所」が廃業したことに伴い、昨年あたりから非常に入手が困難になっていた「HGS分子構造模型」が復活するとのことである。 今回の春季年会の丸善のブースに、そのお知らせがあった。 昨年、一応、代替品を学生に買ってもらったが、非常に使いにくそうであった。 1年生の「有機化学基礎」を担当しているので、有機分子の立体構造や不斉等を理解してもらうには必須のものである。
長年、学生に購入してもらっていた旧A型セット
今回再販の予定となっているのが、「(新)A型セット 有機化学入門用 予価1600円」、「(新)B型セット 有機化学研究用 予価7000円」、「(新)C型セット 有機化学実習用 予価4000円」、「(新)有機化学学生用セット 予価2400円」ということである。
From Face Book: HGC Molecular models have revived.
クアラルンプールから30キロほど離れたところにプトラジャという都市がある。
ここは行政新首都として開発中の連邦直轄領で人口は約7万人である。 前首相マハティールの提唱により、1990年代半ばから開発が着手され、現在も斬新なデザインのビルが建設中である。
首相官邸、外務省、大蔵省、連邦裁判所などが軒を連ねる。
その一角にあるのがプトラモスク、通称ピンクモスクである。 このモスクは1997年より建設が開始され、1999年に完成した新しいモスクで、バラ色がかった花崗岩を使用されているため全体的にピンク色のドームが特徴である。
一度に15,000人の崇拝者を収容することができるという巨大なものである。
このモスクは、祈祷ホール、サーンと呼ばれる中庭、学習施設とファンクションルームの、三つのメインエリアからできている。
祈祷ホールは12本の柱により支えられており、ドーム内の最も高い場所は約76mの高さがある。
また、高さが116mの尖塔も特徴的である。 出口付近には、よくテレビ等で見かける礼拝の手順や作法が分かりやすく図示してあった。
イスラム教徒ではない我々も、こうやって自由にモスク内を見学できる点も、ある意味マレーシアの多様性や寛容性を反映しているような気がする。
From Face Book: We visited Putrajaya district that is called “the federal administrative center” and Putra Mosque that is called “pink-domed Mosque” because of being constructed with rose-tinted granite.
4日間の春季年会も終了した。 これが終わると、新しい4年生の配属が決まり新テーマを与え、新しい年度が始まる。
さて、数年前から、日本化学会の口頭発表の英語化が進んでいる。 そう遠くない将来には、全英語化になるとのことである。 始まった頃は、ほぼ日本人だけの会場で、ぎこちない英語で発表し、質問者も、なかなか聞きたいことが伝わらず、非常に変な雰囲気があり、研究発表という本来の意義がないような気がしたのも事実であった。
ただ、今回の英語での発表、及び、それに対する質疑応答を聞いた限りでは、各段に発表者や参加者の英語力が向上しており、それほど違和感もなく、また、質問内容やそれに対する答えも、英語で十分に伝わっていた。 その背景には、各大学で、グローバル化に対応した積極的な実践的な英語教育が、少し実を結んできた結果であろう。
これまで、横浜市営地下鉄のグリーンラインには乗ったことがなかったので、日吉からセンター北まで乗車することができた。 この地下鉄は、福岡市営地下鉄七隈線と同じ鉄輪リニアモーターシステムである。
From Face Book: The oral presentations in English by students have much improved.
学会の楽しみの一つに同窓会がある。
今回、九大の助手時代にお世話になったM先生を中心とした集まりに参加できた。
助手時代にお世話した学生諸君も50代になり、それぞれの会社で中心的な役割を果たしている。
大学の組織も研究室の雰囲気も、今では全く変わってしまったが、こうやって思い出話をすると、当時の情景が戻ってきた。
From Face Book: We had the reunion of the former research group I had belonged to as a research associate.
学会2日目は、研究室から2名のポスター発表が行われた。
ポスター発表は時間帯で専門別に集められており、関連する研究発表も多く面白い。
口頭発表と比較すると、研究のストーリーは少し分かりづらいが、化合物の合成ルートの詳細を知ることができる。
修士1年の宮本君
4年生の濵松さん
ポスター会場恒例の専門者販売
面白そうな新企画
From Face Book: Poster presentations have been done by two students in my lab at the 97th annual meeting of the Chemical Society of Japan.
慶応大学で開催されている日本化学会第97春季年会に出席している。
私にとっては、最も重要な行事の一つで、日本大学で開催された第43回から、ほぼ参加している。 当時は、4月1日から4日と決まっており、また秋にも同じような学会もあった。 この秋の学会は2002年の開催が最後であった。 会場の慶応大学は、東横線日吉駅に隣接しており非常に便利が良い。 横浜までも20分程度である。
ここ数年、発表の英語化が加速されており、会場案内も基本的に英語になっている。 今回は、研究発表の他、九州支部関連な会議への出席も多い。
発表スタイルも随分と変わってしまったが、初めて参加した約35年前から変わっていないものがある。
受付でもらえるビニールのバックである。 ちなみに、夜の繁華街は、このバックを持った人で溢れている。 あと何回参加できるだろうか、そう考えるとちょっと寂しい。
From Face Book: I am attending the 97th annual meeting of the Chemical Society of Japan held at Keio University.