旅はまだ終わらない(旧構造有機化学研究室)

構造有機化学研究室(1992-2023)のホームページを引き継いだものです。

架線式蓄電池電車(若松線)

2017-01-17 11:56:43 | 鉄道と航空機

       

ようやく若松線を運行している架線式蓄電池電車に乗ることができた。 

       

       

正式には、BEC819系で愛称は「DENCHA」である。 リチウムイオン電池を搭載した蓄電型の電車で、架線区間で充電し、非電化区間では蓄電池を利用して走るもので、10分の充電で約90キロの走行が可能である。

       

       

       

       

もしかしたら、交流電化区間を走行することで充電するものとしては、世界で初めてかもしれない。 乗ってみると、加速度、走行音、振動等、通常の電車とほとんど変わらない感じがした。 

       

       

若松線とは呼ばれてはいるが、正式には筑豊本線の一部である。 終点の若松まで5個の駅がある。 折尾駅を出ると北九州市街地の古い街並みを抜けるよう走るのだが、日本でも非常に珍しくなってしまった複線未電化路線である。 

       

       

このような光景を見ると、過去の栄光と現在との落差を感じてしまう。 石炭最盛期の頃は、この複線を10分間隔で長編成の石炭列車が筑豊の各炭田から若松港まで大量の石炭を運んでいた。 

       

       

当時は、終点若松駅は何と日本一の貨物取扱駅であった。 しかし、石油へのエネルギー変換とともに急速に需要がなくなり、時代から取り残されてしまった姿がそこにはある。 実際、若松駅横には当時の広大な貨車操車場跡を偲ぶことができる。 このような行き止まり駅は、個人的には大好きな場所である。 

       

       

実は、学生の頃、日本中のこのような行き止まり駅を全て巡ろうと考えたのだが、途中で頓挫してしまった。 しかし、今でもこのような場所に来ると、ワクワクするものである。 

       

       

また、こんな場所で食べる立ち食いうどんほど美味しいものはない。 ただ、北九州市の人口減少に伴い、利用客は減り続け、今は1日、1300人程度である。 

       

       

今回の新型蓄電池電車導入により、ぜひとも利用客が増えて欲しいものである。 そのためにも、JR九州には、鹿児島本線電化区間との相互乗り入れを実現してもらいたい。

       

From Face Book: I travelled from Orio toWakamatsu terminal by the brand-new dual energy charge train.

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