昨年、魚沼市・川口町学校保健会が開いた講演会で東海大学体育学部教授の小澤治夫氏は次のように語っている。▼今、全国の中学生約5割、高校生の7割近くが「学校に行くことがいやな時がある」と答えています。体調が良い生徒は2割しかいません。眠いという生徒は73%もいます。夜12時過ぎに寝ている生徒が7割~8割。「遅寝、遅起き、朝ごはん抜き」の子どもたちが非常に多くなっています。だから睡眠量も充分でないと感じていて、学校で眠くなる生徒が7割以上もいて、朝食をとっているのが7割しかいなくて、ウンチをしてくるのが3人に1人しかいなくて、風呂に入っているのは2人に1人しかいません。私たちが調べたところ、なんと親も52%しか風呂に入っていないのです。親が入っていないから子どもも入らない。家の習慣が昔とは変わってきてしまった。父母が起きてくる時間は6時半くらいがピークで、子どもが起きてくるのは7時くらいがほとんどです。早く起きる子どもたちはしっかり朝食を食べてくるのですが、遅く起きる子どもたちはしっかり食べてこない。生活が壊れてしまった子どもたちの体調は非常に悪い。生活が良い学校は体力が高く気力があって学力が高いことがわかりました。生活を見直し、立て直すことが、現在の日本の子どもの教育のために不可欠なことを強調したい。子どもとは非常にしなやかな感性を持っています。子どもたちが本当に元気になれるには、私たち大人が大人のモデルを示すことが大事です。そして良い環境にしてあげるということが欠かせないと思います。▼昨年の講演を聞いた人たちからの「ぜひ、またお話を聞きたい」の声に応えて、学校保健会では今年も尾澤氏を迎え10月11日14時からJA北魚沼で講演会を開くことになった。今年はどんなお話が聞けるのか楽しみだ。「小学校高学年や中学生が聞いても楽しい講演です。ぜひおいでください」と同会では来場を呼びかけている。