KOfyの「倍行く」人生

バイクで人生を“2倍”楽しみたい。勝手気ままな日記代わりの備忘録。

あの日から1年を前にして

2012年03月10日 | 世の中あれこれ
3月11日、あれから1年、あっという間に1年が経ちました。

政府の復興基本方針が、震災から4ヵ月半も過ぎた7月下旬に決まりましたが、
この時は復興予算の編成はまだできてなく、主な復興財源を含む第3次補正予算が
ようやく決まったのが、被災地が冬を迎えた11月下旬でした。

第3次補正予算が成立するまでの8ヵ月間は、政府の震災対応は「原発」問題のみに
集中してしまっていたような印象です。
政府にもう少し全体的な視点で自己保身することなく、「国民の命と財産を守る」という
覚悟があれば、遅れてしまった期間をもっと短縮できたと思われます。


東日本大震災で、貴重な国民の生命、財産が失われましたが、
もうひとつ大きなものが失われました。

「日本国政府への信頼」 です。


いまや、政府が何を言っても、「それって、本当なの?」と疑ってしまいます。
被災地の瓦礫の処分が進まなく、地方が受け入れを拒否している背景に、
「本当に大丈夫なの?」という不安があるからでしょう。

最悪の状態です。
信頼を取り戻すためには、今までの間違いを明確にし、反省することから始まると思います。


民主党だから問題だった?
自民党なら問題なく乗り越えることができた?

民主党も自民党も政治家個人では大差がないのかもしれません。
あのような緊迫した事態が発生した場合には、
組織力をいかに発揮させることができるかどうかが重要です。

その点、不幸だったのは、能力がないという自覚がなく「政治主導」にこだわり、
知識豊富な官僚の力を引き出せなく、「政治家」だけで物事を処理しようと
したことでした。



さらに失われてしまったもの、、、
それは、マスコミの「報道魂」ではないでしょうか。

最近の報道は、じっくりと調査するまでもなく、現象的・表面的にしかとらえず、
政治家などの言葉づかいの問題点だけを取り上げ、わぁわぁと騒ぎ立てるだけ。
会見では、記者が正義の代表選手と誤解して、高圧的に詰問する。

東北3県だけでなく、茨城県や長野県、青森県、そして流動化がひどかった千葉県など
様々な場所で被害が発生しましたが、報道は目立つところだけになっていました。


何が真実で真相なのか?
調査報道や分析報道はどこへ行ってしまったのでしょうか?
コストのかかる課題を避け、収益が前面に出てきてしまったマスコミは
その使命感など無くしてしまったのでしょうか?



専門家の信用の失墜も目立ちました。
原発事故が起こった際に、マスコミに色んな「専門家」が登場しました。
また、混乱する政府に対して、色んな「専門家」が招集されてました。

専門家らしく、その知見を遺憾なく発揮した人はどれほどいたのでしょう。
「日本の技術はいい加減なものではない」
「原発は最高の安全で設計されている」。。。



「絆」という言葉が流行語大賞になりました。
日本人みんなが被災地のためにという思いを強くし、
ボランティアで体を使ったり、義援金で少しでも役に立ちたいと行動しました。

被災地でも、暴動が起きるわけでもなく、静かに助け合っている姿に
世界から驚愕と絶賛が湧き上がりました。

日本人の他人への思いやり、助け合う気持ち、絆は失われていませんでした。



しかし、、、

京都の五山の送り火に「陸前高田の薪」が放射能問題で拒否されました。
それが一つのきっかけだったと思いますが、
その後、被災地のがれきの処分を拒否する自治体が続出しています。

半数以上の人が反対しているのではなく、一部の人が騒いでいるだけだと思いますが、
自治体もマスコミもじっくりと「真実」を伝えてくれません。

一部の自己中の声の大きな人が横行し過ぎていると思います。
その人たちは、自分のことだけを考え、「絆」を失ってしまいました。


この1年で、様々なものが失われました。
もう一度、せめて、国民一人ひとりレベルでは、
日本の良さを大事に育てていきたいと思います。
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