広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ホーム延長・車線新設

2010-05-30 22:42:14 | 秋田のいろいろ
以前からお伝えしている、秋田駅新幹線ホームの延長工事。
前回は新旧の境目に可動式の柵が置かれ、点字ブロックは未接続であった。その後5月26日と29日の段階では、

柵が撤去され、柱の間にロープが張られ「あぶないからはいってはいけません」の表示だけ。
点字ブロックも接続されたようだ
誘導員は引き続き立っている。(腕章を見ると、保線工事現場にいるのと同じ、列車監視の資格を持った人のようだ)
これだともう「できた」と見なして、ロープを取ってもよさそうな気がしますが…
在来線の電車に乗ったついでに、在来線6番線から隣の新幹線ホームを見てみた。

よく見ると、天井の蛍光灯と床面の色の差、柱の配置が違うが、ほとんど分からない。
写真右端に2本立っているのが、新幹線ホーム用の出発信号機。おそらく移設しなくても、このままで大丈夫そうに見える。
※続きはこちら

もう1つ工事のお話。山王十字路南側の新国道(という名の秋田県道)の工事。
当ブログでは、歩道の融雪装置設置工事(の時期がおかしいこと)を主に取り上げていたが、事業としてのメインは南行き車線の増設工事。だが、工事が終わっても、新設された車線は塞がれたままだった。
ところが、5月に入った頃か、新設車線に斜めの矢印がペイントされ先週半ば頃から供用が開始された。
奥が山王十字路
報道などによれば、この山王十字路を挟んだ南行き車線は、数年前から車線増設工事が順次実施・供用されていた。そんなことから、合流地点が何度か移動(山王十字路手前やさらに手前の福祉会館前)しており、交通量の多い箇所で合流するのが危険だという声があったそうだ。そのため今回の車線増設に伴い、山王十字路を越えてから合流することになった。
新設区間には「車線減少」の蛍光色の看板が多数

山王十字路から250メートルほど南の旭北歩道橋下で、1車線になる


渋滞時は分からないが、この時は、どの車も山王十字路を過ぎてすぐ合流させてもらえていた。あまり存在価値がなさそう。
歩道橋から南方向
ドン・キホーテ北側、東北電力の交差点までの100メートルほどは新設区間が塞がれたまま。将来的にはもう1ブロック、ドンキ・ホーテ前も車線が増えるらしく、そうなればこの事業の効果が現れるようだ。
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津軽と秋田市のバス

2010-05-28 18:43:02 | 秋田のいろいろ
「週刊アキタ」という週刊紙(“誌”じゃなくてタブロイド判の“紙”)がある(発行元:週刊秋田社)。その5月14日号で、青森のバスが褒められ、秋田のバスが…というお話です。
「記者の眼」という半ページほどのコーナーに「「秋田市」と「青森十二湖」の路線バス/バス運転手のサービスの違い/温かな接客でリピーターを
という見出しで、記者が旅先の青森県津軽地方と帰宅途上の秋田市内の路線バスでの経験を綴っていた。

五能線から乗り換えた十二湖方面行きの路線バスでは、不慣れな観光客への適切な声掛け、肉声によるオリジナルの観光案内、乗客から拍手が湧いた丁寧な最後の挨拶など、運転士(行き帰りで別人)によるお客への熱意を感じる温かな対応があり、旅を楽しくしてくれた。
一方、秋田駅前から乗った路線バスでは、走行中に立ったら運転士に怒られ、しかも路線を間違えてしまったが冷たく対応された。青森とは対照的な接客で「客に乗ってほしい」という気持ちが感じられなかった。

といった趣旨の記事だった。

記事中にバス会社名は出ていないが場所や路線から判断すると、青森は弘前市に本社のある「弘南バス」(※「弘南鉄道」とはルーツは同じだが別会社)、そして秋田市のバスは秋田市に本社のある企業に間違いない。両社とも、当ブログではおなじみのバス会社だ。
まずは弘南バス。
弘前さくらまつりの臨時バス
十二湖周辺を走るのは、弘南バス「十二湖線」。五能線「リゾートしらかみ」に接続する観光的路線的な性格の路線で、鰺ヶ沢営業所が担当している。
僕は行ったことも乗ったこともないが、旅行された方のブログなどで「運転士のガイドが楽しくてよかった」という趣旨の複数の記述を目にしている。また、多客時には続行便を出すなど、臨機応変な対応をしているようだ。
こうしたことから、弘南バスが十二湖のイメージアップに貢献しているのは間違いないようだ。
【10月28日追記】10月下旬の朝日新聞社会面の連載で、バス会社名は出ていなかったが、この運転士の1人に焦点を当てていた。上京後、故郷に戻って就職・退職、60歳を過ぎてからバスの運転士になったといったような経歴の方だそうだ。

僕の経験上、弘前市内を走る弘南バスでも、観光客や高齢者の乗客に対し、丁寧に接している運転士を見るのは珍しくない。昔よりも接客レベルは向上しているように感じる。
先日、弘前市内の路線バスに乗った際、
「富田大通り経由 安原団地行き」
というバスが来た。(放送では「マックスバリュ安原店行き」と言っていた)
弘前市内の地理を知っていれば容易にルートは想像できる(小栗山線のルートで松原を左折)が、それ以前にこんな路線があったとは知らなかった(安原行きは東側の松森町経由しかないと思っていた)。1日2便だけ弘前駅発が運行されているようだ。(駅を通らない藤代営業所発着便も数本ある)
他のお客さん(僕以外は全員、地元の奥様ばかりに見えた)もそうだったらしく、乗車時に運転士に「松原は通りますか?」「実業高校の前、通る?」と何人かが聞いていた。珍しい路線とはいえ、ドア横に「富田大通り」「松原」などと出ているからそれを見れば分かりそうなものだが、運転士は嫌な顔をせず「はい。通りますよ」と答えていて、丁寧な接客が印象に残った。

会社の方針・対応にも共感できるし、秋田市では手をこまねいてやらない市街地循環バスを、商工会議所の資金援助を断って10年以上前から運行しているのも素晴らしいこと。
個人的には、もうちょっと工夫や努力してほしい点もなくはないが、地方のバス会社としては、(少なくとも秋田の会社よりは)がんばっているように感じる。



今度は秋田のバス。
記事を読む限り、記者は秋田市の路線バスに不慣れな方のようで、文中でも「中央高校“前”」と坂の上の旧国道にある「中央高校“入口”」の停留所を混同していると見受けられるし、そもそも行き先表示や車内放送を確かめればこんなことにはならなかっただろう。(秋田市をまったく知らない人ならともかく、乗り慣れないとはいえ住民なら見聞きすれば分かるはず)
それに、もう乗り換えができないような先のバス停まで来てから、今さら「通らないの?」と運転士に聞いたようだが、聞かれた運転士の方が困る。「通りません」としか答えられないよ。もっと早くに気付けばよかったのに…
※2016年には、中央高校入口の名称が変わった

また、この記事は弘南バスに2回、秋田のバスに1回だけ乗った経験に基づいて述べているが、それ以上に両社のバスを利用している僕から言わせてもらえば、秋田にだって親切な運転士はたくさんいるし、弘南バスにもイマイチの運転士もいないわけではない。
とはいえ、記事の指摘はごもっとも。同じことを言うにしても言い方というものがあるし、以前からこの会社には「お客」の存在があまり見えていないように感じてならない。それが運転士への社員教育に反映されてしまったのだと思うし、客離れの遠因にもなりかねない。

走行中に立ち歩いて怒られたとのことだが、万が一、バス車内で乗客が転倒してケガなどすれば、運転士の過失が問われる。
全国各地のバス会社が数年前から貼っているシール
そんなこともあってか、おそらく業界団体が主導して各バス会社は、特に最近、「着席してから発車する」ことを徹底しており、乗客には「両替は停車中(または降車時)に」「降車時は完全に停車してから立つ」ことを座席前のシールやポスター、放送などで呼びかけている。(だから、お客としても運転士が余計な心配をせずに運転に集中できるように、走行中の着席には協力しなければならない)
その一環として、走行中に立った客に対しては、直接声を掛ける必要もあるだろう。でも、それをするのなら、鳥取の循環バスのように、穏やかな口調で着席を促すのならいい。
秋田でたまにいるのは、普段は一言も発しないくせいに、客が立ち歩いた時だけ、「座ってください!」などと、しかも強い口調でしゃべる運転士(最近は乗り合わせていなかったが)。今回もそのクチだったのだろう。

路線バスで最重要なのは、安全運行であり、次はダイヤの正確さであろう。サービスは3番目になるものであるとは思うが、今や無視してはいけない重要事項だと思う。さしてお金がかかるわけでもあるまいし。
バスを利用しない多くの住民、地方公共交通を切り捨てようとする(ように思えてしまう)行政(特に国)など、厳しい状況なのは分かるが、特に秋田市のバス会社には一層の企業努力をお願いしたい。


ところで、そもそも、今回、記者が乗り間違えた原因の1つが、車両の「行き先表示」だと思う。
おそらく「新国道 土崎・飯島」という表示の路線に乗るべきところ、「県庁 寺内 土崎・飯島」に乗ってしまったのだろう。しかもその車両はLED式の行き先表示器で、記者は後部の表示しか見ていなかったはず。(←完全に憶測です)なぜなら…
秋田駅中央改札口を出て西口バス乗り場に来た人は、下の写真のような風景を見ることになる。
秋田駅西口バス乗り場
乗り場の配置上、バスの後部から車両に近づく形になり、車両後部の行き先表示機が目に入り、それで自分が乗る路線かどうかを第一に判断することになる。
後部の行き先表示は、前面のよりも小型。とりわけLED式では文字数が制限されてしまい、秋田のバス会社では、後部では経由地を一部または全部省略して表示していることが多い。
「土崎・飯島」
一方、今や少数派の幕式(フイルムに印刷したもの)の表示では、
青字部分でどちら経由かが分かる。これは寺内経由
従来は後部を見るだけで判別可能だったのに、LED式では「新国道 土崎・飯島」なのか「県庁 寺内 土崎・飯島」なのか、側面や前に回り込まないと区別できない。

乗り慣れない記者は、新国道と寺内と2つの経路があることを知らなかったか、あるいは忘れてしまい、「あっ! 土崎の方に行くバスだ」ととっさに乗ってしまったのだろう。
(実は両路線は乗り場が違うのだが、慌てていれば勘違いするだろうし、車両の表示の方を信頼してしまうのも無理はない)
「土崎・飯島」が続行する場合もある
このような例はほかにも秋田市内にいくつかあるし、今月実施中の社会実験の「後部は路線番号と行き先だけ表示」というやり方が正式採用されるとさらに増えてしまう。
僕が「系統番号や行き先だけでなく、経由地表示も充実させてほしい」と考えているのは、こうした理由による。
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秋田市内の藤

2010-05-26 21:25:40 | 動物・植物
昨年、ツツジと一緒に紹介した千秋公園のフジ(藤)の花。一昨年まではじっくり見る機会が少なかったが、改めて見て、甘い香りと優しい色あいと姿の美しい花だと思った。
今年の秋田市内3か所のフジを紹介します。
●千秋公園の2種類のフジ
千秋公園の故月池【訂正】胡月池
白いツツジも咲き始め、たくさんの人が見に来ていた。
池の藤棚も華やか
今までここには藤棚が1つ=1種類のフジの木しかないと思っていたが、実際には隣り合わせに2つの藤棚があった。

そしてその2本は、花の色あい・咲き方と咲く時期が異なる。

写真左奥は花盛りで、こんもりと咲いている。右手前は房の下半分以上がまだつぼみで咲き始め。昨年の記事で紹介したのは、後者のようだ。
そして色。満開の木は赤みの強い紫色でピンクっぽくも見える。一方、咲き始めの木は青みが強い。「藤色」という伝統色があるが、「淡く青みのある紫」のようなので、咲き始めの木の方が近いようだ。
また、葉っぱの出方も異なる。咲き始めの木はかなり葉が出て開いているのに対し、満開の木は少ししか葉が出ておらず、それが花を引き立たせている。桜のソメイヨシノのように、花が先に、美しく咲くように改良された品種なのかもしれない。
花1つ1つはマメ科らしい形

まだ楽しめそう
なお、二の丸広場のトイレ前にも藤棚があり、こちらもきれいに咲いていたが、葉っぱが同時に出る青っぽい花のようだ。
また、昨年の記事で紹介した、西側の林に自生するフジは、今年は咲いていないようだ。金照寺山や天徳寺の山などでは既に咲いているが、どうしたんだろう?
その後西側で咲いた様子

●標本木のフジ
先月紹介したように、気象台には桜の開花状況を観測するための「標本木」がある。
マスコミは桜ばっかり報道する傾向があるが、気象庁ではそれ以外にも多くの動植物を対象に咲いた日や初めて見た日を観測しており、「生物季節観測」という。桜など全国共通で観測する「規定種目」と地域性などに応じて各観測地点が選んで観測する「選択種目」があるそうで、規定種目の中に「のだふじ」というのがある。

ところで、日本には「ヤマフジ」と「ノダフジ」という2種類のフジが自生するそうだ。
ヤマフジは蔓が左巻き(上から見て反時計回り)で、葉や花が小さめ。西日本に自生するので、秋田にはあまりなさそう。
日本で一般的に「フジ」と呼ばれるのがもう1つの「ノダフジ」。(大阪のフジの名所“野田”にちなんで牧野富太郎が命名した)蔓が右巻きで、葉や花が大きく、本州以南に自生する。

秋田地方気象台が観測した生物季節観測の結果は、公式サイトで公表されている。http://www.jma-net.go.jp/akita/kyokuti/seibutsu-kisetsu.html
それによれば、今年は5月22日にノダフジの開花が観測されている。そういえば、秋田地方気象台構内のソメイヨシノの標本木のそばに藤棚があった。あれがノダフジの標本木だろうか。だとすればそれが開花しているはず。ということで山王の第二合同庁舎へ。
これ(左手前は紅葉・落葉観測用のイロハカエデ?)
微妙な鎖が張られており、それが単なる車止めなのか、立入禁止を示すのかよく分からないので、鎖の外側ギリギリから撮影。
こんもりと葉っぱは茂っているが、花が1房しか見えない(写真の赤丸)。
角度を変えて裏側へ回ると、茂みのすき間からアメダス機器などを挟んだ遠くに、たくさんの花が見えた。さすがにここは立入できないので、最望遠で。
青紫系だが、薄い花と濃い花がある
やはり葉と花が一緒に出るのが、本来のフジの生態のようだ。

●保存樹のフジ
昨年、旭南地区にある竿燈まつりの川口町内の事務所になる神社(お稲荷さん?)に、秋田市の保存樹(1974年に指定されていた)に指定された大きな藤棚のフジがあり、花が咲いたら見たいと思っていた。
葉っぱが旺盛だが、花もたくさん咲いていた
クマバチ(音は怖いけどおとなしい蜂です)がぶんぶん飛び回る藤棚の下に入ると、
甘い香りが漂う
夏は涼しそう。
散った花びらも多いが、

まだ見頃
神社の前はカーブが多い川沿いの一方通行路で、周囲には民家とマンション・社宅などが多い。
前はバス路線(新屋線下り、茨島回り茨島牛島環状線)
僕は毎日のようにここを通っていた時期があり、神社の存在は知っていたが、フジにはまったく気付かないでいた。
知る人ぞ知るフジの名所じゃないだろうか。
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中国国旗・しらかみ

2010-05-25 22:14:56 | 秋田のいろいろ
【2022年3月4日追記】この記事の内容は、アップ日時(2010-05-25 22:14:56)の通り、2010年=平成22年のできごとです。2021~2022年になって、10年以上昔のこの記事を出典として、その時点(2021~2022年)のできごとかのようにSNSで騒ぎ立てる投稿が見られるので、誤解しないようお願いします。また、写真の市役所庁舎は2016年に解体され、現存しません。


今日、秋田市役所前を通った。
??
普段は日の丸と若草色の秋田市旗が掲揚されているはずなのに、今日は秋田市旗でなく、中国国旗が。

振り返ると、向かいの秋田県庁正庁【2021年4月11日訂正】本庁舎前も日の丸と(県旗でなく)中国国旗。
(隣の県議会棟と第二庁舎は通常通り県旗を掲揚していた)

何で中国の旗なんだろう?
何か記念日だっけ? まさかレナウンが中国企業傘下になったから? とかいろいろ考えたり調べたが、分からない。

ふと思いついて、秋田市長の週間予定を見ると解決した。
今日・明日と、中国の甘粛省蘭州市の市長が秋田市を訪れていることが分かった。その歓迎の意味の国旗なのだろう。
 ※秋田市と蘭州市、秋田県と甘粛省はそれぞれ友好提携などを結んで交流している。

あまり報道されないし、旗だけ出されても分からないよ。


五能線「リゾートしらかみ」に導入される、新型ハイブリッド車両について、昨日、やっとJR東日本秋田支社から発表があり、新聞などに記事が載った。(今日現在公式サイトへの掲載はなし)
といっても、先日書いた通り、既に青森県で報道されているのとほぼ同じ内容。
やはり、現在の「青池」の編成名称を継承、既存の「ブナ」「くまげら」も含めて1両増の4両編成にするということだ。

目新しいことといえば、新幹線開業に合わせて、現在は通過している新青森駅に停車することが明らかになった。当然だけど。
また、新聞にはカラーの車両完成予想図が掲載されていた。他地域の同型車と同じスタイルに見えるが、塗装は現行の「青池」そっくり。
今の白い部分は、新車両ではステンレスむき出しになるのかもしれないが、側面の青い部分はほとんど同じに見えた。

6月早々には、第1弾の新潟・長野向けの車両が落成し、JRへ引き渡されることになっている。
いよいよ新しい車両が姿を現すことになり、それが秋田・青森へ来る日も近い。
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仲小路が分断!

2010-05-25 20:50:12 | 秋田のいろいろ
前回の続きです。
姿は少しずつ変化したとはいえ、「仲小路」という1つの名前の通りである以上、1つのつながった道であることは不変だとばかり思っていた。
しかし、仲小路は分断されてしまう。いや、それ以前に既に分断されたとみなしてもいい状況になっている。
今回は、この2つの仲小路の分断を取り上げます。

1.秋田中央道路出口の完成
2007年に完成した秋田駅の東西を結ぶ秋田県道の自動車専用地下道「秋田中央道路」。(概要・個人的な考えはこちらをご覧ください)
方向別に2本のトンネルを造る計画だったが、結局1本だけ造って対面通行しているので、構造上無理がある点がある。その1つが「中央街区出口」。

トンネル両端の出入口のほか、途中の秋田市中心市街地にも「中央街区ランプ」という出入口を造る計画だったようだが、現状の1本の対面通行ではその構造上、中央街区には片車線からの出口だけで、「東側から来た車が出ること」しかできない。
中央道路建設の目的の1つが「中心市街地の活性化を支援」することだったのだが、出口しかなく入口がないのにそれを掲げるのは苦しいと思う。


そればかりか、(自動車専用の中央道路と関係ない)歩行者にとっては、この中央道路によって中心市街地、特に仲小路が歩きにくいものになってしまったと、僕は思っている。
中央道路の出口ができたのは、前回記事の写真[14]の日赤跡地北側、キャッスルホテル裏の交差点付近。下はその開通前後の略図(上が北。右が秋田駅方向)。
開通前

開通後緑色がトンネル出口
従来は狭い市道どうしの十字路だったのだが、交差点北東にトンネル出口ができ、変則的な五叉路のような形態になった。また、トンネルの続きの交差点南側の道路が拡幅された。
交差点西側から
これに伴い、仲小路を通る人が渡る東西方向の横断歩道の距離が長くなったばかりでなく、信号機のサイクルが変わって待ち時間が長くなった。さらに、トンネル出口がある北側の横断歩道が廃止されてしまった
秋田駅方面から仲小路経由でキャッスルホテルなどに行きにくくなり、気分的に遠くなってしまった。中央道路出口が仲小路を分断する「溝」になってしまっていると思う。
以前は横断歩道があったトンネル出口

2.仲小路の一部の廃止
さらに追い打ちをかけるようなことが起きようとしている。
先日、秋田市などが、日赤跡地付近の仲小路を5月26日から車両通行止め、7月中旬以降は歩行者も通行止めにすることを発表した。(前回記事[11]から[14]の間=上の略図の交差点右側の100メートル弱。詳細は「秋田市市勢活性化推進本部」のサイト参照)
日赤跡地の再開発工事が始まるわけだが、「工事のための通行止め」ではなく、「市道を廃止」、つまり永久に道路でなくなってしまうのだそうだ。これはすなわち、仲小路が本当に分断されてしまうことになる。
現地には看板が立つ
日赤・婦人会館跡地には、「秋田市にぎわい交流館」「県立美術館」や商業施設など官民の施設が2012年に完成する計画らしい。今の仲小路部分にも建物ができ、車は通れなくなる。歩行者用の通路は確保されるようだが、北側にずれて設置されるそうで、まっすぐの仲小路ではなくなる。

「中通一丁目地区市街地再開発組合」が主体らしいが、なんかよく分からない。
市道の廃止が分かった時、広小路と仲小路の商店街の人たちが秋田市や組合などに計画見直しの申し入れをしたが、あまり相手にされなかったようだ。

僕自身、よく計画を見ていないし、何かやらなければいけないのは分かるから、この事業に反対はしない。(成功することを祈ります)
でも、商店街の人たちが心配するのはもっともなことだ。あえて「仲小路を分断する」ことが必要なのだろうか。歩行者通路が北側に移動するということは、横断歩道のない、トンネルそばにつながるはず。今以上に、仲小路の西側に行く機会が減ってしまうだろう。
再開発組合は、地権者などから構成されるようだが、他の近隣の商売をする人たちのことを考えてるんだろうか?
以前、タウンビークルという、再開発区域を走る乗り物を紹介したが、それも最初の計画は市街地周回でなく、駅と日赤跡地の単純往復だったはずだ。それと同様、自分のことしか考えてないように思えてしまう。

秋田市も「コミュニティ道路」とか言って整備しておきながら、その25年後にいとも簡単にそれを切り裂いてしまうなんで、「時の流れ、時代の変化」で済ませられることなのだろうか?
ここが道路でなくなる
近くに迂回路もあるし実際の影響はそれほどないとは思うが、「仲小路がバラバラにされる」ということの意味は大きいのではないだろうか。


ところで、前回の記事[11][12]の明徳館ビル前、日赤跡地東側の十字路交差点。西側が廃止されて丁字路になるのか。
信号機に注目
この交差点の信号機、3か所はLED式なのに、一方通行逆走側の信号機だけは、電球式で車用は横型。
電球式の横型
実は、これが1985年に仲小路が整備された時に設置された信号機。
かつては仲小路の3か所の交差点すべてがこのタイプの信号機だった。
今でこそボディが着色された信号機は当たり前だが、当時の秋田の信号機はすべてグレー系だったので、こげ茶色の信号機は斬新だった。(車用信号機が縦型になったのはこの翌年くらいから)
当時秋田県警が好んでいた、赤灯だけ少し大きい仕様
今のカラー信号機は単純に着色しただけだが、これはボディ自体が特注品らしく、かなり大ぶり。雪が積もりやすそう。
点灯部分に比べてボディがデカい
最近の薄型LED信号は「お弁当箱」みたいだけど、これは「ドカ弁」? 取り付け部分も大げさでよろいをまとったみたいでもある。
1984年製。材質は鉄だろう。現在はアルミが主流
前回も引用した広報紙に「信号機をシンプルなものにする」とあった結果が、これなのだろうが、シンプルというか、おもちゃみたいだ。

中央道路の開通と前後した頃、各交差点とも、新しいものに順次交換された。
信号機は茶色いのに、柱が無着色で味気ない(他の交差点には茶色い柱もある)
そしてなぜか明徳館ビル前の1本だけ、古い物が“生き残った”。
一方通行逆側だから、あまり重要でない(軽車両くらいしか見ない)と考えたのか、ひょっとしてこの市道が廃止されることを見越していたのか?


話が最初に戻るが、隣の中央道路出口交差点は、五叉路から四叉路になる。しかも一方通行の関係上、実際は2通りのパターンで車用信号機を制御できるようになるはず。
うまくやれば歩行者の待ち時間を短縮できそうだが、どうなるだろうか。
【26日追記】通行止め初日の段階では、通行止め側の車両用信号機も含めて従来通りに作動していた。
【9月11日追記】その後、8月下旬頃に廃止区間に関係する歩行者用信号機計4台、車両用信号機計2台(上記の横型を含む)が撤去された
 信号のサイクルは変わっていない模様。
※その後、2013年末に歩行者信号機のサイクルが変わって、待ち時間が多少短縮された(リンク先後半)。
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仲小路

2010-05-24 20:56:53 | 秋田のいろいろ
秋田駅から竿燈大通り東端の旭川に架かる二丁目橋までは、ほぼ真西に1キロ弱。
この区間の東西方向の車道は、3車線の一方通行路が南北に150メートルほど間を隔てて並んでいる。西向きは北側の「広小路」、東行きは南側の「中央通り」を通らなければならない。
この反時計回りの車の流れは、1974年から始まったそうだ。不評だという話も聞くし、たまに慣れない車が逆走しそうになって慌てているのを見ることがあるし、バス路線も上り/下りでバス停が違うなどの問題がある。でも個人的には、生まれた時からこうだったわけで、特になんとも思わない。
中心市街地活性化の一環で、最近の県議会で話題になったこともあるようだが、県警としては対面通行復活には消極的なようだ。

本記事と次の記事では、この2つの通りの間にある通り、「仲小路(なかこうじ)」を取り上げます。
仲小路という通りの名称の起源・由来を秋田市の広報紙「広報あきた」で調べてみると、1969年8月1日付423号に「新道に「仲小路」の愛称」という記事があり、「秋田駅正面の日通支店脇から産業会館に通ずる区画三号線に、このほど付近住民の希望で新しく愛称がつけられました。この愛称は「仲小路」といい人(にん) べんに中(なか)は人が集まるという意味。堅苦しくない愛称をつけることによって、文字どおり市の中心地としてその発展と親しみのある通りになってもらおうというものです。最近、貫通整備された区画三号線ですが、沿線住民の人たちは市民のみなさんも今後この呼び名に親しんでくれるよう呼びかけています。
 ※「日通支店」は、今のヨーカドーの並びにあったようだ。「産業会館」については後述。
新しく整備された道が親しまれて発展することを願って1969(昭和44)年に命名されたようだ。


この記事では、秋田駅から二丁目橋へ向かって、仲小路を紹介します。
 ※次回記事での説明の都合上、写真に[ ]で囲った番号を付けます。すべてを掲載順通りに同じ日に撮影したものではありません。
[1]秋田駅構内・駅ビル「トピコ」前
秋田駅中央改札口を出て、東西自由通路「ぽぽろーど」を右(西)へ進み、道路を越える。かつては地下道で潜って越え、裏通りっぽい所だった記憶があるが、現在はぽぽろーどに続く「大屋根」が整備されて明るくなった。
※大屋根に関する関連記事はこちら
[2]イトーヨーカドー秋田店前で地上へ下りる
歩行者専用でゆったり歩くことができ、秋田西武や喫茶店、公営駐車場出入口(車でなく人の)などが並ぶ。平日はひっそりしていることもあるが、この時は日曜の10時前なのに、思いのほか人が歩いていた。
大屋根が途切れる旧「ニューたけや」より先は、車両も通る(西向きの一方通行)。客待ちタクシーや荷物の積み卸しのトラックで混沌としている場合もあるので、注意。
 ※「ニューたけや」は「ニュー金座街ビル」として7月オープンを目指して改装中とのこと。
[3]雪の夜。メタセコイアの枝にも雪
駅から300メートルほどにメタセコイアの大木があり、そこが大きな通り(手形陸橋~脳研~市民市場~南大通り)との交差点。
[4]南西角(写真正面)にある建物が「ゆうちょ銀行秋田店」
かつて(民営化前)は「秋田地方貯金局」→「秋田貯金事務センター」→「郵便貯金秋田センター」などと改称を重ねており、年配の人は今でも「貯金局」と呼んだりする。

ところで、現在のここは秋田県内に1つしかない、「ゆうちょ銀行の直営店」。(秋田中央郵便局を始めとする他の郵便局は、郵便局会社がゆうちょ銀行の代理店として銀行業務を行っている)
そしてここは「ゆうちょ銀行の店舗」ではあるが、「郵便局」ではない。したがって、郵貯関係の業務をするだけであって、ここで切手を買ったり、簡保の手続きは出来ない。(前にポストはある)
なお、ゆうちょ銀行の直営店は全国に223店あるが、大部分が郵便局と同じ建物(例えば仙台中郵便局など)に同居しているが、局外に独立して存在するのは、秋田店と郡山店の2店だけ。
貯金業務しかやっていないのは不便な気がするが、元々郵便局は存在せず、貯金の窓口もなかった(ATMとナントカ相談センターはあった)場所に、新たに郵貯専門とはいえ窓口が出来たのだから、サービス向上ととらえるべきだと思う。
少なくとも、未だにATMが硬貨入出金に対応していないようなレベルの、秋田の2地方銀行よりはサービスがいいんじゃない?
 ※ゆうちょ銀行秋田店内のATMは店舗営業時間のみ稼働だが、店外(交差点前)にも1台あり休日も稼働している。また、近くに秋田駅前郵便局がある。
 ※関連記事


話を戻して(というかまた逸れて)、この交差点、歩行者の待ち時間が異常に長い。新聞か何かで誰かも驚いていた。
秋田県公安委員会(県警)では、車両をすべて止めて歩行者を横断させる「歩車分離式信号」設置を進めている(いた?)のだが、ここも該当する。
交通安全のためにはやむを得ない面もあるが、この交差点の場合、一考の余地があると思う。(前よりは多少改善された気もするが)
車用が青(歩行者が赤)なのに、車が来ないことが多いのだ。
[5]その隙に信号無視する人がよくいる
というか僕もします。(安全には充分注意し、小さな子どもがいる時にはしないように心がけてはいますが)のんきに待っている人の方が多いのが秋田人らしい。
ここの両隣の交差点は、広小路の「久保田町」と中央通りの「市民市場入口」の両交差点。それぞれ100メートルも離れていない。両交差点も歩車分離式であるためか、この約200メートル弱の区間に、まったく車が流入しないタイミングが生じるようだ。
その一方、歩行者用が青(車用が赤)になると
[6]隣から車が来て赤信号に引っかかる
時間帯によっては車が渋滞していることもあるが、たいていはガラガラの車道の前で歩行者が待たされているのが現状。歩行者が無駄な足止めを食らっていることになり、ここで市街地への人の流れをせき止めてしまっているとは考えられないだろうか。
両隣の信号に連動して、この交差点の信号を制御することはできないものだろうか。
【28日補足】現状は広小路内、中央通り内それぞれの信号間(東西方向)は連動していると思われる。しかし、広小路と中央通りが(南北方向)連動しているかは怪しいし、この仲小路の交差点は完全に独立して動いているように見える。それをうまく連係できないかということ。
【2012年1月29日追記】2011年末頃から、ここの信号サイクルが変わっている
赤信号・青信号とも時間が短く(サイクルが早く)なり、歩行者の待ち時間は確実に減った。青の時間はかなり短い(音響信号の「ピヨ」が10回鳴くか鳴かないかくらいか)。今までの感覚だと戸惑うものの、渡り切れないほど短くはなく、車両の渋滞などが発生するわけでもないし、ひとつの解決策ではあるだろう。


やっと仲小路に戻ります。
交差点の先は秋田市立千秋美術館などが入る「秋田総合生活文化会館・美術館 “アトリオン”」や東北電力もあるが、小さなしゃれたお店がまとまっている。
[7]西へ向かってごくわずかに傾斜している
ハロウィンやクリスマスにはイベントが行われるなど、空洞化著しい隣の広小路とは違って、商店街らしいエリアだと思う。
[8]「木もれ陽の街 ふれあい通りなかこう~じマップ」
2年前の夏に仲小路振興会が作成したと思われる、上のような地図が数か所に掲示されていた。左右の縮尺はデタラメで、ぽぽろーどから明徳館高校(後述)のエリアの幅がかなり広くなっている。それだけ、この区間に店が多いということだ。
[9]ブロック敷きが歩行者区画
上の写真では、アスファルト舗装の車道部分が全幅に比べて狭く、植え込みがあったりして、意図的に直線にしていないことが分かる。
これは車両の速度を落とさせることが目的。松江市にも似たような道路があった。1980年代中盤にこのように改良された記憶がある(それ以前の記憶はない)。
広報あきた1983年5月1日付918号の「仲小路通りをコミュニテイ道路に/ふれあい通りのデザインまとまる/今月下旬に着工」という記事で
快適な歩行者空間を拡大し、歩行者と車の共存をめざすという新しい試みで、通称仲小路通りの秋田駅前から産業会館まで、全長約九百メートルをコミュニティ道路に造り替えるものです。」、「幅八メートルの道路の両側に二~三メートルの歩道を設け、真ん中の車道はジグザグにして車のスピードを制限。歩道には、枯れ草色のカラー舗装をするほか、樹木や花壇、ベンチなどを配し、歩行者が憩えるようにします。また、交差点には、秋田フキや竿灯などのブロック表示をして郷土色を出します。」などと紹介されている。928号によれば総事業費は約1億7千万円。竣工式が行われた模様が1985年11月1日付1008号「10月25日竣工式 仲小路コミュニティ道路が完成」で「美観の面でも好ましくない電柱を路上から取り除くとともに、交通標識を小さくしたり、信号機をシンプルなものにするなど、都市景観という面でも配慮しています。」と紹介されている。(交差点のブロック表示等、現在は廃止されたものもある)
[10]秋田駅から550メートルほど。商店が途切れる交差点に達する
右にあるビルは、2005年にできた県などの教育・福祉関連の複合ビル「明徳館ビル」。「県立明徳館高等学校」などが入る。
先日の「叡陵高校」の一件の際少し触れた通り、20年も前から近くに「秋田市立中央図書館“明徳館”」があるのに、重複する「明徳館」とあえて命名した、秋田県(県教委)の考えが僕には理解できない。
とはいえ、駅からここまで、高校の生徒である若者が歩く姿をよく見かける(定時制・単位制だから、生徒の年齢も登下校時間もまちまち。昨日は通信制の登校日だったのか日曜なのに生徒がいた)が、それが多少なりとも街の賑わいになっているのもまた事実。

さて、その交差点からさらに1つ先の交差点まで、100メートル強の区間は、左右(南北)両側とも広大な空き地。振興会のマップでは、思いっきり縮めて描かれていた。
[11]右奥はキャッスルホテル
これが今、秋田市中心市街地再開発で話題の「日赤・婦人会館跡地」だ。
1998年7月に郊外の上北手地区へ移転した総合病院「秋田赤十字病院」と、婦人会館というのは、かつては独立した建物があって、1989年に「アトリオン」内へ移転した現在の「秋田県女性会館」のことかな?
上の写真左(南)側に、日赤病院の本体(入院・外来病棟)があり、右側奥に日赤の救命救急センター(?名称はうろ覚え。仲小路上に渡り廊下があった気もするけど、うろ覚え)、さらに右側の手前(北東端)に婦人会館があったのかな?
[12]交差点北西側(婦人会館側)の角・高校の真向かい
図書館や高校の由来となった「久保田藩校明徳館」の跡地であることを示す石碑が、ひっそりとあった。
上の写真、左奥のビルは中央通りに面したビルの裏側。中央通りはオフィス街なので、ビルが建ち並ぶ。その下、日赤病院跡に路線バスが並んでいるが、昨年の試験工事を受けて本格実施されている「買物広場」バスプールの改修工事(6月末まで)に伴い、バスの待機場所が使えなくなったため、ここを臨時の待機場にしているようだ。
[13]ここは路上駐車が多い気がする
ここも一方通行だが、次の交差点の秋田中央道路地下トンネルから出てきた車が進入し、逆走してしまうケースがたまにあるので注意!(さらにUターンせずにそのまま高校前の交差点まで突っ切ってしまうことが多い)
この付近については次の記事で詳しく触れます。

[14]次の交差点は秋田キャッスルホテルの裏というか脇
交差する道は昔は明徳館高校前と同じような、狭い道だったのだが、秋田中央道路の開通により大きく変わってしまった。道幅が倍くらいに広がり、さらに北側の横断歩道が廃止されてしまったのだ。
個人的にはここから先では歩く人が減るような印象があり、トンネル開通により人(歩行者)の流れを絶つ結果となってしまっていると思う。これも次記事で触れます。

[15]さらに進んだ区画は、駐車場が多い
昔からこんな裏通り的な雰囲気だったはず。
かつての秋田市の賑わいの象徴であった地元百貨店「木内(きのうち)」(表記は“木ノ内”ではありません!)の裏側の出入口が仲小路に面している。昔はこちら側にジューススタンドがあったりして、裏側とはいえ賑わっていたが、木内自体が単なる衣料品店のようになってしまった今は…

木内の向かいには、2000年にできた「メディカルモール仲小路」という、マンションと複数の診療所が入居する建物がある。この近隣やキャッスルホテル内などにも医療機関が多い。

木内を過ぎると、再び歩行者専用区画になるが、車が横切る道路、禁止区間に乗り入れる車もいるので注意。そして、二丁目橋交差点とその先の二丁目橋や竿燈大通りが見えてくる。
[16]右側にまた広大な空き地が出現
ここにはかつて「秋田県産業会館」(後に同別館)があったが、取り壊されて今はスケボーなどの練習場(自然発生的なもので行政が黙認してるんだろうか?)と竿燈まつりの時などのイベント会場になっている。通称「産業会館跡地」。
まあ、立入禁止になるよりは使った方がいいし、使っている人たちがマナーを守って譲り合っているように見えるので、「人が集まる場所」としては存在意義があるのだが、10年以上も殺風景な空き地状態が続いているのは寂しい。
せめて公園風にして歩く人たちが休めるようにするとか、根本的には中心市街地再開発と一体的な整備が必要ではないだろうか。
【2015年9月26日追記】産業会館の解体時期が1996年と判明したので、まとめておく。(当時は弘前にいた。たまに帰省して前は通っていたはずだけど、解体作業を見た記憶はない)
・1989年秋田県産業会館が新しくできたアトリオン内へ移転。従来の建物は残り「産業会館別館」となる。
→だから正しくは「産業会館別館跡地」なのだが、「産業会館跡地」で通っている。
・少なくとも1995年10月までは別館が使われているのを広報あきたで確認。
・1996年7月1日付秋田魁新報に「週明けから解体が本格化」との記事。
・1997年7月には跡地で日曜日に朝市が開催されるとの記事があり、その時までに更地化が終わったと考えられる。
・その後、ずーっと空き地。(以上追記)


みずほ銀行秋田支店横で二丁目橋交差点に出るが、歩行者専用道路なので(車が通ったとしても)車道に出ることはできない。ここまでが仲小路。
その近く、ケヤキが植わった茂みの中に、古ぼけた木製看板があった。
[17]「仲小路コミュニティ道路」
うるおいとやすらぎの秋田市をつくる施策の一環として建設したものです」など、当時の高田景次秋田市長名の文章が、仲小路の整備が竣工した昭和60(1985)年10月付で彫られていた。


それにしても「日赤跡地」「産業会館跡地」と、市街地に長年放置された跡地が2つもあるなんて、かつての賑わいを知る秋田市民としては寂しく情けない。
若い人や転居してきた人は、ここに日赤や産業会館があったことすら知らないだろう。早く“新しい名前”で呼ばれるようになって、賑やかになってほしい。

人の流れや沿道の建物が変わってしまうのは、時の流れというものかもしれない。
でも、駅から約1キロのほぼまっすぐな道である「仲小路」自体は不変なものだと思っていた。ところがそうではないのだった。
次回へ続きます
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貸切三平・JA広告・ホーム延長

2010-05-22 20:32:57 | 秋田のいろいろ
●「三平バス」貸切バージョン
ずっと以前、こちらこちらで、秋田市内のバス会社が、漫画「釣りキチ三平」を車体に描いた「三平バス」を運行していることを紹介した。
※漫画の作者は秋田県南部出身であり、秋田県中央部が地盤であるこのバス会社がなぜ運行しているのかと不思議だったが、作者とバス会社の社長が旧知であるためらしい。

以前も説明したように、路線バスバージョンの三平バスは15台ほどあり、秋田市内の営業所に配置されている。路線の偏りはあるが、秋田市中心部で見ることはたやすい。

一方、1台だけ、貸切バスバージョンの三平バスも存在する。
1台しかない上、貸切だけにルートや時刻が決まっていないのだから、見るのは難しい。秋田市中心部にいても、年に1~2回見るかどうかといった感じ。
だが、先日、その撮影に成功した。(ブレてますが)
運転席だけが下にある、“2階建て風”バス
いわゆる「スーパーハイデッカー」という仕様だが、運転席が下にあるものをメーカーでは特に「グレースハイデッカー」と呼んでいるようだ。ともかく豪華な仕様のバス。
側面には窓までかかる三平くん
後部は撮れなかったが、三平の絵があったはず。

今まで、路線用と貸切用では、三平のポーズが異なっていると思い込んでいたが、そうではないようだ。
路線用三平バス
(絵全体の角度が微妙に違うような気もするが、)絵自体はまったく同一。

路線用は正面にの絵と赤文字の「三平バス」、側面にはS字状の赤い線や「AKITA」がデザインされている。
【23日訂正】今まで、路線バスバージョンの正面に描かれた3匹の魚を、深く考えずに「鮎」としていましたが、体の模様からすると鮎ではないようです。「ヤマメ」かな? 魚には疎いものでして、申し訳ありません。
もっとバス会社名を大きく書くとか、作者名や作者が秋田出身であること、バス会社の80周年を記念して導入したことなども表示してPRすればいいようにも思うが、まあまとまっている。

そして貸切用はさらにおとなしいデザイン。正面には(余白が少ないとはいえ)バス会社名以外何もなく、側面には三平の絵だけ。県外に行く機会だってある車両だから、もっと秋田と秋田の釣りキチ三平をPRするべきだと思うのに…
もったいないというか宣伝がヘタ。


ところで、このバスの車体は、銀色系の単色。このバス会社の一般塗装のバスとも、白と水色ベースの路線用三平バスとも異なる。そして大きく「GALA」と書かれている。
このバスは「いすゞGALA(ガーラ)」という車種なのだが、なんで車種名をデカデカと書くの? と不思議に思われることだろう。

実はこの車両、元々はいすゞ自動車の「サンプルカー」だったらしい。
サンプルカーとは、カタログ撮影用や各地を巡回して新車の宣伝用に使われる車のこと。(厳密には違うと思うが「新古車」みたいなものか)
これは2000年にモデルチェンジした車種で、三平バスは2001年に導入されたから、メーカーで用済みになったものをおそらく安く買い、それに三平の絵を描いた(貼った)というわけなのだろう。
せっかくなら、塗り直してから使うことはできなかったのだろうか。


話は変わるが、東京の「立川バス」では「リラックマバス」を運行しているそうだ。http://www.san-x.co.jp/relaxuma/campaign/16.html
2台しかないが、車内外ともリラックマのキャラクターが散りばめられた楽しいバスで、なんとLEDの行き先表示にもキャラクターのイラストが表示されるという。
そういえば、来年は秋田のバス会社が創業90周年になるはず。何かやるんですか?

※貸切用三平バスに関して続き(後部のイラスト等)はこちら

●JA共済の広告バス第2弾
昨年、JA共済がスポンサーの交通安全啓発のラッピング広告バスが走り始めたことを紹介した。
その時は、「左右を確認して横断」を呼びかけるものだったが、まっ黄色でおもしろくないデザインだと感じたこと、後部がほとんど真っ白でおかしいことを記していた。

今春、その第2弾として、「後席のシートベルト着用」を呼びかける広告が始まった。
秋田県中央部のバス会社の場合、第1弾は秋田市内の営業所所属の車両だったが、今回は市外の五城目営業所所属の車両。とはいえ秋田市内でも新国道経由の路線では時々見かける。
前回と似たデザインだが…
まっ黄色でなく、黄色の濃淡で円が散りばめられている。相変わらず後部下側は白いが(何でだ?)、その部分に「JA共済 秋田県警察」と書かれていて、多少はスペースを有効活用できている。(前回は県警の表記はなかった)
斜めにシートベルトを描いたのも前回よりは目を引き、多少センスがよくなったとは思うけれど、男鹿水族館の広告のような、楽しく見られるデザインがもっと増えないものでしょうかね…

※JAの広告バス第3弾が出ました

●秋田駅ホーム延長工事
前回から1か月ほど経ってしまったけれど、新型車両導入に備えた、秋田駅新幹線ホーム(11・12番線)の延長工事。
前回は、点字ブロックが一部だけ敷かれたところまでご紹介していた。その後、(毎日見ていたわけではありません)
5月4日
点字ブロックがすべて敷かれた。
5月9日
点字ブロック以外のブロックも敷かれ始めた。(写真では奥だけ敷かれていない)
手前の既存部分と同じ配色のようだが、13年間使われた既存部分と新しい部分では、色がかなり違う。
遅々として進まないように感じるが、急ぐものでもないし、安全最優先でやっているのだろう。そして、
5月21日。隣の在来線側の線路を「ED75 777」が通りかかった!
既存ホームの端(つまり工事部分との境)にあった柵が撤去され、道路工事現場によくある可動式の柵が置かれていた。柵の前には、列車のダイヤを持った(?)誘導員が配置されているようだ。
写真を撮る人がたまに来るくらいの部分であり、道路工事なら柵を置いておしまいだろう。それなのにわざわざ人を置くのが、鉄道会社の安全への心構えを示しているようで、さすがだと思う。

ということは、延長部分の工事は一通り終わったと考えられる。
あとは新旧の境目の処理や、点字ブロックの接続を行うのだろう。
さらに最終的には、新型車両用の停止位置などを表示(客用でなく、とりあえずは試運転用に)したり、ひょっとしたら信号機などの移設が必要になるかもしれない。
それができれば、新型車両さんいつでもいらっしゃい、と言いたいところだが、あの大がかりな大曲駅のホーム延長工事はまだ出来てないだろうな。
※続きはこちら

※テンプレートを今度は「クールベージュ」に変えてみました。
コメント (3)
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霧とツツジ

2010-05-21 19:33:27 | 秋田の季節・風景
昨夜から今日にかけて、秋田市内は湿度が高く、霧雨のような霧のようなかすみのような状態が続いた。
旭川と二丁目橋
那波家の水汲み場のケヤキもだいぶ葉が茂ったが、白い中に浮かんで見える。肉眼では写真よりも白く見えた。
 ※この場所の10日ほど前の晴天時の様子はこちら
協働社跡の高層マンション「ベルドゥムール ランドマーク秋田」
高さ95.33mの最上階29階から見ると、真っ白な世界だろうか。

二丁目橋交差点
ケヤキの左上にあるNTTドコモ秋田支店の赤白のアンテナも、下の方が少ししか見えない。

千秋公園へ。
広小路沿いの外堀、ハスやスイレンがある「大手門の堀」
向こうのアトリオンや秋田駅方向も霞んでいた。

さて、中土橋を隔てた「穴門の堀」にできたデッキ。
先日簡単にお伝えした通り、名称は「親水デッキ」ではなく、「展望デッキ」なのだそうだ。
県民会館の土手のツツジは「展望」できる…
17日に通った時に気付いていたのだが、以前は広小路から見て右端にしかなかった注意書き(以前の記事に画像あり)が、同じ面の左端にも設置されており、内容が右側とは違うように見えた。
追加された方の「ご利用上の注意」
ラミネート加工でなくクリアケースに入れただけらしく、既に紙がにじんでいる。
内容そのものは既存の右側と同じだがレイアウトが異なり、右側では大きさがまちまちでランダムに配置されていたピクトサインが、こちらでは6つとも同じ大きさで整然と並んでいる。
あとは文末の担当課名が、以前は「秋田市 建設部 公園課」だったのに、これは「秋田市 公園課」と部の名前が抜けている点が異なっている。
前も書いたが、デッキの奥に「足下注意」と書いても間に合わないんじゃないの? 手前に張った方がいいと思うし、ホームページに出ているようなより詳しい注意点も記載するべきだと思う。
注意書き以外にも変わった点があった。
ベージュ色のロープは前はなかった
歩道とデッキの手すりどうしが直接、新たにロープで結ばれていた。
波が打ち寄せる海などではないのだし、メーカーの“標準仕様”であろう既存の鎖と白いロープだけで充分なようにも思えるのだけど。

※デッキは後(2012年3月)にこうなりました


園内へ。
二の丸広場。今年最初であろう草刈り作業をしていた
29日まで「つつじまつり」が開かれている。(といってもライトアップくらいで特にイベントはなし)
現在は、外堀沿いの県民会館の土手、園内各所とも赤色が見頃。薄い紫系統が散り始め、白はつぼみの状態。昨年の5月14日と同じ開花状況だが、やはり今年は1週間ほど遅い。
胡月池

おそらくいちばん遅咲きの八重桜が、雨に濡れて散っていた
本丸へ上って、
胡月池を見下ろす
白も咲けばとてもきれいになりそう。

なお、園内の藤棚のフジは咲き始め、市内の街路樹のツツジは千秋公園よりもやや遅れて咲き始めくらいだろうか。どれも来週が見頃になりそうだ。
コメント (2)
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女将の駅弁・津軽

2010-05-19 20:14:25 | 各地お土産・食べ物
花見に行った時、以前紹介した「あきたの宿おかみ弁当」と同時に発売された、その津軽地方版を食べました。(発売の経緯等は、以前の記事をご覧ください)
弘前駅改札口前
前回の記事最後でも触れたが、年末の新幹線新青森開業に向け、弘前では「津軽弁」といういろんな地域色豊かな駅弁を売り出すプロジェクトが進んでいる。
おかみ弁当はそれとは別のものだと思うが、津軽弁と同じもしくは隣り合った売場で売られていたようで、実質的には同一視されているようだ
【6月10日補足】6月7日から(社)弘前観光コンベンション協会のサイト内に、津軽弁の紹介ページができ、津軽弁のラインナップがやっと明らかになった。
 それによれば、この女将弁当も正式な津軽弁の1つとなっていた。
弘前駅1階
花見期間中のためか、キオスクではなく、1階と2階のそれぞれ駅ビル「アプリーズ」入口前に特設売場があった。
1階はウェルネス伯養軒単独の売場で販売
昼過ぎに最後の1個をゲット。盛岡駅の「前沢牛弁当」など、東北各地のウェルネス伯養軒製品も並んでいたが、夕方にはすべて売り切れて店じまいしていた。
春らしく桜柄の包装兼ひざかけの不織布で包まれていた

津軽の宿 女将弁当」ウェルネス伯養軒青森支店製 1100円
同コンセプトで作られた秋田版は「あきたの宿 おかみ弁当」なので、微妙に表記が異なる。何か意味があってそうしたのかもしれないが、外観も違うし、イマイチ統一感がない。
思っていたよりコンパクトな容器だが、2段重ねだから秋田のよりボリュームはありそう。
下の段(二の重)は全部ごはん
品書きによれば、
稲荷寿司(津軽地方ならではの紅生姜入り稲荷)/太巻き/すしこ(津軽地方ならではの)/白御飯(つがるロマン使用)、しそ杏
秋田版ではあきたこまちを使っていたから味には文句ないけれど、量が少ないと思ったが、津軽版は多いくらいだ。

珍しい“餅米の漬け物”である「すしこ」(上の写真では、稲荷の陰に少し見えている赤いもの)、紅ショウガで真っ赤に染まったご飯が入る稲荷は、僕も初めて食べた。(すしこの秋田版は食べたことがあるけど)

一の重のおかずも秋田版より豪華そうに感じた。
右上は「菊花漬(秋刀魚入り)」という酢漬け、左上は「鶏治部煮」など煮物、下は「帆立素焼/青森県産りんごの赤ワイン煮ベーコン巻/長芋 ばっけ味噌焼き/十和田湖産 姫鱒西京焼き/イガメンチ(人参・味噌)」など。
「ばっけとはふきのとう」「イガとはイカ」と注釈があった。
青森県産の素材が豊富に使われているのがよく、当然、おいしい。シャキシャキとしたナガイモとほろ苦いバッケとか、ワイン風味のりんごが気に入った。
「イガメンチ(イカメンチ)」は、細かくしたイカ(の足など)を野菜などとともに揚げた津軽の家庭料理。最近、話題になっていて、5月4日にはTBSの「はなまるマーケット」でも取り上げられた。
煮物の「治部煮(じぶに」は、小麦粉をつけた煮物かな。金沢のものが有名だが、青森でも食べるんだろうか? 初めて知った。
こうした解説も品書きに書いてくれると、理解と宣伝につながると思う。

これで1100円。安いとはいえないが、秋田のと比べるとコストパフォーマンスが高いと思う。青森の郷土料理や県産品を知ることができる、おすすめできる弁当だと思う。
製造業者の違いもあるし、同じ駅で並んで売られることはないとはいえ、秋田と津軽を比較すると、秋田版はどうしても見劣りしてしまう。秋田だって、おいしい食べ物はたくさんあるのだから、秋田県人としては今後の努力に期待したい。


◆リゾートあすなろ
ところで、今日、JR東日本盛岡支社から、新幹線開業に合わせて津軽線・大湊線に導入される、新型ハイブリッド車両を使った観光列車名が「リゾートあすなろ」に決まったことが発表された。
青森県の木であり、特産の「ヒバ」の別名から取ったわけだ。(植物分類学的には「ヒノキアスナロ」というらしい)

先日触れた通り、長野・新潟の大糸線・飯山線に導入されるものは「リゾートビューふるさと」に決定している。そろそろメーカーからJRへ引き渡されるという話も聞く。
ハイブリッド車両が導入されるもう1つの路線、五能線は話が聞こえてこないが、どうなってるの?

【20日追記】いただいたコメントと陸奥新報の記事によれば、リゾートしらかみの場合、「新規投入」ではなく「既存車両“青池”をハイブリッド車で更新」するという考えのようだ。そのため、名称を公募したりせず、2代目「青池」編成という扱いになるのではないだろうか。
青色の車体で、青森―秋田間を1日2往復&弘前―秋田間を1往復の計3往復といった点は現行と変化なし。新幹線開業日に運行を開始するという。

以前にも報道されたが、利用者が多いため、既存車両(ブナとくまげら編成)も1両増やして4両編成とし、全車両が4両編成になるそうだ。
五能線に4両編成もの観光列車が3本も走り、しかも最新鋭車両が投入されるとは感慨深い。
【25日追記】24日に正式発表がありました
※さらにその後、搬入時のようすはこちらこちら

それにしても、置き換えられる現「青池」はどうなるのだろう?
確かに古い車両ではあるし、サービス向上と環境配慮も必要だが、改造前の普通列車時代までさかのぼれば、他の2本と比べて同じくらいの車齢だからとりたてて古くはなく、廃車にするのはもったいない気もする。
だからといって、ブナ・くまげらの増結分に改造するとなれば、ドアの設置など大がかりな改造工事になりそうだから、あまり現実的でないようにも思える。他の路線を走るとか、団体専用列車にでもするのだろうか?(←憶測です)
コメント (4)
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秋田でランチパック発見!

2010-05-17 20:11:47 | ランチパック
当ブログでは、できるだけ記事のジャンルが偏らないようにしているつもりなのですが、今回は3回連続で「ランチパック」カテゴリーの記事をアップさせてもらいます。
それだけ、(良い意味で)衝撃的な発見があったのです!

今まで取り上げた通り、秋田県内の小売店では、山崎製パン製のパンは、まず置いていない。「ヤマザキ」マークの商品があったとしても、それはヤマザキとライセンス契約を結んだ、秋田の「たけや製パン」が製造・出荷している製品。
「ヤマザキランチパック」は、秋田では「たけやフレッシュランチ」と商品名まで異なり、そのラインナップもヤマザキとは一線を画している。
このような特殊な形態は、全国で秋田と青森(「工藤パン」とライセンス)だけであり、それはそれでおもしろいとも言えるのだが、“ランチパック好き”としては、本家の商品の豊富さをうらやましく思っていた。

いただいたコメントによれば、青森県内の一部スーパーでは、工藤パンフレッシュランチとともに、ヤマザキランチパックの一部製品を販売しているとのことだったが、僕が見た限り、秋田ではそのような事例はなかった。
それ以前に、秋田県内のコンビニやイトーヨーカドー秋田店では、フレッシュランチ自体をまったく扱っていないようだ。
たけやの方針なのか、ヤマザキとたけやの契約上の制約があるのか、はたまたコンビニやヨーカドーの仕入れ担当者に嫌われているのかと思っていたが、数か月前だろうか、ヨーカドーでたけやフレッシュランチが1種類だけ売られていたのを見た。

その後、ヨーカドーの食品売場をじっくり見ることがなく、今日、久しぶりにパン売場を見たら、びっくり仰天!!
ヤマザキのランチパックを売っていた!!! 秋田で!
ランチパック もち&チョコクリーム ホイップクリーム入り」148円
前あった、たけやフレッシュランチはなく、別メーカーの類似製品の隣にこの1種類だけが置かれていた。それなりに売れていたようだ。
しかも、最近多く出され、気になっていた「餅」の入ったランチパック!
吉本興業とのコラボした「ラフ&ブレッド2010」というキャンペーンの一環の製品のようだ。
間違いなく「ヤマザキ」の「ランチパック」
フルカラーの包装、男女のキャラクター(この製品では漫才をしている)もヤマザキ版の証し。
製造所固有記号が「YSE」となっており、仙台工場で作られたようだ。
秋田でランチパックが買えるとは… 感激
まるで「鎖国」していた国に、「黒船」がやって来たようなものじゃないだろうか。これから「開国」するかは分からないが。


僕は餅が好き。チョコも好きだし、ランチパックの生クリーム(ホイップクリーム)系も今まで食べた商品では好みの味のものが多かった。
この商品と前後して、醤油餅やきなこ餅のランチパックも出されていて、パンの中に餅という発想には驚いたが、パンとうまくなじむのか(分離しないのか)も気になっていた。
開封してパンを割ると、
びろーん
正確には餅というより「求肥(ぎゅうひ)」だが、パンとぴったりくっついていた。片面にはホイップクリーム、
もう片面にはチョコレートがたっぷり
それぞれがバラバラにならずに、なじんでいるのは、さすがヤマザキの技術?
求肥・チョコ・ホイップ
おいしかった。最近、チョコ入りの餅系のお菓子があるが、そんな系統の味。個人的には気に入ったので、また食べたい。
ちなみに、1枚あたりの熱量は155kcal。
 ※参考までにランチパックミルキークリームは132kcal、工藤パンフレッシュランチ ザックリチョコ&ホイップは205kcal。(たけやでは表示していない)


突然、秋田でランチパックに出会えたのには驚いたが、おいしかったしうれしかった。
開店30周年を迎えたが、秋には撤退してしまうイトーヨーカドー秋田店。あとわずかしかないが、これからもランチパックを置いてくれるのだろうか?
そして、ヨーカドー以外の店にもあるのかも? など、期待してしまう。

それにしても、どういうカラクリでランチパックが秋田に“流入”して来ることになり、たけやさんはそのことをどう思ってるんだろ?
消費者としては、選択の幅が広がってうれしいですが。
コメント (8)
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工藤パンの新商品

2010-05-15 18:49:41 | ランチパック
前回の秋田版「たけやフレッシュランチ」に続き、青森版「工藤パンフレッシュランチ」など、工藤パンの新製品を紹介します。
 ※青森・秋田両県ではヤマザキ製パンが展開しておらず、それぞれ「工藤パン(青森市)」と「たけや製パン(秋田市)」がヤマザキとライセンス契約を結んでヤマザキ製品の製造・販売を行っている。
  中でもヤマザキの「ランチパック」は、両社とも「フレッシュランチ」として独自のラインナップで流通しており、全国的に見て特異な形態と言える。当ブログ「ランチパック」カテゴリーで紹介していますので、興味のある方はご覧ください。
 ※ホテル客室で撮影したため、照明の関係上、写真の色合いが悪いものがあります。

まずは2点。地元百貨店「中三」で安く売っていたもの。

左側は「フレッシュランチ ザックリチョコ&ホイップ」100円
フレーク入りのチョコクリームとホイップクリームをサンドしました。
工藤パンの公式サイトによれば、5月唯一のフレッシュランチの新商品。(なお、以前、1年前までさかのぼって新商品のページが見られると書いたが、現在は2か月分しか見られなくなった)

工藤パンフレッシュランチの包装のデザインは、本家ヤマザキと似ているようで違う(過去記事の画像参照)。
かつては相違点が多かったたけや版では、4月からデザインが変更され、女の子のキャラクター以外は本家に近いものになったが、工藤パンはそのまま。商品名と中味を示す文字のバランスや帯の配色が本家やたけやとは逆になっている。そして
この卵みたいなキャラクター
どなたですか?

中味
黒っぽいチョコレートでブツブツが見える。かつてのたけや版にあったようなムース状でなく、本格的なチョコソースみたいな感じ。分かりにくいが生クリーム(ホイップクリーム)も入っている。
コロネに入っているチョコのみたいな味がして本格的。フレークのザクザク感もアクセントとしてはいいかな。生クリームは、なくてもいいかも。

本家ヤマザキでは、2月頃に「ランチパック ザクザク食感チョコクリーム」というのを出しており、これは名称からしてそれの“移植”版だろう。ただし、ヤマザキ版にはホイップクリームは入っていないようだ。それ以前に「ランチパック クランチチョコ&ホイップクリーム」という製品もあったらしいので、それらを合わせて、工藤パンが発想したのだろうか。
最近のたけやの努力を見ると、ひょっとしたら数か月後に秋田版フレッシュランチとしてこんな製品が出てくるかも。と期待しておこう。


以下は、フレッシュランチ以外の工藤パンオリジナル製品。
以前、「フレッシュランチイギリストースト風」を紹介した。それは秋田における「たけやアベックトースト」に相当するような、食パンをベースにした県民に親しまれている“ご当地パン”の「イギリストースト」をフレッシュランチ化したものだった。

本記事最初の写真右側が「イギリストースト 小倉&マーガリン」。特売で83円。
本来のイギリストーストは、山型食パンに砂糖入りのマーガリンを塗って2枚を貼り合わせたもの。赤と青で印刷された包装で、イギリス国旗がデザインされている。
今回買ったのは、最近いくつか出ている、その派生商品。包装が色違いになっていて、イギリス国旗がヘンな色合いになっているが、それ以外の見た目は変わらない。
表示には「内容量 1個」とあったので、パン2枚を貼り合わせたものを1つとみなすらしい。はがしてみると、
片方にあんこ、片方にマーガリンを塗っていた
僕はイギリストースト自体、初めて食べたと思うが、思っていたよりおいしかった。食パンが薄手で柔らかくて食べやすかったし、名古屋の小倉トーストじゃないけど、パンやマーガリンとあんこは合う。

僕はたけやアベックトーストは嫌いなのだが、その大きな理由がパン(正方形の食パン)がもぞもぞして食べにくいこと。学校給食で出て四苦八苦して食べたのがトラウマになっているのだ。
その点、これは柔らかめの山型食パンだし、あんこが滑らかで食べやすく感じた。


最後は4月発売の新商品。
レモンケーキサンド」105円
スポンジ生地に、いちごジャムをサンドしてレモンコーチングをコーティングしました。
イチゴジャム入りのレモンケーキってこと?
レモンケーキって、レモンのような形であることもその条件の1つだと思っていたが、
こんなレモンある?
表面にはチョコでラインが引かれていて、これじゃあレモンではなく「虎ケーキ」だ。
というより、単なるコッペパン?
断面
学校給食で出た麺類などを挟む「背割れコッペ」状になっていて、割れ目にイチゴジャムが入っている。そしてレモンコーティングが分厚い! 5ミリくらいある。

味は、純粋なレモンケーキを期待してはいけない。菓子パンの一種ととらえるべきだ。そう思えばおいしい。
分厚いからレモン風味たっぷりで、意外に思えるイチゴジャムとの組み合わせも悪くはない。甘い物をたっぷり食べたい時にどうぞ。


【おまけ】工藤パンとは関係ないが、コンビニで見つけたもの。
グリコ スポロンウォーター
幼児向けの乳性飲料(乳酸菌飲料)の「スポロン」というのがあり、僕は子どもの頃よく飲んでおり、マミーやカルピスよりも好きだった。1973年発売の小容量のパックが現在も売られているが、パックの形状やデザインは変わっている。
コンビニ「サンクス」で売られていたのは、大容量の500ml入りで、水色地の水玉、キャラクターの子ども、赤い文字、どれも昔のものそのものだと思う。おそらく大人向けに“復刻”したのだろう。懐かしい。(現行商品はキャラクターと書体が異なっている)

「スポロン“ウォーター”」のためか、味が薄く感じたが、この量ならその方が飲みやすいだろう。
でも、確かにこの味。とても懐かしく飲んだ。
この独特のさわやかさは、他の乳性飲料にはないと思う。「うめ果汁」が混ざっているが、そのためだろうか。

【2021年8月17日追記】スポロンの名前の由来を知った。
江崎グリコでは「スポロガム」というおまけ付きの型抜きチューインガムもかつて作っていた。ガムに乳酸菌が入っていて、その「ラクトバチルス・スポロゲネス(Lactobacillus sporogenes)」に由来し、スポロンのほうも同じなのだそう。

【2024年3月11日追記】北海道と宮崎県のご当地乳酸菌飲料「ヨーグルッペ」が、けっこうスポロンに近い味。うめ果汁は入っていない。
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フレッシュランチ2010年5月

2010-05-14 21:00:01 | ランチパック
先月から何となく変化を感じた、ヤマザキランチパックの“秋田版”である「たけやフレッシュランチ」。
5月の新商品はおそらく1種類だけのようで、多くが4月から引き続いて販売されている。
今回は現在発売中の2種類を紹介します。まずは、4月から継続販売の
小倉&抹茶クリーム126円
小倉あんと抹茶クリームをサンドしました。
「つぶあん」と「抹茶バタークリーム」(原材料表示より)が挟まっている
和風素材のランチパック/フレッシュランチはたぶん初めて食べたが、抹茶の味もあんこも本格的で、なかなかおいしかった。
たけやさんがこんな凝ったフレッシュランチを作ってくれるようになったとは感慨深い。

なお、本家ヤマザキでは、2007年末頃から「抹茶&小倉」という製品を出しており、他の方のブログ等で画像を見ると、それと同じに見える。そのライセンスを受けた製品だろうか。
ただし、ヤマザキでは「森半抹茶のクリーム使用」と記載されており、京都のお茶屋さんの原料を使用していたが、たけや版ではその辺りの記載は見られない。


次は5月の新作。
富良野メロン126円
富良野産メロンを使用したメロンクリームをサンドしました。
りんごジャムや蔵王牛乳同様、3月までのたけやでは考えられなかった、特定産地原料を使った製品。「クリーム中富良野産メロン6%使用」と律儀な表示もある。
包装にオレンジ色と緑が使われていることから分かるように、赤い(オレンジ色)果肉のメロンを使っているようだ。赤肉メロンといえば夕張が有名だが、富良野も産地でブランド化している。
割らなくてもパン生地が透けてオレンジ色が見えた(写真右下)
原材料には「富良野産メロン入りバタークリーム」とあるが、ちょっと甘さというかメロンの味が鼻につく気がしないでもない。もうちょっとあっさり目、もしくはホイップクリームと一緒だととてもおいしそう。
りんごジャムもそうだけど、たけやさんには「ホイップ+何か」を同時に充填できる設備がない、とかなのかな。もう一息、がんばってほしい。

なお、本家ヤマザキでは、「夕張メロンクリーム」「茨城県産アンデスメロンクリーム」といった製品が出ていたようだが富良野をうたったものはないようだ。それらはジャム系だったりホイップクリームが入っているなど、中味も少し異なるようだ。

今まではあまり期待できなかったたけや版も、来月はどんなのが出るか、楽しみになってきた。
青森の工藤パン版フレッシュランチも後でアップします
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弘前いろいろ

2010-05-13 20:29:14 | 津軽のいろいろ
弘前のいろいろをいくつかご紹介します。
●NHK弘前
さくらまつり期間中、弘前駅前からの公園直行100円シャトルバスが到着するのが、中央高校や東門近くの「文化センター前」停留所(土手町循環100円バスや一般路線バスも通る)。
バス停の名称は、弘前市の施設「弘前文化センター」(「弘前文化会館」と「弘前市立中央公民館」が入る)にちなむものだが、その真向かい、ちょうどシャトルバスが停まる側のバス停の前には、
NHKがある
秋田市役所隣にあった旧NHK秋田放送局(2008年に駅東口に移転)を少し小さくしたような雰囲気の建物。壁面の卵のロゴの下には「NHK文化センター」と表示がある。
祝日はお休みで玄関が閉まっていたが、
ドアの上には「日本放送協会弘前放送会館」、右の看板は「NHKカルチャー NHK文化センター 弘前教室」とある
ここでNHKの国内の出先機関や弘前にあるNHK組織の変遷について整理してみる(参考:公式サイトとWikipedia)。
 「放送局」:営業(受信料徴収など)や番組制作スタッフ、アナウンサーが配置され、ローカル番組を作って電波を出している。各県庁所在地と北九州、北海道内6市にある。
   たまに「秋田支局」などと呼ぶ人がいるが、“支局”は別の組織なので間違い。略すなら、「秋田局」が妥当。
 「報道室」「通信部」:各放送局の下、特定の地域内の取材拠点。記者が1人で詰めているような感じ? 青森局では三沢とむつ、秋田局では横手、大館、能代にある。
 「支局」:取材拠点+営業拠点のようだ。つまり番組を作ったり、電波を出したりはしないのが放送局との違いかな。
   秋田には支局はないが、東北に比較的多く、弘前・八戸・鶴岡・郡山・いわきにあり、他地域では松本、浜松、米子などにある。元々は電波を出す「放送局」だったが、1970~80年代にNHK合理化の一環として番組制作や電波を出す機能が県庁所在地の放送局に集約され、“支局”という組織に格下げされたようだ。
 「NHKカルチャー」:NHKの関連会社「NHK文化センター」が運営するカルチャーセンター。全国各地に教室を展開しており、東北地方では秋田以外の各県にある。

なお、例えば秋田放送局の建物のことを「秋田放送会館」と呼ぶこともあるようだが、上の写真の通り「弘前放送会館」とも言うらしいから、「放送会館」とは、放送局や支局などに関わらず、「NHKの建物」といった程度の意味合いなのではないだろうか。

NHK弘前の歴史を見ると、弘前放送局が開局したのは1938(昭和13)年で、東北では仙台・秋田・山形に次いで4番目、青森放送局よりも3年早く開局している。
1967年に現在地に移転し、1975年にアナウンサーと制作スタッフが青森局に吸収、1986年にカルチャー教室を開始、1988年に支局に改称されている。
秋田放送局の先代局舎は1964年にできたので、3年しか違わない弘前と建物が似ているのには納得。

ところで、山本和之さんというNHKアナウンサーをご存じだろうか。東京の放送センターに在籍したこともあり、「NHK特集・地球大紀行」(1987年)やニュースなどに出演していた。
弘前市のご出身だそうで、アナウンス業務を離れて、数年前に弘前支局長として故郷へ赴任、イベントを伝える東北6県向けニュースでちらりと姿が映ったりもした。現在は、NHK文化センター弘前支社長に転じているそうだ。

その後、2021年末の状況

●消防車のナンバー
以前、希望ナンバー制度を利用して、ナンバープレートが「119」の消防車両が全国各地に多いことを紹介した。(秋田市高知市
弘前市(弘前地区消防事務組合)でも、弘前市役所そばの弘前消防署に「119」の車両が1台配置されていたが、先日訪れた時はお留守だった。(出動中ではなく、交通規制対応でよそへ“避難”していたのかも)
他の車両を見ると、
新しそうな、はしご車?
車体にペイントされた番号が「5」で、ナンバーも「・・・5」。これも希望ナンバーかと思ったが、「青森800」だから、ルールに従えばそうではない。(希望ナンバーなら830から898でなければいけない)
偶然にしては話がよすぎるから、逆にナンバーが「・・・5」だから「5」と車体に書いたのか?(バス会社ではそういう管理をする所もある)
RV車みたいなの
これは「青森88」だから、希望ナンバー制度開始以前のものだが、なんか「20-01」という番号が整いすぎているような気もしなくはない。2001年導入とか?
通常の希望ナンバー制度とは別に、番号を割り当てるような仕組みがあったのだろうか??

●パトカーの絵
消防車の次は警察のパトカー。
青森県警のパトカー
前のドアの黒い部分、「青森県」の下に何か印が…
白鳥
“青森県の鳥”である、ハクチョウが描かれている。写真のような小型車からクラウンなど大型セダンまで、全車両に描かれているようだ。(ワゴン車等は未確認)
全国的にみても、イラストを描いたパトカーは珍しいようだ。

●家中、町中、なんでも
警察つながりで、次は信号機。
信号機は、警察庁が全国共通の基準のようなものを定めているが、細かい規格を決めて発注するのは各都道府県警。
だから、県によってメーカーに偏りがあったり、仕様が異なったりする。地域性や気候、設置業者による差もあるだろう。
弘前公園近くの歩行者用信号機。なんとなく背中が丸っこい
秋田ではあまり見かけない形だなと思って銘板を見ると…
「松下電器産業株式会社」(2004年製造)。現在のパナソニック株式会社製
信号機は大手の老舗専門メーカーが3社あるが、他にもいくつかの企業が製造していて、松下グループもその1つ(実際には大手に製造を委託しているようだ)。
グループ内では松下通信工業→松下電器産業→松下電工(現パナソニック電工)と担当する企業が変遷しているようだ。

秋田市内にも「松下通信工業」製の古い電球式の信号機が設置されているが、LED式など最近のものは見ていなかった。
郵便ポストまで作ってしまうメーカーだから、信号機を作っていても不思議ではないけど、「♪うち中、町中、なんでもナショナル」だ。
※関連記事はこちら

●フードは長い方がいい?
土手町から弘前大学方面へ向かう「富田大通り」では、いくつかの交差点の信号機が更新されていた。
変則的な形の交差点なので、背中合わせになっている
秋田にあるのと同仕様の薄型&短いフード(庇)の“お弁当箱”形の歩行者信号機だ。2009年2月製造となっていた。
やっぱり見る度に違和感というか、おもしろい物だなと思ってしまう。

同じ通りの別の交差点では、
本体は薄型だが、フードは従来並みの長いもの
こちらは2009年12月製造。
つまり、秋田県同様、一旦は短くしていたフードを、再び長いものに戻したことになる。製造月から判断すると、2009年中に方針を転換したことになる(秋田も同じかな)。やはり雪対策だろうか。
フードが長くなっただけで、違和感をほとんど感じなくなってしまうのもおもしろい。

弘前市は城下町特有の狭くて特殊な形状の交差点が多く残る。従来型の厚い信号機が、軒先ぎりぎりに設置されていたような場所でも、この薄型なら無理なく設置できそうだ。
※続きはこちら

●見やすいLED“面拡散”
上の長いフードの歩行者用信号機が付いていた交差点では、車両用信号機も交換されていた。
拡大するとLEDが大粒
高知市内にあったのと同じ、見やすいように改良された「面拡散型」LEDの信号機(の縦型版)のようだ。

秋田県では、最近設置された信号機(手形山崎交差点など)でも、従来通りの小粒のLEDが採用されていた。秋田県警なりの考えがあってのことだろうが、単純に見た限りでは面拡散型の方が見やすいような気はする。
※続きはこちら(上のフードと同じリンク先です)

●傾いた電柱
短いフードの信号機があった、弘前大学正門隣、国立病院機構弘前病院前の交差点は、5方向の道が交わる(一方通行、病院出入口を含む)、なかなか複雑な形状。
赤矢印にご注目
秋田市内の傾いた電柱を紹介したけれど、これも相当傾いてる!
 信号機は地面に対して垂直に調整されている(ように見える?)
昔は何度も通った場所だが、あまり記憶になかった。

位置を変えて真横から見ると
“あご”が出てるように見えるけど、あくまで信号機は地面に垂直で電柱が傾いてるのか??
設置業者さんは苦労しただろう。
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「叡陵」・デッキその後

2010-05-13 20:04:12 | 秋田のいろいろ
「叡陵高校」と千秋公園外堀の「デッキ」について、その後の展開をご報告します。
●「叡陵」
こちらこちらで取り上げた、秋田県南部・湯沢市に既存の2県立高校を統合して来年度開校する県立高校の校名の一件。
県教委が公募内容と地元の意向をないがしろにし「湯沢叡陵」と決めたところ、地元から反発があり、地元関係者を含めての再検討が行われていた。

関連したキーワードで検索して当ブログをご覧いただいた方も多かったようで、アクセス解析によれば、「叡陵」で68件、「湯沢叡陵」で25件、その他「叡陵」関連で計40件以上ものアクセスをいただいた。
特定の話題で、短期間にこんなにアクセスがあったのは、初めてだと思う。

で、結局、
最終的に「湯沢翔北」「湯沢翔峰」「湯沢中央」の3案に絞り込まれ、
10日に「湯沢翔北」に決定した。(県議会で承認され、最終決定となる。)
今度は特に読みにくいわけではないし、地元の関係者も納得されたようでよかった。


●デッキ
工事が終わり供用された、広小路沿いの穴門の堀に面した「デッキ」。

昨日付けで、秋田市建設部公園課のトップページに「千秋公園穴門の堀に展望デッキが完成しました。」として、「平成21年度千秋公園整備工事(http://www.city.akita.akita.jp/city/ur/pc/sennsyuukouenn/21zoon.htm)」というページへのリンクが張られた。そのページには、デッキの規格・構造や詳しい注意事項が記載されている。

詳細は直接当該ページをご覧いただきたいが、
寸法は12メートル×6メートル、材質は床や手すりの一部に秋田杉を使っているとのこと。
利用上の注意事項は、現場に掲示がない事項・言い回しとして「堀での遊泳や、釣りは禁止です。」「堀の水質悪化の原因となるので、鳥や鯉にえさをあげないでください。」「飲酒はしないでください。」「イベント等で使用される場合は公園内行為許可申請が必要です。」といったことが記載されている。

魚にえさをやってはいけないのは、水の汚れを防ぐためだったのか。だったら、歩道側にも表示するべきではないだろうか。
飲酒、無許可でのイベントがダメなのは分かったが、じゃあ何十人もで来て、敷物を敷いてデッキ内を占領して、お弁当を食べるのはいいってことだろうか?
まあ、常識の範囲内でってことだろうし、車がたくさん通って人目が多いここでお弁当を食べる気にはならないけどね。

そして、僕は今まで「親水デッキ」というのだと思っていたが、このページ内には「親水」ということばは一言もなく、「展望デッキ」という名称になっている。
展望ねぇ…
※続きはこちら
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弘前駅と土手町の看板

2010-05-12 19:31:01 | 津軽のいろいろ
弘前で見た看板にちなむ話を2つ。
●E5系
弘前駅の正面(お城側の中央口)にこんな看板が設置されている。
「ようこそ弘前へ! 東北新幹線2010.12東京-新青森開業」
駅の外向きに「ようこそ」のフレーズはおかしいようにも思うけど、新型車両E5系電車が描かれている。
 ※E5系は2011年3月以降順次投入される計画なので、12月の開業と同時に走るわけではない
車体の輪郭や運転席が盛り上がって立体感があるように見えるが、平面のようにも見えた。確かめようと思ったが、人が多くてじっくり見られなかった。
夜は新幹線の輪郭が光ると聞いた覚えがあり、わざわざ見に行ったのに真っ暗だった。違う場所にでも別にあるのか?

弘前駅に新幹線が来るわけではないし、新青森は盛岡支社、弘前は秋田支社とJRの管轄が違う。それでもこの看板が設置されたことから、JR東日本の力の入れ方と青森県の期待がうかがい知れる。(秋田駅や秋田支社にあるE6系の広告は布や紙製だけど、こっちはちゃんとした看板だし)


そして昨日、その開業日が12月4日、E5系使用の列車の愛称が公募を元に「はやぶさ」(応募総数15万件、4000種類上の中で7位)に決まったことが発表された。
 ※現行車両E2系で運転される列車は12月以降も「はやて」のまま
「はやぶさ」は、1958年から2009年まで東京と九州を結んでいた寝台特急(ブルートレイン)の列車名だった。僕が子どもの頃は鹿児島まで行っていて、「日本でいちばん長い距離を走る列車」であり、よく子ども向けの本で取り上げられ、憧れていたが、まさか東北新幹線になるとは思わなかった。ハヤブサはE5系並みの300km/hで飛ぶことができる鳥だそうで、そのイメージにふさわしいといえばふさわしい。

個人的には「はやて」の時は聞き慣れないことばを列車名にすることに、「こまち」の時は斬新さに驚いたものだが、今回はそれに比べれば驚かなかった。
ただ、往年の東北本線の特急「はつかり」(公募でも1位)になりそうな気がしていたのは外れた。公募では「むつ」「はねと」など、青森にちなむ名称も少なくなかったそうだが、(特定の都市対東京のミニ新幹線などでなく)仙台・盛岡・青森と主要都市を結ぶフル規格の大幹線で、将来的には北海道までつながる路線であることを考えれば、局所的な名称ではふさわしくないというJRの意向があるのだろう。
公募3位は「みちのく」だったが、これ、1982年の東北新幹線開業(やまびこ・あおば)の時も、2002年の「はやて」の時も、公募結果のかなり上位に入っていたと記憶している根強い(?)人気のある名称。「みちのく」は単なる昔の地域名にすぎないし、いくつかの定義があってあいまいであるが、やっぱり全国的には、東北=みちのくという印象が強いんだろうな…

さて、そうすると気になるのが、将来導入される秋田新幹線用の新型車両「E6系」を使う列車の愛称。その名称が「こまち」を引き継ぐのか、新たに決定するのかはまだ未定とのことだが、「はやぶさ」&「こまち」だと、何となく不釣り合いな気がする。どうなるんだろう?

さらに、新青森開業に合わせて、五能線「リゾートしらかみ」に導入される新型ハイブリッド気動車
同時に新潟・長野県にも同じ車両が導入されるが、昨年末に名称が公募され、先月下旬に「リゾートビューふるさと」という名称が決まった。
五能線では既存の「リゾートしらかみ」3本に、それぞれ「青池」「ぶな」「くまげら」という名が付けられているから、やはりハイブリッド車にも名前が付くと思うのだが、まだ募集すらしていないようだ。秋田支社さん、間に合う?


●中土手町
弘前市の中心市街地である「土手町」。現在は秋田市中心部よりは、活気のある商店街だと思う。
土手町は、弘前公園側から弘前駅に向かって、下土手町(したどてまち)・中土手町・上土手町に区分され、商店街の組合も分かれているようだ。
そのまん中、中土手町(紀伊國屋書店から中三手前の蓬莱橋までかな?)は、上土手町・下土手町がリニューアルされた後も、昔ながらのアーケードが残っていたが、現在、街路整備事業が進められている。
電線地中化・アーケード撤去ですっきりした

雨や雪の日はちょっと困るか
融雪装置設置や歩道のタイル敷きなども実施されるようだ。そして、目立つのが、
それぞれのお店の軒先に設置された看板
ほぼ正方形の木製の枠の中に、そのお店をイメージさせるものがデザインされている。
4月3日付陸奥新報によれば、「現在36カ所。縦45センチ、横40センチの統一規格」で「「車で通り過ぎるのではなく、歩いて楽しめる空間づくりをしたい」」という思いが込められているという。
 ケーキ屋さんとスウィートポテト屋さん

桜の花は花屋さん

軒の上に植物を置いているのも共通事業の「グリーン・パサージュ」のようだ
時間がなくてごく一部しか見られなかったが、どれも印象的なデザインで、この看板を見て歩くだけでも楽しめる。とてもセンスがいいと思う。
これだけ看板が並んでいるということは、空き店舗が少ないということの証しでもある。

秋田も負けていられませんぞ。
※続きはこちら
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