広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

年度を越えて

2010-04-02 20:15:58 | 秋田のいろいろ
旅行記にかまけているうち、年度が変わり、秋田のネタもたまってきたので、まとめてご紹介します。(旅行記の方はまもなく終盤で、以後小ネタ・ランチパック編等をアップする予定です)
●4度手間解消!!
まずは、個人的にはとてもうれしい変化。
1年前、秋田市のバス停の時刻表は、同一経路で同じ場所に行くにも関わらず、担当営業所など毎に別々の表になっており、とても探しづらいことを紹介した。
中でも、「通町」の秋田駅行き時刻表は4枚にも分かれており、乗客は4度探して、それを頭の中で並べ替えをさせられるという、とんでもない時刻表だった。
秋田市の公共交通関連の意見公募などの機会にそれを伝えており、バス会社も知っていたはずなのに、(通町については)そのままだったのだが、昨日のダイヤ改正後は、
あれ? 時刻表が貼ってない?
ではなく、裏面に
なんと1枚にまとまっている!!!
これなら分かりやすいし見やすい。
要望してから1年かかったわけだし、他のバス会社では当然のこととはいえ、このバス会社としては大きな前進だと思う。
これからもこの調子で、乗客の立場での案内をお願いしたい。

●角館線、“こころやり”線廃止
次もバスの話だが、一昨年、乗車記をアップした、秋田県南部を基盤とするバス会社「羽後交通」(本社横手市)。
秋田市には、湯沢市・横手市からの高速バス(共同運行)、由利本荘市本荘からの急行バス、そして仙北市角館からの急行バスの3路線が乗り入れていた。
角館行きの見慣れない形式のバス
 三菱製で、他のサイトによれば、大阪市交通局→大阪市の外郭団体(大阪輸送振興)を経て、羽後交通へ譲渡されたらしい。

だが、3月いっぱいで角館線は廃止された。
廃止の告知。「お知らせ」の文字がおもしろい(他の告知もこの書体だった)
かつては、角館の先、仙北市田沢湖駅前発着の特急バスもあったのだが、2年前に角館までに短縮されている。
秋田市内では中心部と御所野地区のイオンモール秋田間での利用もできたのだが、芳しくなかったのだろう。
これは見慣れたいすゞ製で、やはりどこかの中古車
他の公共交通機関で秋田から角館に行くには、1時間に1本の秋田新幹線「こまち」なら45分程度だが、特急料金(立席または特定特急券)込みで2430円。
大曲駅で普通列車どうしを乗り継げば1280円。所要時間はそれほどかからないが、大曲-角館間の列車本数が少ない。

羽後交通の角館線は、1日5本運行で、所要時間は1時間半ほど。運賃は不明だが、2000円以下だったはず。
僕は1度も利用したことがなく、偉そうなことは言えないが、帰省ラッシュでこまちが混雑する時などはこのバスが威力を発揮しそうだし、ダイヤ設定を見直し、宣伝すれば、お客を増やせなかったのだろうか。
県庁所在地と一大観光地・小京都角館を結んでいたのだし。

4月からは大仙市協和のJR奥羽本線羽後境駅前の「境営業所」と角館を結ぶ路線が1日4本運行(他に区間便あり)されている。
ということは、JRの秋田-羽後境間が480円、バスの境-角館間は1080円だそうなので、計1560円。羽後境での接続とやや時間がかかることに注意すれば、「こまち」よりは手軽な移動手段になり得る、かな…?

※その後、2014年に秋田-角館のバスが形を変えて復活することになった。


公共交通機関を取り巻く厳しい状況により、先日取り上げた船川線など、他にもいくつもの路線が、新年度に廃止・再編された。
昨日の魁新報では、大仙市を走る羽後交通の「心像(こころやり)線」という路線も廃止され、終点の地元住民が運転士に花束を渡して感謝の行事を行ったことが報道されていた。
路線は大曲-JR奥羽本線刈和野駅-心像というルートのようだ。車両の表示は「心像・鬼頭」で、終点が鬼頭(おにこうべ)という停留所。地図上では、奥羽本線峰吉川駅と田沢湖線角館駅を直線で結んだほぼ真ん中、国道46号線の南の山間部の集落のようだ。
大仙市心像という場所の存在も読み方もそこに行くバス路線もまったく知らなかったし、地名の由来も分からないが、温かみを感じる地名だし、そのイメージそのままの温かさを感じる話題だった。

●保育園開園の花束の意味
昨年10月に取り上げて以来、それっきりにしていた、秋田市長公舎を改築して民間保育園にするという話。
その後の経緯は、いざ建物を改築しようと思ったら、老朽化が激しく、基礎以外の解体・新築を決定。しかし、時間がないため市当局が市議会へ説明しないまま工事してしまうというドタバタがあった。結局、建物は無事完成し、運営者も決まった。

運営することになったのは、秋田駅東側の広面(ひろおもて)地区で保育園を運営している社会福祉法人。広面の分園扱いで、「みつば保育園」という名になった(みつばってセリ科野菜のミツバ?)。工事費用5600万円のうち5500万円を市などが補助した。
定員は0~3歳児30人だが、今のところ入園したのはその半分。具体的な開園予定がなかなか決まらなかったのでためらった人が多く、定員が埋まらなかったようだ。
それにしても3月1日現在、秋田市には247人の待機児童(0~5歳児)がいるそうだ。
左の門はそのまま。右はカーポートや敷石を撤去、舗装して駐車場になった
市長公舎時代、木々が茂り、手入れされたツバキなどが咲いていた庭。そのまま保育園の園庭にはできないだろうし、建物の解体・新築がされたとなれば、絶望的か、と思っていたが、
フェンス左が隣接する児童公園、右奥が園舎
庭を、園児が立ち入れるエリアとそうでないエリアに区切っているように見えたが、意外なことに、(厳密に比較したわけではないが)木の本数自体は減っていなさそう。
ただし、ツバキなど大きな木は、上部がバッサリ刈り取られ(3分の2くらい?)、今年の花は楽しめなさそうだ。安全・採光・通風上やむを得ないのだろう。

そして、とても引っかかったことがある。
昨日の夕方、秋田市長が出席して「開園式」が挙行された。その報道を見ると、式の中で園児が秋田市長に花束を贈呈していた。
 園児→市長 ですよ。これってどういう意味?
園の運営は完全に社会福祉法人に任されているだろうから、開園式も法人や園が主催・企画したのだろう。
たしかに保育園の認可、監督を行うのは秋田市役所。ましてここの場合、費用面などで秋田市にはとても世話になったわけで、その長を来賓として招くのまでは理解できる。
でも、なんでその人に花束を、しかも園児を使って渡さなければ(渡させなければ)ならないのだろう?
園児自身も、全員が園から歓迎されるべき「新入生」であるはず(入園式的なものは午前中に開催されたそうだが)だし、今まで待機児童だった子もいるだろう。

むしろ逆に、市長の方から「今まで入園したくてもできずに、(子どもと保護者に)不便な思いをさせてごめんね。もう少しすれば(定員が充足して)もっと友達が増えるし、入園したがっているみんなが入れるように(他の保育園を支援して)がんばるからね」と、子どもたちにお菓子かおもちゃの1つでも渡すべきではないだろうか。

これって、例えば新しい鉄道が開業した時などの出発式で、乗客代表や乗務員に花束を渡すが、そうでなくて国土交通大臣や地元首長に渡すようなもんじゃないだろうか?
学校の卒業式で、卒業生から来賓のエライ人に花束を渡すようなもんじゃないだろうか?
園としては世話になった市に対してお礼をしたかったのかもしれないが、この場でこんな形でするべきではないと思う。(裏でこっそりやられてもそれはそれで問題だけど)

また、今日は河辺地区(旧河辺町)にできた【追記:既存の2つの保育所を統合したもの】秋田市最大規模という「河辺保育所」の開所式が行われたことが報道されたが、そこでも園児たちが「こんなにすてきなほいくしょをありがとうございました」と言わされていた。ここは秋田市立の保育所だから、秋田市の意向なのかもしれないし、保育業界の“慣習”なのかもしれないが、なんかおかしいんじゃない?
年末の東北新幹線新青森開業時に乗客が「こんなにすてきなしんかんせんを…」とか、将来の秋田市庁舎新築時に市職員が「こんなにすてきなしやくしょを…」と言うのだろうか。
そして仮にお礼を言うのであれば、市長など来賓ではなく、納税者の市民に言うべきだ。

僕は内情は知らないし、イベントの1コマの些細なことだが、気になってしまった。
この園や秋田市だけに限ったことでないが、園と市の間でお礼を交わしているようなヒマとおカネがあったら、子ども、働く親、そして現場の園職員が不利益を被ったり嫌な思いをすることがないよう、国、自治体、各社会福祉法人の経営者は努力を続けてほしい。

●いつまでかかるの?
3月1日の記事で、19日までの予定通り終われそうだと思った、新国道の山王十字路南側歩道の融雪装置設置工事。
その後、順調にアスファルト舗装・点字ブロック設置が完了し、快適に(歩行者・自転車は)通行できるようになった。ただ、工事中の代替歩道だった、車道の1車線は塞がれたままで、多少なりとも車両の渋滞を招いていた。
工事期限の3月19日が過ぎ、
3月28日撮影
年度が変わっても(今日、通りがかりに確認)、塞がれたまま。まだ何かの工事はやっているようで、塞いだ車線に関係車両などは駐まっていたが、いつまでやるんだろう?
役所の工事って、看板に表示された期限までに終わるのものだと思っていたのだが… 当分はこの車線を供用するつもりがないのだろうか。
※続きはこちら

●県庁の課名変更
先週紹介した、秋田県庁の課などの名称変更
現在は秋田県公式サイトの「組織別案内」の課の一覧で、「広報広聴課(旧情報公開センター) 」といったように旧称を併記している。
当初の案とは若干異なるようで、「環境エネルギー推進課」→「温暖化対策課」(これはストレートでいい名称だと思う)といったものもあった。

新年度関連の話題、続く

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