広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

ピノマウス

2008-09-30 19:24:30 | 機械モノ(デジカメ以外)
宅配便が届いた。
ネット通販で注文していた商品かと思ったが、無地の段ボール箱で、注文した物にしては箱が大きい。

送り状を見て分かった。応募したのも忘れていた、森永乳業のアイス「エスキモーピノ」の懸賞に当選したのだ!
箱を出してみると、同じ大きさの白い箱がもう1つ出てきた。
 
パッケージから出してみる。

当たった賞品は、オリジナルのマウスとマウスパッド。


マウスパッドにはリストレストが付いている。
僕は普段、リストレストどころかマウスパッドも使わないので、あまり比較できないが、パッド部分は薄め、リストレスト部分は結構厚くて、硬さや弾力性も良さそう。

そしてマウス。形はもちろん、表面もチョココーティングされたかのような、つや消し加工で、本物のピノっぽい。
奥の大型のマウスと比べるとだいぶ小さい。

高さはピノの方が少し高いかな。
形が独特だが、意外にそれほど持ちにくくはない。手で握って動かす分にはあまり問題ない。ノートパソコン用の小型マウスだと思えば使えなくもない。
ただ、僕は手が大きいから、ボタンは非常に押しにくい。

ボタンは2ボタンとスクロールホイール。
ホイールは柔らか目のゴムのような感触ではなく、硬いプラスチック。チョコレート色だが、透明になっていて、中の部品のようなものが赤く透けて見える。初めて見たとき、赤い粉が付いているのかと思ってしまった。

Windows XPのパソコンに繋ぐ(Macにも対応する)。いまや当たり前のUSB接続式で、光学式なので赤いLEDが光った。他のマウスと同様、専用ドライバなしで認識されてしまうから、デバイスのプロパティに「Pino」などと表示されるわけではなく、ちょっと残念。
見にくいが底面に「pino」のロゴが入っている。


添付の書類によれば、マウスとパッドは別のメーカー製だが、共に中国製。マウスはレーザーポインタや革張りのマウスなどを作っているアーストレック製。

僕は甘い物は好きだが、アイスの中では、ピノはかなり好きな方(限定フレーバーじゃなく普通のチョコのがいい)で割と買う。
だが、今回は確か2口(6粒入り製品3つで1口)の応募で当選者1000名に入ってしまった。ワンセグテレビやiPodも賞品にあったのでそちらに応募者が流れたのかもしれないが、非売品のオリジナル賞品はこれだけ。ピノ好きならこれを狙うしかないと思って応募した。
使わずに大事にとっておこう。ちなみにピノは1976年発売開始だそうなので、僕と同世代だ。

【この記事の写真についてのメモ】
E-520で撮影。屋内・フラッシュなしでも手ブレ補正のおかげでブレずに撮れた。
白いものがない蛍光灯下で撮影したので、購入後、一度も外したことのないオートホワイトバランスが、初めてうまく機能しなかったため、ワンタッチ設定を使用。
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秋田市平和公園からの眺め

2008-09-30 17:17:42 | 秋田の季節・風景
前の記事に続いて、平和公園で撮影した写真をご紹介。
なお、午前と午後2回撮影したので、同じ方向の写真でも光線状態が異なるものがあります。縮小・トリミング以外の画像加工はしていません。

まずは、平和塔裏の「展望広場」や奥の墓地からの風景。
北の方角。寒風山から真山・本山と男鹿半島がきれいに見える。手前には飯島地区の住宅と水田が広がる。

絞り優先 F/22 1/100 露出-0.7

望遠ズームレンズに付け替えて、
組合病院と寒風山。稲刈りは半分程度終わっていた。

プログラムオート F/8 1/400 露出-0.7

左に移って、秋田火力発電所。

プログラムオート F/8 1/400 露出-0.7

場所を変えて、上の写真より右、おそらく上新城・下新城地区の一面の水田。
一番奥に、横に長く森のようなものが伸びているのは何だろう?

プログラムオート F/9 1/500 露出-0.7

西方向では、日本海、ポートタワーセリオン、外旭川・将軍野・土崎地区の屋並が見える。(午後は逆光になる)
右側の並木道は外旭川病院の通りだけど、こうして見ると、港までの直線距離は思っているより近く感じられる。望遠レンズで距離感が圧縮されたのと、道路が港まで一直線でないからだろう。

絞り優先 F/22 1/125 露出-0.7

平和塔に上ってみる。下の芝生の広場が見下ろせる。小学校の遠足ではここでレクリエーションをしたりお弁当を食べた。
「オリンパスブルー」の設定にしたが、肉眼で見ても空がきれい。

プログラムオート F/7.1 1/320 露出-0.3

芝生の隅の蒸気機関車の滑り台も昔のまま。

プログラムオート F/7.1 1/125 露出-0.3 トリミングあり

平和塔から少し下ると、左手の墓地越しに秋田市街・千秋公園そして鳥海山が見えた。

プログラムオート F/7.1 1/250 露出-0.3

墓地の間をいったん下って道路を渡ると、別の小高い丘があり、頂上に赤いベンチがある。
頂上から今来た、平和塔のある丘の方を振り返る。(写真右奥に平和塔がある)
高さはこちらと同じくらいか。

プログラムオート F/6.3 1/250 露出-0.3


プログラムオート F/8 1/400 露出-0.3

ここからは、山王の官庁街や新屋、大森山方面が見える。

まずは山王。右の白い柱に丸いレーダードームが乗っかった建物は秋田地方気象台のある国の秋田第二合同庁舎。その左の横に長いのが秋田県庁。

プログラムオート F/8 1/400 露出補正なし

いちばん左まで振る。これより左は木が茂っている。
手前の1本の鉄塔は山王の東北電力か? それにしては長崎屋との距離がありすぎるような・・・
奥のテレビ等が並ぶのはおなじみ大森山。
見にくいが、テレビ等の右には動物園の遊園地の観覧車の上半分が見えている。

プログラムオート F/8 1/400 露出補正なし、逆光気味だったのでスポット測光

高い所から景色を見るのは好きだけれど、何か所か場所を変える必要はあるものの、いろんな方角が見える平和公園は楽しい。
雪景色なんかもきれいだろう。
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秋の遠足(秋田市平和公園)

2008-09-29 18:09:08 | 秋田の季節・風景
僕が卒業した秋田市中心部の小学校では、春にバスを利用した遠足が行われ、秋には徒歩での遠足が行われていた(週休2日・前後期制になった現在はどうなのだろう)。
秋の遠足の行き先は、八橋運動公園か平和公園だった。

平和公園は旧秋田藩主佐竹氏の菩提寺の天徳寺裏の丘(山?)にあり、仏舎利塔(平和塔)が目立つ、市営の墓地公園であるが、僕には墓地というより、遠足の場という認識が強い。

この山の北西部には、外旭川・飯島地区など水田地帯が広がる。
以前の記事で四ツ小屋の水田地帯を取り上げたが、Googleマップの衛星画像で見てみると、四ツ小屋よりもこちらの北西部の水田の方が面積は広い。
平和公園から黄金色の水田が見えるはずだ。小学校の遠足以来だと思うが、訪れてみた。


通常であれば、天徳寺山門付近から登るのだが、もう少し西寄りの秋田市斎場の奥から“入山”してみた。
階段がしっかり整備されている。右手は開けていて墓地、左手は木が茂っている。その茂みの中にこんなものが・・・

プログラムオート F/7.1 1/160 露出-0.3 トリミングあり
ウズラかな?

段数が多く、角度もやや急で息切れしてしまった。このような運動をしたのは久しぶりだから、結構堪えた。
でも日差しはあるが暑くなく寒くなくいい気候で、風に当たってしばらく休んだら元気になり、この後は(ずっと下り坂とはいえ)苦しいことはなかった。

階段を昇りきって右に行くと、遠足で訪れた平和塔や芝生の広場があるが、まず左に行ってみる。
「展望広場」という看板があり、階段がさらに続いているので行ってみると、東屋があったが、木がうっそうとしていて、まったく展望じゃない。
この山は園内の墓地区画やそこに続く道路(車が入れる)部分は切り開かれて明るいが、それ以外は針葉樹が多く、あまり景色がいいわけではない。
墓地区画にA・B・C・・・とアルファベットが付けられているが、後半の方の区画が続く。山の斜面側の区画もあったが、いちばん奥の区画は外向きで、景色が見渡せた。

プログラムオート F/8 1/200 露出-0.3
左手に男鹿半島、中央に水田(飯島の組合病院辺り)が見える。
新鮮な花が供えられているお墓がちらほらと目に付く。枯れたものは見当たらない。
市内の寺町では、さっさと片付けてしまったり、逆に枯れたのがいつまでもあったり、寺院によってまちまちだが、ここは管理が行き届いているのだろうか。

ここより先の道はないので、引き返して平和塔の方へ向かう。
公園内でもアップダウンがきつい。何組か墓参りや散歩する人がいる。

プログラムオート F/7.1 1/250 露出-0.3

先ほどとは別の「展望広場」があった。
こちらは、見るからに見晴らしがよさそうなので、登ってみると、所々視界がさえぎられるが、男鹿半島・土崎港のポートタワーセリオン・水田・住宅地・日本海と秋田市らしい景色が存分に楽しめた。青空も広がって気持ちいい。(これらの写真は別記事にします)
平和公園でいちばん眺めががいい場所だろう。

さらに進むと、すぐに平和塔の裏側が見えた。
反対側には今まで見えなかった、太平山・手形山・秋田大学鉱業博物館など東側の視界も一瞬開けた。

プログラムオート F/7.1 1/250 露出-0.7
正面に回ると、平和塔を見上げるように芝生の広場がある。昔、遠足で訪れた時の記憶そのままで懐かしい。
子供の頃の記憶といえばそんなものなのだろうが、この芝生(と後ろの松林)の中だけで自由時間を過ごしたのかと思うと、だいぶ狭く思える。さっきの展望広場が近いのに、行った記憶がないのは、園内を車が走ることや墓地公園であることに配慮して、学校側で行かせないようにしていたのだと思う。

平和塔の正面から天徳寺山門そばの表口へ下りる道に来ると、やっと秋田市街側の視界が開けた。少し小高いところに赤いベンチが置かれていて、そこからの眺めも良かった。

秋晴れでとても気持ちのいい「遠足」だった。
平和公園も改めて行ってみて、いい場所だと思ったので、また行ってみよう。
園内には主に墓地の部分にトイレ・水飲み場はあったが、自動販売機はなかった。すぐ街に下りられるとはいえ、暑いときは飲み物持参がよさそう。
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三平バスと島耕作バス

2008-09-27 23:19:52 | 秋田のいろいろ
※本記事の写真はコンパクトデジカメで撮影しました。機会があればE-520撮影のものに差し替えたいと思います。
10月4日にE-520で写真が撮れたので、別記事に掲載しました。(クリックで移動)

現在、秋田市内の路線バスは、緑色の車体の秋田中央交通が大部分を占めている。
ところが、中央交通のバスに乗ろうとバス停で待っていると、こんなバスが来るかもしれない。

白い塗装のバスの正面には魚(【2010年5月23日訂正】ヤマメ?)の絵と「三平バス」という文字が書かれている。
車体に緑色の部分はないから、旅行者とか不慣れな人には「さんぺいバス」とか「みひらバス」という社名の、中央交通とは別のバス会社のバスに見えなくもないと思う。
(ちなみにラッピング広告バスの場合、正面は中央交通の標準の緑色塗装で会社名も表記されているから、正面から見る限り、同社のバスであるのが一目瞭然である)


実は、このバスも秋田中央交通の車両であり、側面の後輪の直後にはちゃんと会社名が書かれている。
「三平」とは矢口高雄氏の漫画「釣りキチ三平(さんぺい)」の主人公「三平三平(みひらさんぺい)」であり、三平バスはそれが車体に描かれたバスなのだ。

2001年に秋田中央交通の創業80周年を記念して、秋田県出身の矢口氏の作品を車体に描いたバスを導入したのだが、その話を聞いたとき、僕は意外に感じた。
なぜなら、矢口氏は県南部、内陸の旧増田町(現・横手市)出身であり、県中央部で営業する同社との縁が感じられなかったからだ。(矢口氏は漫画家になる前は秋田市に本店を置く銀行の行員だったから、無縁ではないだろうけれど)【2010年5月23日追記】矢口氏とバス会社社長が旧知の仲だったため、実現したらしい。
そして、同社の80周年といっても特に一般向けイベント(記念式典とか出発式とか)があるわけでもなく、唐突に車両を導入しただけで、物足りない感じがした。

車内や同社ホームページを見ても、矢口氏や本作品、同社の80周年記念車であることなどの説明は一切ない。
そもそも、作品名の「釣りキチ三平」から「釣りキチ」を取って「三平バス」にしてしまったのは、“キチ”の表現に配慮したつもりだろうが、「三平」だけではかえって分かりづらい。秋田+三平=釣りキチ三平作者の矢口氏の出身地という連想ができない人だって大勢いるのだから、説明不足だ。
1983年に週刊誌連載を終了した作品だから、作品やキャラクター自体を知らない人もいるだろう。
矢口氏とどういう契約になっているのか分からないが(著作権表示もない)、ちょっとした解説を車内に掲示するとか、矢口氏のメッセージを掲載するとかしてもいいと思う。
折りしも、同作品の映画撮影が進んでいるというから、それに合わせて、キャンペーンを展開などしてもおもしろそうなのだが・・・

三平バスも以前記事にした広島の路面電車の乗り方のように、その土地の人には常識だが、旅人や引っ越してきたばかりの人の目線で見るとそうでないものの1つといえる。


山口県の岩国市交通局には「島耕作バス」がある(2003年運行開始)。三平と同様、作者の出身地にちなむものだが、こちらは車両正面に市章が付くが、「岩国市営」などの表記はない。しかし、「岩国出身の社会派漫画家。弘兼憲史」「ようこそ弘兼憲史の世界へ!」などと車体に表示(著作権表記もある)があるほか、車内はギャラリーになっており、1台しかないが時刻表にはどの便に使用されるか明記されている。
観光地の錦帯橋経由の路線で運用されるということもあるだろうが、説明・PRという点では、非常に分かりやすい。

本記事いちばん上の三平バスと同じ「日野レインボー」だが、こちらはウインカーの位置がヘッドライトと同じ高さ。
三平の方はもっと上に付いていて「雪国仕様」なのかもしれない。

【2022年12月15日追記】島耕作バスは2013年頃に廃車となって、後継の車両はなく、終了してしまった。


三平バスの話題に戻るが、車両側面には釣竿を振る三平くんが躍動的に大きく描かれていて、彼の上半身と左足は窓ガラスにかかっている。
この部分を車内から見ると・・・

外が透けて見えるような特殊フィルムではないので、絵の真横の席に座ると外が見えない!
以前乗った時、窓ガラスに細長い汚れが付いたか何かパッキンのような部品が垂れ下がっていると思い、よく見たら、絵の釣竿部分だった-ということがあった。
でもこの写真のように外が明るいと、車内からも三平くんが見える。

さらに楽しいのが、

シートの背もたれには楽しそうな三平くんとたくさんの鮎がいる。


ちなみに、三平バスの路線バス用の車両は多数(確か16台)ある。
日野自動車の「レインボー」(いちばん上の写真)と当時モデルチェンジして間もなかった、縦に並んだヘッドライトが斬新ないすゞ自動車の「エルガ・ミオ」(それ以外の車内も含めた本記事中全ての三平バスの写真)の2車種で、台数はいすゞの方が多い。
三平の絵は同一だが、車両メーカーにより、窓枠などのデザインや色が異なるので、受けるイメージは少し違う。(日野製は窓の位置が高すぎると思う)
やや残念なのは、秋田県中央部に5つの営業所と広い路線網を持つ同社でありながら、16台全部が秋田東営業所に集中して配置されているので、見たり乗ったりできる場所が限られているということ。
秋田市内の桜ガ丘、大住、南高校、御野場、将軍野方面などが秋田東営業所担当路線だ。
しかも、他の一般車両と共通で使用されるので、この時刻の便には必ず三平バスが来るというわけでもない。もっとも見るだけなら、昼間に秋田駅西口か東口のバス乗り場に30分もいれば数台はやって来るだろう。
行き先表示機が多くの路線に対応できるLED式に更新された車もあるようだから、他営業所に転属し、より多くの路線を走ることが将来あるかもしれない。

ほかにも、見られたらラッキーなのだが、1台だけ、貸切車両の三平バスもある。
貸切だからいつどこを走るか全く分からないが、大川反の秋田営業所に所属しており、年に数回見かける。路線車両とは図柄が違うような気がする。
※貸切用についてはこちら

【2017年4月10日追記】この後、2016年秋までに、路線用三平バスの全車両が緑の一般塗装に変更され、外観としての三平バスはなくなってしまった。

【2019年11月29日追記】2019年11月に秋田魁新報の連載「シリーズ時代を語る」で矢口高雄氏が取り上げられ、釣りキチ三平のタイトルと三平バスについて、少々触れられていた。
11月19日27回
作品名は当初、「「釣りバカ三平」になる予定だった。ところが週刊少年マガジンの編集部が釣りキチに変えちゃったの。」
理由は、「当時は「空手バカ一代」や「天才バカボン」、それに「野球狂の詩(うた)」という漫画があった」ためか、「新たにバカが加わるのはさすがに…と考えて変更したのでしょう。」。
後に「アニメ化されても、一部地域ではテレビで放映されなかった。「キチ」は不快用語だという理由でね。じゃあ抗議を受けたかというと、そんなことは一度もなかった。」。
原作は1973年から、アニメ化は1980年。「キチ」という言葉への認識が、その7年間で変わったということもあるのかも。

26日34回
「釣りキチ三平は秋田中央交通のバスやJA秋田ふるさとの段ボールなんかにも描かれている。」など「(昔は低く見られていた)漫画が目を引く存在になるなんて、感無量」。
だけど掲載時点では、外観が釣りキチ三平のバスはもうなくなっており、さらに廃車されたものもあり、車内の座席のみの三平バス。そんな現状を矢口氏はご存知なのだろうか。
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ブレブレの報道写真

2008-09-26 11:54:30 | デジカメ
オリンピックのアスリートを撮影するようなプロカメラマンは、キヤノンかニコンのカメラを使用し、レンズ胴鏡の色で(白がキヤノンで黒がニコン)遠目でも見分けがつくそうだ。
また、社会面の記事のような写真では、バチバチとフラッシュをたいて撮影している印象がある。

一方で、10月から夕刊を廃止する、“郷土の新聞”「秋田S新報」には、なぜこの写真がこんなに大きいサイズで掲載されているのか、首を傾げたくなるような写真がたまに掲載される。
2008年9月25日付けの朝刊の中ほどの面の県内各地域の話題が掲載される面の写真もそうだった。

コンパクトデジカメで撮影。記事の写真中の人物の顔と氏名部分は画像加工しています。
縦方向は1段半で横に長いちょっと変なサイズ。
水平でない場所で、スキャナでなくカメラで撮影したので、うまく伝わらないかも知れないが、(新聞記事の写真の)画像が全体的にブレている。被写体ブレでなく手ブレだ。しかも人物が手に持っている紙の文字はブレに加えて白く飛んでいるようにも見え、肉眼でも判読しにくい。

ためしに拡大したものの一部を原寸大で見ると、

下の記事の活字と上の写真中の文字の鮮明さの違いがお分かりいただけると思う。

以前も2度ほど、ひどく手ブレした写真が掲載されているのを見たが、皆、こういったローカルな、つまり通信部とか報道室とか要員が少なそうなセクションで取材したと思われる記事だった。

堂々と真正面に回りこんで撮影しているようだが、フラッシュをたいていないように見えるし、体育館のような場所で後ろが明るすぎるので露出調整で対応できるかもしれないし、ISO感度を上げてもいいだろう。そもそもこのカメラには手ブレ補正機能がないのだろうか。
脇をしめて両手でカメラをしっかり構えているのかも気になってしまう。

おそらく、専門のカメラマンでなく、取材した記者が撮影したのだろう。
一人何役もこなして大変だろうけれど、プロならもう少しうまく撮ってほしいし、新聞社側もフォロー(手ブレ補正付きのカメラを使わせるとか、撮影の仕方を指導するとか、最終的には掲載写真を小さくするとか)をしてやれないのだろうか。

2000年頃に、この新聞社の記者が、あるイベントを取材している姿を見かけたが、ニコンのコンパクトデジカメ(おそらくレンズが回転するCOOLPIX990。当時の高級機種だった)で(光学ファインダーでなく)液晶を使って撮影していて、こんな分野にもデジカメが進出し、こんな撮り方の写真が新聞に載るのかと驚いたものだ。
今はどんな機種を使っているのか分からないが、専門のカメラマンがニコンやキヤノンのカメラを使うまでもなく、少なくとも僕がE-520を使って手ブレ補正をONにすれば、もっとうまく撮る自信がある。

なお、この日は、スポーツをする小中学生特集が載った別刷りも入ったが、その写真は、僕には撮れそうもないほど、躍動感のある写真だったことをS紙の名誉のために記しておく。
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E-520の再生機能と初めての電池切れ警告

2008-09-23 20:49:04 | デジカメ
この記事でも触れたけれど、オリンパスのデジタルカメラの使いやすさ(操作性)は気に入っている。
E-520をいじっているうちに、撮影画像の再生機能が、使いやすく進化していると思わせることがあった。

なお、他社のカメラやオリンパスのコンパクトカメラに、同様な機能があるのかどうかまでは調べていないので、ひょっとしたら現在のデジカメ界においては当たり前のことかもしれない。
あくまでも、古いオリンパス(300万画素、手ブレ補正のない時代)のコンパクトデジカメからE-520に乗り換えた者の感想としてお読み願います。

1.縦位置で撮影した画像の再生時に自動的に回転して表示される。
なおかつ、再生中にカメラを回転させると、表示中の画像も連動して回転する!(つまり天地が常に正しく表示される)
手ブレ補正のセンサーを利用しているのだろうか? とすれば、手ブレ補正のないE-420にはない機能なのか?
ただし、カメラを地面に対して垂直(正位置)にして再生した時はいいが、レンズを下に向けて再生したときは、反応しなかったり誤作動することが多い。

2.複数コマ表示の進化
どのメーカーでも複数コマを並べて表示できるデジカメがほとんどだと思うが、コンパクトデジカメではズームレバーやボタンで表示枚数を操作することが多い。
一眼レフのE-520では、そうしたボタンがないから、露出やシャッター速度を変える時にも使う、コントロールダイヤルをカリカリと回す。
4・9・16・25・49コマと変わり、最後にはこのように100コマ表示される。(ここでも縦位置で撮影した画像は縦長に表示されている。)

コンパクトデジカメで撮影。液晶保護シートを貼っているため、やや見にくいです。(以下同じ)

2.7インチの大画面上に選択したコマはやや拡大されるとはいえ、さすがに見にくい。
画像を見るためより、早送り・戻しのような機能なのかもしれない。
(ちなみにオリンパスのデジカメでは、昔から十字ボタンの上と下で10コマずつスキップできる)

そして、100コマ表示からさらにダイヤルを回す(1コマ再生からだとダイヤル7クリック分)と・・・

なんとカレンダーになる。
その日撮影した最初のコマが表示され、あとは、そこを基準に探せということのようだ。
同じ日に何百コマも撮る人には使いづらいかも知れないが、僕のようにほぼ毎日数コマ撮って、メディアに入れ放っしという使い方の人には結構便利だ。
ただ、カレンダー表示時に「OK」ボタンかコントロールダイヤルを拡大側に1クリック回すと、いきなり1コマ表示になってしまう。複数コマやカレンダーの表示に戻るには、再度最初からダイヤルを回さなければならないみたいで、ちょっと手間かもしれない。
逆に、拡大表示から単純な1コマ表示に戻る方法が、ダイヤルを逆方向に同じ回数回すしかないようで、回しすぎると複数コマ表示になってしまう。他のメーカーではボタン1つで基本の1コマ表示に戻れたので、この辺もちょっと不便だろうか。
しかし、再生中に撮影したくなったとき、(ダイヤルやスイッチ操作なしに)シャッターボタンを半押しすればすぐに撮影モードになるのはありがたい。以前のオリンパスのコンパクトカメラでは裏ワザ的に撮影モードでの再生ができたのだが、E-520ではこの方法が正式な再生方法になったようで、使いやすさが受け継がれている。

初の電池切れ警告
上の液晶画面の左上に赤い電池のマークが出ているが、これは電池切れの予告。
買った日に満充電し、その数日後に継ぎ足しで充電しただけだったから、初めての警告だ。
(この電池の残量マークは1999年に買ったオリンパスのデジカメと同じデザインのアイコン。満充電では中身が詰まった緑色になるのだが、こういう統一感がうれしい。なお、E-520では色は変わらないが同じアイコンがファインダー内にも出る。)
説明書には赤い表示が出たら「充電してください」としか記載されておらず、ここからあと何枚くらい粘れるのか知りたいけれど、予備の電池がないから、素直に充電する。

今回の場合、フラッシュはほとんど使わずに700枚以上は撮れた。
電池の性能やカメラの省電力性能がいいのだろうけれど、想像以上に持ちがいい。
考えてみれば、一眼レフはズームは手動だし、撮影中は光学ファインダーを使うので、コンパネを表示している液晶のバックライトは消えていることが多いから、かえってコンパクトデジカメよりも電池を食わないのかもしれない。
予備電池は当分買わないで様子を見ようかと思う。
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コスモスロード(秋田市草生津川)

2008-09-22 17:22:06 | 秋田の季節・風景
ここ数年、秋田市の「コスモスロード」がローカル番組の“季節の風景コーナー”などで名が知れ渡ってきた。
桜並木がもとからある草生津川(くそうづがわ)の堤防に、流域の住民がナノハナやコスモスを植えて手入れをしている。
草生津川は雄物川の支流(現在は秋田運河に流れ込むのか?)なのでいちおう一級河川だが小さな川。地図上では、秋田市内の田んぼの中が源流のように見える。山間は流れず、田園から住宅地を経て工業地帯に至る川で、秋田市内の他の川に比べて「汚い川」のイメージが強い。
草生津というのは、石油にちなむようで、流域一体はかつて秋田油田として有名であり、現在でも、住宅の間でポンピングユニット(原油の汲み上げ機)がせっせと稼動しているのを見ることができる。

コスモスの時期に来たのは初めて。
「コスモスロード」の看板が出ている、東(八橋運動公園)側のコスモスは、花は咲いているが、日当たりのせいか、草丈が低くて迫力がない。こちらはオレンジ色の花でコスモスと別種の「キバナコスモス」も多い。
対岸のショッピングモールの八橋パブリ裏の桜並木が途切れている辺りでは、堤防上から土手まで、背が高くこんもりとコスモスが咲いていて、ちょうど見ごろ。
こちらにはキバナコスモスはなく、ピンクのコスモスがメイン。

プログラムオート F/7.1 1/320

昔はあまり見なかったと思うが、こんなエンジ色のコスモスも多く、きれい。白い花よりも多く咲いていた。

プログラムオート F/8 1/400 露出-0.3

何枚か撮影してみるが、花が多くて、どれにピントを合わせればいいか迷ってしまうので、この種の撮影はニガテ。コンパクトカメラと違ってピントがしっかりと1点に合ってしまう一眼レフだから余計にそうだ。
日が照ったり曇ったりの天気もあって、露出合わせも難しい。
E-520は前のコンパクトカメラと比べて、シャッタースピードが遅めになる気がしていたが、初めて、1000分の1秒という高速シャッターが出た。

絞り優先 F/5.6 1/1000 露出-0.3


プログラムオート F/8 1/400 露出-0.3

川の流れは淀んでいて、悪臭などはしないがやっぱりきれいじゃない。堤防上はきれいだが、河川敷には雑草が生えていて、立ち入りできる状態ではない。
でも、コスモスが有名になり、多くの市民が訪れるようになったのは、住民のみなさんの尽力の賜物だろう。
10月4・5日にはイベントが行われるそうで、見ごろはこれからが本番のようだ。
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鎮守の森(秋田市四ツ小屋)

2008-09-21 12:03:03 | 秋田の季節・風景
秋田市南東部の四ツ小屋地区へ出掛けた。
ここは、秋田新幹線(奥羽本線)や秋田空港への道路が通り、御野場や御所野ニュータウンの新興住宅地に挟まれてはいるものの、雄物川と支流の岩見川が合流し、田園風景が広がっている。秋田市は少し足を伸ばせば一面の田んぼという地区は、まだそれなりに残っているが、その中でも四ツ小屋は好きな場所だ。

JR奥羽本線の四ツ小屋駅前の通りのすぐ西が空港道路。地下道で道路反対側へ渡り、さらに西(雄物川の方)へ進むと、狭い道が所々カーブし、広い敷地に大きな家が立ち並んで、いかにも農村地帯の集落という雰囲気になってくる。
さらに西へ向かうと集落の裏から雄物川まで一面の田んぼになってしまうので、途中で左折し、集落の通りを南へ向かう。やはり堤防に突き当たるが、こちらは岩見川。河川敷に降りることはできなさそうで、木がたくさん生えている。対岸はもう雄和地区(旧河辺郡雄和町)だ。車道は「芝野橋」という細い橋で対岸に渡るが、サイクリングロードは川を渡らずにさらに上流へ続いている。

集落の中を抜けて、秋田中央交通の中型路線バスがやって来た。堤防に登って橋を渡って行く。
「四ツ小屋・芝野」という行き先表示で、秋田駅を出て牛島商店街、御野場を通って、岩見川対岸の雄和芝野地区へ向かう路線のようだ。秋田市中心部でもたまに目にしていて、記憶にある行き先表示だったが、こんな所を通っていたとは初めて知った。後でバス停の時刻表を見ると1日数本の運行だったが、近くの空港道路まで出れば、雄和市民センター(旧雄和町役場)行きのバスが何本も通るから、そう不便ではなさそう。

プログラムオート F/9 1/250
堤防の上から見ると、今まで集落の影で見えなかったが、集落の裏手と空港道路と川の間にも田んぼが広がっており、堤防の近くにはこんもりと木が茂っている所がある。「四ツ小屋神明社」の鎮守の森だ。
近づくと、社も見える。堤防からは神社の裏手に下りていく小道があるだけで、正面は先ほど通ってきた集落の方を向いている(堤防に出る直前に左折する道があった)。
裏側から失礼して境内に入ってみる。

プログラムオート F/3.5 1/80 
立派な社殿(昭和2年に建てられたとのこと)だ。
境内は樹木が剪定され、雑草も刈られているようで、手入れが行き届いている。境内にはお稲荷さんや多くの石碑が並ぶ。

神社正面の正式な参道は、集落まで100メートル程度の一本道だが、両側が田んぼ。雲が多いが青空が広がる。いかにも「米どころの農村」の風景だ。

プログラムオート F/8 1/400 露出-0.3 傾いてしまった!
もうすぐ収穫の秋だから、豊作を祝う秋祭りでも行われれば、まさに文部省唱歌「村祭り」の世界だが、ここのお祭りは6月とのこと。

四ツ小屋にはこのようなお社が把握しているだけで他に2社あるのだが、機会があれば訪れて、ご紹介したい。
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宮島水族館

2008-09-19 23:29:21 | 動物・植物
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
2008年7月の広島旅行で宮島に行った。
観光スポットが多い宮島だが、動物園・水族館好きとして、時間を空けて宮島水族館にも訪れた。
かつては宮島町立であったが、合併して廿日市市となったので、現在は同市が運営しているようだ。
場所は、連絡船の桟橋から厳島神社の裏を通って、観光客が行くエリアのおそらく最西端、いちばん外れに位置する。桟橋から歩いて20分くらいだろうか。

全面改築のため、2008年12月で休館し、2011年8月にリニューアルオープンする予定になっている。
この記事で取り上げるのは、リニューアル前の施設であることをご了承いただきたい。

入館料は1050円と、水族館としては一般的な価格。
今回は宮島島内のホテルに泊まったが、フロントで申し出ると割引券がもらえた。

館内はあまり大きくなく、一通り見るだけ(ショーやイベントを見ずに)なら、30分もあればよさそう。
だが、大水槽やスナメリ、秋田の男鹿水族館ではリニューアル後にいなくなってしまった、タカアシガニもいる。
コツメカワウソはチョコチョコ動いてかわいい。
宮島らしいのが、これ。

アナゴ(マアナゴ)。狭い管にくっついて入っていた。

屋外には、ステージがあって、カリフォルニアアシカのショーが行われる。
その脇ではゴマフアザラシ数頭とオタリア(アシカの仲間)の夫婦が同じ場所で飼育されている。アザラシは泳ぎ続け、オタリアは陸に上がったり泳いだりを繰り返していたが、互いに喧嘩などはしていない。ただ、狭くてかわいそうだ。リニューアル後はどうなるだろうか?


趣向を凝らしたイベントがあり、見せ方の工夫がいろいろされていた。
実施時間が決まっているので、可能なら事前に調べて合わせて入館するとよい。
各イベントは時間が重ならないように調整されていた。

「実験」と称して、飼育員が解説をしながら、実際にテッポウウオとピラニアの餌の採り方を見せてくれる。

フンボルトペンギンのプール前でも説明があり、幼鳥の抜けた羽毛に触らせてくれた。
フンボルトペンギンは温帯(ちょうど日本の地球の反対側)に生息するので、日本では冷房なしで飼育でき、繁殖もしやすく、同館にもたくさんいる。秋田の大森山動物園と同じくらいの規模。

そして、同館で有名なのが「ペンギンのお散歩」。
ぞろぞろと屋外を行列するのかと思っていたが、この日は2羽だけで屋内の水槽の間を歩く。

僕は、極力フラッシュを使わないで撮影する主義なので、水族館のような暗いところでの撮影は苦手だ。目で見た雰囲気を写真に残したいし、水族館のような場所ではその場にいる人や動物への影響も考えてのことだ。実際、フラッシュ使用を禁止している水族館もある。
この時は、水族館側からフラッシュ禁止のアナウンスはなく、多くの入場者はペンギンに向けてフラッシュをたいていた。
夏の屋外のアスファルト上を歩かせるのもペンギンには酷だろうが、暗い中を歩かされ(鳥目じゃないのか?)、フラッシュをたかれるのとどちらがいいのだろうかと考えてしまった。

ペンギン2羽に職員が4名くらい付いて歩き、カメラを構えた人の前では、立ち止まらせ、撮影の時間を取ってくれる。
2羽のうち、1羽はお散歩にまだ慣れていないそうで、この写真はおそらくそのコ。「ひなた」と名札が付いている。
飼育員さんが手を添えて顔をカメラに向けてくれ、カメラ目線になった!


館内を一回りすると、途中のやや広い場所で立ち止まり、最後に「ペンギンとのふれあい」が行われる。
ここでは、ペンギンとの記念撮影とペンギンに触ることができる。
首より上は触らないこと(つつかれるから)。触った後は、手を石鹸で洗うかアルコール消毒するかのどちらかをすること(後ろに流しがあり、アルコールを持った職員も待機)。という注意がされた。
ペンギンの背中をなで、翼と握手する形で触ることになるが、硬かった。
北海道でアザラシに触った時も硬いと思ったが、あちらは毛が硬い剛毛。ペンギンは羽毛が硬くなった“剛羽毛”という感じ。

最後に、僕が最近気に入っている、ゴマフアザラシ。屋内でも2頭が飼育されていた。
彼らは本当に泳ぐのが好きだ。そして、好奇心も旺盛。
持っていた白いレジ袋を動かすと、興味を示し寄ってきてくれた。
動きが素早いが、デジカメの感度を上げ、ホワイトバランスを調整して、なんとか撮影する。
館内は空いていたから、彼らも他のお客に気を取られず、ずっとそばにいるし、こちらも気兼ねなく撮影できる。おかげで何枚かはうまく撮れた。




現状では、ハードは恵まれていないが、小規模なのを生かしてがんばっているという感じだった。
リニューアル後、どんな建物・展示内容になって、どんなイベントが行われるのか、期待したい。
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広島・宮島旅行記~完結編~

2008-09-18 19:47:20 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
旅行3日目の朝は宮島で迎える。今日の昼過ぎには広島を発たなければいけない。相変わらず雨が降りそうな微妙な天気だ。

厳島神社の参拝は団体客が来ない朝のうちがいいという。6時から(季節などにより異なるようだ)参拝可能だそうだ。
朝食を済ませ8時過ぎにチェックアウトし、荷物を預かってもらい、神社へ向かう。宿からは参道を通らず、海沿いの道を通ればすぐ。朝の満潮の時間で、潮位が高いが、12時間前の夜の満潮よりは低い。

300円を払って中へ入る。一方通行で後戻りできない。参拝客はちらほらといるが、朝なので、神職などの職員が多く行き交い、挨拶を交わしたりしている。

床板の下は海だが、あまり実感がない。鳥居が正面に見える。

反対側の奥が拝殿だが、参拝客の多くは、鳥居の方に見とれていて、お参りせずに出口に向かってしまう。
神職が集まって、朝のお勤め(?神道では何というのか)をしていて少し気が引けたが、柏手を打ってお参りする。お守りなどの頒布所もあり、おみくじを引く。シンプルな書式だった。

宮島にはほかにも五重塔やお寺があるが、今回は、さらりと眺める程度にして、世界遺産の厳島神社をしっかり見たということにしておく。
最後に、昨日の夜行った、湾の入口の反対側の方にある宮島水族館を見たのだが、これは後で「動物・植物」カテゴリで記事を立てることにします。

昨日の夜は、手前の砂浜はほとんど水の中だったと思うが、今回の満潮はあまり潮位が高くならない。


水族館を見た2時間ほど後、桟橋へ向かう途中に撮影。上の写真と比べて干潮に向かって、潮位が下がり、神社の右奥の辺りは水が引いている。


上の写真の撮影場所から左に向きを変えると、夜の大鳥居のアングルになる
連絡船は赤いラインの本数が多いので「みやじま丸」だ。3階にたくさん人が乗っている。


湾の反対側に来ると、最後になってやっと日が差してきた。
光を浴びた大鳥居は、朱色が鮮やかに輝いて見え、今までとは違うイメージで特に美しかった。


宿に預けていた荷物を受け取る。
車で桟橋まで送ろうかと言われたが、歩いても10分とかからないし、最後に宮島を歩いておきたいので、お断りする。
参道には、布製の日よけがかけられていた。


連絡船に乗る。帰りの便は大鳥居前を迂回せず、まっすぐ宮島口へ向かう。
名残惜しくて、3階の席から厳島神社と宮島を振り返って眺める。
島全体が聖域で、その門として建つ大鳥居、海に浮かんだかのような厳島神社。
今回、潮の満ち干に合わせて日程を組み、宮島に泊まって、そういった人間の文化と自然との融合のようなものを感じた。

広島駅構内でお好み焼きを食べて、「のぞみ」に乗る。帰り道の詳細は省略する。
たいへん良い旅だった。

【最後に】
自分の記録として、忘れがちな細かい情報まで書きたかったので、長い記事になってしまいました。
読んでいただけた方がいらっしゃるかどうか分かりませんが、楽しんでもらえてたり、実際の旅行の参考になれば幸いです。
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広島・宮島旅行記~夜の宮島~

2008-09-17 23:31:50 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
宮島連絡船は22時台が最終便で、それ以降は翌朝の6時頃の始発便まで、対岸へ渡る方法はない(はずだ)。そして宮島にはコンビニがない。
こんな環境の「島」で一夜を過ごすのは生まれて初めてだった。

だが、桟橋から厳島神社にかけては、土産物屋や宿(小規模でやや高級な旅館風ホテルが中心)などが多い一大観光地であり、そもそもコンビニがなくても、自動販売機や宿の売店があるから、今回はまったく不安・不便はなかった。

今日の宿は、2食付(おいしかった)で天然温泉があるとはいえ、昨日の広島市の宿の3倍位の宿泊料。山側の5階の部屋だったので、窓から町並みが見渡せた。

真下が参道だが、その向こうまで黒い瓦屋根の家がびっしり立ち並んでいる。
ここからは見えないが、観光客が行かない桟橋の神社と反対側には、中学校などもあって、2000人ほどが島内に住んでいるようだ。


厳島神社の大鳥居は日没から23時までライトアップされている。しかも今日は22時近くが夜の満潮だ。まだ連絡船がある時間とはいえ、この光景をじっくり眺められるのは、タイミングのいい日に島に泊まった人だけの特権だろうと、見に行く。
他のホテルからも同様の人が中には浴衣で出てきていて、結構にぎやかだ。
小型の観光船もあるらしく、今日のような満潮時は鳥居の下をくぐるようだ。鳥居をくぐる直前、船の乗客がいっせいに柏手を打った。今日の昼、あの場所に自分が立っていたのが信じられない。

神社の社殿もライトアップされているが、もちろん中には入れず静まり返っている、と思いきや中で青白い光が動く。よく見るとLED懐中電灯を持った神社の職員2人が見回りをしていた。
厳島神社のある部分は入り江というか湾状になっていて、そのいちばん奥が社殿だ。社殿の裏手は、紅葉谷や水族館などへ続く道だが、真っ暗だ。この道を通って参道や宿の対岸まで行く。15分位かかっただろうか。ここまで来る人は少ないが、逆の位置から大鳥居を眺められる。

反対側からの大鳥居。連絡船がやって来た。対岸の廿日市の明かりも見える。
松並木の砂利道で、手すりにカメラを置いてぶれないようにしながら写真を撮っていると、後ろで砂利を踏みしめて誰かが歩いて来る。「ザクッ」と近くで足音が止まったので驚いて振り返ると、鹿がいた! 向こうもこんな所に人間がじっとしていたので一瞬驚いたようだったが、しばし立ち止まってまた歩いて行った。暗くても寝ていないヤツがいたのだ。
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広島・宮島旅行記~干潮の宮島へ~

2008-09-17 21:44:19 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
広島市内を後にして、宮島へ向かう。
気ままな一人旅なので、列車の時刻以外は行き当たりばったりでいいのだが、今回宮島へ向かうのは、時間厳守だ。
なぜなら、旅行中唯一の昼間の干潮だからだ。

潮汐の仕組みを説明するが、引力により、海水位は約12時間強の周期で満ち干を繰り返す。つまり、毎日それぞれ2回、干潮と満潮がある。さらに月の満ち欠けにより、干潮と満潮の差が大きい大潮が約半月周期で訪れる。
宮島の厳島神社も、いつでも、よく写真で見るような(前日の夕方のような)海につかった状態なわけではなく、干潮時には鳥居の下まで歩いて行けるほど潮が引く。
はるばる秋田から行くのだから、干潮と満潮両方を見てみたいので、大潮の日でかつ都合のいい時間に干潮・満潮になる日を選んだのだ。
宮島観光協会のホームページによれば、「厳島神社が海に浮かんで見える潮位の目安は250cm以上、大鳥居の根元まで歩いて行ける潮位の目安は100cm以下、潮干狩りに適する潮位の目安は40cm以下」とある。潮位や干満の時刻は同協会や釣り人向けのサイトで調べられる。
今回の旅行中の満潮は9時頃と21時頃で、潮位は300cm以上あり、宮島島内に宿泊するから見るのは難しくないだろう。しかし干潮は深夜3時頃に130cm位のがあるが、潮位が高いし、第一真夜中だ。昼の干潮は15時頃に0cm前後(東京湾基準だったはずだから、広島ではマイナスになることもあるのだと思う)とちょうどいいが、その時間に宮島にいられるのは、日程上、今日しかないというわけだ。


昨日の経験を踏まえて、JR山陽本線で宮島口まで行く。途中駅で乗り降りする乗客が多い。
宮島口到着時、車掌が「宮島連絡船はお乗換えです。連絡船は現在15分間隔で運航しております。駅正面の連絡船乗り場へお回りください」と案内した。鉄道・航路双方のダイヤが連携していないので、「何時何分発」でなく「15分間隔で」というあいまいな表現なのだろうが、「駅正面の乗り場」と言うことで、さりげなく(駅左の)ライバル社でなく、JRの連絡船をご利用くださいと誘導している、というのは考えすぎか。
改札口は1か所だが、駅構内には桟橋への案内看板も出ている。
青函・宇高連絡船なき今では、日本でここだけの案内である。(画像は前日の夜の撮影)

駅自体は自動改札機・窓口・券売機、確かキオスクがある、地方都市近郊の幹線の途中によくあるような駅。

JRの駅から桟橋へは直線で数百メートルだが、国道2号線を横断する。
これがクセモノで、国道は片側1車線で、駅から桟橋への通りとの十字路になっていて車用の信号機があるのだから、横断歩道をつけてくれてもよさそうなのに、横断禁止で妙に立派な地下道をもぐらないといけない。エレベーターも付いているが、お年寄りの団体客などは大変だ。今日は暑いから階段の上り下りで汗をかいた。市町合併で、宮島口側も宮島側も同じ廿日市市になったのだから、同じ市内間の観光客移動に便宜を図るために横断歩道設置を検討してくれてもいいのに・・・

連絡船は、昨日の夕方より客が多く、観光客の割合が多い。外国人も多い、欧米系の若者が大部分で、原爆ドームなどとセットで観光しているのだろう。
この時間のJRの宮島行きの便は、厳島神社の真横を通るように大回りしてくれる。
やや雨模様だが、予想通り、鳥居辺りの水はすっかり引いて、潮干狩りする人もいる。

宮島桟橋の建物を出ると、桟橋前の広場に団体客が整列していた。熟年の皆さんのようだが、かなりの人数だ。「5」の旗が見えたからバス5台分か。団体客はJRでなく、宮島松大汽船の方を利用することが多いそうだ。バス会社系列だから旅行会社との関係が強いのだろうか。

昨日の夕方は軒並み閉まっていた、参道のお店も営業していてにぎやか。

こんなものを買う。

「揚げもみじ饅頭」。
参道の中でも2店くらいでしか扱っていない。僕が買った店では、あんことカスタードの2種があり、カスタードを頼むと目の前で普通のもみじ饅頭に衣を着けて揚げてくれた。クリームが溶けておいしい。鹿が1頭「ん? 食べ物か?」という目つきで見ていたが、奈良の鹿のようにねだってきたりはしない。お土産にはできない、ユニークな宮島名物だ。

参道には焼き牡蠣やもみじ饅頭の店が並ぶ。もみじ饅頭は広島市内でも買える大手3社、宮島口だけの店もあるが、やはり宮島には店が多い。季節限定の味だったり、あんこの製法にこだわりがある店など特徴的な店や商品が多いから、事前に調べておくとよい(「もみまん通」で検索)。

昨日の夕方の写真を撮った場所に来る。階段があるので、降りて行く。

少し鳥居に近づいて振り返ってみるとこんな感じ。

鳥居までは所々水溜りがあるが、そこを避ければ、余程水に弱い靴でなければ大丈夫そう。砂だから泥の山道よりは歩きやすい。海藻が残っていて小さなカニが歩いたりしていて、本来は海の中なのだと実感する。
大鳥居の下まで来たが、大きい。これが昔の人の手で立てられたというのはすごい。

さらに近づく。フジツボがびっしり。満潮時はここまで海水が来るのだ。

社殿から鳥居の真ん中に向かって、川のように海水の筋ができている。
鳥居より外側は、水溜りの部分が多く、歩きづらいが行ってみる。長靴など防水の靴の方がいいだろう。神社の敷地外である鳥居の外ならば潮干狩りをしていいことになっていて、船からも見えたが何組かいる。
振り返ってみると、鳥居とその奥に社殿全体が見渡せ、さらに後ろに山がそびえる。さっき連絡船から見たのとそう違わない光景を、普段海の中である場所から見ていることに感動した。緑色に見えるのは海藻。

雨模様でややかすんでいたが、雨に降られることもなく、来てよかった。
浜に降りないで帰ってしまう観光客も多かったが、ぜひ鳥居の下まで歩いて、干潮時ならではの姿を体験することをお勧めしたい。

今日は宮島島内に宿泊。
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広島・宮島旅行記~水の都・広島でいちばん古い橋~

2008-09-17 20:53:12 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
今後は宮島の記事になるので、広島市内最後の記事として、広島市内の川を取り上げる。

広島市は太田川河口の三角州(デルタ)上に形成された街だが、広島駅から原爆ドーム前を経て西広島駅付近にかけて、6本の太田川水系の川が流れている。
これまで何度も記事で触れたが、広島市内を移動すると、本当に川と橋の多さに驚かされる。これほど川が多い街は初めてだった。「水の都」だと実感した。大阪も水の都だが、道頓堀など人工の運河だが、広島は自然の河川で、性格が異なる。

そして、難読電停や、広島駅直前の電車渋滞の場所として、「猿猴橋町(えんこうばしちょう)」を取り上げたが、この町名は、猿猴川に架かる、猿猴橋にちなむもの。猿猴とはこの地域の伝説上の動物でカッパの仲間らしく、それが住む川だという。
そして、広島駅を出た路面電車が最初に渡る川(つまり6本のうちいちばん東の川)が猿猴川で、電車が通る橋の隣の橋が猿猴橋だった。

猿猴橋は石造りで見るからに古く、趣のある橋。
すぐ両隣に新しくて広い橋があるとはいえ、狭い猿猴橋も結構頻繁に車が通る。
川の水は淀んだ感じであまりきれいでない。

渡って、もっと写真を撮りたかったが、車が多いのと雨模様なのでたもとから撮るだけにした。

橋の表示を見ると「大正十五年(1926年)」とある。原爆にも耐えたのだろうか。爆心地からもそう遠くない。

そんなことを思って帰ってから調べてみると、
まず、橋としては、西国街道上にあり、参勤交代のルートだったそうだ。
現在の橋は、現存する6つの被爆した橋の1つ(爆心地から1820メートル)であり、広島市内の橋の中では最古のものらしい。
かつては、もっと装飾がされていたそうで、それを復元したいという声が出ているそうだ。

水の都広島に今度行った時は、川巡り、橋巡りもおもしろそうだ。

※本稿はWikipediaおよび広島市ホームページを参考にしました。
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広島・宮島旅行~路面電車乗りある記~

2008-09-16 19:41:25 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
2日目は小雨が降ったり止んだりの朝。午後の宮島の干潮時には止んでいてほしい。
昨日買った朝食を部屋でとり、8時過ぎにチェックアウト。
最初は、広島市内路面電車の旅。全路線に乗る時間はないが、昨日のうちに一日乗車券も用意しておいた。

【電車の渋滞】
まずはJR広島駅へ。各方面からの電車が続行で到着し、駅前の電停に入りきらない。
駅直前の電停「猿猴橋町(えんこうばしちょう)」付近で順番待ちしている。

猿猴橋町付近。「Green mover max」を先頭に4台の電車が団子状態。何度も書くが、この辺りの道路や建物の雰囲気が熊本駅付近にそっくり。
【峠の釜飯のない横川駅】
昨日宮島口に行く途中で、道幅がものすごく狭い区間(小網町-観音町)があったので、行ってみる。
広島駅前から西広島・宮島口方面の路面電車に乗れば、原爆ドーム前の4つ先で20分程だ。しかしここは昨日から何度か乗っているから別コースで行く。
JR山陽本線で広島の1つ西隣の横川駅前からも路面電車が出ており、それに乗れば、小網町の2つ手前(つまり原爆ドーム前の2つ先)まで行くことができる。周遊きっぷがあるから、山陽本線も乗り放題だ。

山陽本線の電車は古い。JR西日本広島支社の車両は、すべて国鉄時代の製造でJR製はないという。だが、シートは京阪神の新快速と同じ2人掛けのものに換えられ、冷房もよく効いていた。
横川までは3分。仙台や盛岡近郊と同じく、新幹線の高架下を走る。だが、大きな川を2本も渡るのは、さすが水の都広島だ。

横川駅に着く。利用客は多い。
JR東日本信越本線の峠の釜飯で有名な駅も横川だが、あちらは「よこかわ」、広島の方は「よこがわ」と濁る。
改札を出ると、高い大屋根に覆われたスペースがある。屋根があるのに圧迫感はなく、どことなくレトロできれいな駅だ。
真正面にある路面電車乗り場にも屋根がついていて、デザインが統一されている。

JRの改札を出てすぐの光景。正面右の少し低い屋根が路面電車乗り場。フレーム外の右側にバス乗り場があった。

路面電車乗り場は2本の線路があり、両方に電車が入線した。

ここから出る電車は2系統あるが、いずれも西広島・宮島口方面へは行かない。基本的には1両のワンマン運転の電車が走るようだ。だが、乗客はそれぞれ15人ほど乗っており、思ったよりも多い。
車窓を見ていると、戦後に作られたのだろうが結構雑然とした街並みだ。「寺町」という電停もあり、いわゆる寺町地区も通る。
電車が古い車両ということもあり、低床電車が多い広島駅周辺とは別の街に来たような気がする。

【狭い道】
「十日市町」電停周辺で線路はほぼ十文字に交差するが、東から西に向かう800メートル弱で幅の狭い道路上に線路が敷かれている。電停では小網町・天満町・観音町(かんおんまち)付近だ。

天満町付近。歩道がなく、電柱が目立つ。電停部分は特に車道が狭くなっている。

確かに狭い。宮島口行きの長い電車が多く通る区間だから、迫力がある。線路が複線で敷かれ、車道は歩道がなくて片側1車線だから、車よりも鉄道の占める割合の方が多いだろう。
通りには店や病院などが点在するため、そこから道路に出る車や歩行者もいるだろうから、車も電車も運転には気を使いそう。ただ、1本向こうが「平和大通り」だから、ここの通行量は少ない。電停が狭いこともあって、歩道部分で待って、電車が接近すると道路を横断して電停に上がる乗客を見かけた。
ちなみに秋田市で例えると通町から大町へ抜ける「茶町通り」に通行量や建物の雰囲気が似ている感じがした。

観音町付近。奥が狭い道路の区間。
広島駅から宮島口への電車は、この区間が終わると左折してすぐ右折し、主要駅の西広島へ向かう。
宮島などの写真を車体にラッピングした「広島観光インフォメーション電車」のグリーンムーバーマックスがやってきた。狭い区間が終わってのびのびとしているようだが、カーブを曲がるときは、長さ30メートルの巨体をヘビのようにくねらせて行った。

【ズッコケ三人組の舞台・西広島(己斐)】
次の電車で西広島へ行く。JRでは横川の隣駅である西広島だが、ここでも広電との乗換が可能。ただし距離は短いが横断歩道を渡るので横川ほどスムーズではない。
ところで、広電の西広島行き電車の行き先表示には「西広島(己斐)」と表示される。以前は市内路線では己斐、宮島口方面の路線は西広島と別の駅(己斐の方は駅でなく電停か)だったのでその名残のようだ。2001年に西広島に統合されたので、駅は新しく、色合いは違うが横川駅と似たような大屋根がついていてきれいだ。駅構内で線路がカーブしているが、何本も線路が敷かれ、駅員もいる。宮島口方面はここで道路と分かれて専用軌道に入ることもあって、電停という印象は薄く、「駅」のイメージが強い。今回見た広電の駅の中では最大の規模だ。

古い建物だが、広島電鉄経営の「ひろでん会館」というショッピングセンターが広電とJRの駅の間にあった。また、Wikioediaによれば、児童文学作家 那須正幹氏がここの出身で、「ズッコケ三人組」の舞台の駅のモデルがこの西広島駅だという。

【2009年4月18日訂正】広電西広島駅の別名を「甲斐」としていましたが、正しくは「己斐」(こい)だったので、記事中4か所を訂正しました。
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広島・宮島旅行記~広島電鉄の路面電車の独特な“作法”~

2008-09-15 19:43:32 | 旅行記
※本記事の写真はE-520でなくコンパクトデジカメで撮影したものです※
広島の街を語るに欠かせない、広島電鉄(通称「ひろでん」)の路面電車について書いてみる。
その名の通り、自治体が経営する公営交通事業でなく、民間企業経営の私鉄。全国的には、富山地鉄・岡山・松山・長崎などが民営だ。
だから「市電」とは呼べない。まあ、「市内電車」の略でも「市電」だろうけれど、僕には抵抗がある。正確には広電には(それ以外の多くの街でも)「路面」でない区間も一部あるのだが、「路面電車」の呼び方が、このタイプの鉄道に対する当たり障りのない呼び方だと思うので、本ブログでもそう呼ばせてもらう。

広島の路面電車網は日本最大だという、広島市内のみならず西隣の廿日市(はつかいち)市方面ではJR山陽本線と並走し、宮島口までの路線もあるのは、先に記事にした通り
広島市内ではかなり複雑な運行系統で、枝分かれした路線、系統間の直通運転、途中電停止まりなどもあって、特に中心部の「紙屋町」辺りから電車に乗るときは戸惑う。
広島駅前でも原爆ドーム・宮島口方面と市役所・宇品方面など乗り場が分かれているから注意が必要。

運転系統が複雑なのは、街の大きさと便利さの裏返しだから、旅行者が迷うのは仕方ないが、広電の場合、乗車の“作法”がやや独特で、それが敷居を高くしてしまっているように感じた。鉄道好きの僕から見ても、一瞬迷うような場面がいくつかあった。

今まで、いくつかの街の路面電車に乗ったが、基本的には(首都圏以外の)バス感覚-つまり降車ボタンで合図して、降りる時に(均一・区間制の違いがあるにせよ)運賃箱に料金を入れればよかった。
ところが、広電でまず驚くのは、降車合図ボタンがない車両がたくさん走っているのだ。
ボタンがないのは数量の電車がつながった「連節車」と呼ばれる、ワンマン運転でなく車掌が乗っている電車だ。
バリアフリーの低床車として有名な「グリーンムーバー」もこの仲間であり、市内線の一部と宮島口方面の全便が連節車だから、結構な頻度でお目にかかる。

夜の広島駅前で発車を待つ最新の国産低床電車「Green mover max」こと5100形。ホームと車両がほぼ同じ高さで、ステップもない。
短い車両が5両つながっており、全体で30メートルになる。


連節車では、前の運転席と後ろの車両中ほどの車掌台の2か所に運賃箱があり、両方から降車できる。
そして降車ボタンがないので降りる時は、「乗客が車掌か運転士に降りる意志表示をする」ようだ。
車掌に明確に「降ります」と言っている人もいたが、立ち上がって、降車口の近くまで行けばいいようだ。運転士の場合はミラーで確認するか、後ろから車掌が見て判断しているのかもしれない。
空いている場合は、降りるのが自分だけで、うっかりしていると通過されそうで、タイミングが難しい。
ただ、広電の乗務員は、皆親切だったので、乗車時など事前に車掌に「○○で降りたい」と不慣れな乗客であることをアピールしておけば、便宜は図ってくれそう。

Green mover maxの車内。全長30メートルだけあって、路面電車とは思えない長さ。連結部も段差ができないよう工夫されている。
黄色のポールが目立つが、降車ボタンはない。肩にかばんを掛けて立っているのが車掌。


何度か、そんな光景を見ていたが、僕にもついにその時が来た。
停留所の放送が入ったので、立ち上がると、すぐに車掌が気が付いてくれた。
そして、その車掌は自分の前にある運賃箱に手を向けて「どうぞ」と言った。
これが、初めてだと戸惑う2つめの広電独特のルール、「停車前に精算をしてしまう」ことだ。
車両前方の運賃箱では、運転士が運転中だから、バスや他の電車と同様、停まるまで精算できないが、車掌側では、停留所に停車する前から、順次、精算をするのだ。電停に着いてドアが開けば、ぞろぞろと降りるだけ。
車掌は精算時に「ありがとうございます」と言うが、降りるときにも再び「ありがとうございました」と言ってくれた。
日頃後払いのバスに乗っていることもあって、何もせずにただ降りるだけという行為が、何か忘れ物をしたようで、変な感じがした。
少しでもスムーズに降りてもらうためだろうが、混雑している時など、誰が精算済みか分からなくならないだろうか。


連節車・低床車における、この2つの作法さえ知っておけば、初めて広島の路面電車に乗る人でも安心だと思う。
なお、他にも小さなことだが、気づいた点がいくつかあるので、書いておく。
広島の電車に乗車予定でお暇な方は、予備知識として一読いただくと、より安心して移動できると思う。

運賃制度は均一・区間制が共存する。
広島市内の路線は150円均一(白島線という支線は100円)。西広島~広電宮島口間を乗車する時は区間ごとに運賃が異なるので、乗車時に整理券を取る。
一日乗車券が便利。(600円。宮島への船やロープウェーに乗れるタイプもある)
駅前の電車乗り場に販売機がある。一部ホテルでも買える。日付指定不要なので、例えば前日に買っておくことも可能。
広島駅前などのターミナルは一見駅だが、あくまでバス停感覚の電停。
「きっぷをどこで買うのか」と迷っている人がいたが、車内で精算するので、きっぷはない。乗るだけでいい(ただし広電宮島口駅には券売機があるらしい)。
ホーム上に「カードリーダー」が立っていて、プリペイドカードや一日乗車券で乗車する時は、事前に通しておくことができるが、車内にもリーダーがあるのでどちらでもよい。
車掌台のカードリーダー挿入方向に注意
ホーム上や運転席側のカードリーダーは、カードの表面を上向きにして挿入する。
しかし車掌台のリーダーは垂直に設置されていて、表面を手前にして挿入する。
正しく挿入されると、別の取出口から出てくるが、逆に入れると挿入口に戻ってきてしまう。
「移動式運賃箱」がおもしろい
広島駅前、西広島など主要ターミナルの混雑時間帯などには、運賃箱を載せた台車を押している駅員の姿を見かける。
普通なら乗り物の床に固定されている運賃箱が、台車に載ってゴロゴロ移動するのが、なんとなくおかしい。
混雑解消のため、正規の降車口以外に乗務員がいない入口用のドアも開放するので、そこから降りた客の精算用である。
車内にあるのと同じタイプの銀色の運賃箱だが、自動車用のようなバッテリーも台車に載っていた。
「平面電停」に注意
広島に限らず、古くから路面電車がある街では、バリアフリー対応工事が進んでいるとはいえ、道幅が狭いため電停も狭くなってしまい、車と電車両方に注意して利用しなければならない電停が結構ある。
さらに広電では、路上に色を塗っただけで「ホーム」がない、「平面電停」というものがある。観光客はほとんど乗降しない場所であり、放送でも案内されるが、幅の狭さのみならず、車両との段差が大きくなるので注意が必要だ。

「平面電停」のある辺りなどをぶらぶらしたので、別記事でご紹介したい。
コメント (3)
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