広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

トピコ改札時間短縮

2022-02-27 20:41:03 | 秋田のいろいろ
JR東日本 秋田駅には、(新幹線と在来線間の乗り継ぎ改札を除いて)改札口が3つある。以下、呼称はJR東日本の駅構内図や現地の表記(例外もあり)に基づく。
・東西自由通路・ぽぽろーどに面した「中央改札口」。
・駅ビル・トピコの2階の売り場と行き来できる「トピコ口(トピコぐち)」。2007年までは「南改札口」と呼んでいた。
・トピコ2階の北側玄関を出た所にあり、もう1本の東西自由通路・WeロードやJR系商業施設・アルスやホテルメトロポリタン秋田とつながる「メトロポリタン口(~ぐち)」。2007年までは「北改札口」。

中央改札口以外の2つは、自動改札機がない、昔ながらの改札口。営業時間は始発から終電までではなく、8時前頃から20時頃みたいな感じだったはず(トピコ口は売り場の営業時間内=8時~20時のはず)。
位置的に跨線橋の在来線側とつながり、新幹線側とは直接つながっていないが、新幹線に乗る場合でも利用可能(途中に乗り継ぎ改札がある)。
西口方向からJRを利用する人には、距離的には中央口よりもこれら2改札口が近いので、好んで使う人もいる。初めて降りた人(特に1・2番線到着時)は、何も知らずに手近な改札口を抜けたらこれらだった、という人もいる。

さて、現在、夕方16時過ぎにトピコ口へ行くと…
改札内側
自動ドアも、ラッチの通路の金属の扉も閉まっていて係員がおらず、掲示が出ている。


トピコホームページにも掲載
「営業時間短縮のお知らせ」「2月24日(木)~当面の間」「10:00~16:00」に短縮。
トピコのぽぽろーど側の玄関などにも、同じ掲示が出ていた。

※1枚目の写真では開いている右側の通路の扉が、2枚目では閉じているのは、終了直後で係員が片付けで動いていたため。

トピコ口にある2台の近距離券売機はどうなっているかは未確認。
他の改札口=中央改札は当然、またメトロポリタン口も時間短縮されていない。

困る人、最悪乗り遅れる人はいそうだけど、なんとかなりそうでもある。
ただ、改札内の東側、つまり3~12番線向きには、掲示がなさそうだった。16時過ぎに秋田に到着する列車でも、車掌から案内などはなかった。
3・4番線の上からトピコ口方向。中央改札はこの背後
だから、降車客がトピコ口から外に出ようと、新幹線ホームから中央改札を通り過ぎて、あるいは5~3番線辺りから中央改札と逆方向に歩いて来た場合、トピコ口に近づくまで時間短縮を知る術がなく、無駄に歩かされることになりそう。



以上は現状。以下は推測を含みます。
どうして時間短縮したのか。
秋田駅では、在来線中央改札以外のすべての改札口で、業務を子会社へ委託している。秋田に限ったことでなく、今は全国的に大きい駅でもよく行われる。
メトロポリタン口、新幹線中央改札、乗り換え改札は、東北地方で標準のJR東日本東北総合サービス(旧・ジェイアールアトリス)へ委託。
トピコ口だけは、JR系列ながら別の、トピコなどを運営する秋田ステーションビル株式会社に委託している。そのため、係員の制服が違うし、トピコ口とメトロポリタン口で人をやり繰りするようなこともなさそうで、係員は固定されている雰囲気。

それを踏まえると、トピコ口は他の改札口と比べて、担当できる人員が少ない改札口のはず(最悪、東北総合サービスや本体から応援してもらうこともできそうではあるが、そうまでするほど重要な改札口でもない)。だから、
新型コロナウイルス対策として、BCP(事業継続計画)の一環で、時間を短縮した。
でなければ、
トピコ口(というか多くの子会社委託駅)の係員は、本体を定年退職した社員を、再雇用・出向させた人だと思われる。※JR東日本では「エルダー社員」と称する身分らしい。
秋田ステーションビルに欠員が出て、後継者がすぐに見つからず、人手不足に陥り、時間短縮した。
のかもしれない。憶測です。

トピコ改札口利用の際は、当分は要注意。
横の関根屋の駅弁売店の売り上げに影響が出ないかも、気になる。
【27日22時・コメントをいただき追記】トピコのホームページの分かりにくい場所にひっそりと、トピコ口横の「関根屋トピコ店」が27日で閉店する旨が告知されていた(26日付)。となると、この辺りを改装工事するために、改札口を閉鎖する必要があって時間短縮する、という可能性もなくはないかもしれない。

関根屋の駅弁製造はもちろん継続され、中央改札口周辺のNewDaysなどで購入できる。
関根屋トピコ店は、唯一の関根屋直営店舗(裏を返せば関根屋以外の駅弁は買えない)で、改札外トピコ側だけでなく改札内(上の写真の自動ドアとラッチの間)からも買えたはずで、現在では秋田駅在来線改札内では唯一の店舗とも言えた。【下の5月8日付追記も参照】

【3月20日追記・コメントいただき追記】4月10日・日曜日をもって、トピコ口が「営業終了」することになった。
トピコのサイトには、3月16日付で秋田ステーションビル株式会社名の告知。4月11日以降は、ほかの2改札口を利用するよう呼びかけている。

【3月24日補足・入鋏印(スタンプ)について】自動改札機でないので、トピコ口からきっぷで入場する時は、必ず入鋏印を押される。そのデザインは、メトロポリタン口や中央口在来線側有人通路の入鋏印と同一デザインで、印影でどこの改札口で押されたかの識別はできない。なお、新幹線側や乗り換え改札口では「幹」の文字が入り、識別できるはず。

【5月8日追記・関根屋店舗閉鎖後の在来線ホームでの販売について】
在来線の特急など長距離列車の出発前(時間帯等によってはないこともあるはず。新幹線ホームではやらないはず)には、そのホーム上で、関根屋によるワゴン型の台での駅弁の立ち売り販売が行われていた。トピコの直営店閉鎖後、5月3日昼時点では、変わらず販売されていた。
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泉駐在所廃止・所管変更

2022-02-24 22:17:38 | 秋田の地理
2021年末、泉外旭川駅の(狭義の)泉地区側駅前に、秋田中央警察署 泉交番が開所した。幸町交番を移転させたもので、管轄エリア(所管区)の変更はなし。
一方、線路の反対側(広義の泉地区)には、秋田東警察署 泉警察官駐在所(泉駐在所)が古くから存在する。泉駐在所と泉交番が、隣接した地域にあり、しかも違う警察署管轄というのは、かなりややこしいことで、取り違えなど問題が生じるのではないかと危惧していた。
2021年末の幸町交番跡。この状態で年越し
大町交番移転時と同様、看板・表示も連絡用電話も残された状態で移転し、夜逃げしたかのような姿。
張り紙はあった
年明けには解体工事が始まり、現在はおそらくほぼ終わっていると思われる。【27日追記】27日時点では、地上はほぼ解体され、基礎が残る状態。工期は3月下旬まで。

移転から2か月。
2月24日付 秋田魁新報 秋田市地域面に、小さい記事が出た。「泉地区の一部 中央署管轄に 県警 2月県議会に条例案」

「泉交番が設けられたことに伴い、泉地区の一部が秋田東署管轄から中央署管轄に変わる。」「管轄区域の整理をする。」
「管轄が移るのは、泉字五庵山、泉字三嶽根、泉一ノ坪、泉釜ノ町、泉馬場、泉東町、泉三嶽根。」
「(管轄変更の)条例が可決されれば4月1日付で泉地区全体が中央署の管轄となる。(※後述)」「老朽化した東署泉泉駐在所は廃止となる予定。」

なーんだ。あんなに疑問と不安を呈していたことが、解決してしまうじゃないか!
以前の記事のコメント欄では、泉駐在所と東署エリアで隣接する旭川駐在所とともに再編したら…といった話も出ていたが、警察署を越えた所管替えがされるとは、意外。
でも、2005年2月の東署発足以前は、泉駐在所も秋田警察署(中央署の前身)管轄だったわけだから、17年ぶりに元に戻ることになる。

どうせなら泉交番移転と同時にやれば良かったのではと思ってしまうが、警察署をまたぐことや人事異動も伴いそうだから、年度替わりに合わせて遅れたのかも。



魁の記事では、不正確な点と分からない点がある。
まず「4月1日付で泉地区全体が中央署の管轄となる。」は、厳密には誤り。
泉字登木の一部は、中央署泉交番でも東署泉駐在所でもなく、秋田臨港警察署の将軍野交番または外旭川交番の所管。ここは変わらないのではないか。

そして、現・泉駐在所の所管区で、「泉」でない地名の箇所が、どこの所管になるか記事に出ていない。泉駐在所そのものがなくなるのに。
「秋田県警察の組織に関する規則」によれば、泉駐在所の所管区は、
「旭川清澄町、旭川新藤田西町、旭川新藤田東町、旭川南町、泉(字五庵山、字三嶽根に限る。)、泉一ノ坪、泉釜ノ町、泉馬場、泉東町、泉三嶽根、手形(字扇田、字上川原、字才ノ浜、字中台に限る。)、新藤田」それに「特例区域20」として「秋田市外旭川のうち秋田市平和公園の区域」。
つまり、旭川対岸(左岸)の旭川地区、手形、新藤田、それに(右岸側)平和公園がどうなるか。
移管される泉字五庵山、泉字三嶽根は、平和公園の一部のこと。平和公園を一体的に管轄するという点からすれば、外旭川側の平和公園も中央署泉交番へ移管されるのではないか。
また、そうなることで、現・泉駐在所エリアの旭川右岸はすべて中央署泉交番エリアに代わる。なお、右岸上流の濁川地区以北は東署旭川駐在所。
旭川左岸の旭川、手形の一部、新藤田は、東署手形交番へ移管だろうか。今さら旭川駐在所の負担を増やすわけにもいくまい。

以前も述べたが、この場所が、秋田駅より南に所在する東警察署の管轄というのは、かなり遠い。(これも繰り返しだが、交番・駐在所は不在のことも多く、さほど頼りにならないと考える。頼りになるのは警察署)
上記の通り、以前は秋田署管轄だったのだからなおさら、そんな感情が地域にあったかもしれない。今回の所管替えは、歓迎されるのではないだろうか。
【25日・地域との関わりについて追記】「交通安全協会」は、通常、警察署単位で組織されるが、秋田市の場合は、秋田臨港地区交通安全協会と秋田地区交通安全協会の2つで、中央署・東署発足以前の状態で継続している。したがって、本件では変更はないと思われるが、その「支部」は変わるかもしれない。
一方、「防犯協会」は詳細は不明だが少なくとも「秋田市臨港」と「秋田市東」が存在するようなので、本件で変更がありそう。
また、市立旭川小学校では、新たに学区内で所轄署が分割されることになる。なお、秋田東中学校は以前から2署にまたがる。外旭川小・中は臨港署とごく一部が東署だったのが中央署に変更。

【26日・現時点での泉交番の所管区も掲載しておく】
高陽青柳町、高陽幸町、保戸野千代田町、保戸野鉄砲町、八橋(字イサノに限る。)、八橋イサノ一丁目・二丁目、八橋大沼町、八橋大畑一丁目・二丁目、八橋新川向、八橋田五郎一丁目・二丁目、八橋鯲沼町、八橋三和町、泉(字登木に限る。)、泉北一丁目~四丁目、泉菅野一丁目・二丁目、泉中央一丁目~六丁目、泉南一丁目~三丁目。
「特例区域10」として秋田市寺内字イサノ133番地1先から同市寺内字イサノ137番地1先までの市道臨海秋操線の区域。



以前、疑問を呈した、中央署大町交番との兼ね合いは解消されないようだ。
泉に隣接する保戸野桜町は、泉交番エリアに食い込むように大町交番の所管。今回の移管でそれが顕著になる。距離的には、泉駐在所、泉交番、外旭川交番、手形交番、秋田中央署のほうが近く、ここが大町交番である必要はないと思うし、こここそ泉交番所管に替えるべきだと思う。

最後に、秋田市内3警察署(+鉄道警察隊)が相まみえるポイント。本件でこれが変更となる。
泉外旭川駅外旭川側の歩行者自転車道

たぶんこう分かれる。歩行者道端・水路中央がそのポイント
4月以降は、左前方も中央署泉交番所管になる。

では、新しい三つ巴ポイントは?
「平和公園」の区域の定義がよく分からないので断定はできない。
そして平和公園のふもとでは、途中から、全域が東署旭川駐在所エリアである濁川地区になる。したがって、東署エリアの西端は旭川駐在所になる。
おそらく平和公園の北側(山の中~横金線の南側のどこか)で、中央署泉交番、臨港署外旭川交番、東署旭川駐在所が相まみえることになろう。

【3月18日追記】秋田市の「広報あきた」3月18日号で、東署から中央署へ変更になる地域があり、その地域では各種行政手続は中央署担当となることが告知された。
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地下道カメラ

2022-02-22 21:01:17 | 秋田のいろいろ
竿燈大通り(広義の山王大通り)の東端である二丁目橋と、旭川と並行する土手長町通りが交わる、「二丁目橋」交差点。
川沿いの歩道に、二丁目橋東詰を南北方向に横断できる、一本道(I字型)の地下横断歩道「二丁目橋地下道」がある。交わる道はどちらも県道だから、地下道はどちら所属は知らないが秋田県管轄。
二丁目橋地下道。赤白の柵は2014年設置
1971年に山王大通りができた時、4か所のH型地下道(大町東・大町西・旭北寺町・山王)とともに造られたと思われる。
これらは、以前取り上げたように1995年にリニューアルされ、さらにその後、旭北寺町地下道は秋田中央道路(自動車専用地下道。2007年開通)の避難口に転用されて廃止されている。
2004年には内部が冠水したことにより通行者がケガをして、後に損害賠償請求されたり、壁のすき間にネコがはまって救出されたり、焼身自殺が2度も起きてしまったりもしている。
(再掲)2014年の二丁目橋地下道。内部に水がたまっている。もっと多くて長靴でないと通れない状態のこともあった
当初は、山王十字路以東の竿燈大通り(という名はまだなかったが)区間では地上に南北方向の横断歩道が1つもなく、地下道が欠かせない存在だったが、後にほとんどの交差点で地上でも横断できるようになった。
今も横断禁止の箇所(自転車横断帯)なのに歩行者が横断してしまったり、歩道を専有する出入口が地上のスムーズな通行を妨げている(最初の写真の箇所など)ようにも見える所もある。内部にゴミが放置されていることもある(あまりにひどくて道の相談室へ通報したこともあった)。
これらを総合的に考慮すれば、地下道を廃止するのも、1つの選択肢だと思っていた。


久しぶりに二丁目橋地下道を通った。
中央の天井に!
ドーム型のカメラが設置されていた。配線は分電盤へつながっていた。

今後設置されるのかと思うが、説明表示は一切なし。また、他の地下道は未確認。
したがって、目の行き届かない地下道内部を映すためなのは確実だが、それで何を見るのか、リアルタイム監視なのか録画するのか等も不明。

自動車専用道路のトンネル内には、リアルタイムでモニターするカメラがあるはずだが、地上の道路の防犯または交通状況監視カメラは警察が設置することが多い。ここのような人しか通らない地下道内に、(おそらく)道路管理者自身がカメラを設置したのは、珍しいかもしれない。そして、当分は地下道がこのまま存続する方針なのだろう。

地下道内にカメラがあれば、冠水や事故に迅速に対応できるかもしれないし、ゴミ放置や落書きの証拠と抑止効果になる。心強い。存在を知らせる表示をしっかりした上で、有効に活用してくれることを期待する。
天井が低いためカメラ位置も低く、カメラ自体にイタズラされる危険はありそうだし、階段部分は映らない(かつ地上から見えにくいポイントもある)ので、万能でもないだろうけれど。
「ロードヒーター盤」蓋への落書き。ここは死角になる

【3月1日追記】その後、1週間ぶりに通ると、地上の階段下り口横に縦書きで「防犯カメラ作動中」の表示が付いていた。地下部分には特に表示なし。
また、日銀前の大町東地下道、楢山登町の登町地下道にも、同じ表示。H型である登町地下道を確認すると、階段を下りた平坦部(=通路部の突き当り)に1台ずつ、二丁目橋と同じカメラが設置されていた。
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つららあれこれ

2022-02-20 15:43:59 | 秋田の季節・風景
2月に入っても寒さが続き、なかなか減らなかった秋田市の雪
2月中旬は、昼の気温は3℃台まで上がる日が多くなって、いくらか? だいぶ? 過ごしやすくなった。2月1日に50センチだった積雪は、14日には36センチまで減少(これでもかなり多い)。この調子で減るかと思いきや、17日早朝に10センチ新たに積もるなどして、18日には56センチ。今シーズン最大になってしまった。ほんとうにじわじわと厳しい冬だ。※20日15時では42センチ。

手形陸橋
車道の雪が除雪されて路肩(歩道との境)に積み上げられ、それが削られて垂直になった雪山の断面は真っ黒。その上に新雪が積もっている。

家々の屋根の雪はなかなか消えない
秋田市街地に限れば、この量にしては、除雪作業または落雪による事故や、雪の重みによる倒壊の話は、ほとんど聞こえてこないと思う。2006年のドカ雪では、カーポートが壊れる被害が多かったと記憶する。


以前の記事のコメント欄でも話が出たのが、つらら。
つららは、気温が低いほうができづらい(建物の暖房や断熱などの要因もあるが)ので、今シーズンは少なめだった。でも、できるところにはできる。
とあるアパート
どういう理屈か、建物の中央付近にだけ、屋根からつららが下がっている。長さ・大きさは一般的。問題はその下。

2階の一室の窓の横の壁に付けられたエアコン室外機からつららが下がって、というか室外機が氷漬け。室外機に積もった雪も一体化したのかもしれない。
別の日に別のカメラで撮影したので、色が違います
この状態でエアコンが作動するのか。住人や大家は知っているのか、気になってしまう。下手したら室外機ごと落下しかねないのに。※現在は融けて氷は減っていて、とりあえず落下は免れた。


県道28号、手形陸橋の下を並行する市道。
昔からある北側の橋
1つ先の橋脚の内側に注目。
巨大つらら!
表面がごつごつして、滝が凍った氷爆のようにも見えるけれど、黒い部分もあって汚い。
ここは立入禁止
この橋脚の横は、陸橋下をくぐる市道があるのだが、距離があるか立ち入り規制されていて、このまま落ちたとしても、通行人(および道路関係設備)への影響はないと考えられる。

どうしてできるのか。
手形陸橋は歩道にロードヒーティング(融雪装置)が入っている(手形側は車道にも?)。それで融けた雪が水になって集まって、ここから下へ落ち、それが凍ったのか。【21日追記】ただし、ここは陸橋中央寄りの高い箇所なので、低いほうへ流れていく水も多いはず。
また、今年正月時点では、上のほうの写真の橋と並行する北側市道の上空、ほとんどの橋脚からも、大きめのつららが下がっていた。これは落ちたら市道を直撃して危険なため、道路管理者(たぶん発生源である県)が落としているようで、見なくなった。
2019年にリニューアルされてまだ3シーズン目でこんな状態でいいのかとも思ってしまうが、排水方法とかどうしようもないのだろうか。なお、反対側は、橋が新しいためか、南向きのためかなかった。

つららもいろいろ。
路上観察の北国の冬季限定分野として、「つらら」があってもいいかも。
雪に関する続きはこちら
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レトロキッチンバス

2022-02-16 21:09:09 | 秋田のいろいろ
昨年、現代のマイクロバスにボンネットを作った、レトロ風バス/クラシックバスが秋田にあることを取り上げた。その経歴は、
2009年に庄内交通が「庄内藩レトロバス」用に購入した車を、2018年頃に秋田中央交通の子会社・秋田中央トランスポートが譲受。
2018年から五城目町のコミュニティーバス「きゃどっこ号」で運用開始するも、利用低迷で翌年に運行終了。
2020年には、新型コロナウイルス感染症の密対策として、県立特別支援学校のスクールバスの増車に充てられていた。
2021年には、秋田市のワクチン集団接種会場へのシャトルバスのほか、秋田市内のスイミングスクールの送迎バス(おそらく本務車の代走)でも見かけた。たぶん10月頃に見たのが最後。
(再掲)
医学部会場のワクチンの3回目も始まるので、また現れて活躍するだろうと思っていたところ、16日の秋田放送(ABS)と秋田テレビ(AKT)のローカルニュース(AABは未確認【21日に放送。末尾の追記参照】、NHKは報道せず)に登場。さらに新たな役目を果たすことが伝えられた。
それは「キッチンバス」!

最近は軽トラなど改造して車内で調理できるようにして、イベント会場などに出向いて食べ物を売るキッチンカーが流行っているし、大型バスを改造したラーメン屋なんかもある(秋田にはいすゞLVキュービックのがあるかな)。
今回は、車内調理する点は同じだけど、提供方法などは違う。

ABSによれば、
「伝統的な街並みや絶景スポットなどで食事を楽しむ「アウトドアダイニング」が地方創生の取り組みの一つとして注目されています。」
トランスポートと、にかほ市の「ホテルエクセルキクスイは、観光庁の事業採択を受けて冬でも楽しめるアウトドアダイニングの準備を進めてきました。」
16日にホテルの前で、「冬も楽しめるアウトドアダイニングの実証実験が行われました。」
「来年度以降、キッチンバスとガーデンイグルー10基を活用し、全県各地に出向いて野外レストランを開く計画」
ホテルのコックが車内でフレンチのフルコースを調理し、庭に並べられたドイツ製の透明なドーム「ガーデンイグルー」の中で食べる。

ウィラーエクスプレスは「レストランバス」として、2階建てバスの1階で調理し、2階で食べるのをやっている。マイクロバスでは車内で食べるのは無理。
観光庁の事業というのは、アウトドアダイニング限定だったのだろうか、それとも地方創生目的なら何でもよかったのか、不明。
ABSサイトより

ABSサイトより
ガーデンイグルーの「イグルー」とは、イヌイットの圧雪ブロックを組み上げた、ドーム状のシェルターが由来だろう。ガーデンイグルーは、細いパイプを組んで薄いビニールで覆ったようなもので、1つ20万円ほどのようだが、冬の秋田県沿岸なんかで使ったら、飛ばされそう…
それに、ガーデンイグルーはどうやって持ち運ぶのだろう。折りたたんでもかさばりそうなのを最大10個、バス車内は台所だから地面に置くものを混載するのは適切ではなさそうだし。
ABSサイトより
客は乗せなくなったため、ナンバープレートが緑ナンバーから、白ナンバー6925に登録し直されている。
以前は何も表示されていなかった、ナンバープレート上の板(スクールバス時代に使用?)には、OCGだかCCGだか謎のアルファベット3文字のマーク。
ドア側の側面には折りたたみのひさしが付けられた。料理の上げ下げはここからか。

そして、車体の塗装は変わっていない。
すなわちきゃどっこ号、さらに庄内藩レトロバス時代と比べても、文字以外は不変。せっかくなら、塗装も変えたらと思ってしまうが、フランス料理が出てくるのなら、形状も塗装もミスマッチでもないか。
後部のトランク風オブジェは、テレビで映らなかったので不明。ドア横の日本バス協会会員章(NBAシール)はしぶとく残っている。

まさに激動の運命をたどるレトロバスだ。アウトドアダイニングがどうなるか次第だけど、これが最後の務めだろうか。

【17日追記】コメント欄でも話題になったように、ホテルエクセルキクスイはにかほ市で、中央交通グループの縄張りではない。キッチンバスは、おそらく秋田市のトランスポートの車庫に入れておくことになると思うから、運用効率は良くなさそう。実施場所によっては、キッチンバスと料理人(そして食材、あとガーデンイグルーも)を別々に移動して現地集合ということはできるかもしれないが。
食べる客を現地まで運ぶ必要もあるだろうし、なかなか手間になりそう。

【21日追記】週明け21日になってAABが報道。新たにわかったことは、
・2021年11月まで使われていた観光バスを改造しました。→「観光」バスだろうか…
・秋田中央トランスポートは2022年秋にはキッチンバスを活用したツアーの商品化を目指しています。→春~夏はどうするの?

【24日追記】24日付秋田魁新報 県央地域面で報道。ガーデンイグルーの名は出さず「ドーム型テント」としている。
・費用の一部に観光庁の補助金900万円を活用した。
・キッチンバスは、同社がかつて五城目町のコミュニティーバスとして走らせていたボンネットバス(21人乗り)を改造。→はしょってはいるが、おおむね正確。
・アウトドアダイニングは4月開始予定。→AABより半年早い。
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リマスターの字幕

2022-02-14 21:06:36 | 文字・書体
1980年代に、NHKで「シルクロード」という紀行番組があった。NHKスペシャルの前身、NHK特集のシリーズの1つで、大きく分けて3シリーズ作られた。
特に最初の1980年度「シルクロード 絲綢之路(しちゅうのみち)」は、当時は関係が悪くなかった中国との共同取材による貴重な映像で、日本にシルクロードブームを巻き起こした。
僕はリアルタイムでは幼くて記憶がないはずだが、その後の再編集版や再放送で見たことがあり、喜多郎によるテーマ曲が感動的。そんな思い出はいずれまたとして、今回はその字幕・テロップについて。

シルクロードは、1990年代前半~中頃=平成初期はさほど再放送されていなかったのではないだろうか。2000年近くになって、よく再放送されるようになった。「NHKアーカイブス」が発足した頃で、過去の番組を活用する方針になったのだろうか。
そして2000年代に入ると、劣化した映像を復元する「デジタルリマスター」という技術が広まった。
シルクロード 絲綢之路は2005年にリマスターされた。さらに2019年には4Kリマスターされた。最近は、4K放送でないBSプレミアムでも、その4K版を2Kに再変換して放送している。それでも、初回放送時よりもきれいではないかと思える画質。そこまでする必要があるのかという気もするけれど…

4Kリマスターで映像がきれいになったということは、その字幕(の文字)もきれいになっている。初めて見た時は、その鮮明さに驚いた。

アナログ放送、あるいはブラウン管テレビの字幕といえば、輪郭がぼんやりしたものであった。それはデジタル放送と比べてということであって、昔はそれが普通だったわけだけど。
2007年だったか、初めて地上デジタル放送を見た時、映像の鮮明さよりも、字幕がドギツイほどくっきりしているのに違和感に近いものを覚えた。シルクロードリマスターの字幕にも、それに近い感慨を覚えた。
今のデジタル放送のデジタルフォントと同じくっきりさなので、一瞬、リマスター時に字幕を入れ直したのかと疑った。よく見れば、
「き」とか
この書体は、写研「石井太ゴシック体」だ。今のところパソコンでは使えないから、やっぱり写真植字(写植)により記録されていた字幕を、リマスターしたのだろう。写植文字もまた、輪郭がぼんやりしたイメージを持っていたが、ここまでくっきりするのに再び驚いた。
初期のデジタルリマスターは、1コマずつ手作業も多用して作業を進めると聞いたが、今もそうなんだろうか。それともAIなんかも関わるようになったのだろうか。

昔のテレビ番組を見ていると、例えば連続テレビ小説の出演者名やみんなのうたの歌詞では、同じ映像内でも、同じ書体なのに突然文字の縁取りの太さや表示位置が微妙に変わってしまうことがある(時には傾いたり)。時間や技術の制約もあったのだろう。でも、シルクロードではそういうのはなさそうで、きれいにまっすぐそろっている。そこまでリマスターで修正できないと思うので、当時から丁寧に字幕を作っていたのだろうか。写研では、コンピューターを用いたテレビ用電算写植「テロメイヤー」を1983年に発売しているが、シルクロード 絲綢之路当時は発売前だから、手動写植だったのだろうか。

数年後、モリサワから石井太ゴシック体もデジタル化されて発売されれば、これと同等の字幕を容易に製作できるのだろうが、一足先に見られた。


紀行番組だから、画面に地図が表示される。今ならGoogle EarthやフルカラーCGで表示されるところだが、1980年では、
こういう地図
テロップによる線画で、フリーハンドで道や山脈、砂漠を描いて、そこに写植文字を入れている。それが、
むにゅーっとズーム
背景が動画、テロップ自体がズームするという点では、当時としてはがんばったのではないだろうか。わりと最近まで、テレビ朝日の十津川警部シリーズで、列車の運行ルートを説明する時にも、同じ手法がされていた。

でも、こんな地図も。
上と同じ回
砂漠がランダムなドットで示されるのは、この番組定番。
でも、右下固定表示で、山脈の形がなんか違う(ややなだらか)し、何より書体が違う。当時は部分的に色を変えることはしなかったはず。
拡大
細い丸ゴシック体。これってフォントワークス「ナール」【14日訂正】「スーラ」?
写研書体ではないし1980年にはまだなかった。デジタルリマスターの一環というよりは、ついでに、補足説明の意味で新しい地図を作って追加したのか?


さらに、絲綢之路を、切り口を変えて再編集した1981年放送「もうひとつのシルクロード」というのも、デジタルリマスターされ放送されている。
「報告/鈴木ディレクター」
フルネームでなく、姓+職名の字幕なのが当時のNHKらしさ。最後のスタッフロールではフルネーム。
でも、この角ゴシック体は、石井ゴシックではないような…
手書き文字はいかにもシルクロードのそれだけど
フォントワークス「ニューセザンヌ」か。
最後は、
1995年制定の卵のNHKマーク
ということで、隠すそぶりもなく、新しく字幕を入れ直していることになる。
編集前のフイルムなりテープが残っていて、それを使ったのか。当時の放送用マスターの状態が悪すぎたとかだろうか。ご苦労なことです。
それならば、あと数年待てば、石井太ゴシック体のデジタル字幕も入れられたのに。
この地図もあえて「ソ連」で作り直したのか
「イリ地方」は黄色い文字。
1991年に崩壊した「ソ連」を表示するフォントは、2002年リリース。ただし、前身のセザンヌは1990年。


なお、シルクロード本編の終わり画面は、
卵じゃない旧NHKロゴ
↑下の次回予告はニューセザンヌ。

石井太ゴシック体とニューセザンヌを比べてみる。
本編

もうひとつの
シルクロードでは、語り「石坂浩二」と音楽「喜多郎」(と作家などゲストも?)は独特な手書き文字であった。
今見ると、本編ともうひとつのほうで、別の文字だ。これももうひとつのほうを再編集した時に、改めて書いたのだろうか。似せてはいるが筆跡が違う。

その他エンドロールは縦スクロール。【14日訂正・以下、説明が途切れたり意味不明な点があったのを修正しました】
本編/石井太ゴシック体

もうひとつの/ニューセザンヌ
やっぱりニューセザンヌはモダンスタイルゴシック体らしい印象を受けるし、読みやすい。
そして、石井太ゴシック体は、線の両端が中央より太いなど正統派オールドスタイルゴシック体であることが分かるが、古臭い感じもしない。21世紀でも通用するだろう。
素人の個人としては、ひらがなはちょっと古くさいし、モリサワのオールドスタイルゴシック体で代替可能だし、すでにあまたのゴシック体が存在する中で、数年後にあえてこれを選んで使う人がいるかとも思うけれど。
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MV5倍デーまた変更

2022-02-12 20:48:47 | 秋田のいろいろ
イオン東北株式会社が運営する、青森、岩手、秋田、山形各県にある食品スーパー「マックスバリュ」では、特定曜日にWAONの「ポイント5倍デー(200円に付き4ポイント付与)」を実施していることをこれまで取り上げてきた。
※東北社運営でもザ・ビッグや総合スーパーイオン等では実施しない。他地域(他社運営)のマックスバリュでも同様。

秋田市内の店舗の小さな告知によれば、
これまで毎週月・木・日曜日だったのを2月で終了。3月1日から毎週土・日曜日に変更するとのこと。

イオン東北では、前身のマックスバリュ東北時代から、
・かなり昔から 毎月第2日曜日は誰でも全品5%引き
・上記に加え、2018年頃? から 月曜、木曜、第2以外の日曜は、WAONポイント5倍
・2019年2月10日 第2日曜5%引き終了。第2日曜もポイント5倍に。また、毎月第2木曜日はポイント10倍(200円ごとにプラス9ポイント)に。
・2021年2月11日 第2木曜日10倍を終了。月・木・日5倍のみに。
と、近年は毎年のように変化(どちらかと言えば後退気味の)があったのが、また今年も。

どうして月、木、日を5倍デーにしたのか。月、木は客が少ないから集客のためかと思ったけど、日曜日は客が多い日だろうし。
混雑緩和が求められる昨今、週末2日を5倍にしてしまうのは、どうなんだろうか。

そして、上記すべて変化において、顧客に対する明瞭な告知がほとんどなく、ひっそりと変更されていた。いまだに「マックスバリュ 日曜5%OFF」などで検索して、当ブログをご覧いただくことがある。
今回は今のところ、店内の小さい掲示のみ。サイトやチラシにも出ていない。この調子では今回も…【17日追記・その後17日までに、公式サイトの各店舗のページには、お知らせが掲載された。】【28日追記・28日まで適用される、25日の折り込みチラシには、変更の説明はなし。】

20日と30日の5%引き「お客さま感謝デー」や、10日のイオングループ全店ポイント5倍の「ありが10デー」と重なった時は、引き続き重複適用されるのでしょうかね…
あと、少々逸れるが、マックスバリュ茨島店を、食品スーパーの“格”のまま、改装して看板を「イオンスタイル茨島」に替えた店では、価格設定はマックスバリュ時代と同じなのに、5倍デーなどを一切実施しなくなった(そしてお買い物アプリなど他のイオンスタイルで受けられるサービスは対象外)というのも、今なお納得できない。【2023年7月14日追記・2023年7月15日からは、マックスバリュ級のイオンスタイルでも、土日5倍が実施されることになったらしい。】


そして気になるのは、耳について離れない、実施日に店内で流れる歌。「ごばばばーい ごばいごばい」。
2019年3月の新制度制定時に作られた3曲の中で、いちばん聞く頻度が高く、分かりやすく覚えやすくて広告ソングとしては良いと思う。この歌詞が定着してしまったせいで、3月の変更を知らずに、誤解する客がいそう…

「月木日はWAONポイント5倍デー」との歌詞もあり、そこを「土日」に差し替えるのは難しそう。どうなってしまうのか?!

【2022年3月6日追記】3月6日にマックスバリュ泉店へ行ったところ、代わりの歌などは流れておらず、静かな5倍デーだった。
【2022年5月12日追記】ちなみに、木曜日のハム・チーズ・バター5%オフの歌は、2022年5月12日時点で変わらず流れていた。
【2023年5月29日追記】その後の5倍デーの歌と、さらなる制度変更について
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AkiCAはたった3%

2022-02-08 23:44:52 | 秋田のいろいろ
2022年春に秋田市内の路線バスなどに導入されるICカード乗車券。秋田市が主導して導入するもので、秋田中央交通以外に委託運行するコミュニティーバス(マイタウン・バス)でも使えるようになる。カードは独自規格ではなく、JR東日本のSuicaに独自機能を付加した「地域連携ICカード」なので、汎用性は高い。名称が「AkiCA(アキカ)」に決まったが、ポイント還元率や利用開始日は未発表だった。
※秋田市民の高齢者専用「シニアアキカ」は2022年秋開始予定。
※秋田市周辺のJR東日本の鉄道で利用できるのは2023年春

2月4日、中央交通と市の連名で「地域連携IC カード 「 AkiCA (アキカ 」 のサービス開始日及びサービス内容について」が発出され、詳細が明らかになった。
でも、青森県各地や山形など今春開始される他地域と比べると、秋田は情報発信が遅い上に、内容が薄い。中央交通サイトにアップされたそのPDFファイル名は「2022.2.4【最終版】サービス開始プレスリリース.pdf」。ぜひとも【追加版】がほしい。【末尾追記の通り、3月15日に多少の追加情報公開】
以下、プレスリリースから分かったことと感想。勘違いがあるかもしれません。

●発売開始・利用開始とも2022年3月26日 土曜日
→当日も発売窓口(後述)の営業は通常通りなので、いちばん早くカードを入手できるのは、秋田駅東口乗車券発売所の6時50分。

●エリア(利用可能路線)は、一般路線バス(国際教養大学周辺含む)、秋田空港リムジンバス、秋田市中心市街地循環バスぐるる、秋田市マイタウン・バス
→言及はなく当然だが、秋田市外にまたがる一般路線バスでも使用可。一方、リムジンと車両が共通である県内高速バス(共同運行先はともかく中央交通担当便)では使えないのか?【3月15日の追加情報では、高速バスでは使えないと明記された。】
【25日補足】中央交通グループエリア内で、秋田市以外の市町村のコミュニティーバスの中には、秋田市内の路線バスと同じ塗装の車両が使われるものもあるが、それらは現時点では対象外。また、現在は、秋田市内に入らずに秋田市外で完結する中央交通本体直営の一般路線バスはなくなっている。例えば八郎潟駅~五城目のバスも、今は直営ではなくコミュニティーバス扱いになったので、本件の対象外。

●IC定期券の開始は「時期未定」【3月15日の追加情報では、令和4(2022)年度中に導入予定とされた。】
【3月27日追記・現行の紙の定期券は「持参人式」。しかし、ICカードでは記名式が必須なので、持参人式とはならないかに思われた。しかし、カードの注意書きには引き続き持参人式になる可能性を示唆する文言があった。末尾リンクの導入時の記事参照。】

●カード発売額は1000円(チャージ500円+デポジット500円)のみ
→他地域では、チャージ額が違う数種類を売っているが、簡略化【9日補足・発売時の混乱解消のため】したのか。リリースにも記載されているが、購入直後にチャージすればいい話なので、理解できる。

●「無記名式AkiCA」と「記名式AkiCA」。紛失再発行や定期券、小児用、障がい者用は要記名式。
→他地域でも同様。記名式にしてもカード面には定期券情報のほか氏名も印字されない。【9日補足・とりあえず無記名式を買って、後から登録して記名式にすることも可能なはずだが、記載なし。】

●バス会社によるチャージ場所は、車内(マイ・タウンバスは除く。千円札のみ)、バス会社窓口。(他に鉄道駅、コンビニエンスストアなど)
→多くの他地域同様、例えば街中などに独自のチャージ機は置かないようだ。

●発売・チャージ窓口は、五城目を含む3営業所、新屋、長崎屋、秋田駅西口、秋田駅東口の各案内所/発売所。
西口のみ、記名式の発行(登録ということか)ができない。
→秋田市外の五城目営業所でも扱うのが少々意外だが、路線があるから当然かも。
他地域では青森市営バスは車内やコンビニでもカードを販売するが、ほかは秋田に近い売りかた。でも、秋田市街地まではあまり出かけない、郊外在住の人がカードをほしい場合は、入手に困りそう。期間・時間限定でいいから、スーパーなんかで売ってもらうとかできるのでは。



●1日乗り放題乗車券(一般路線バス用)と中心市街地循環バスぐるる専用1日乗り放題乗車券の情報を、車内で書き込み(残高から購入)可。2種の同時搭載は不可。Suica、PASMO等も対応。
→値下げや新たなフリー乗車券を期待したが、これまでの紙券そのまま。

●交通ポイントは支払額の一律3%(小数点以下切り捨て)
中央交通、マイタウン共通。ポイント額が、支払い時の運賃に達していれば、その支払に自動適用。ポイント有効期限1年【9日こちらの表記が不適切だったので訂正】ポイントは1年間増減がないと失効。
IC定期券、シニアアキカはポイントなし。※Suica、PASMO、他地域のカード等ではポイント付与なし。

●紙の回数券、乗り放題券は3月25日まで販売。
乗り放題は券面記載の有効期限まで有効。回数券は「使用の期限はありません」。
→他地域では、従来の回数券の有効期限を定めたり、払い戻しを行うところがあるが、やらないようだ。
紙の回数券発売終了により、多くが市営バス時代から続いていた、市内各地のお店などに委託する回数券販売所も、廃止となるのだろう。在庫管理、納品と売り上げ回収、委託手数料の支払いなど、中央交通には負担だったはず。


この程度。
他地域のリリースや案内サイトと比べて情報が少ないとしたが、なんと言っても足りないのが「利用方法」。
よそでは、「乗車時にタッチ」とか「ピッと鳴ればどうこう」とか、写真や絵も使って説明してくれているのに。八戸では説明ブースや案内人も配置する。
秋田では磁気カードすら未導入で、初めてバスでカードを使う客が多いのだから、この点は説明していただかないと困る。利用開始後に混乱が生じるのでは。
【追記・2月9日になって、秋田市のサイト(ページ番号1033265)に写真入りで利用方法などの説明ページはできた。3月15日には中央交通サイトにもガイドが掲載。】


そして残念なのがポイント還元3%ポッキリ。
現行の秋田のバス回数券(過去の記事)は3区分あり、普通回数券で10%、買物回数券で40%、通学回数券で30%のプレミア(その金額分券片が多い)が付く。また、JRの普通回数券も10%。

バス業界の厳しい状況もあり、全国的にバスカード類の還元が少なくなっているとは聞いていた。秋田でも買物回数券(平日10~16時と休日限定)はなくなってしまうだろうと覚悟はしていた。
先に詳細が明らかになった青森市や八戸、山形県のICカードでは、通常分は3%ながら累積利用額に応じてボーナスポイントが付与(最大10%程度のものもあるが、ヘビーユーザーでないと難しい)されたり、12~20代前半の人の付与率を上げたりする。
岩手県北バスでは、3%ながら乗り継ぎ時に割り引きを開始。

ところが秋田では、1乗車100円均一の市民の高齢者以外は、みんな3%。岩手県交通と並ぶケチさである。分かりづらいように実質値上げする「ステルス値上げ」かもしれない。
170円区間だけ乗るとしたら、1回8ポイント、22回目でやっとポイントが使われる。JRの回数券よりも渋いとは…
秋田市外から通院などで来てバスに乗る人や中高生のいる世帯には、これで負担増になる。経済的支援の意味で、もう少しプレミアムを付けたほうがいいのではないだろうか。
ICカード導入により、新たなバス利用者を増やすようなことが言われていたが、たかが知れているだろう。そこへたった3%では、既存のバス利用者の利用控えやバス離れにつながってしまいそうだ。
【18日追記】300円区間を週に1度往復する場合で試算。1年間(600円×52週)では3万1200円分。※秋田駅西口~川元小川町/茨島三丁目などが300円区間。
普通回数券だと28.3冊分、回数券購入2万8000円+プレミアム2800円(9回分タダ)。
買物回数券だと22.2冊分、回数券購入2万2000円+プレミアム8800円(29回分タダ)。
AkiCAでは3万円300円分支払って、900ポイント(3回分タダ)が使われて、ほぼ1年。
支払額2万8000円、2万2000円だったものが3万円300円に。(以上追記)


秋田市公共交通政策ビジョンでは、運賃単純化(ゾーン運賃的なもの)や乗り継ぎ割引運賃の導入が挙げられていた。実現すればある程度の値下げにはなりそうだが、実現するのか。
あるいは、追って始まるIC定期券では、現行より大幅な割り引きでもされるのか。
期待したいけど…

あとは、「学校長期休業中は10代のポイント3倍」「土日に秋田厚生医療センターで乗降したらポイント2倍【10日追記・倍でなく「プラス10ポイント」とかでも】」みたいな、対象を区切ってポイントを増やすような=AkiCAでバスに乗りたくなるキャンペーンをやったらどうだろう。技術的にはできるのでは。
なお、八戸や山形では、カード導入に際して、ポイントが当たったり増えたりするキャンペーンを行なう。


3%しかポイントが付かない、かつ紙回数券は導入と同時に発売終了ながら使用期限なしとなれば、今のうちに回数券を買いだめして、AkiCA開始後も使い続けるのがいちばん得になってしまう。さもしくてみみっちくて、あまりやりたくはないけれど…
一方、現行は現金払いのみ100円均一である、循環バスぐるるは、AkiCA払いでもポイントが付くようなので、こちらは使わないと損。1回3ポイント付く。【4月3日追記・6月30日訂正・ぐるるや空港リムジンバスでは、ポイントが付かない可能性があることが判明しましたこの記事も参照。】


その他、こまごまと今回のプレスリリースでは不明な点。
・ポイント残高や利用履歴の確認方法は?
ポイント残高は分からない。
履歴は、せいぜい各窓口、あとは秋田駅の近距離券売機で表示または印字してくださいということだろう。乗降バス停名までは記録されないはず。

・横手・湯沢や能代への高速バスで使えない?
現状では紙の回数券で支払い可能。前述の通り、中央交通担当便は、空港リムジンと同じ車が充当されるので、可能なはずだから、その便だけでも使わせるべきでは。【3月15日追記・3月15日アップのガイドでは、高速バスでは使えない旨明記された。】
共同運行先の能代線の秋北バスでは、いずれ導入されそう。横手・湯沢線の羽後交通は今のところなし。

・中央交通の紙回数券が使用できる、羽後交通本荘線、潟上市や南秋3町村のマイタウンバスでの代替措置は?
高速バスとは少し違って、こちらは便宜的かそれに近い扱いのように思えるので、使えなくなるのかもしれない。【3月15日追記・潟上市マイタウンバスの市のサイトでは、2月18日付で情報が掲載。4月1日から、独自の専用回数券をトランスポートが発売する。プレミアムは10%。3月までの回数券も引き続き使用は可能。南秋3町村のコミュニティーバスについては情報を見つけられず。】
南秋方面ではもともとの運賃が低額であるし、本荘線に至ってはどういう理屈で他社の回数券が使えるのか根拠がよく分からない(中央交通新屋線とは競合関係であって、共同運行ではない)。

・「記名式AkiCA」と「My Suica」の関係は?
これは他地域でも説明が見当たらない。
My Suicaとは、本家Suicaにおける記名式のこと。再発行のほか、JRの定期券とか電子マネー利用(乗車でなく買い物で)のポイントが付くなどする。駅窓口(や秋田駅にはまだないが対応券売機)で、個人方法を登録する。

AkiCAもSuicaなのだから、My Suicaにすることは可能なはず
では、記名式AkiCAにしたとしても、My Suicaのサービスを受けるには、別に駅へ行って登録しないといけないのか。

これはおそらく、どちらか片方の登録で、もう一方も自動登録される。
ツイッターでは、栃木の記名式totraに、そのままJR東日本の定期券を載せられた(カード面にも印字)との投稿がある。
ただ、My Suicaでは、カード下部にカタカナで氏名が印字される。記名式AkiCA等では印字されないとのことなので、完全に同一の扱いでもないのか?
【9日追記】JR東日本ホームページのMy Suicaの説明に「「地域連携ICカード」も記名式に変更することができます。」とあるので、AkiCAをMy Suicaにすることは可能。でも、バス側の記名式との関連については言及なし。
【17日追記・JR東日本へ問い合わせた回答】どちらか一方で登録すれば、その地域連携ICカードは、もう一方でも自動的に記名式カードになるとのこと。1枚につき1度の記名手続きでいい。

解決したり、新たな疑問が出たりしたら追記します。
【9日追記】リリースでは触れていないが、無記名式カードを購入して、後から個人情報を登録して記名式に変更することが可能はなず。記名式はその本人以外使用できないが、無記名式は貸し借りなどして誰でも使用可。
発売当初の窓口混雑緩和への協力と、現状では大人料金の人ならば大きなメリットはないことから、とりあえず無記名式を購入して、回数券の残り消費&カードを家族などで使いまわして使うのが無難かもしれない。様子見ってことで。

【9日追記】9日に、秋田市サイトのページ番号1033265に、タッチ方法などの説明ページができた。写真もあるが、神奈川中央交通の中古の、ツーステップの三菱エアロミディで撮影している。運賃箱は青いコンパクトタイプでなく、グレーの旧型にリーダーやディスプレイを取り付けている。さらに車体が短いようにも見える。中央交通本体でなく、西部地区マイタウンバス用の秋田中央トランスポート所属の車両ではないだろうか。
中央交通サイトはそのまま。(以上追記)


ゆうちょ銀行での小銭出し入れにも手数料を取られる時代、小銭の心配が不要なのはありがたくスムーズになる(がその代わりに実質値上げとは…)。旅行客にも便利(けど地元住民には関係ない)。
弘南バスでも、ついに2023年春に自治体の補助を受けてICカードを導入することが、今日報道された(勝手ながらたまに弘前に行って小銭に困る者としてはありがたい)。時代の流れにはさからえないってことか。

【3月2日追記・機器の先行電源投入について】
3月1日に秋田営業所930号車に乗ったら、少なくとも運賃箱のカード関連装置の電源が入っていて、液晶画面に日付や「ご乗車ありがとうございました」といった文字が表示されていた。(車内放送に基づく)運賃表示器の切り替えの信号を受信すると「ピロピロ」と音が鳴っていた。Suicaをタッチすれば支払いできそう。
また、1つ前の記事にコメントいただいたように、3月2日にも秋田営業所の車で電源が入って営業運行しており、こちらは調子が悪そうだったとのこと。
確認した限りでは、電源が入っていない車が圧倒的に多い。何らかの理由で先行して動かしているのだろうけど、知らぬ間にポケットのSuicaが反応して、おかしな情報が書き込まれたり、引き去られたりしたら、面倒なことになりそう【3日補足・乗務員用IDカード未タッチの状態で走らせているのだそうで、そのようなことは起こり得ないらしい】。


【3月15日追記・「ご利用ガイド」公開】
10日前になってやっと、中央交通のサイトに「詳しいご利用方法」が掲載。リーフレットと同じと思われる16ページのPDFファイルで、中央交通のみの名義の「AkiCAご利用ガイド」。大したことは書いてないが、新たに分かったことは、
・「※高速バスではご利用できません。」
・「ポイント付与の対象外/不足運賃を現金または回数券で支払った場合」→じゃあ、複数人分をまとめて支払った時、1日乗車券を購入した時は、ポイント付与対象なのでしょうかね? いずれしてもポイント残高が確認できないと分かりづらい。
・「ICバス定期券のサービス開始は、令和4年度中を予定」
【3月25日追記・↑上記16ページをA5判にして綴った冊子が作られており、AkiCA開始以前(前日25日に確認)から案内所や車内に置かれていた。】


【3月25日追記・記名カード申込書先行アップ】
3月22日に中央交通サイトに「記名式AkiCAの購入申込書について」が掲載。PDFファイルの「【 記名式AkiCA購入・個人情報変更 】申込書」もアップされ、記名式を購入する人は「窓口の混雑緩和のため」、これをプリントアウトして記入して持参するよう求めている。
記入例は、2000年4月21日生まれのアキチュウ タロウ。誕生日は、1922年4月21日の、同社(当時は五城目軌道と称した)が今の八郎潟~五城目で鉄道を開業させた日を意識したのだろう。したがって、中央交通では「今年で開業100周年」としている。なお会社設立は1921年1月15日。

以降は、導入時の記事へ続きます
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減らない雪

2022-02-06 20:43:01 | 秋田の季節・風景
大寒に積雪50センチに達した秋田市。その後も、気温は上がらず、雪は42~54センチの間で微妙な増減を繰り返して立春を迎えた。
この週末は寒波が来て、西日本各地【6日追記・札幌なども】、秋田県内でも横手市で2メートルに迫るなど南部はたくさん降ったが、秋田市は真冬日になった程度。こう寒さが続くと、そんなに寒くは感じなくなっているような気さえしてしまう。
昨年末から通してみれば明らかに「大雪」の冬だけど、大雪警報が発令された記憶はない。秋田市街地の発表基準は「6時間降雪の深さ25cm あるいは 12時間降雪の深さ35cm」、また大雪注意報は「12時間降雪の深さ15cm」だそうだから。一般の感覚では「大雪」というより「ドカ雪」レベルでないと警報にはならないのか。

道路の雪は、消えたり減ったりしているところが多いけれど、
2月初め。手形地区のとある建物の屋根
おそらく50センチ積もったそのまま。これまで積もった雪が地層のような線を描く、いかにも“豪雪地帯の屋根の雪”の光景だが、秋田市でこんな量は異例。
秋田市は基本的に雪下ろししなくて済む土地だけど、この調子だとちょっと不安になる。寒さが緩むと、路上などに雪が落ちて危険だったり、重くなって家が倒壊するのも怖い。

JR奥羽本線下り列車の車窓から、泉外旭川駅手前。
向こうが泉釜ノ町~外旭川地区、丘は平和公園
奥羽本線の上下線にはさまれた、秋田運転支所跡地の遊休地にソーラーパネルを並べて、2016年から稼働している秋田泉太陽電池発電所
もちろん、ソーラーパネルにも雪が積もった。除雪作業はしていなそう。

南東向きに設置され、傾斜もあるので、量としては50センチないが、パネルのほぼ全面がけっこうな厚さの雪で覆われている。なお、反対の上り線から見える側のほうが、若干雪の量が少ない気がするのは、家や山によって降りかたが少ないのかも。
日照量も少ないわけで、この状態での発電量はどんなもんなんだろう。

秋田市ポートタワーセリオンがまっすぐ見える土崎港中央の小路
小さい道はまだ雪で覆われる。
土崎の五叉路から、土崎港中央通り
土崎地区では、秋田市中央地域よりも若干、雪の量が少ない気がした。そうだとしても、やはり秋田市としては多い。

秋田市立土崎小学校
校舎は1970年頃建てられ、秋田市立学校校舎としては現存する最古の部類(耐震改修済み。過去の記事)。
屋根というか屋上は平らなはずなのに、写真右側では、雪が外側にせり出している【7日補足・雪庇(せっぴ)、秋田弁では「まぶ」。ここは東端なので、屋上に積もった雪が、風で動いて集まってせり出したのか】。落ちたとしても、玄関のひさしがあるから大丈夫だろうけど。
左側のてっぺんには、金属製の校章が付いていた。玄関すぐ上のひさしに付けられるケースが多いと思うが、ここは高い位置。年季が入っているので、校舎落成時からのものか。その校章にも、
雪が積もる
土崎小の校章は、「土」の文字のてっぺんがとがっている。左右の斜線とともに太平山を示すのだそう。港町土崎らしく、左右下は「逆巻く波頭」、全体は「船の断面の形」とのこと。


週間予報では、次の週末は5℃くらいまで上がって雨。ついに寒さが緩むのだろうか。※続きはこちら
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工藤パン頭脳パン

2022-02-04 21:03:28 | ランチパック
「頭脳パン」というパンの名前は聞いたことがある人が多いと思う。僕も知ってはいたものの、食べた経験はおそらくなく、具体的な形も思い浮かばなかった。「暗記パン」と混同したりもして。

「アンキパン」は、ドラえもんの道具。
カットされた山型食パンの形をしていて、本やノートに押し付けて転写し、それを食べることで暗記できるもの。

「頭脳パン」とは、金沢製粉の「頭脳粉」で作ったパン。
頭脳粉とは、「通常の小麦粉にビタミンB1を100グラムあたり0.17ミリグラム以上配合」したもので、脳のエネルギー源であるブドウ糖の分解に、ビタミンB1が必須という理屈。
1960年代からあったが、1993年に伊藤製パンの頭脳パンが東京大学生協で人気とテレビで取り上げられ、話題になったとのこと。

頭脳粉を買って、全国各地の複数のメーカーが頭脳パンを製造販売している。
Wikipediaでは伊藤製パンのほか、大手フジパン、岩手の白石食品工業(シライシパン)など、20社以上が頭脳パンを出している(製造終了も含む)。2004年頃までは山崎製パンも作っていたとのこと。それらによる「頭脳パン連盟」が組織されたが、現在は名前のみ残り活動休止らしい。

秋田市のハッピー・ドラッグ秋田泉北店で、頭脳パンが売られていた(新屋店にはないようだ)。120円ほど。
頭脳パン バター風味
メーカーは工藤パン。2021年12月新発売で「チョコ」もあり。

工藤パンでは今回以前にも、違う頭脳パンを発売していた。2015年辺りには「ちぎれる頭脳パン」なるものがあった。その時と比べて、包装の頭脳パンの文字デザインは変更されているが、丸顔の博士はその時と同一(ただし以前は全身)。工藤パン以外の頭脳パンでも、その博士や以前のロゴが使われていることもあり、連盟共通のようだ。現在のフジパンの頭脳パン(ホイップが入っている)は、文字は異なるが博士はいる。

今回の頭脳パンの特徴は、1袋2個入りなのと、日持ちするロングライフ商品であること。脱酸素剤など入っていないが、少なくとも15日は持つ。
包装には、いちおう「頭脳パン連盟」の表示と、「頭脳パンとは」としてその条件や、連盟各社の決まり文句だそうで「頭脳パンを毎日食べてよく勉強して優秀な成績をあげて下さい。」。

製品にどのくらいのビタミンB1が含まれているのかは不明。栄養成分表示は他商品と同じ項目(1個当たり139kcal)。
思ったより小さいかな
最近増えたロングライフパンは、パネトーネ種というのを使っているそうで、表面の質感がちょっと硬そうに見えるものが多く、これも見た目はそれっぽい。割ってみると、
中はやわらかそう
硬くはなく、適度にしっとりふんわりし、バターとほのかな甘さがして、おいしい。
大雪やコロナウイルスで買い物もままならないかもしれない今、買い置きするといいかも。

この工藤パンの頭脳パンは、首都圏など青森県外にも流通している。千葉県の「ヤマザキプラザ市川」ではネット通販(12袋1750円)しているし、千葉県柏市の国立がん研究センター東病院の自動販売機にも入っているとのこと【5日追記・同病院「呼吸器外科 肺癌トピック」のツイッターより。職員専用自販機で、価格は100円(福利厚生で安いのか?)】。
ロングライフであり、ヤマザキブランドでは作らなくなっているので代替としてヤマザキの流通網に載せたのか。
工藤パンでは、小さいまんじゅうはヤマザキブランド分を製造しているし、シベリアや平成/令和記念まんじゅうなど、青森県外にも流通させていた。青森県内メインだけど、県外にもわりと積極的に展開している。

一方、秋田のたけや製パンは、ダブルソフトとグルメソフトを併売するなど、今なお秋田県内向けに売るこだわりが強い。両県の地域性、両社の方針(ヤマザキとの関係性?)の違いということなのだろうけど。
そう言えば、たけや製パンでは頭脳パンって作ってたっけ? 見た記憶があるようなないような。
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川反の白鳥

2022-02-01 23:51:39 | 動物・植物
秋田市街地を南北に貫く旭川。歓楽街「川反(かわばた)」の「川」でもある。
竿燈大通りに架かる二丁目橋
旭川を下って、一列で二丁目橋の下をくぐろうとしているのは、
5羽の白鳥!

秋田市にも、越冬なのか、さらに南で越冬する中継点なのか、多くの白鳥が飛来する。旭川では、ここの下流の太平川合流点(2014年の記事)や、上流の旭川地区辺りでは、数十羽程度が休んでいることがある。ここら市街地でも、一家族程度の少数の群れが休んでいるのを、ごくまれに見ることがあった。今回もそうかもしれないが、灰色の幼鳥はいない。
くちばしの色からすると、オオハクチョウ。

川の流れに任せて下っているようで、人が歩くのと同じくらいの速度。急ぎ足で地下横断歩道をくぐって先回り。大きなケヤキが並ぶ(2015年の記事)、那波家の水汲み場跡にさしかかる。


列が崩れて一直線でなくなった
上を並走する怪しい人間に警戒しているのかとも思ったけれど、
さらにバラけて、あちこちきょろきょろ
川反を下から眺めているかのよう。鳴き声も出さず、そのまま下っていった。
どこまで下っていくのやら
旭川ダムの機能が向上したためか、昔と比べて、平常時の水位が低下した旭川。夏場のように一部淀んだり川底が露出したりするほどではないが、大きな白鳥だと、川底に脚が付いてしまうかもしれない。
冬の使者の北帰行は、春のきざし。まだ寒中だし、依然50センチ近く雪が積もり、連日寒いけれど。北帰行は平年だと2月中頃からぼちぼち始まるようだ。気の早い群れは、2月初めでも帰るのかな?
コメント (3)
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