広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

魁紙面に2つの○○○

2021-09-29 22:44:05 | 秋田のいろいろ
※この記事は、食事中のかた、不衛生なものが苦手なかたは読まないほうがいいかもしれません。

※この記事には、排泄物の名称やそれをイラスト化したもの…

…すなわち「うんこ」が出てきますので、ご了承の上、ご覧ください。


秋田魁新報 社会面に、不定期で「こちら さきがけ特捜班」というコーナーがある。「あなたの「なぜ?」を調べます」として、読者からLINEで受けた暮らしの中の疑問を調べるというもの。
なぜライン限定なのか知らないが、桝形の不整形十字路である通町橋交差点での右折待機位置の話など、なるほどと思う回はあった。
9月27日付31面。右側中ほどが特捜班
9月27日付31面は、小さめの枠で「手形トンネルに「不快な落書き」」。ネット版では「【さきとく】落書き…通るたびに嫌な気持ちに 手形トンネル」。
秋田市の県道41号いわゆる横山金足線の、手形山を貫く「手形トンネル」。その壁に「不快な落書きがある。通るたびに嫌な気持ちになる。早急な対処をお願いしたい」という声が、特捜班に寄せられた。
特捜班が求める「疑問」ではないし、そんなことなら道路管理者である県庁へ言えばいいのに。
繰り返しているように、秋田県の道路管理の対応は迅速で適切とは言えないが、まずは当事者へ伝えるべきだと思う。直接担当する各地域振興局建設部、もしくは専門窓口である国土交通省東北地方整備局「道の相談室」。それらで満足できなかったら、県本庁の建設部道路課、「知事への手紙」、県民行政相談等々、窓口はたくさんあるし、どれもネットで済むのに。

特捜班(っていうか今回は記者1人?)が秋田県秋田地域振興局へ聞くと「こちらでも確認しています」。6月上旬に発見して警察へ被害届を提出し、捜査中。
県は、この取材により「不快な思いをしている県民がいることが分かったので」、30万円かけて落書きの上から塗装を行い、描いた人物が特定されたら請求する。といった内容。

最近の落書きは、「タギング」と呼ぶそうだが、スプレーによるよく分からない記号や英字をデザイン化したようなものが一般的(?)で、秋田市内でも見かける。
秋田市街地では、秋田市道の融雪装置に「落書き監視カメラ作動中」と書かれているなど、秋田市は比較的落書き対策をしているように感じている。一方、市街地でも県道や秋田県警管轄の信号機制御盤などでは、落書きされっぱなしで対策をしている気配がないと感じていた。
手形トンネルでは、確認後3か月以上(見た目として)放置していたわけで、やはり県はそういう方針のようだ。それで新聞のネタになってしまった。
悪いのは落書きした者だが、管理側で書かせないためにやるべきことはあるはず。書かれてしまった後も、30万かけなくても、ざっと消すとか「被害届提出済み」と書いておくことで、抑止力になると思うのだが。


その落書きの内容。新聞・サイトにはカラー写真も掲載し、文章でも説明。

「黒と金で描かれた大便のような絵と、英語の文字」「「2021.6」と日付とみられる数字もある。」
「Dr.スランプアラレちゃん」に出てくるタイプのうんこの、目鼻がない黒くて大きいもの。縦横1メートル程度か。
このうんこはアラレちゃんが起源というわけではなく、日本では鎌倉時代、ヨーロッパでも1700年前後に使用例があるらしい(Wikipedia「うんこマーク」より)。
書かれた英語は、「BuRi×2」「Do the light thing」。
うんこの真ん中に、独自の記号らしきものが描かれる。こういうのがタギングなんでしょう。

きれいな絵だろうがバンクシーだろうが、他人の所有物に勝手に描く行為は許されない。それが「不快な」ものならば、なおさら。うんこは動物が生きる上で避けられないものだが、場面を選ぶべきものでもある。公道の壁はふさわしい場所ではない。
だけど…朝起きて朝食を食べながら魁を読もうと開いたら、うんこの絵の写真が目に飛びこんできたら…それも人によっては不快では? 紙面上でのうんこは3センチ×2センチもあり、目に付く。

などと考えながら、すぐ下の広告欄「さきがけ情報プラザ」へ目を向けると、
16センチほど下

またうんこ!
トンネルの写真とほぼ同サイズながら、かわいい目と口のあるうんこ。色はトンネルよりリアル。
「ウソでしょ~! こんなに出るの?」「気持ちいいウンチしてますか~?」との秋田市内の薬局の広告。

これを見て「不快な広告」と思う人がいるかもしれない。魁の広告ガイドラインみたいなのでは許容されるのでしょうけど。
同じ日の、しかも同じ面に、うんこの絵が2つも載る新聞など、前例がないかも。まさに「ウソでしょ~! こんなに出るの?」。


手形トンネルの落書きは、秋田市中央地域で見られる(見せられる)落書きとは、タッチが異なるように感じた(過去記事にはシールタイプのタギング?)。“縄張り”が違うのかなと思いつつ、歩いていたら、
これって!!!
上のリンクした過去記事で取り上げた、閉鎖された私設地下道の階段部分のガラスに、同じ落書きを発見。我ながらすごい。
トンネルの落書きを縮小して黒一色の線にした版。日付はないが、文言も同じ。
中央地区にも“進出”してるってことか。それにしても、ペンでもスプレーでも同じように描けるって、才能があるのだと思う。それをこんな形で使ってしまっては…※この場所の2024年8月

私有物(しかも所有者がよく分からない)の落書きだから、本来なら放っておくところだが、あの新聞記事を見た後。警察へ連絡はしておいた。これが捜査の役に立つのだとしたら、それは魁がうんこの絵の写真入りで報道したおかげということになる。
コメント (4)
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五能線GV-E400系

2021-09-27 23:37:18 | 旅行記
リゾートしらかみで東能代へ着いて、五能線にちょっとだけ乗車。岩館で折り返す列車に往復とも乗る行程。
五能線の普通列車は、今春、キハ40系(厳密にはキハ40形とキハ48形)気動車からGV-E400系電気式気動車(※ハイブリッドや蓄電池電車ではありません)に置き換わった。※昨年の試運転風景
GV-E400系は先に投入されている新潟で乗車したし、1日2往復ある東能代~秋田間の奥羽本線での営業運行にも実は何度か乗っている。
東能代3番線。留置されたキハ40系は青が五能線用、緑が男鹿線用
岩館行きは1両(単行)のワンマン運転。GV-E400系では、1両単位で運用する両運転台のGV-E400形にも編成番号を付与しており、この「GV-E400-11」は「T111」編成だった。
行きは13時で、2時間ぶりの列車。東能代と次の市街地の能代から、計10人弱くらいの乗車。以降の各駅でぽつぽつ降りていく感じ。
帰りは(リゾしらを除いて)4時間ぶりの上り列車。能代以前はわずかで、能代からたくさん乗ってきた。
青森県内には行かないし乗り継げないため、旅行客よりも地元の人中心で、子どもから高齢者まで幅広い客層。

五能線でGV-E400系に乗った感想は、性能を発揮できているのだろう「五能線にしては速い」。エンジン音はわりとするので、知らない人は新しいだけの普通のディーゼルカーだと思ってしまいそう。
奥羽本線で乗ると、電車と比べると加速は劣る。上りでは、土崎駅を出て草生津川手前付近で95km/h、泉外旭川駅を出て泉踏切付近で70km/hに達する程度。

のんびりした車内で、今までチャンスがなかった、ボックス席に座ることができた。
4人掛けボックスシート
基本的には、最近のJR東日本の普通列車の標準かな。窓際の小さなテーブルはなし。
長らくキハ40系に乗せられた者としては、間隔がだいぶ広く感じる。壁際の暖房の出っ張りも、脚もないので、足元も広々。

座り心地に関しては、感想は分かれそうだけど、悪くはないと思う。キハ40系よりは柔らかいが、若干スカスカする(この点はロングシートも同)。
気になったのが、窓際では、窓枠の下辺(窓かまち)が485系電車のように飛び出して迫っていて腕や肩に触れてしまって、少々きゅうくつ。

窓は少し小さい印象もあるが、景色が見づらいとか車内が暗いとかは感じず。
窓は上下で分割されていて、上だけが車内側に倒れて開くという、鉄道車両にしては珍しいタイプ。棒状のものを90度回転させるストッパーが2つ付いている。
導入直後、秋田駅にて
↑導入直後には、秋田の車内整備の人たちが、やけに苦労して窓を開けていた。

天井と2人掛けボックス
4人掛けの反対側は2人掛け。キハ110系でおなじみの配置だが、上記の通り、体格によっては狭く感じそう。
天井中央部、防犯カメラやスピーカーがある部分には、一直線に色が塗られている。新潟では朱鷺色と思われるピンク色。五能線もピンクに見えるが、いわゆる肌色で細かい木目模様が入っていて、秋田杉がモチーフか。
2両1組の編成では分からないが、この編成では海側が2人掛け。

窓は着色されていて、機種にもよるがスマホのカメラでは、
青黒く写ってしまった
リゾートしらかみも色ガラスだけど、色合いは違うようだ。気安く窓を開けられ、閉めていてもそのまんまの色で景色を楽しめたのは、キハ40系で終わってしまった。

運転席周り。
後部側
キハ110系、701系など以前のJR東日本の車両では、運賃箱を仕切りに兼用し、壁がなくアクリル板があるような、簡素な構造だった。
E721系など最近の車両では、壁とドアで客席としっかり区切られるようになっていたが、GV-E400系もその流れ。
ワンマン運転時の後部でも、扉が閉められて写真右の助士側にも立ち入れないし、運賃箱は左の運転士側背後に格納されている。

従来は消灯していた、後部の運賃表示機は、駅名案内として機能するようになった(前側は運賃も表示)。他形式やバスで採用されているレシップ製だと思われるが、一般的な角ゴシック体ではないフォントに変わった。上の写真ではユニバーサルデザインっぽい角ゴシック体、運賃表示画面では丸ゴシック体?【10月23日訂正・運賃表示も同じUDっぽいフォント。ダイナフォント製か?】

写り込みがありますが運転席
ちなみに、
男鹿線用だったキハ40 575。ワンマン機器が後付けされたこともありゴチャゴチャ
キハ40系とは隔世の感だが、今の車両としてはごく普通の機器か。
GV-E400系拡大
加減速とも左手のレバーで行うワンハンドル。
右手側には、従来タイプのブレーキレバーかと見まがう、棒状のもの。これ自体は、ただの握り棒のようだ。右手が手持ち無沙汰というか収まりが悪いから?
そのバーの左面に、緑色のボタンが付いている。順手で握った時に親指で右側へ押す形。
これは「勾配起動ボタン」だそう。加減速レバーが一体化したので、いわゆる坂道発進ができなくなったための坂道発進補助装置。押すことでブレーキが保持され、その間に左手で加速する。

握り棒の右には、緑色の小さな四角い押しボタンに「EB」と書いてある(その前方のパネルにも緑のEBランプがあるが、押せるかは不明)。
「EB(Emergency Brake)装置」=緊急列車停止装置のリセットボタン。
運転士の体調変化等で運転できなくなった時に、自動で列車を止める装置。加減速や警笛が1分間操作されないと「プー(ペー?)」とブザーが鳴る。リセットボタンを押せば解除され、押されないと非常ブレーキがかかる。※ブザーが鳴ること自体は異常ではなく、平坦な線路を安定走行している時など耳にできる。
キハ40系(ワンマン改造時の後付け?)や701系など、JRの多くの車両では、胸~おへその位置に「タオル掛け」のような細い棒があって、それを押しこんでリセットしていた。
GV-E400系では、普通のボタンに変わっていたのが意外だった。と思ったら、E721系やリゾしらのHB-E300系でも、すでに同じようなボタンになっていた。タオル掛けだと、体が倒れただけで反応してしまいそうだから、より確実に確認するためか?

おへその位置にある赤い丸いボタンは「停止」。上に「システム停止」と表示がある。
キハ110系のような従来型の気動車にはないボタンで、電車では同じ位置に「下」と書かれた、パンタグラフを降ろすボタンがあったはず。
パンタ下げボタンがこの位置にあるのは、事故などでどうしようもなくなった時に直ちに押して、パンタグラフを下げて通電を止めて、被害を避ける(軽減する)ためのものだと思う。電化製品がおかしくなってコンセントを引っこ抜くような。
GV-E400系も、“電気式”気動車であるだけに、同じ趣旨の緊急ボタンがあるか。

世代交代
地域の足として、多くはないが着実に利用されている五能線も、やっと現代的な車両になったと感じることができた。
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弘前の“菊もみ”

2021-09-26 23:37:33 | 津軽のいろいろ
陸奥新報のサイトで、ニュースの見出しを眺めていたら…

9月25日付

「菊もみ」11月開催に意欲/弘前市長
※陸奥新報以外の新聞社も含めて、紙面の見出しより、サイトの見出しのほうが文字数が少ないため、紙面とは異なる見出しでアップされることは多いようだ。本件の紙面がどうなのかは不明。

「菊もみ」って何?
初めて聞いた。

ひらがなの「もみ」が想像できない。
「菊籾」? 「菊揉み」? それとも???

クリックして、中身(紙面のリード文程度だが)を見たら解決。

恒例の弘前公園で開かれる「弘前城菊と紅葉まつり」のことか!
正式には漢字表記の「紅葉」なのを、「もみ」としているから、頭が回らなかった。
このイベントを「菊もみ」と略するのが、弘前では一般的なんだろうか?

ネットで検索。
まず、最初に頭に浮かんだ2つの漢字表記。「菊籾」という言葉はなさそうだが、「菊揉み」は存在した。2つあって1つは、そば打ちや陶芸の土練りの時、生地や粘土に菊の花びらのような模様が浮かぶようにやる方法のことらしい。「菊練り」とも。もう1つは、織物の地の模様の名でもあるそうだ。

「弘前」と組み合わせて検索すると、弘前城菊と紅葉まつりを「菊もみ」もしくは「きくもみ」と略した使用例がそこそこあった。「キクモミ」はほぼなし。
古くは、2011年のブログに「菊もみ」、2013年のツイッターに「きくもみ」を確認。

2017年には、じゃらんサイト内のスマイルホテル弘前のブログに「もうすぐ開催!きくもみ!!」。
2018年には農業活性化アイドル りんご娘のオフィシャルブログに「きくもみ!!」。

弘前城菊と紅葉まつりの、実質的な主催者であるはずの公益社団法人 弘前観光コンベンション協会のホームページにも、「菊もみ」と「菊モミ」が複数。
「管理者」「管理者用」がページタイトルに付いているので、一般公開を前提としたものでないページが、見えてしまっているようだ。中身は「菊もみポスター」とかで、別段見られてまずいものではなさそう。
「管理者:菊もみチラシ」チラシは2018年版

弘前市の公式サイトには、日本語での略称はなさそうだが、HTMLやPDFのファイル名が「kikumomi」なのが3つアップされていた。古いものでは2014年。


てっきり、陸奥新報が勝手に「菊もみ」と略したのかと思ったが、そうではないかもしれない。

コンベンション協会や弘前市役所内部で、だいぶ以前から「菊もみ」が使われた。それが外部に広まって、一般市民など民間では「きくもみ」表記も使われ出し、今回陸奥新報も使用した。といった流れだろうか。
今回の陸奥新報の場合、文字数が同じなのだから、正式表記に従って「菊紅葉」と略したほうが、見出しとして伝わりやすいはず。しかし、市の“公式な略称”である「菊もみ」にこだわったのか。
検索結果数からすれば、弘前市民の誰もが知っていて使うようなレベルには達していないと思われる。「菊もみ」の弘前市民認知度が気になる。


前から思っていたが、「弘前城菊と紅葉まつり」は長ったらしいし、正しく覚えていない人が多いと思う。「紅葉」を「こうよう」と読まれることもあり得る。
区切りも分かりづらく、以前、どこかのテレビ局のアナウンサーが「ひろさきじょうぎく」と一気に呼んでしまいかけたこともあった。
2001年までは「弘前城もみじと菊人形」という名前だったそうで、(なんか尻切れだけど)そのほうがまだマシだった気もしなくない。
あと、弘前公園にはモミジ・カエデ類もある(1000本あるらしい)が、やはり桜。桜の紅葉も目に入り、見事なのに、「もみじ」で片付けるのは、もったいなくも感じる。
「弘前(城)菊まつり」「弘前(城)秋まつり」とかに変えては…ダメなんでしょうね。


一緒くたにして申し訳ないが、今年春、「新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置」が始めた出された当初、政治家、行政、マスコミとも「まん防(まんぼう)」と略すことが多く、緊張感がないとか指摘が出て、わりと早期にそうは略されなくなった。そんなことも連想してしまった。
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リゾしら くまげら編成

2021-09-25 20:37:13 | 旅行記
秋田駅から奥羽本線~五能線で八峰町方面へ行った道中の話。
行きの奥羽本線は快速「リゾートしらかみ3号」と普通列車がある時間。指定席券は閑散期で200円引きの320円だし、普通列車より空いているだろうと、東能代までリゾしらを利用。
予想通り【26日補足・というか予約時のえきねっとの画面で分かっていたのですが】両手で数えられる程度の乗客、だったのは1~3号車。先頭の4号車は、小学生の団体で満席だった。小規模校の修学旅行?
秋田駅ホームには駅弁の立ち売りもなく(車内販売もなし)、駅員2名が見送ってくれただけ。

今回は「くまげら」編成。ハイブリッド車HB-E300系気動車ではなく、キハ40系気動車(形式は4両ともキハ48形)。
JR東日本では、男鹿線・五能線はじめキハ40系のほとんどが廃車されたので、最後の最後の残党。僕はキハ40系は嫌いなので、今回、好んで選んで乗ったのではありません。たまたま。と言いつつ、名残惜しい気持ちもなくもなく…

くまげら編成は、リゾートしらかみ3編成(他は青池、ブナ)のいちばん最後、2006年登場。※ただしボックス席2号車は1997年改造の初代青池編成からの転用、3号車は2011年の追加改造。
2010年に東能代→秋田で乗って以来、まだ2度目か。

前から思っていたが、エンジンなどは男鹿線用と変わっていないのに、乗り心地は良くなっている。原型と内装が大幅に変わっていて、窓が固定されていることもあるだろうけれど。
加速もいくらか良いような気もするし、減速~停車時に床下からゴリゴリゴリギギギーと振動や音がすることもない。ある程度速度が上がると、左右に小さくゆらゆら揺れる(701系のふわふわとは違う)のも、普通列車では経験したことがないような。

車内。ハイブリッド2編成よりも、このくまげら編成のほうが優れていると思うのが、客席の窓。
窓の外の水田は稲刈り終了
窓が縦方向に広い。ハイブリッド編成も決して小さい窓ではないが、ここまでではない。
(再掲)ハイブリッド青池編成。座席の間隔は同じ
頑丈なキハ40系だからこそ、ここまで大きくできたのか。現場や設計陣の熱意の現れだったのか。
向こうはE751系 特急「つがる」

ネットでいろいろ見て気がついたが、2人掛けシートの1、3、4号車の内装は同一ではなく、床や天井の構造やデザインは微妙に異なるのだった。3号車は改造時期が5年違うから当然として、1号車が車椅子対応ということもありそう(1号車は通路と座席に段差があり、他は客席全体がかさ上げされているようだ)。
3号車にはなく、1・4号車の天井にあるもの。
1号車
初代ブナ編成には、通路部分の照明カバーの中にブラックライトも入っていて、(蛍光灯を消灯し、ブラックライトを)点灯させると星空が浮かび上がる「ファンタジーライト(参考記事)」なる装備があった。作動中の補助光として、座席上の天井に丸いスポットライトのような証明が埋まっていた。
くまげら編成にファンタジーライトはないが、丸いライトはある。
こういうの
凹凸の模様が付いたガラスの中に、小さな球形のオレンジ色の発行体が入っているようだ。イクラを連想してしまったけれど、形・土地からすれば、ハタハタの卵塊「ブリコ」?

3号車と2号車の連結部
キハ40系には「運転席がない車両」は存在せず、リゾートしらかみ改造で中間にされた車にも、運転席が残っている。塗装以外は変更されず、普通列車時代の形そのままで。初期の青池編成では、検査時や閑散期に2両編成に短縮して、その運転席を先頭に営業運転したこともあった。

乗務員用ドア付近のラインの上に記された四角。
搭載された自動列車停止装置(ATS)の種類を示すもので、3号車は「PS」、2号車は「SN」。
今は秋田でもATS-PSが使われていて(いずれATS-Pへ移行予定)、ATS-SNは過去のもの。だから、おそらく2号車が先頭での本線走行はできない。2号車先頭で走る機会は長いことなく、改造不要とされていたのか。

東能代駅3番線
東能代駅構内には、今春、男鹿線・五能線から引退したキハ40系が10両前後だろうか、留置されている。
ほかに土崎の秋田総合車両センターにも留置されている。それらの中から千葉県の小湊鐵道や兵庫県の北条鉄道へ譲渡された車も。
五能線色キハ40 521には「ありがとう」マーク貼付、タラコ色はキハ48 544
くまげら編成自身も同型であり、引退・留置された車と車齢は変わらない。
JR東日本では、リゾート列車に改造されたキハ40系でも廃車が進んでいる。
初代ブナ編成は、2018年に塗装を変更し、秋田港のクルーズ船寄港客輸送用「あきたクルーズ号」となったが、新型コロナウイルスの影響もあるのか、2020年9月付であっけなく廃車(土崎に留置中)。
残るは初代青池だった「クルージングトレイン」、仙台の「びゅうコースター風っこ」、新潟の「越乃Shu*Kura」、そしてくまげら。

JR東日本ホームページでは、2022年3月までのリゾートしらかみの「運行カレンダー」、何号にどの編成が入るかの予定が公表されている。例年、冬場は弘前止まり1往復減の2往復で、週末を中心の運行に縮小されるので、2編成で回せる。
この冬は、2021年12月7日を最後に、くまげら編成が走らないことになっている。
ネットでは「くまげら編成が引退か?」という投稿も見られるが…
※「『来年度の』運転計画に、くまげら編成が入っていない」というのは間違い。来年度の計画自体が未発表。現時点では確実なのは、2021年末から2022年3月までの間でリゾートしらかみとしては走らないということ。

他路線での臨時列車等に充当される可能性もあるので、少なくとも冬の臨時列車発表までは判断できないだろう。【10月15日追記】冬の臨時列車が発表。くまげら編成は2022年2月の冬まつり用として、秋田~大館で運行される。少なくとも2021年12月がラストランではないのが確実に。【2022年1月21日追記】2022年度のリゾートしらかみ運転計画が発表され、これまでと変わらず3編成体制が続くことになった。
また、くまげら編成は、2021年2月に定期検査である全般検査を通っており、大至急廃車の必要もないだろう。一方、今春引退した普通列車用では2020年中に全検を受けた車もあった(それが3セクへ譲渡されたのだろう)ので、廃車は当分ないとも言い切れない。
仮に引退となれば、2編成同様、ハイブリッド化されるものだと思っていた。2016年7月に新しくなったブナ編成では、2015年5月にその旨の発表があった。だから、発表がない現時点では、くまげら編成ハイブリッド化されるのは、すぐではないことになろう。

でも、新型コロナウイルス流行や(コロナ以前から)必ずしもいつも満席ではない利用実態を考えると、くまげら編成を廃止・1往復減らして、2編成・2往復体制にする可能性もなくはないかも。
あるいはJR東日本のことだから、ポストコロナ・ウィズコロナを踏まえた、次世代リゾート列車としての新・くまげら編成を構想中なんてこともあるかも。
現・くまげら編成の先が長くはないのは間違いないはずだが、それがいつで、その後どうなるかはまだ分からない。

東能代からは五能線に乗り継いだ。続く
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バス停表示板更新2021初秋

2021-09-23 20:30:35 | 秋田のいろいろ
9月20日は「バスの日」。全国各地で「バスまつり」が開催されるが、新型コロナウイルス感染症対策でやらない所が多い模様。
秋田県でも当然ながら話が聞こえてこないと思ったら、公益社団法人秋田県バス協会のホームページで7月28日付で、第25回を「延期」する旨が告知されていた。大手3社のサイトにはバスの日関連の内容は見当たらない。
ずっと昔に記したように、秋田バスまつりは、開催都市も内容も毎年マンネリで、バスの利用促進や全県のバス利用者への感謝を伝える催しには、必ずしもなっておらず、開催意義に疑問を感じていた。
やらないのならなおさら、例えばホームページとか車内・乗り場とかに、「バスの日 いつもご乗車ありがとう」と表示するとか、そのぐらいはやってもいいのではないでしょうか。
【10月6日追記】10月6日付 秋田魁新報 地域面によれば、毎年バスの日前後に秋田県バス協会が「バス利用促進キャンペーン」を実施していて、その一環で秋北バスと羽後交通では、小学校児童にバス車体に落書きをさせて(学校を指定して現地で描く)運行していた。中央交通ではバスまつり会場で落書き。
2021年も南北2社では実施したとのこと。秋田県ではこれだけが今年のバスの日イベントか? そして、バスに落書きすることで利用促進になるのか、はなはだ疑問である。
【10月7日追記】10月7日には、県バス協会主催で、コロナウイルスを意識した貸し切りバスの換気性能と一般路線バス車内転倒事故について知ってもらう催しが開催された。NHKによれば、場所は中央交通の営業所のようだが、「仙建」の貸切車や秋北バスの人が来るなどしていた。「バス事業者や利用者などおよそ20人が参加しました」そうで、利用者らしき人はどこで集めたのか高齢女性ばかり。換気性能試験は県外では2020年のうちにやっていたので今さら感。車内事故防止については、以前から指摘しているように運転士側の配慮(肉声アナウンス)が足りないことが多いし、バス協会・バス事業者が継続して周知するべきだと思う。【10月8日追記】秋田魁新報によれば、会場は臨海営業所。参加者は「県内の老人クラブなど3団体から6人」。NHKでも報道していたが、2021年8月の県内バス事業者の売り上げは、コロナ以前2019年と比較して、乗合64.7%、高速13.2%、貸切37.1%に留まる。


秋田市内のバス停表示板更新シリーズ。8月中旬の泉~保戸野地区の更新の直後、お盆明けにさっそくさらなる交換。
前回の更新から取り残され、支柱がサビだらけだった泉ハイタウン線「泉北二丁目」(一方向運行のため上下共通)。
(再掲)
8月20日までに、
交換 関係ないけど後ろの消火栓の目印も新しくなった?
支柱も交換され、以前より背が高くなった。
支柱からのサビが流れていた台座は、全体をグレー塗装。

以前は、移管直後交換のJTCウインR書体だった。
それ以前、市営バス時代は、ローマ字入り・透明シールパソコン印字ながら、丸ゴシック体でなく角ゴシック体という、珍しいものだったそうだ。今も添川線の泉一ノ坪に残るものと同タイプだと思うので、いずれまた。
泉北二丁目の隣の「泉ハイタウン団地前」は、支柱サビなし・JTCウインRだが、交換されていない。【11月下旬に交換されたとのこと】

9月5日の週に入って、東隣「原の町通り」の神田線・添川線で交換。
「原の町」下り。支柱交換、台座全面塗装
支柱のサビはさほどでなかったが、ここもJTCウインRだった。ローマ字は新旧とも「HARANOMACHI」とまともなヘボン式。
 
上り側は、市営バス設置の上屋がありポールなし。【25日追記・バス停名は壁面の透明パネルに表示されており、】「保戸野原ノ町」と「保戸野」を加えた上、「の」を間違えて表示している。市営バスもいい加減な点もあった。→2022年にこの上屋が撤去され、ダルマ型が置かれた
さらにさかのぼれば、上下とも、二面体ポール(参考記事)だったか。
また、さらに1本東、大回り線と秋高スクール線のもう1つの原の町は、市営バス時代設置のナール書体のまま。
(再掲)ナールの原の町

おそらく同時に、1つ隣、
「保戸野八丁」下り。支柱交換、台座そのまま
↑これだけ、支柱上部の反射テープが細いの×2本で、時刻表掲出枠が2つ。交換前・だいぶ以前から、誰かが落とした折りたたみ傘の袋らしきものが引っかけられていたが、そのまま“移設”された。
同上り。支柱交換、台座全面塗装

交換前の下り側はJTCウインR。
「HODONOHATTYOU」
「HATTYOU」はなんか不自然なローマ字表記に思えるが、訓令式としてはこうらしい(ただ原の町はヘボン式だし、かつての千代田町のようにヘボン・訓令混在もあって、全体的には統一されていなかった)。
更新後は、
「HODONO HACHO」
これじゃ「ほどの はちょ」「ほどの はちょー」だよ。

交換前の上り側は、また違うものだった。
(再掲)パソコン印字透明シール・ローマ字なし・角ゴシック体
市営バス時代末期2004年秋頃にはこれで、2005年春以降も事業者名だけ換えて、そのまま移管されて使われ続けた。
おそらく、市営バス時代は上下とも二面体ポールで、上り側が破損して交換されたのではないだろうか。

となると、この隣、「さくらまち」なのに「SAKURATYOU(さくらちょう)」と誤記されてしまっている、桜町下り側もやっと交換かと期待したが…
JTCウインRのまま

今回は八丁上り以外は、市営バス時代設置の表示板ではなく、中央交通移管後交換の表示板の再交換であった。一方で、市営バス時代設置で文字がほぼ判読できなくなった表示板も、まだ残っている。
といったところで、いつかまた続くでしょう。

【10月5日追記】10月4日に、神田線・添川線の「菊谷小路」上り側が支柱とも交換されているのを確認。あまり通らない場所なので、いつ交換かは分からないが、位置的に少し前のすわ町下りと同時期かもしれない。
交換前は、ローマ字なし・丸ゴシック体の透明シール貼りだった。
【10月13日追記】コメントによれば、10月13日までに神田線・添川線の「天徳寺前」下り側(市営時代設置ナール)が交換。桜町下りはまだ。
【10月16日追記】「外旭川市営住宅前」も両側とも交換されたとのこと。元(市営住宅内環状運行する前)下り側はJTCウインR、元上り側は透明シールだった。
【10月31日追記】「桜町」下り側がついに交換!【11月25日追記】「泉ハイタウン団地前」も交換されたとのこと。【12月21日訂正・泉ハイタウン団地前は未更新であることを確認】→桜町下りはこの記事後半にて
※表示板更新全体の続編はこちら(手形~旭川地区)
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秋の車窓/駅餅輸送販売

2021-09-21 23:48:59 | 秋田の季節・風景
秋の彼岸に入った。最近の秋田は、晴天でからりとした日が多い。朝夕は涼しいが、21日は30度前後まで上がった地点が多かった。
奥羽本線、潟上市と秋田市の車窓。
大久保~羽後飯塚間
黄金色の田んぼが広がる。この晴天を利用して、稲刈り作業が進んでいるが、線路沿いを見た限りでは終わったのは2割程度か。

向こうの山は男鹿半島。その間に八郎潟残存湖と大潟村がある。
ネットの旅行記を拝見すると、奥羽本線から見える(写真のような)田んぼが、八郎湖を干拓してできた田んぼだと誤解されているかたがたまにいらっしゃる。実際にはここは昔から陸地で、線路から湖岸までは2キロ弱ある。

1駅北、羽後飯塚を出て500メートルちょっと辺り。井川町との境界近く。
ぽつんと
田んぼの中に、小島のように木が茂る場所。田んぼが広がる風景が続く中、ちょっとしたアクセント。
8月8日の秋田魁新報で取り上げていたが、妙見(みょうけん)神社。妙見神社は全国的に存在するが、ここの地名(線路反対・国道7号付近も越えて住宅地まで)が「潟上市 飯田川飯塚字妙見」だそうで、この小さな社が由来なのだろう。

上の写真にはトンボが写りこんでいる。最近は赤トンボが減ったと言われ、秋田市街地だとたしかにそう感じる。田んぼだともっと飛んでいそうだけど、ここも減っているのか。


戻って秋田市。
県立秋田工業高等学校横のカーブを、上りワンマン列車後部から。
夕日を浴びるススキ
気象台では生物季節観測の1つに「すすき」の開花を観測していて、秋田は8月25日が平年。今年は9月13日で、たしか観測史上いちばん遅い。ススキの開花の定義は「葉鞘から出た穂が全体の20%に達した最初の日」。
旭川橋梁と秋空



秋田駅のNewDaysで、店頭以外では予告せずに、首都圏方面の餅菓子を新幹線でゲリラ的に輸送販売するシリーズ。
7月に柴又の草だんご、8月に幡ヶ谷のごまだんごが発売されていた。先週には、盛岡駅で柴又の草だんごが輸送販売され、そのことはJR東日本ホームページのプレスリリースに掲載された。

ホームページには出ていないが、今、秋田のNewDaysでは、
まただ!
9月24日、今回も金曜16時過ぎ。
今回は「川崎大師山門前 住吉 独鈷久寿餅(とっこ くずもち)」。2枚入り800円、3日ほど持つようだ。

秋田では「くずもち」というと、葛粉が原料の透明~半透明のぷるっとしたお菓子が一般的。これは関西発祥らしい。
しかし、関東では、別のくずもちがあって「久寿餅」と表記される。
小麦粉を乳酸菌で発酵させて作るそうで、不透明で弾力が少ない。やはりきなこや黒蜜で食べるが、葛粉の葛餅しか知らない人が食べると、違いに驚く。亀戸の「船橋屋」のものだったか、昔、東京駅改札内で、ワゴンで売っていた(たしか東京ばな奈とひよこと3つ並んで)のを買ったことがあったので、知っており食べて驚いた経験あり。
ほかにも製造元があるとは知らなかった。

となると10月以降も餅輸送シリーズが続くのでしょうか。→こちら
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クレしんラッピング電車

2021-09-19 20:21:44 | 秋田の季節・風景
漫画「クレヨンしんちゃん」。
主人公の父、野原ひろしが秋田県内陸部・大曲近辺出身ということになっていて、時折秋田の話がある。アニメ版でも、能代凧(?)ひろし秋田出張の話があった。

2021年夏、クレヨンしんちゃんが車体にラッピングされた鉄道車両が、秋田を走っている。
舞台である埼玉県春日部市(作中では春我部)を走る東武鉄道では以前あった(2016~2017年)と聞くが、まさか秋田を走るとは。

7月10日から9月26日まで、横手市増田まんが美術館で「クレヨンしんちゃん原作30周年記念原画展 ~とーちゃんの故郷、秋田に遊びにきたゾ!~」が開催されるのに合わせたとのこと。
4月から5月に東京で「原作30周年記念展 クレヨンしんちゃん オラのミリョク新発見だゾ」が開かれているが、全国どこでも(デパートの催事場とか)やっているわけではなさそう。さすがひろしの出身地という理由もあるだろうが、故・矢口高雄氏の功績も大きいまんが美術館がある土地だからということもあったのではないだろうか。
ひろしの靴下の臭いを再現した展示もあるが、これは全国の映画館で巡回展示されたこともあったとのこと。


ラッピング列車は、JR東日本・奥羽本線の普通列車701系電車2両編成の1本で実施。
701系電車は何本もあるが、そのうち3本だけが、秋田~新庄間(+秋田~弘前1往復)限定で走っている。特急「こまくさ」が廃止され、長時間走るのにオールロングシートなのはいかがなものかとの批判が出て、改造して申し訳程度のボックスシートを設置した車両。N36~N38編成。
そのN36編成にラッピングされた。

2013年に、秋田デスティネーションキャンペーンや横手市とのタイアップで、漫画「もやしもん」のラッピングがされたのも、N36編成だった。その時は、実写はちらり程度しか見られず、当ブログでも取り上げなかった。
限定運用とは言え、逆にだからこそでもあるのだが、運用(どの列車にどの車両が使われるか)が分からないと遭遇できない。例えば東海道本線などでは、愛好家が情報を集めて、形式や編成別の運用が分かるホームページがあるものだが、秋田にはない。


実はJR東日本が公式サイトに「クレヨンしんちゃんラッピング電車運行!!」とのページを作って、告知していた。
https://www.jreast.co.jp/akita/topics/wrapping2021/ という、廃止されたはずの秋田支社のサイトを思わせるアドレス。どこからもリンクはないようで、隠しページのようでもある。

毎日の運行ダイヤも掲載。
これにより、ラッピング以前に、N36~N38編成の運用が公式に明らかにされた(もやしもんの時もやったかもしれないが、その後、弘前往復が追加されて変わっている)。
A141~A143の3運用・予備なし、3日で1回り。予備が必要な時は、オールロングシート編成を回すことになる。

JR東日本自ら運用を公開してくれてありがたいが、素人にはハードルがある。説明が不充分だから。このページを見つけられても、理解できない人もいるだろう。
3日分それぞれの運用に対して、A141、A142、A143と「運用ダイヤ」の番号が付与。正式には知らないが、行路とか仕業と呼ぶのか。この3つが、それぞれ1日ごとのローテーション。
それをクリックすると、小さいウインドウが開いて、表に「429M 院内駅~秋田駅」などと列車番号と駅名が表示される。ローテーションの中身なわけだが、これ以上説明もなく、時刻も表示されない。これが不親切。
A142のウインドウ
列車番号とは、紙や一部サイトの時刻表にも掲載される、列車1本ごとを識別する数字やアルファベット。列車番号を頼りに、時刻表に当たる作業が必要になる。「列車番号」が何かを知らない人は、ここから先へ進めない。
秋田支社サイトと五能線キハ40系が在りし当時の、朱5号塗装車運用ページでは、列車番号と時刻の対応表もあったはずだが…

以下、時刻とともに運用を記しておく。
A141
2428M 秋田5:54→新庄8:44
2443M 新庄12:56→秋田15:35
458M 秋田22:35→湯沢24:05

A142
429M 院内6:33→秋田8:22
2438M 秋田10:16→新庄12:55
2447M 新庄14:17→秋田16:58
3625M~679M 秋田17:30→弘前19:52

A143
3622M 弘前6:27→秋田8:45
2440M 秋田11:48→新庄14:48
2449M 新庄15:40→秋田18:12


クレしんラッピング車は、8月1日から9月30日まで、A141から143を毎日順番に繰り返し続けている。
ただし、9月11日から14日は走らないことになっている。実際には11日は弘前から秋田着まで運用し、その後車両基地で差し替えたと思われる。
悪天候などのダイヤの乱れもあまりなさそうだったから、予定通り進んだかな。
最終日はA141で湯沢で終わりだから、翌朝の秋田への戻りもそのままではないだろうか。

A142運用で、新庄から到着後、弘前行き快速(※)になったところをつかまえた。
※快速から普通に切り替わる大館で列車番号が変更され、ホームページでも分割して掲載している。秋田駅での実際の案内は「快速弘前行き」としている。
正面にはヘッドマークなどなし
ラッピングと言っても、バスのように全面シール貼りではなく、キャラクターの形のシールを貼った程度。
奥羽北線内で東(山側)になる、トイレのない面
クハ700-36

クモハ701-36
西面全体は撮れなかったが、絵のパーツは共通で、面によって貼る順序や位置は入れ替わっているようだ。
【20日追記】トイレで窓がない部分には、別段何も貼られていないはず。もやしもんの時は、大きくロゴが貼られていた。



原画展のほか、夏休み映画の宣伝もしている。JR東日本のホームページではどちらにも触れずに、ラッピング列車としか紹介していないが、やっぱり「広告」ということなんでしょうかね。


秋田在住 銀の介じいちゃん「ももたろ」を読んでる

クハ700側にいちおうボックスシート


【20日追記・原画展のテレビでの報道についてちょっとした話】コメント欄の通り、原画展のことはマスコミで報道された。
NHK秋田では9月16日に「「クレヨンしんちゃん」の原画などを集めた展示会 横手市」として放送。その字幕の「クレヨンしんちゃん」のフォントが、実際のアニメのタイトルっぽいものだった。
NHK NEWS WEBより
以前少し触れたように、原作の漫画は手書き文字のようで、アニメ版は写研「ゴカール」。しかし、現時点では写研の書体を字幕に使うのは容易ではない。
上の画像では、右上のニュースの項目名と、下の説明とで、異なるそれっぽいフォントを使っている。
項目名はフォントワークス「Popハッピネス」(を斜めにしている?)、説明はモリサワ「ハッピーN B」のようだ。両者名前が似ている。
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県道 看板・シール その後

2021-09-16 23:39:15 | 秋田のいろいろ
以前の秋田県道の記事の続き。
まずは県道56号(通称新国道)の泉横断歩道橋の工事による高さ制限の看板。「泉横切歩道橋」と、断を切としてしまっていた。
(再掲)
伝わらないことはなし、作ったものはしょうがないと、見守るつもりだった。
アップ後1か月ぶりに、先週末通ると、
「泉横“断”歩道橋」になってる!
修正されていた。「断」1文字貼っている。同じフォント、大きさだけど、(土崎行き側では)微妙に左にずれて傾いてしまっている。


街路灯の管理番号シール。
当初、車道側に貼られてしまったものが多く、これでは危険で判読が困難と指摘したところ、新たにシールを作り、暑い中それを貼付してくれていた
県道233号、保戸野の交差点。右の歩道向きが追加
近くでは、
当初のシールの上に、新しいシールを重ね貼り
これは民地際に立つ照明のため、元から問題ない貼付位置だった。はがせなかったのか、はがすのが面倒だったのか重ねて貼っているが、もうちょっと上に貼れば良かったのでは。
そのまた近く、通町橋では、親柱の照明用のシールを地際に貼っていた。これも歩道からの視認に問題はかったが、
4つのうち3つの親柱はこのような貼り方
別の面に貼った。左が新しいシール。
残る1つの親柱(以前の記事で草が生えていた所)
こちらはきれいに重ね貼り。シールのサイズは、新しいほうが、上下はわずかに長く、左右は数センチ短い。


泉歩道橋の記事でも取り上げた、工事看板。
(再掲)
県以外でも、看板に記される発注者=役所側の名義は、書類上というか制度上の発注者をそのまま書くことが多いようだ。そのため、県道の道路補修工事などの場合は、知事ではなく、出先機関の各地域振興局長の名前になってしまうので、一般県民には分かりづらい。
さらに、県の書きかたにも問題があって、正式には「秋田県○○地域振興局」という名称であり、そう表示しなければならないのに、「秋田県」を抜いてしまうことが多く、「県」発注の工事であることが認識できない状態になっている。

県道28号、三丁目橋付近。
2つの工事看板
右は県道の工事。左のは市道の三丁目橋の工事なので秋田市発注。
まずは県の看板。絵入りが珍しい。
分かりやすいと言えば分かりやすい
その下の定型部分は、
またも「秋田県」抜き
「発注者」は「秋田地域振興局 建設部」。地域振興局「長」ではなく、その氏名もないが、正式には歩道橋同様、振興局長名での契約のはず。「建設部」は発注者レベルではなく、下の担当のほうに入るべき。
担当は、歩道橋では「担当部署」だったのが、これは「担当部“所“」。
施工者側は、歩道橋では「現場責任者」、これは「現場代理人」。立場としては同じようだが、各社での呼称の違いということなんだろうか。
ともかく「秋田県」を入れ、秋田県による工事であることを明示してほしい【17日補足・青抜き部分に「県単」とあるが、これで県発注と分からせるのは困難】。


ついでに秋田市の工事のほう。

市は発注者が市長なので、分かりやすいが、その他項目も無難か。「担当部署」として「秋田市建設部」からしっかり書いている。施工者は社名のみ。施工者と連絡先が分かれば充分で、個人名はなくて構わない。
この看板が見やすいのは、サイズが大きいこともある。秋田市発注でも、県と同じ程度の横幅の縦長の看板も見かけるが、使い分けはどうなんだろう。ここも縦長で充分そうだけど。


ところで、2006年3月31日に国土交通省道路局長が、「道路工事現場における標示施設等の設置基準の一部改正について」という通達を、都道府県を通じて、市町村までに出している。
厳密な縛りでなく、参考例ということのようだが、工事看板の様式が示されている。
通達「別表様式1」より
国発注の工事例だが、発注者も施工者も個人名が記載されていない。「穂積志」さえなくてよさそう。
そして、発注者は「国土交通省」からきちんと書いている。
どうして秋田県では様式を変えて、「秋田県」は抜いて、振興局長の氏名は記載するという方向になってしまったのだろう。
【17日補足】秋田市でも、国に従わず、市長の職・氏名を書き加えていることになる。全国的には、ざっと検索すると、千葉県、滋賀県、兵庫県、鹿児島県出水市では、発注者欄に首長や出先機関の長の職名も氏名も出さず、組織の名称までとしているようで(様式であって実際にどうかは未確認だが)、国交省の様式をかなり厳密に踏襲している。

【17日画像追加・追記】三丁目橋の隣の四丁目橋の道路向かいに、別の秋田市発注の道路工事の看板があったのだが…
細長いバージョン
通称池永小路という狭い市道の工事のようで、そのせいか県道側に堂々と設置。
下がスカスカ。発注者は「秋田市 秋田市長 穂積 志」。「秋田市 秋田市長」というのは初めて満たし、建設部以下、電話番号もないのはとても珍しい。施工者は会社名・電話番号で充分だと思うが、その下が空いている。
後で書き足すつもりなのか、作り慣れていないのか。
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土崎駅に扇風機

2021-09-15 00:15:46 | 秋田の季節・風景
秋田市のJR東日本奥羽本線・土崎駅の待合室。
今年初めには、廃車されたキハ40系気動車(おそらく盛岡支社配置だった車を、土崎の秋田総合車両センターで解体)から取り外したボックスシート2組(8人分)が置かれ、自由に座れるようになった。
通路との仕切り板には国鉄色の車体塗装を模した装飾もされ、古い車両をイメージした一角が作られている。

この夏、さらに変化。
左がそば屋、背後が改札口、右がホーム(窓の外は跨線橋階段)。奥の自販機の場所は2011年までキオスク
自販機の手前の、補強工事で設置された木の柱に注目。
反対から

壁掛け首振り扇風機?
エアコンが設置されているが、コロナウイルス対策で(ドア開放とともに)換気のため設置したのか。

大浴場の脱衣場などにある、壁の高所に取り付けるタイプの扇風機と思ってしまうが、だたのそれじゃない。
スカスカのガード、中の羽が金属製で全体がグレー、左右方向でなく円を描く首振り。さらに、
ガード中央には「JR東日本」

国鉄時代に製造された冷房がない車両の、客室内天井に設置されていた扇風機だ!
JR東日本の部分は、元は国鉄の「JNR」マークだった。
現役時代を知っている僕でも「天井から下向きに設置されていた」という先入観がジャマをして、見つけてもすぐにはそれだと分からなかった。

正面のガードがY配置なのは、国鉄末期では一般的なタイプの扇風機のようだ。おそらく3枚羽根。旧型客車時代は、ガードが+配置だったそうだ。弘南鉄道の元東急7000系は、+ガードで4枚羽根。4枚羽根は東芝製の特徴だそう。

秋田で今春廃車されたキハ40系は、全車冷房設置改造済みで、改造時に扇風機は撤去されていた。だからこの扇風機も、廃車まで非冷房だった盛岡支社のキハ40系のものかも。
となると、秋田支社管内のJRに乗ってきた若い人は、この扇風機がそういうものだと説明されても、往時の姿を知らないことになろう。


それにしても、車内天井用を、地上で横向きで使うとは、なかなか思い切った発想。
元から家庭用電源で動くようで、天井に配線を後付けして、間に昔ながらの壁用スイッチをはさんでいる。さすがに、車内と同じ白と赤の丸いポッチのスイッチではない。

壁への取り付けは、黒い金属製らしき台座を介している。車内にあった時は存在が確認できない部分だと思うが、隠れていたのか、今回新たに作ったのか。
そして、壁にフックを付けて、2本のチェーンを扇風機と結んでいる。万一、本体が壁から外れた時、下に落ちないためだろう。たしかに、羽根も金属製だし、重量は相当ありそう。

現役時代は意識しなかったが、この扇風機の首振りは、正面から見て反時計回りらしい。
柱に掛けた状態では、きれいな円を描くというよりは、左上から右下へ動く時、「ガクッ」と加速するように見えた。やはり本来と違う向きで使うと、重力には勝てないのか。【16日改めて動きを見て訂正】左上から右下へ動く時、一瞬止まって「カチッ」と音がしていた。スムーズに円を描くのでなく、ぎこちないのは確実。

近くにいると、風はしっかり感じる。でも、待合室の広さからすると、1台ではあまり換気の役には立っていないようにも見える。上向きにも首を振るから、暖房時の空気撹拌効果が期待できるかも。


家庭用では、古い扇風機を使うことによる火災の注意喚起がされているけれど、これもちょっと心配になる。場所柄、駅員の目は届きづらそう(改札窓から一直線ではあるが、柱等でさえぎられると思う)で、客とそば屋さんが頼り。また火事なんてならないようにお願いします。
あと、椅子に立てば手が届く位置だから、興味本位で指を突っこんだりする人がいないかも、ちょっと心配。JR九州では、上から細かいメッシュをかぶせている。

夏が終わっても、このままだろうか。
写真を見たら、モーターカバーに銘板が付いている。製造時期が分かれば、設置されていた車両も絞りこめる。止まっている時にじっくり見たい。
国鉄時代っぽい光景?
国鉄時代の再現性はそれほどでもないけれど、眺めていたら、子どもの頃、真夏の暑い日の普通列車や急行の車内(停車中?)で、周期的に熱い風をかき回すだけの扇風機をうらめしく眺めたことを思い出した。
【追記】その後、夏が終わり2022年になっても取り外されずにそのままで、2022年7月にはまた稼働していた。ガクッと動くのも変わらず。

ところで、待合室内にある駅そば「そば処 港ばやし(JR東日本東北総合サービス運営)」。
日曜日の昼過ぎには、少なくとも3組が数人の家族連れで来て食べていた。うち2組は小さい子ども連れ。
秋田駅方面から電車に乗ってきて食べる人もいた。秋田駅にも「駅そば しらかみ庵(関根屋運営)」があり、メニュー豊富。ただ、純粋な駅そばの流れを汲むものではないから、こだわって土崎まで来たのか。根強い人気。
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2021.10バスダイヤ改正

2021-09-13 20:12:11 | 秋田のいろいろ
今年も10月1日に、秋田市内の秋田中央交通の路線バスのダイヤ改正が実施され、9月10日に公式サイトにダイヤが掲載された。※昨2020年改正は、比較的小規模だった。
今回は、路線そのものの廃止や経路変更はなし。一方、臨海営業所担当路線の土日祝日ダイヤを中心に、かなりの減便が実施される。2019年改正時の秋田営業所担当路線での減便に近い状況。それ以外の路線でも、始発・最終の変更、土日全休となる路線もある。
恒例だが5~10分程度の時刻移動も多数ある【15日追記・30分以上もけっこうある】ので、利用するかたはよくご確認を。

新型コロナウイルス感染症流行による利用減を反映したのか、それ以前からの利用減・乗務員の人手不足のためなのか、いずれにしても、現状の秋田市のバスの利用実態を見れば、やむを得ないのかもしれない。
以前の記事(機会があれば今改正版も作ります)のように、秋田市のバス便数は、8年前・2013年と比べても激減しているのだが、それをどれほどの秋田市民が認識しているだろうか。
秋田市程度の規模なら、もう少しバスが利用しやすくてもいいはずだし、利用者が多くてもいいはず。移住者呼びこみ、高齢者免許返納、そしてICカード導入だとかの中で、バスが使いづらくなるのは逆行する。
バス会社だけのせいにはできない。行政も市民も現実を把握して、もっとバスを利用すること、そのためにはどうすればいいのか、真剣に考えないといけない。


では、発表をざっと見て、まとめておきます。
※間違いがあるかもしれません。公式情報をご確認ください。
※軽微な時刻移動は、原則として取り上げません。利用の際はご注意願います。
※土日祝日を「土日」、秋田駅西口/東口を「駅」等、略記しています。
※分かりやすさと個人的こだわりにより、中央交通発表とは異なる路線・系統名で表記するものもあります。また、路線によって扱いかたに“温度差”を感じるかもしれませんが、それは思い入れの違いです。

土日祝日 全便運休となる路線
公式サイトの一覧に「※土日祝の運行はありません。(平日のみ)」と書かれている路線以外にも、土日祝全休となる路線がある。書いてあるのは臨海営担当で、書いてないのは秋田営担当のようだ。サイトにアップするのは本社だろうに、どうして謎の縄張り意識が発生するのか?
以下、路線名と現行の土日運行状況を記す。
・新国道・土崎(秋田高専前)経由 秋田厚生医療センター線
下り駅発6、8、10、14時台。上り病院発7、9、12、15時台。
※下り駅6時50分発は、新国道経由全体での第2便(始発便は5時55分のフェリーターミナル行き)だった。
・桜台線(東口発横森経由、かつてのノースアジア大線の代替)
下り駅12時15分、16時15分。上り桜台三丁目9時47分、12時47分。
・柳原(南高校前・イオン秋田中央店)経由 御野場団地線
下り駅11時30分、15時30分。上り御野場12時00分、16時00分。
・新屋高校線(新屋~新屋高校)
西部市民サービスセンター8時15分。新屋高校15時25分、16時14分。
・山王・商業高校線(県庁・大川反・勝平新橋経由)
駅8時00分、商業高校構内16時50分。


●路線ごとの改正内容。作っといてなんですが、とても見づらいのであしからず。
【15日追記】新国道経由各路線は、全体に時間移動多数あり。
・新国道経由 五城目線
平日下り 時刻移動で昼間~夕方は毎時30分発が多かったのが、20分や40分発に。

新国道・土崎(秋田高専前)経由 秋田厚生医療センター線
平日 1往復(下り11時台・上り12時台)減便
土日運休に(詳細は前項参照)

新国道経由土崎線(飯島北行き)
平日
下り
駅6時05分発 土崎駅前行きを増発。 ※これが新国道経由全体の始発便。後述のセリオン線フェリーターミナル行き移動の代替か。
14時台2本、9(北SC経由)、12、13(土崎駅止まり)、17(土崎駅止まり)、18時台各1本の7本減便。
駅発15時台1本(北SC経由)を飯島北行きから土崎駅止まりに短縮。
明示されていないが、11時台の北部市民サービスセンター乗り入れ廃止。

土崎駅行き発(113系統)は4本→5本、北部市民サービスセンター乗り入れ便(118系統)6本→3本に。

上り
15時台3本(1本北SC経由)、10(北SC経由)、12(土崎駅始発)、14(土崎駅始発)時台各1本の6本減便。→15時台減便については後述。
飯島北始発17時台1本を、土崎駅始発16時台に短縮。
明示されていないが、8、13時台の北部市民サービスセンター乗り入れ廃止。

土崎駅発便6本→5本、北部SC乗り入れ6本→2本に。
北部市民サービスセンター経由は、2020年に土日の乗り入れ停止(寺内経由も含めて)。利用者は多くはないからこそだとは思うが、減る一方。仮に車以外でセンターへ行きたい市民は、苦労する。かつての土崎支所よりは市街地から遠い。

土日
下り
駅発8、10、17、18(土崎駅止まり)、20時台の4本減便。
駅発飯島北行き12時台1本を、11時台土崎駅止まりに短縮。

上り
6、9、11、13、14(土崎駅始発)、18時台の6本減便。
(セリオン・フェリーターミナルを除く、この区間での)新国道経由全体の始発便飯島北6時30分発がなくなる。現在の第2便7時00分発が初便に。
飯島北20時00分発を土崎駅始発に短縮。
新国道経由全体の最終便だった。1本前19時00分発が最終便に。

・新国道経由 セリオン線
平日
下り5時55分(フェリーターミナル行き)、15時20分の2本、上り16時05分1本を減便
下り8、10時台、上り9、10時台を増便(告知ではなぜか「新規」と表記)
第2便だった6時40分発セリオン行きを、同時刻のフェリーターミナル行きに延長。新国道経由全体の始発便。

総本数では下り7本(うちフェリー行き2本→1本)で変わらず、上り7本→8本(うちフェリー発2本で変わらず)。

土日
下り7、10、15(最終)時台の3本、上り11、17(最終)時台の2本を減便。
最終便は下り14時15分、上り15時00分に。
下り始発便フェリーターミナル行きを駅発5時55分→6時40分に。新国道経由全体の始発便。

※中央交通移管後のセリオン線は、ポートタワー・セリオンへの観光客輸送は念頭に置いていないようで(港入口バス停や土崎駅からアクセスは可能)、新国道経由の短距離系統としての意味合いが強く、本数合わせのように増減されている印象。

※現状の始発は駅5時55分→フェリーターミナル6時22分。
秋田駅発でいちばん早い路線バスである(駅行きでは、その出庫の臨海営業所5時35分→駅5時55分が1番)。
先日の魁に出ていた、元バスガイドの女性運転士は、このダイヤに乗務して、まだ目覚めない広小路を走るのが好きだとコメントしていた。
このバスがあるということは、このバスでないと、出港してしまうフェリー便があるのだと思っていた。それが駅6時40分→フェリー7時07分になっていいの?
フェリーのダイヤを調べると、苫小牧行きが6時15発、新潟・敦賀行きが8時35分発。今のバスでも間に合わない船があるのだった!
敦賀からの到着は5時05分。その降船客を乗せる、駅行き上りバスは6時20分発(改正後も同)。2分違いで駅5時55分発が折り返すわけではない。存在意義が不明のバスだったのでは(フェリー乗船客以外の需要があるのか?)。
フェリーターミナル行きは、2010年頃にいったん廃止されて復活した経緯がある。ネットの旅行記を見ていると、徒歩で下船して中央交通のバスに乗り換える人はいなくはないが、利用状況はどんなもんなんだろう。また、フェリーは月曜日は運休になるが、その時もバスは走るようで、無駄があるのかもしれない。

・新国道・臨港署経由土崎線 飯島北行き(かつての臨海バイパス経由の代替。平日のみ1往復)
下り駅7時50分、上り飯島北8時40分を下り12時40分、上り13時50分に変更。
すぐ隣が旧国道だし、単独区間での利用者は多くないと思われるが、大幅時間移動。2014年まで夕方にも1往復あったが、昼はなかった。免許維持路線的なものか。

※新国道経由全体の感想。
市営バス派の認識だが、かつては新国道の路線バスは、飯島北行きの間を縫って、五城目や追分行きが入っていたイメージ。飯島行きは1時間に何本もあった。
ところが、今改正では、飯島北行き便は平日下り8本、上り11本、土日下り6本、上り7本。
逆転して、五城目線や追分線を補完する区間系統の位置付けになったしまったようだ。

※平日上り15時台のこと。
上記の通り、飯島線が3本も減便される。ここは昼間としては運行本数が多い時間帯であった。
秋田駅西口着のの改正前時刻(時刻の前は始発地)は、
セリオン15:06、飯島北15:24、天王グリーンランド15:33、飯島北15:43、五城目15:50、飯島北16:03、飯島北16:19、セリオン16:31
それが改正後は、
飯島北15:13、飯島北15:29、五城目15:40、天王グリーンランド16:01、厚生医療センター16:18
となるはず(見落としがあるかも)。8本→5本に。
この時間のこの区間は、秋田中央高校と聖霊女子短大の下校時刻になり、その対応かと思っていた。
実際には、下校時刻がまちまちだったり、天候次第でガラガラのこともあるので、供給過剰と判断したのだろう。
でも、積雪時など大丈夫だろうか。五城目、追分と長距離路線が続行しダイヤが乱れるかもしれない。


新港線 飯島北・土崎~新国道~新屋(西部市民サービスセンター)・新屋高校(平日のみ)
西部市民SC発7時15分 土崎駅前行きを減便。
西部市民SC発17時台 飯島北行きを土崎駅前止まりに短縮。
これにより、朝の飯島方面行きがなくなり、新屋高校15時54分発飯島行きと新屋17時15分発土崎行きの2本に。

逆方向は5分の時刻移動。朝の飯島→(新屋へ行かない)南高校と飯島→新屋高校各1本。


県庁・寺内経由土崎線 飯島北行き
平日
下り 7・11(北SC経由)・19(土崎駅前止まり)時台の3本減便。始発8時、最終18時(飯島行き)台に。
北部市民サービスセンター経由(122系統)の振り替えあり。3本→2本
上り 8・12時台の2本減便。
11、18時台の北部市民サービスセンター乗り入れ廃止。14時台1本のみ乗り入れ。

土日
下り 13時台、上り14時台の1往復廃止。
下りは12時05分の次が14時30分と2時間半空く。上りも同様だが、前後とも土崎駅止まり便なので、飯島便としては11時40分の次が17時15分。※他路線もあるので、困る客はさほどいないはず。


土崎駅~秋田厚生医療センター(平日のみ)
病院発9時00分(始発)、16時55分の2本減便。→始発10時25分。7本に。
土崎駅発17時30分(最終)減便。→最終15時10分。7本に。

神田線 天徳寺前・旭野団地・外旭川市営住宅・秋田厚生医療センター
平日
下り 駅発市営住宅行き20時30分(最終1本前)減便。19時00分から最終21時00分までは、毎時1本に。

上り 市営住宅始発6時台2本(始発と3便目)、14、18、19(最終)時台各1本、計5本減便。
朝は外旭川市営住宅回転地発 6時22分、42分、52分、7時02分だったのが、6時35分、7時02分に。始発での秋田駅着は、現在は6時47分、改正後は7時00分。
最終便は、市営住宅始発19時42分がなくなり、厚生医療センター18時45分(市営住宅18時52分)発に。
減便される5本はいずれも(厚生医療センター発でなく)市営住宅始発。改正後の市営住宅始発は7時35分発1本に。なお下りは、18時以降4本が市営住宅止まり。

土日
下り 6(始発)、9、11、13、15、17、21(最終)時台各1本、計7本を減便。駅14時50分発1本増便。
上り 6(始発)、10、11、14、18、19(最終)時台各1本、計6本を減便。

下り午後は、毎時2本あったのが半減(13時から最終まで毎時20分発に統一)。ただし14時台だけ50分発もあって2本。
始発は6時55分→7時15分、最終は21時00分→20時20分に。
6時55分発は、神田笹岡線の流れを汲むダイヤであった。土崎行き神田線があった頃はそれが続行していたが、どちらもなくなる。

上り午後は、改正前も毎時1本に近かった。改正後は15時台のみ2本。
始発は市営住宅6時33分→7時12分、最終は市営住宅19時37分→厚生医療センター18時30分(市住18時37分)に。

添川線 天徳寺前・添川・蓬田上丁
土日
下り 駅14時00分、15時30分、16時00分、17時20分と、少ないわりにメチャクチャな間隔だったのを13、15、16、17時の各45分発で統一。

上り 最終蓬田上丁発16時25分発減便。1日4本、最終14時50分に。

泉ハイタウン線 千代田町・秋操近隣公園入口・秋田貨物駅入口
平日 上下とも1往復分が時刻移動。
下りは19時10分発(最終1本前)廃止、13時40分発新設。
上りは泉北二丁目6時49分(始発)廃止、13時58分新設。
上り始発は7時04分に。駅発10~14時台が毎時2本になる。

ほぼ全便で10分程度の時刻移動。
これまでは、下り駅05分発が多かったが、15分が多くなる。それでも不統一で覚えづらい。
19時10分発は、市営バス(泉秋操線)当時は19時15分で最終便であった。交通局線以外での市営バスの最終ダイヤと言える。

土日 16時台1往復を減便。毎時2本あるのは9時台だけに。
ほぼ全便が時刻移動も、不統一。

コロナ流行&泉外旭川駅開業以前から、泉ハイタウン線の乗客は多いとは言えない状況だった。この状況では、昼間は2時間に1本とかになるかと思っていたが、小規模だった。


秋田温泉線 手形山崎・からみでん・蓬田上丁
平日 10~20時台の5往復を減便。
上り最終は蓬田上丁20時00分発→19時10分に。
下り12、14、上り12、13、15時台は1本もなくなる(12時台以外は同ルートの仁別リゾート公園線は1本ずつある)。

平日 全便で時刻移動。
下り11、13、15時台3本、上り16時台1本を減便。

仁別リゾート公園線 手形山崎・からみでん・秋田温泉入口・蓬田上丁・クアドーム・ザ・ブーン
平日・休日とも 上下最終便を減便。
平日 下り18時10分(中島橋止まり)→17時05分(ザ・ブーン行き)、上りザ・ブーン18時13分→17時10分。
土日 下り17時40分(中島橋止まり)→16時15分(ザ・ブーン行き)、上りザ・ブーン17時50分→森林学習館15時24分。

中島橋終点の便がなくなる。朝の中島橋始発便は存続。
昔は冬期間だけ設定されていたのがなくなり、2019年改正で通年で復活した形のようだが、行き先が異なるのに専用の系統番号は設定されていないという、いい加減さ。→行き先表示の写真はこの記事最後。


【15日項目追加】・太平線 手形山崎・三吉神社入口・大学病院前経由 岩見三内行き
土日 第2便1往復を1時間強繰り上げ。車庫9時43分→8時33分、岩見三内11時23分→10時05分。上り1便も40分繰り上がり、1・2便は平日とほぼ同時刻に(平日上りはその前に1本あり)。

松崎団地線 手形山崎・三吉神社入口
平日 下り17時台を、大学病院非経由から経由に。下りは全便大学病院経由に。
17、18時台を県庁経由から長崎屋経由に変更。

土日 上り松崎団地10時42分発を減便。5本に。

赤沼線 車庫~西口~大学病院~東口
平日 下り(東口行き)19時台(最終1本前)を減便。
土日 下り10、12、18(最終1本前)時台3本を減便。
上り 東口7時05分発廃止、15時20分発新設。→始発は8時05分に。

手形山経由大学病院線
平日 下り21時05分(最終)を減便。→最終は20時40分に。
土日 下り18時35分発(最終1本前)を減便。
上り最終19時25分を増便。これまでは18時00分が最終。運用的に下り最終の折返しだが、なぜ増発?

広面・御所野線 東口~日赤病院~御所野
平日 午前1往復(駅10時55分、御所野11時45分)減便。

南ケ丘線 東口発着
土日 上り最終16時50分発を増便。これまでは14時50分が最終。上下とも3往復に。
下り便の折返し運用だが、なぜ増発?【16日コメントをいただき追記・この辺りの事情は、補助金が絡んでいるとのこと。】

東口 桜ガ丘線 大平台三丁目行き
土日 上り最終18時30分発を増便。これまでは17時30分が最終。下り便の折返し運用だが、なぜ増発?

城東消防署経由桜ガ丘線 西口~明田地下道~梨平、平日のみ
上り 梨平6時50分(始発)を廃止。→始発は11時00分に。
最終18時00分発を増便。これまでは15時00分が最終。下り便の折返し運用だが、なぜ増発?

桜台線(東口発横森経由、かつてのノースアジア大学線の代替)
平日 上下1往復増便、4往復に。
下り駅発9時00分を増便。これまでは12時30分が始発。
上り桜台三丁目15時39分発(最終)を増便。これまでは13時17分が最終。

土日運休に(詳細は前項参照)

南大通り経由日赤病院線 有楽町・城南中学校前または牛島小学校前経由(かつての上北手線 荒巻・古野行き、平日のみ)
下り4本、上り3本を減便。→下り2本、上り3本に。
廃止は駅発 8時50分 城、15時20分 城、17時20分 牛、18時40分 牛。日赤発 7時10分 城、14時20分 牛、18時00分 城。
残るのは駅発 7時30分 城、13時20分 牛。日赤発 8時05分 牛、9時30分 牛、15時10分 城。

牛島経由 御野場団地線
平日 下り12、17~20時台4本、上り13、18、19時台3本減便。
最終は下り駅20時50分→17時00分(直後に駅非経由便あり)、上り御野場19時28分→18時00分に。

土日 2往復減便。
最終は下り駅18時20分→17時20分、上り御野場18時50分→17時50分に。

柳原経由 御野場団地線 イオン秋田中央店前・南高校前経由
平日 上下とも始発を1時間程度繰り上げ。駅8時40分→7時45分、御野場9時10分→8時13分に。
後述の大住線減便の代替か? 南高校の通学対応か? 牛島経由仁井田御所野線で駅発7時50分もあるが、昔はもっと本数があった。

19時台に1往復増便(駅19時00分、御野場19時28分)。これまでは駅14時20分が最終。牛島経由の代替か。

土日運休に(詳細は前項参照)

大住・みなみ野団地線 イオン秋田中央店前経由牛島西四丁目行き
平日 下り始発駅8時10分を減便。始発は現第2便を10時30分→9時30分に移動。
廃止代替が上記、柳原御野場か。


川尻割山線
平日
下り 7(始発)、8、11、15、16、21(最終)時台6本減便。
始発は駅7時05分→7時30分、最終は駅21時10分→20時35分に。
上り 8、10、12、15、16時台5本減便。

船場町経由と商業経由の入れ替えあり。船場町経由は下り9本→5本、上り8本→6本。
時刻移動多数。

土日
下り11、13、16、21(最終)時台4本減便。
最終は駅21時00分→20時20分に。
上り6(始発)、10、12(2本)、19(最終)時台5本減便。
始発は南浜回転地6時45分→7時00分、最終は19時20分→19時00分に。

船場町経由と商業経由の入れ替えあり。船場町経由は下り3本、上り4本→上下とも3本に。
時刻移動多数。

下りは駅発が7時から20時まで毎時1本になる(上りは8、13時台は2本)。
これまでは船場町経由がある時間は、商業経由も運行されていたのがなくなる形なので、商業経由でも2時間空くことになる。
駅発は最終便以外は毎時50分発に統一された。
我が家では、墓参りの時に利用しているが、これまでは(7時50分、)8時35分、9時30分、10時25分と、55分間隔でよく間違えていた。

※以下、西部市民サービスセンター(バス停名は「西部サービスセンター」)を「新屋」と表記します。
・大町経由 新屋線
平日
下り 6~20時台6本減便。
始発は駅6時50分(減便)→7時10分に。なお、最終は15分繰り上がって20時45分に。
12時台1本をイオン秋田中央店前・卸町経由から大町経由に変更。卸町経由は5本→4本に。(上りは5本で変わらず)

上り 6~20時台7本減便。
最終は新屋20時25分(減便)→19時40分に。

大森山動物園延長便の初便1往復(駅8時25分、大森山9時22分)を、新屋止まりに。次便は約1時間後。
秋田市大森山動物園の開園は9時00分なので、朝一番で駆けつけたい人は影響あり。戻りの大森山→新屋はなくても差し支えないでしょう(休園時は区間運休するくらいなので、地元住民の利用は限定的と考えられる)。
【10月4日見落としていたことを追記】土日の大町経由が毎時運行でなくなるとなると、大町経由で毎時1本ずつあった大森山動物園行きも抜ける時間が生じるのだった。上り初便の廃止も含めて、上下とも9本→5本に。

平日の昼間はかろうじて毎時2本あったのが、下り14時台、上り13、14、16時台はついに1本に。
時刻移動多数。駅発のバラツキは解消されず。


土日
下り 10~18時台6本減便。
上り 7~17時台8本減便。
10~11時台に2本あった卸町経由が1本減ったので、卸町経由は4往復→3往復に。

土日はだいぶ前から毎時1本の時間があったが、ついに上下とも16時台(2本)以外は毎時1本に。
しかも卸町経由がある時間帯でも1本になり、大町経由が2時間空く時間も。


・県庁・市役所・川尻経由 新屋西線
平日
下り 11~20時台5本減便。
最終は駅21時20分→20時55分に繰り上げ。

上り 14~19時台4本減便。
最終は新屋19時45分(減便)→19時05分。

土日
下り 11~17時台6本減便。
最終は駅21時10分→20時40分に繰り上げ。

上り 9~17時台5本減便。

昼間はこれまで13時台以外は毎時2本以上あったのが、10時~最終まで毎時1本に。
新屋県営住宅前経由も含めて毎時1本なので、栗田神社前経由(元祖新屋西線)でも2時間に1本になる時間ができる。

新屋高校線(新屋~新屋高校)
平日 高校発新屋止まり(714系統)17時30分、18時25分を減便。
最終は16時55分に。
これにより、新屋発は朝6本(いずれも他路線からの直通)、高校発は15・16時台4本(2本は新屋西線直通)に。

土日運休に(詳細は前項参照)

県立プール線 県庁・臨海営業所前経由
平日 最終1往復を減便。
最終は、下り駅17時30分→16時30分、上りプール18時00分→17時30分に。

土日 上り始発1便、上下最終1往復を減便。
下り最終は駅17時30分→17時00分に。
上り始発はプール11時00分→12時00分、最終は18時00分→17時30分に。

ちなみに秋田県立総合プールの営業終了時刻は、平日土曜20時30分、日曜祝日17時00分。秋田県立スケート場は平日20時00分、土日祝19時00分。
以上。

このダイヤで、2022年春からICカード乗車券が使えることになる。
そして1年後2022年秋の改正はどうなるやら。泉外旭川駅の外旭川駅前広場の道路拡張工事が完成し、一般路線バスも乗り入れるようになるはずだが。【2022年秋時点で工事が終わっていないため、2022年10月改正での乗り入れはまだ。2023年1月から乗り入れの予定。】

※このダイヤ改正の分析など続きはこちら
翌年2022年10月改正の記事
コメント (14)
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秋田のICカードの名前は?

2021-09-10 20:30:04 | 秋田のいろいろ
秋田市のバスの話題。
本題の前に、今年も10月に秋田中央交通のダイヤ改正が実施され、ホームページに詳細が掲載された。
それによれば、臨海営業所担当路線を中心に、かなりの減便、多数の時刻移動(減便分の調整)が実施される。新国道、新屋・割山方面といった主要路線もそうで、土日だけでなく平日も減らされる路線もある。
これまで秋田営業所担当路線では、土日を中心に大減便が実施されたことがあった。今回はその臨海版ということなのか、新型コロナウイルスで利用が減った分の対応なのか。
差し当たって詳細は公式をご覧いただくとして、後日当ブログでもまとめる予定です。



本題は、2022年春に導入される、ICカード乗車券のこと。
以前の記事
※秋田市周辺のJR東日本の鉄道で利用できるのは、2023年春

バス会社が自主的に導入するのではなく、秋田市が主導し、市内を走る秋田中央交通の路線バス(空港リムジンバスと中心市街地循環バス・ぐるる含む)のほか、中央交通系列以外も運行している郊外部のマイ・タウンバスにも導入される。
独自規格のカードではなく、JR東日本が関わる「地域連携ICカード」。「2in1カード」と言って、Suicaの中に、独自規格を共存させるような仕組みらしい。地元以外の交通機関に乗車する時は、Suicaが使える地域であれば、Suicaそのものとして使用できる。反対にSuicaと互換性のあるカードなら、すべて秋田でも使える。
地域連携ICカードは、2021年春に宇都宮市と盛岡の岩手県交通(一部)でそれぞれ導入済み。2022年春には、秋田のほか、青森市、八戸市、山形県、群馬県でも導入予定。


導入まで約半年となり、中央交通の車両には、運賃箱交換または改造、カードリーダー取り付けといった対応工事が、ほぼ終わっているようだ。
そんな中、最近気になっていたことがある。カードの名前である。

全国各地にご当地ICカードが増えた今、それぞれにおおむねアルファベットやカタカナの名前が付けられ、よそ者は把握できない。
秋田などは地域連携ICカードなので、名前はそのまま「Suica」あるいは「なんとかSuica」になるのかなと、思ったが、今春導入済みの地域を見るとそうではなかった。
宇都宮は「totra(トトラ)」、岩手県交通は「Iwate Green Pass(イワテグリーンパス)」で、共通性もない。

岩手県交通さんには申し訳ないが、Iwate Green Passは、最悪のネーミングだと思った。なぜなら、
・老若男女が使うのに英語表記。ローマ字でなく英語そのもので親しみにくい。
・日本人の感覚で「Pass(パス)」は、「無料券」もしくは「乗り放題券」と認識するはず。都度運賃を差し引かれるものにはそぐわない。
・JRグループに、グリーン車が乗り放題の「フルムーン夫婦グリーンパス」というきっぷがある。JR東日本といちおうつながりがあるものに、同じ名前はどうなのか。

今年度に入って、2022年春導入の地域でも、愛称とカードデザインがすでに発表されつつある。
岩手県では、岩手県交通と別に岩手県北自動車でも導入され、「IGUCA」。方言由来の、県交通よりずっと良い(?)ネーミングではあるが、2社で共通にできなかったのか。

青森県八戸市では、公募(240件応募)で「ハチカ」。

青森市では、3案からの投票で「AOPASS(アオパス)」。県内在住者を対象に総数5825票。他の2案はWanoca(ワノカ)、Abeca(アベカ)。落選案は方言(わ、あべ)が含まれているのに対し、アオパスはそうでないのが興味深い。
顔パスみたいで覚えやすいが、やはり「パス」。でも、「aomori payment smooth system」の略としている。

群馬県では「nolbé(ノルベ)」。公募ではなさそうで、上州弁の「乗るべえ」が由来。


来春導入で、現時点で名前が明らかになっていないのは、山形と秋田だけ。
どうなる?
秋田ではアルヴェなど、方言ベースの愛称が好まれた時期もあったが、今さら感もある(青森市の投票結果でも、方言は不人気だったように)。しかも岩手県北自動車と群馬に先に使われているし、仙台のicsca(イクスカ)もある。
じゃあ「秋田」か「竿燈」か、はたまた…



ネットを眺めていたら「商標ウォッチ(https://chizai-watch.com/t)」というサイトの、ツイッターのボットを見つけた。商標など知的財産の公報を、分かりやすく検索しやすく公開しているサイトのようだ。
ボットと言えば、くだらないことを繰り返し自動投稿するものばかりと思っていたが、この時、初めて役に立った!

8月24日に、秋田中央交通株式会社が商標を2件出願していた(9月7日公開)。もしや!

どうもカードの券面デザイン(名前込み)、来年秋に遅れて導入される高齢者用カードの名前っぽい。
秋田市でなく中央交通が出願者なのが意外。
感想としては、名前もデザインも悪くないと思う。予想の範囲内とも言える。


知的財産にはまったくうといのだけど、商標は出願しただけで公報で公開される。その後、数週間かけて審査され、通れば「成立」する流れだそうで、今はまだ審査途中になる。
公表されている情報ではあるものの、成立前であり(落とされる可能性もあるってことでしょ)、ICカードの名称としては未発表という現段階では、先走って記すのは控えておきたい。秋田市や中央交通の顔を立てるためにも。【後日動きがあれば、追記するかもしれません↓末尾に追記】
知りたいかたは、手間でしょうが各自調べてみてください。

余談だけど、中央交通と1日違いで、秋田市と秋田県が、まったく別件の出願もしていた。
あの文化施設のロゴだ。【11日追記】秋田市サイトの市政記者クラブ配布資料一覧に「あきた芸術劇場ミルハスのロゴマーク県民・市民投票について」があった(中身は不明、その他サイトにも情報なし)。3つほどのロゴが出願されていたので、それから選ぶことになるのか。【13日追記】13日に県のサイトに画像も含めて掲載。コンテンツ番号 58094。



名前とデザインが決まったのなら、あとは制度や使いかたの詳細。
Suicaの後ろ盾、他地域の先例もあるにせよ、チャージ場所、ポイントや割引等々、詰める点は多々あるはずだし、それらを分かりやすく教えてほしい。栃木や岩手では説明がやや物足りない感じもしている。【13日補足・例えば、totraでは「バスでオートチャージができた」旨の利用者のツイートがあるのだが、公式はじめそれ以外にはオートチャージに関する言及は一切見つけられない。】
また、不具合・トラブル時に困らないよう、中央交通以外も含めた乗務員や窓口社員の研修もしっかりお願いしたい。要は、客も社員も初めて使うのだから、どちらも困らずスムーズに使えるようにしてほしい。


【11月26日追記】
2か月以上経った11月26にやっと、秋田中央交通、秋田市連名で「秋田地域における「地域連携ICカード」の名称・デザインの決定について」が発表。
名称は商標出願から予想できた通り、
・一般用カード「AkiCA(アキカ)
・高齢者コインバス事業専用カード「シニアアキカ」※2022年秋頃開始予定。登録した秋田市民の高齢者が、1回100円均一で乗車できる制度。現行は紙の証明書+現金支払い。
→一般と高齢者で、アルファベット/カタカナが異なるようだ。ただし、カードにはどちらも同じロゴで「AkiCA」。シニアには右下にカタカナで「シニアアキカ」。

カードデザインは、
・一般用は黄緑色。秋田市の色である若草色や、中央交通一般路線バスの車体の薄いほうの色に近い。
・シニアはオレンジ色。JR東海っぽい色【30日補足・TIOCAカードの色ではなく、コーポレートカラーのこと】。

・一般用は商標出願時のデザインの右側に、竿燈とそれを挙げる人が描かれている。「秋田らしさを表現している」とのこと。提灯部分にはオレンジ色も使用。
・シニアは中央部分は一般用の色違い。右側には、上記「シニアアキカ」の文字と、その上に「エイジフレンドリーシティあきた」のロゴマーク。
【30日補足】全国各地のご当地ICカード収集を趣味とする人がいる。秋田市でデザインが違う2種のカードが出るとなれば、どちらもほしくなるだろうけれど、シニアアキカは入手難易度が極めて高いカードになるだろう。


その他新たに分かった点。
・一日乗り放題乗車券(正式には「一日乗りほうだい乗車券」表記)は、紙からICカードへ移行。→ICカードを売るのではなく、利用者の手持ちICカードに、情報を書きこむ方式のはず。
・(紙の)各種回数券は販売を終了。代わりになるICカードを使用したサービスを開始するが、詳細は後日。
→紙回数券廃止は他地域でも行われている。「交通ポイント」としてICカード支払い額に応じたポイントが付与され、自動適用(割引)される仕組みになると考えられる。ポイント付与率がどうなるか(下記3も参照)。

気になる点がいくつか。
1.秋田市外は?
ICカード導入対象外=秋田市外の、中央交通または子会社が運行(受託運行含む)する路線バスでも、秋田市内と同じ紙の回数券を使用している。それはどうなるのか。
つまり、男鹿市、潟上市、南秋田郡3町村のコミュニティーバスでの紙回数券の扱い。

2.定期券は?
他地域では行われている、定期券を紙からIC化するかの言及なし。

3.どうなる? 買物回数券
地域連携カードが導入された(される)各地域では、従来よりも割引率(ポイント付与率)が低くなってしまうケースが多い。ただし、青森市や八戸市では、学生向けには紙回数券並みのポイントを付けることにしている。

秋田では、1300円分を1000円分で購入できる通学回数券と、平日10~16時降車・土日祝日(終日)限定で1400円分を1000円で購入できる買物回数券がある。上記他地域の例もあり、通学券相当は継続される可能性が高いと考えるが、買物は…

4.シニアアキカ全面カード化?
シニアアキカは導入が1年近く先であり未定なのだろうが、今回のリリースに、高齢者コインバスは「2022年秋を目途に地域連携ICカードでの決済に切り替える予定」とあった。これは、現行の紙証明書+現金払いができなくなるようにも読める。
日常的にバスを利用する高齢者には、ICカード化でとても便利になる。一方で、いちおう証明書は取得したが、ごくたまにしかバスに乗らない高齢者もいる。そういう人たちの分はどうするのだろう。シニアアキカ発行費用と手間と資源、チャージ額が塩漬けされるといった問題がある。あるいは、現金や回数券など支払う行為や金額が実体として見えることにどうしてもこだわる人、プリペイドであっても「カード」にどうしても抵抗感を持つ人が少なくない世代だとも思われるので、反発や混乱があるかもしれない。※もちろん、この世代でも電子マネーを買い物に使いこなしている人たちも当然います。


なお、秋田市・中央交通がモタモタしている間に、山形県のカードが「cherica」になることが発表。
さらに、青森県の十和田観光電鉄(名称未発表)と、高速バスのみだが秋北バス(「Shuhoku Orange Pass」)でも、地域連携カードを2022年春に導入することが発表された。岩手県交通と3社で構成する国際東北グループ(旧・国際興業グループ)で、基本システムを共通化するらしい。名前も似ていて、また「~パス」。秋北バスにオレンジのイメージはないようにも思う。十和田観光電鉄は「Toutetsu Blue Pass」にでもなるのか??
【2022年5月1日追記】十和田観光電鉄は2022年4月29日から運用を開始し、名前は(開始と同時発表?)「Towada SkyBlue Pass」(十和田スカイブルーパス)となった。

ほかに、岩手県交通のIwate Green Passが、12月1日からは同社の高速バス、盛岡~仙台・アーバン号、盛岡~弘前・ヨーデル号でも使用できるようになる。共同運行の他社便では当面非対応、ポイント付与あり、往復割引等なし。

山形県は県内大手2社で統一感のあるカードになりそう(ポイントは別々らしい)でいいけれど、その他各県では、来年春には同一県内にカードが乱立する事態になってしまう。もうちょっと整然とできなかったか。
それに弘南バスとしては、エリアである青森市で導入、ヨーデル号の共同運行相手が導入と、外堀が埋められているのでは。

※AkiCAに関する続きはこちら
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歩行者/音響 信号機の位置

2021-09-08 23:24:33 | 秋田のいろいろ
歩行者用信号機(歩灯)や音響式スピーカーの設置位置について。
高さは、道路交通法施行規則第四条別表第一により、路面から信号機底面までが2.5メートル以上という基準があるそうだ。大分県ホームページ(ページ番号:0012025709)によれば「人が自転車に乗車したときの高さを2.25メートルと想定し、自転車の走行時の揺動等に対して0.25メートルの余裕高を確保した高さとされています。」。実際には、アーケードなどの制約でそれより低いものも珍しくない。

今回は、左右、横方向の位置のこと。
常識的に考えて、その信号を見て渡られる横断歩道(の白線)の真上に、横断者に相対して設置されるわけだが、基準はなさそう。
そして、交差点形状や道幅、電柱類の位置の都合上、とんでもない位置に設置されることがある。とんでもないというほどでなくても、ズレているものはけっこうある。
秋田大学医学部附属病院前。横断歩道の線より右に信号機
↑向こう側は公道ではないとはいえ、これは横断歩道の位置に無理がある。こちら側の構造もあってこれ以上右にはできないし、安全上斜めにもできなくて、こうなっているのだろう。

細い柱の先に信号機が“串刺し”された、自立式の設置方法もあるが、秋田県警では好まない。
全国的に標準なのは、上の写真のような、アームを介して柱から横(まれに前)へ突き出す設置方法。アームは規格化されているので、横方向の長さも決まっている。
ただ、柱と横断歩道が「遠い」場合用に使う、より長いアームも存在する。秋田県警はあまり使いたがらない感じもするが、設置例はそれなりにある。上の大学病院では、長いアームを使っても良さそう(車に引っかけられる可能性が低そうなので)だが。
県外では、さらにものすごく長ーいアームを使う場合もあるが、秋田県内にはあるだろうか。

横断歩道の幅は、住宅地などの一般的な所では3メートルが基本。横断歩道のすぐ横に柱があったとしても、標準アームはそんなに長くないので、横断歩道の1.5メートルのど真ん中に設置されることはまずない。白線上の右か左に寄るのが基本。
秋田市の保戸野と泉の境、秋田生鮮市場保戸野店そばの交差点の、狭い道を渡る横断歩道の信号機。
白線が薄れているが、両側とも真横に柱が立つ
背中を向けているほうの歩灯は、通常アーム。前後の距離は若干遠いが、左右方向の位置としては普通。

対して、こちら向きの歩灯は、長いアームを使って、ほぼ横断歩道の中央に位置している。
横断歩道のほぼ中央に信号機
この柱の位置ならば、これも通常アームで問題ないのでは?

歩灯の背後に注目。
お店の看板が出ている。通常アームならば、歩灯でその一部が隠れてしまう。推測だが、そのジャマをしないよう気を遣って、長いアームを採用したのではないだろうか。

この交差点は、1985年頃の道路開通時に新設された。当初は、歩灯のある横断歩道は3本だけで、この狭い道側にだけなかった(車両用を見て渡る)。
2000年代に入ってから、この横断歩道にも歩灯が増設された【11日追記・銘板によれば2006年1月製造】。その時点で看板はすでにあったはずだから、遠慮したのでは。【9日補足】通常アームよりは若干高価なのだろうが、地元に対する警察の配慮ということで許容できるでしょう。
※そんな経緯なので、この2台の歩灯は、電球式のボディを流用した、初期のLED式歩灯が今も使われている。交差点内の他の車灯や歩灯は、当初は電球式で、ここ10年ほどで薄型のLEDに交換されている。


もう1点。
目の見えにくい・見えない人たちにとっての歩行者用信号機の役を果たすのが、「視覚障害者用付加装置」、いわゆる音響式信号、盲人用信号。
音を頼りに道路を横断するので、音を発するスピーカーの位置が重要になり、その設置位置は歩灯以上の精度を求められるはず。音源に向かってまっすぐ進んだことにより、縁石のある箇所、あるいは交差点中央へ誤誘導してしまうおそれがあるから。歩灯を見る場合は許容されるズレも、音を聞く場合はダメなことがある。

そのために、信号機よりも横方向に遠い位置まで届く棒状のパイプの先にスピーカーを取り付ける対応がされる。秋田県警では一時期少なくなったが、最近はまた増えつつある印象。棒/パイプは正式には「スピーカーアーム」と呼ぶようだが、信号機本体のアームとまぎらわしいので、ここでは棒/パイプと呼びます。
再掲)手前側が、長アーム歩灯+棒スピーカー
青森県五所川原市では、
(再掲)こんなに長ーい棒
↑すぐ右のコンクリート柱は電信柱のようで、青森県警が借りるのをためらったのか。歩灯のほうも多少は長いアームに付けてもいいのでは。

イオン土崎港店前の交差点。
2017年7月Googleマップストリートビューより
ストリートビューではゆがんで写ってしまっているが、ごく一般的な設置。
横断歩道に対して左側すぐに信号柱が立ち、通常アーム歩灯、そこにスピーカーが取り付けられている(赤矢印)。これ以前の電球式時代も同じ。これで問題はないと思うのだが。

今年初め(昨2020年度末)、ここで信号機関係の工事が行われた。と言っても、柱も信号機もアームも変わらず。車両用信号機の「音響式」表示板が新しくなったほか、
上と同じ場所
スピーカーを棒の先に移設した。
実際には、スピーカーやその他部品が新品に交換されているのだが、見た目には移設。
棒は長短あり
ここは横断歩道が3本、6台のスピーカーがあるのだが、すべてがアームから棒へ移された。長さ2メートルと、短い1メートルの棒が使われている。
両側とも短い棒
上の写真の短い棒では、以前の位置との違いはごくわずか。車止めがあるものの、点字ブロックもあるので、さほど問題ではないのではないか。
たしかに横断歩道のほぼ中央にスピーカーが位置するようになり、理想ではあるが、こうまでする必要性があるのだろうか。ここに1メートルの棒は無駄遣いではないか。

この時は、土崎の旧国道・五十嵐病院の交差点でも同様の工事がされた。こちらは狭いので移設で多少は安全になったかもしれない。
また、イオンの1つ西隣のローソンの交差点では、2018年か2019年に同様の工事がされていた。イオン前と似た環境なので、意義には疑問。
一方、東隣の自衛隊入口交差点(スクランブル式)では、手つかず。歩灯さえ斜め横断用がなく、向きをかしげてごまかしているのだが、こっちを先になんとかするべきでは。

そんな調子なので、必要性や優先度が高い工事なのか疑問。必要ならばやるべきだが、音響式は全県でかなりの数になり、このペースではかなりかかるぞ。
【9日追記】土崎の新国道一帯は、かつて県立盲学校(南ケ丘へ移転し、現・県立視覚支援学校)があったため、音響式信号が多いのだと思う。今は利用する人は多くないだろう。他の場所も含めて、万一、スピーカーの向き等に問題があっても、誰も気付かないケースもありそう。専門の警察職員や業者であっても、見えない人の立場にはなり切れないだろうから。
その対策として、とりあえず棒に付けておくのは解決策ではあるかもしれない。でも、棒がない箇所のほうが多い現状ならば、その点検を先にしたほうがいいようにも思う。
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ぐるるに中型新車!

2021-09-06 19:14:32 | 秋田のいろいろ
秋田市が秋田中央交通に運行を委託(※)する「秋田市中心市街地循環バス・ぐるる」に、新車が入った。中古車でなく、純粋な新造車。
※中央交通が自主的・自発的に運行しているのではなく、赤字分は秋田市の税金で補填されている。

先週末、ネット上に情報があったが土日は運用に入らず。9月6日・月曜日の遅番(循環B)運用でのデビューとなった。

2012年7月21日に運行が始まった市街地循環バスは、当初は小田急バス中古の、ワンステップの短尺(車体長7メートル)中型バス・いすゞエルガミオ「834」と「835」が専用車両となった。車体は最初1年間は一般路線塗装で、ぐるるの愛称が付いた2013年7月から、2台で違うデザインの青系統の専用塗装になった。※シールを貼ったラッピング車体ではなく、直に塗装している。
834・835の整備点検時の予備車には、一般路線塗装の日野リエッセが使われた。

2018年5月13日には、新車の小型ノンステップバス・日野ポンチョ「13-44」が1台導入された。車体塗装は834と835の折衷。これにより、予備車も含めて専用塗装でまかなえるようになった。
2021年5月頃からは、835を見なくなり、中型車を含む一般路線車での代走が常態化していた。

そんなわけで、遠くないうちに専用車が1台追加されるとは思っていた。1344に合わせて、日野ポンチョだろうと思ったが、今回入った新車「15-22」は…
通常尺(車体長9メートル)のいすゞエルガミオ!(もちろんノンステップ)

いすゞエルガミオ(と同設計の日野レインボー)は、2016年にフルモデルチェンジされて2代目となり、その後2017年と2019年にマイナーチェンジがされている。
フルチェンジ後の中央交通一般路線車では、2016年末に2台(1227、1228)、2017年にレインボー2台(1307、1308)を入れたのみだった。
2019年マイナーチェンジの現行車種としては、秋田中央交通初、秋田県内でも初か?

側窓の固定/開閉可能の配置はバリエーションがあるようだが、おそらく中央交通一般路線車と同じ。
側窓ガラスが黒く、バンパーが黒いのも変わらず。ミラーは一般路線車は車体色に合わせたクリーム色~白系統なのに対し、ぐるる用は黒。

このモデルでは、フルモデルチェンジ以降廃止されていた、トルクコンバーター式オートマチックトランスミッション(AT)のオプションが復活している(MTは設定なし)。ぐるる用は、音から判断して標準のオートマチックマニュアルトランスミッション(AMT=クラッチは存在するが、クラッチペダルがなく、免許上はオートマ扱い)。
ネットによれば、AMTは扱いづらく敬遠するドライバーもいるとのこと。中央交通が3年以上新車を導入しないのも、それが理由かと邪推していたが、たまたまだったのか。

行き先表示機は、フルカラーLED式(おそらくオージ製)。これも秋田県内初か。【7日コメントをいただき訂正】フルカラーでなく、白色単色の表示機とのこと。側面の矢印はオレンジ色LED機同様緑色。
車内のワンマン機器は、もちろんICカード対応済み。
未確認だが、このモデルから搭載された、緊急時に乗客も非常ボタンでバスを停められる「ドライバー異常時対応システム」が搭載されているはず

ロービーム、後部灯火ともLED

車体の塗装。
ポンチョのような2台の折衷ではなく、835のデザインのみを引き継いでいる。
車体が2メートル長く(=描画面積が広く)なった分、デザインの調整は必要だけど、それ以上にスカスカして見える。
(再掲)835
広くなったのに、それぞれのアイテムは縮小してしまっている。面積が変わらない正面の「ぐるる」ロゴさえ小さくなったし、各面の犬バス(?)、雲等々どれも。だからスカスカ。
835のデザインで好きだったのは、運転席側側面に、沿線の観光施設などが描かれていたこと。
(再掲)835運転席側側面
新車にも踏襲されたが、
スカスカ。まあ、これが秋田市街地の現実か…
今年移築され、観光案内所になった旧大島商会や、来年できる県民会館跡地の「ミルハス」を新たに描いても良さそうなものだけど、なし。


ぐるる用としては、9メートル中型バスは「大きい」いや「大きすぎる」のでは。ポンチョにしなかったのはなぜか。ちなみに立席を含めた乗車定員はポンチョ35人、エルガミオ60人、価格はポンチョのほうが500万円くらいは安いようだ。
新型コロナウイルス流行前のクルーズ船寄港時などには、ぐるるの利用者が激増し、立ち客が出ることもあった。ポンチョでは積み残す可能性がある。アフターコロナだかウィズコロナだかも考えて、収容力や車内空間に余裕がある中型に変えたのだろうか。
834・835のような7メートル級中型バスは、今はどこのメーカーでも造らなくなってしまったことも理由だろう。

遠方へ行く一般路線バスに立ち客がたくさんいるのを尻目に、ガラガラの新車に乗って100円払うのは、少々申し訳ない。
由利本荘市のように循環バス用は中古にするとか、弘前市のように一般路線用車両の購入費を市が負担するとか、そういうやりかたもあったかもしれない。


フルカラーになった行き先表示だが、確認できた限り、中型路線車が代走していた時と同じ文字を、白文字にしただけ。
これではフルカラーの持ち腐れ。もっと分かりやすくできそうだし、ドットが増えた正面では英語表示もするべきでしょう。→2022年10月から英語とロゴが表示されるようになった


これにより、ぐるる専用車両は、中型短尺834、小型1344、中型1522と、サイズが異なる3台体制になる。
そして、835号車は、少なくともぐるる専属車からは外れたことになろう。834では後付けされた液晶表示器やフリーWi-Fiは、835には取り付けられなかったので、だいぶ前から先に落とす方針だったのだろう。素人目には車高調整機能がおかしかった感じがする。ぐるる抜擢前は男鹿営業所にいて、蛭子・太川・中山エミリ一行が乗った車でもあった。
834号車のほうは6日もA運用に入っていた(したがってポンチョがお休み)し、この夏に運賃箱交換・ICカード対応改造がされているので、少なくとも2022年春までは使い続けるつもりでいる。

以前の話では、ミルハスオープンに合わせ、市はぐるるの「ルートやダイヤの見直しを図ることを考えている。」とのことだった。大きい車になってしまうと、その見直しも難しくならないだろうか。

【7日・乗車したので追記】車内は、同社のマイナーチェンジ前の一般路線車と、(マイナーチェンジされた点以外は)違いは見つけられなかった。座席配置は、運転席側では折りたたみ席だけ1人掛けの「郊外Ⅰ型」。座席の布地も同じ。
整理券や運賃箱も同社標準。乗車時用ICカードリーダーは、後付けされた他車では、手すりに後付け感満載でくくりつけられているが、さすが新車は整理券発行機の真上に専用台座のようなものを使って鎮座。
降車合図ボタンは、オージ製ながら初めて見るもの。黄色とオレンジ色で小ぶりの、最近の標準のボタンと形は同じだが、ボタンの表記が「お降りの方はこのボタンを」云々でなく、指マークと「おりますSTOP」、その中央に円形の凸がある。
気のせい、もしくは新しいせいかもしれないが、ホイールパーク(駐車ブレーキ)をかけた時のエアの音、アイドリング時のエンジン音が聞き慣れたものと少し違い、発進~加速の変速音が静か(タイミングや感覚は変わらず)になったようにも感じた【23日追記・加速時のエンジン音は、前モデルよりかなりおとなしくなったと感じる】。
【10月5日追記】前モデルは未確認だが、車内天井のスピーカーが、昔から(枠の形状は変遷している)の独立して天井に埋めこまれているものから、LED照明と一体化したものに変わっていた。音が割れるというか音質が良くないような気がした。

なお、車内には一般路線車代走の場合がある旨の掲示もあり(各バス停の掲示も撤去されず)、今後もその可能性があることになる。
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秋田市の翁飴

2021-09-03 23:15:45 | 各地お土産・食べ物
「翁飴(おきなあめ)」をご存知だろうか。
秋田県能代市、新潟県長岡市や上越市、山口県柳井市と、全国にちらほらと、ほぼ同じ形態のお菓子が存在する。長野の「みすず飴」も、翁飴から着想を得たとのこと。
水飴に寒天を加えて固めて、その水分を飛ばすような製法だそうで、ゼリー風ではあるが、ゼリーとはまた違う食感が独特。
※詳しくはWikipedia「粟飴(あわあめ)」などを参照。

どうして「翁」なのか。
新潟のは「能の翁が由来」とするサイト(詳細不明)もあったが、能代の翁飴本舗 桔梗屋では「高齢者にも食べ易く、長寿を願う意味からも「翁飴」と命名された」としている。

僕は子どもの頃から翁飴を知っていたが、能代の翁飴を知ったのは21世紀に入ってから。
子どもの頃の翁飴は、秋田市内の小さなお菓子屋さんが作っていたものだった。
うちのばあさんの好物で、時々買って、仏壇に供えつつ食べ、そのおこぼれをもらっていた。でも、ねちゃっとした食感(「さなづら」に似ていたかも)がどうも苦手だった。
大人になってから能代の翁飴を食べて、似ているけれど、味や食感はだいぶ違い、翁飴のイメージが変わった。

さて、最近、秋田市内のまた別の菓子店で、翁飴を作っているのを知った。
商品名は「おきな飴」。右下の長方形は店のロゴ
作っているのは、大工町(広義には通町に含む)の「川口屋」。最近は、いぶりがっこの洋風饅頭とか、バター餅がJR東日本のお土産コンテストに入賞するなど、いろいろやっている。

このおきな飴も、いろんな点で斬新。
まず、透明なビニール袋に入っていて、表面は商品名のみ記され、中身が一目瞭然。
翁飴を知らずに「飴」と言われると、キャンディを連想する人も多いだろうから、このほうがいいかもしれない。

そして、翁飴にしては「薄い」。
能代のも、ばあさんが買っていたのも、県外のも、いずれも、サイコロ状もしくは厚さ1センチ弱程度の板状。【4日補足・ばあさんが買っていたのと、長岡のものは、紅白に着色されていた。それ以外はいわゆる飴色を薄くしたような色合いが多い。】
川口屋のおきな飴は、さなづらを連想させるような、厚さ5ミリに満たないカードタイプ。この点も目新しい。

食べてみると、上品な甘さと口当たり。薄さも功を奏しているのか、なめらかにすっと溶ける感じ。原材料が同一ではないことからも、能代のとは違うかと思うが、悪くない。
原材料名は、砂糖、水飴、寒天、澱粉等。100g当たり317kcal。


目新しいというか、少々驚いたのが、商品名の表示方法。
袋自体、もしくは袋の中にシートを入れて、そこに印刷しているのかと思ったが、だいぶ不鮮明な印字。開けてみると、
※暑い中、保管方法が良くなくて、表面が若干溶けています。
おきな飴の表面に直接印刷している!
食品用インクジェットプリンターを使っているのだろう。商品名と製造元をそのまま食べるというのが斬新で、一瞬戸惑った(焼印とかチョコの型でも同じことだけど)。一生懸命、はがそうとする人がいるかも。
なお、「おきな飴」のフォントはリコー「HG教科書体」か。HG創英角ポップ体じゃなくて良かった。


裏側
インクジェット印刷のお菓子といえば、以前、かおる堂のものを取り上げた。同社では、もろこしやサブレという、表面が白くないお菓子に印刷していた。そのため、白色を地色で表現するインクジェットプリンターの性能上、色合いが不自然だった。総理大臣サブレも、顔色が悪かった。
一方、このおきな飴は、かなり白に近いから、写真や絵を印刷しても、不自然さは少ないと思う。形状も四角くて平らだから、印刷にふさわしい。
例えば、国鉄特急のトレインマークを描いてもリアルだろう。裏から光を当てられるし。名刺にもなりそうだけど、食べたら忘れられちゃうか。
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2021年 秋田の夏は暑かった?

2021-09-01 23:10:02 | 秋田の季節・風景
9月に入って、夏もほぼ終わり。
2021年は、全国的には暑さが厳しめで、前線が停滞して線状降水帯ができて大雨が連日続いて、災害や高校野球の順延が続くなどした。猛暑/冷夏というくくりではない、異様な夏だったかもしれない。報道は新型コロナウイルス感染症とオリンピック・パラリンピックばかりで、気象は扱いが少なく、記憶に残らないかもしれないが。

秋田市は、ある程度は大雨もあったが、何より暑さがきつかった。「いつになく暑かった」ような気もするが、例年よくある、学校の夏休みが明けるとぶり返す暑さは弱めだったような気もする。
とりあえず、7月と8月の気象データから、最低・最高気温と日照時間をグラフにしてみた。

梅雨明けは史上7番目の早さで7月16日。その頃から8月上旬にかけて、とにかく毎日暑かった。ここまで高くかつ続くのは、これまで経験したことがないと思う。データでは、7月13日から8月9日まで、28日のうち、26日が真夏日(うち3日が猛暑日、最高は7日36.5度)。
この期間中、8月3日から9日まで7日連続で熱帯夜(最高は9日26.7度)。
お盆に暑さが収まって、その後ぶり返すという例年の傾向は、今年のグラフでもなんとなく分かるが、すぐにまた下がった。


6月も含めた3か月でまとめると、夏日75日、うち真夏日34日、うち猛暑日3日。熱帯夜7日。
※夏日は最高気温25度以上、真夏日は同30度以上の日なわけだけど、上限は定められていない。したがって、夏日には真夏日と猛暑日、真夏日には猛暑日の日数も含めるものと解釈して、ここでは内数で示しています。
真夏日や熱帯夜の平均日数のデータというのは、意外にネットで見つけづらいので、あいまいになるけれど、近年の秋田市では、真夏日は30日弱。猛暑日はあるほうがやや珍しい(2018年は5日もあった)。熱帯夜は多くはないが、25度前後の寝苦しい日はわりとあるかな、という感じ。
それをふまえると、2021年の秋田市は、昼の最高気温が暑い日は間違いなく多く、それが集中して続いたと言える。夜が蒸し暑い日はやや少なかったかもしれない。
例年ならば、秋田市では真夏日と言っても、せいぜい31度くらいが多いが、今年は33~34度台が10日もあった(猛暑日があった期間の前後)。メリハリがあったというべきか。
そう言えば、暑さのわりには、アブラゼミが鳴いていた期間は短かった気もする。暑くなったばかりの頃はなかなかそろって鳴き出さず、少し涼しくなったら控えめになって。タイミングを逸してしまったのか。


月別の降水量を示しておく。
6月 76.0mm、7月 250.0mm、8月 172.5mm。計498.5mm。
平年値とそれに対する割合は、
6月 122.9mm(61.8%)、7月 197.0mm(126.9%)、8月 184.6mm(93.4%)。計504.5mm(98.8%)。
空梅雨気味、猛暑であったが、6月4日に51.5mm、7月11日に126.0mmとまとまって降って、合計としては平年並みの帳尻合わせ。

連日の猛暑という点では、これまで経験したことがなかったかもしれない。
秋田県の米の作柄は、今のところ平年並み。18時を過ぎれば薄暗くなってきて、秋の虫の声が大きくなってきた。

2022年、2023年の夏との比較
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